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6月29日(その3) ワニンゴの復讐計画編

『イベント・バトル』


 PPG作品などにおいて、特定の場所や条件下で発生する、強制的な戦闘イベント。別名「ストーリー・バトル」とも呼ばれる。


 物語の演出や進行を盛り上げるために導入されるもので、その勝敗はあらかじめ決められていることが多い。


 典型的な手法としては、チュートリアルとしての初戦でプレイヤーが必ず勝つ展開、中盤以降に現れる強敵に敗北する演出戦などがある。


 この応用としては、「野球拳」や「脱衣麻雀」、「王様ゲーム」といった敗北時に相手の衣服を剥ぎ取るゲームも存在する。この場合、主人公は負けない。



──道草書房刊『これで脱童貞! オタク系女子を誘うためのエロッティ・ゲーム知識大全』より




★★★

 



6月29日(その3)


 「そんなわけで、私はHPが0になってもタヒなないし、私が勝つまでバトルも終わらない。納得したか?」と聞くと、ワニンゴは「納得できるかぁ!!」と叫ぶ。


 「なら、なにか!? お前は主人公だから倒されないとでも言うのか!?」とか聞かれたんで、「私を倒すことは可能だろうけど、どうせ教会か王様んとこで復活して『おお、勇者(正統派ヒロイン)よ! タヒってしまうとはどんだけぇ〜』とか言われるだけだろ」と返したら、「なんじゃそりゃ〜!」とかやかましい。


 そもそも、このワニンゴ(バカ)が私をわざわざ呼び出したことで、“イベント・バトル”となってしまったわけだ。私を倒したきゃ、そんなことせずそのまま襲い掛かればよかったんだ。


 「待てよ! いくらイベント・バトルだからといって、今の勇者のパラメーターじゃ俺を倒すことは敵わないハズ! そうだよなぁ!?」と、アナルゴとフグリ田に聞くと、彼らは親指を立てた「イエス!」と言っていた。


 調子に乗ったワニンゴが、「よっしゃ! なら俺の気の済むまでボコボコにしてやる! イベント・バトルがなんぼのもんじゃーい!」とか指をポキポキ鳴らし、カレキが「止めるんじゃ! ワニンゴ!」とか、ロリコが「止めて下さぁい! ワニンゴさん!」とか言ってるけど、いまさらだろ。もっと早くに止めろや。


 確かに、この“イベント・バトル”はワニンゴが諦めるまで終わらないけど、そんなダルいことすると思うか?


 私はおじいちゃんから、お小遣いの代わりにもらった“例のブツ”を取り出す。


 ワニンゴが「な、なんだそれは?」とか聞いて来たんで、「私は日記でページをまたぐのがキライなんだ」と答えたら、「そんなこと聞いてねーよ!」と喚いた。 

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