空を見上げて
ねえ、
今、私が見ている空と貴方が見ている空って同じかな?
あのネッシーみたいな雲もハンバーガーみたいな雲も見えているのかな?
もしかしたら、貴方の空では少し違っているのかな?
ネッシーは怪獣だったり、ハンバーガーはどら焼きだったりするのかな?
それはそれで面白いかもしれないね。
だって、空が繋がってるってことだもの。
貴方の空が曇りなら、何れ私の空も曇りになる。
貴方の服を雨の雫が濡らしたら、何れ私の服も雨の雫で濡らされる。
貴方になかなか逢えないと、ふとそんなことを考える。
そして、空を見上げ両手を広げて、思いっきり叫びたくなる。
「私はここに居るよー!」
もしも、孫悟空みたいに雲に乗れたら、雲に乗って逢いに行きたいな。
そーと、貴方の空に行って、仕事してるところを覗いちゃうの。
雲に隠れながら黙って観察して、汗を掻いたら手をパタパタ動かして、風を送ってあげよう。
貴方に私の風が届いたら、今度はその風に乗って自分の空に帰っていく。
何だか涼しくなった気がした貴方は、すでに私の居なくなった空を見上げる。
そしたら、私の残り香に気付いてくれるかな?
「抱き締めた時の石鹸とシャンプーの香りが一番好き」
そういってくれる貴方の為に、私は今日も香水なんか着けていない。
ねぇ、気付いてくれる?
私を思い出してくれる?
私は自分の空から、今日も貴方を思っているよ。