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プロローグ
椿、何しに来た。10年前、俺たちはお前を・・・
椿、私はあなたと喧嘩したまま別れてしまった。あの時は、私も百合也も、あなたの味方をしてやれなかった。
ずっと謝りたかったんだ俺(私)は・・・
ここに来たのには意味があった。羽賀椿として、みんなに会うのだ。私はこの後に残酷な光景を見ることになるだろう。だが、自然とそうならないことを望んでいる。それは私ではない。深湯、ナギ君、百合也、みんなもあの日に喧嘩しちゃったけど、私はもう怒ってないよ。どちらが悪いわけじゃない。多くの憎悪の目が私に向けられている。仕方ないよね。その中でナギ君と深湯は申し訳なさそうな顔をしているね。あなたたちも私と同じように思っていてくれているのかな。
ああ、私はただの観測者。よって、この身の行動を見ていることしかできない。いずれ皆は私の正体を知って驚くだろう。そのときが本当のさよならなのかな・・・
羽賀椿について書きました。本当は10年前にみんなと揉めたところも書きたかったのですが、簡潔にしました。