このぬくもりが永遠ならいいのに
見渡す限り真っ白の世界
なにこれ…
ここは…どこ?
寂しいよ
ん、あそこにいるのは…
優真!!!
「ねえねえ優真!」
『……!!』
私に気がついた優真は
とても驚いた様子だった
『早苗…ごめんな…?』
なんであやまるの?
なんでそんな悲しい笑顔をするの?
「や、やめてよっ!早く帰ろ!」
『それは…出来ない』
『必ず見守ってるから』
そう一言言うと
どこかへ歩いていこうとする
行かせてはダメだ
そう思った
……でも
思うように声が出ない
「ゆ…うま…いかな…い…」
………。
「優真!!!」
ここは…自分の部屋?
そっ…か夢だったのか
そうだよね
優真は…もう…
もう日常になってしまった
この病室に訪れるのは何回目だろう
ベットには優真が
寝息をたてて眠っている
いつもと変わらない姿を見て
私の目尻は熱くなってく
「なんで…わた…しなんかのため…に…!」
「早く…元気になってね…」
そう言って私は彼の病室を後にした
END