表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
碧い月へ  作者: フレーズ
17/36

自分らしく

私は、貴方にだけは無理しない。

『どうしたの?貴女らしくないなー。二週間近く逢わなくても平気なんて……俺のことそんなに好きじゃなくなっちゃったのかな?』


「そういえば、この前会った時から二週間くらい経つね。今回は、いつもより短かく感じたなー。」


『はい、そうですか。会わなくても平気なら、釣りに行っちゃおうかなー?因みに陸釣りじゃないぞ?俺の狙ってる獲物は伊勢海老だ!行っちゃってもいいかなー?』


「どうしても行きたいならどうぞ!」


『じゃーお言葉に甘えて、そうさせてもらうか…』


「本当に?」


『ウソだよ!明日は行かないよ。貴女は平気でも俺がダメだもん。』


「本当に?」


『うん!ねぇ、ちょっと自分の顔を触って見な?ニヤけてるだろ?』


受話器の向こうで貴方が笑った。


そんなの触らなくても分かるよ。


明日は二週間前から予約してたんだから、釣りになんか行かせるもんか!


まったくー!ちょっと余裕の振りをすると本当に行かれちゃうよ。危ない、危ない。


私ね、貴方にだけは無理しないって決めてるんだ。


逢いたい時は「逢いたい」と言うし、愛しいなぁって感じたら「大好き〓」と言って抱きついちゃう。


そして、もっと一緒に居たかったら「嫌だー、帰すもんかー」と駄々を捏ねる。


勿論、許される範囲でだけど……。


良い歳して馬鹿みたいだし、みっともないって分かっているけど全然構わない。


だって、私が初めて「好き」と言えた人だもの。


ただ一人だけ、「好き」と言える人だもの。


貴方との愛を二度と後悔しないために、私の愛のすべてを伝えておくの。


私の間違いだらけの人生で、唯一間違ってなかったとしたら…それは貴方を愛したことくらい。


だから、私は貴方への愛のすべてを伝えるの。


そして、全身で感じて貰うの。


私は、すごくすごくすごーく大好きだって。


私は、貴方と出逢うために生まれ、貴方を愛するために此処で暮らし、貴方に愛して貰うために素直になる。


それが、自分らしく生きること。


私が私らしく生きることだと信じているから…。


自分の気持ちのすべてが伝わったなら、もう何も思い残すことなどなくなるだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ