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日常へ戻っても

文化祭から一夜明けた月曜日。

教室はまだどこか浮ついた空気で、みんな昨日の思い出話に花を咲かせていた。


「悠人、お前らステージ出てただろ!」

「意外と盛り上がってたぞ〜」


クラスメイトがからかい半分に俺の肩を叩いてくる。

「いや、あれは流れで……」と返すが、笑い声は止まらない。


そのとき、隣の席の彩花が顔を赤くしながら言った。

「い、いじわる言わないでよ! 悠人だって頑張ったんだから」


クラス中が「おお〜」とさらに盛り上がる。

俺はどうしていいかわからず、机に視線を落とした。


放課後。廊下を歩いていると、彩花が追いかけてきた。

「ね、悠人」

「……なんだ」

「ごめんね、クラスであんなふうに言っちゃって」

「別に。俺は気にしてない」


そう答えると、彩花は少し安心したように微笑んだ。

でも次の瞬間、その笑顔にほんのり照れが混じった。


「でも……ほんとはちょっと、嬉しかったんだ」

「……何が」

「みんなの前で、悠人と一緒にって言えるのが」


一瞬、時が止まった気がした。

夕暮れの光の中で、彩花の声はやけにまっすぐに響く。


俺は返事を探したけど、うまく言葉が出てこなかった。

ただ心臓の音がやけに大きく鳴っているのだけは、はっきりわかった。

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