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巡り廻るαとΩの物語
ヒトの世界が生みだされる前の時代
天界が天の使いにより治められていた時代
冥界が神の創り出した欠陥品により治められていた時代
全てのハジマリ
私は退屈であった。
この退屈を埋める為にはどうすれば良いのだろうか。
ずっと考え続けた。
そして、私は“運命の子”を創り上げた。
否、“運命の子”を作らせたのだ。
此れは“運命の子”が堕ち、出逢うまでの物語
此れ等は総じて“運命の子”が気づくまでの物語
総てのαは“運命の子”の『生』にあり
総てのΩは“運命の子”の『死』にあり
総ての理は“運命の子”にあり
嗚呼、誰が此の真実に辿り着けようか。
誰も辿り着くことはないだろう。
決して、ない。