表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
碧い月へ  作者: フレーズ
13/36

近くて遠い

【前へ…】



ある人はいう


遠い未来を語るのは


ただの現実逃避


今を一生懸命生きる


それが一番大切なんだ



確かに正論


今を一生懸命生きなくて


未来などありえない



だけど想像してみて


真っ暗な海原に


転覆した小さな船


かろうじて残った残骸に


何とか体を乗せられた


そんな状況で


ひたすら陸をめざし


前へ進めるか…


方向も分からずに


とりあえず前へ進めるか…


それが出来る人は


本当にすごい人だ


私にはきっと無理


灯台の灯りに導かれ


やっと進むことが出来るだろう


私の灯台はどこ?


私を導いてくれるものは


いったいどこにあるの?


何も見えないから


私は今日も前に進めない






【欲張りですか?】



私は欲張りですか?


いつも相手に同じ気持ちを求めてしまいます。


こんなのは本当の愛ではないと分かってるのに…


それでも、つい求めてしまうのです。


私が会いたいねと言ったら、


そうだね、会いたいよね。


会えないと淋しいねと言ったら、


そうだね、淋しいよね。


そんなふうに言ってほしいのです。


寝る前に私を思い出したりする?と聞いたら、


思い出すのは君だけだよ。


毎日思い出す?と聞いたら、


思い出さない日はないよ。


そんなふうに言ってほしいのです。


いつも一緒に居たいねと呟いたら、


心の中ではいつも一緒、いつも君の傍に居るよ。


そんなふうに言ってほしいのです。



ただ、言ってくれるだけでいいのです。



でも、これらの言葉は口が裂けても言わないらしいの。


おそらく、私は一生聞けないんですって!



彼曰く。

もしかしたら…

もしかしたら、棺に向かって言うかも知れない。

手を合わせながら、心の中でそっと…。

だから、生きてるうちは聞けないよ。

残念だね。



本当ならすごく残念。


どうせなら、生きてるうちに言ってほしい……


そう思う私は、やっぱり欲張りですか?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ