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080話 総長、マッチポンプのラ・メール攻略【ゲーム世界編②:ポンコツになったゲームマスター】

<ゲームマスター サイド>


ふう、あの異物を除去してくれて助かったわ。


小精霊は世界を構成する必須存在なのだけど、私が生成することは出来ない。

世界構成のために宿主の悪魔に収集してもらい、ここまで大切に育てていた。

だが、どこから入り込んだのか?あの外来種が喰い散らかし始めた。

自分が作ったもの、悪魔が取り込んだものには色々と介入も出来るが、外来種には対処不可能なのだ。

今回は助かったわ。ふふふ、お礼にプレイヤーに対して優遇しても良いだろう。


人族女神ムーアよ、プレイヤー、イツキに対し少し優遇してあげなさい。

「・・・断る!」

・・・へ?いまなんて?

私の聞き違いかしら?主の命令よ!プレイヤーを優遇しなさい!


「ちっ、仕方がない。了解した。ならばアヤツのエネルギー放出を全面禁止しよう」

・・・へ?いまなんて?しかも、主に対して舌打ち!?

おい!私は優遇しろ、と言ったのよ。それがどうして逆に厳しくなるのよ!可哀そうでしょ!


「いや、アヤツはあの力を嫌っているのだぞ。よく見ていろ。喜色満面で喜ぶはずだ」

・・・へ?お前故障でもしてるの?

マゾでもあるまいし、苦境を喜ぶはずないでしょう。それより怪我したらどうするの?

それにそれに、あの多くの魔物達も楽園が無くなることで、牙を向いて反逆を始めるだろう。

プレイヤーが死んじゃうじゃない!


「それこそアヤツは喜ぶだろう。我は一年間アヤツの変態性を見ていたのだぞ。では聞くが、黒鬼に岩で潰された場面。見ていてどうだった?」

・・・そういえば、嬉々としていたような?

あれ?私、あいつに死んでほしいのよね?ん?あれ〜?


「何より、このゲーム世界は【既にアヤツのもの】だからな。あらゆるものがアヤツに余計な手助けをする・・私やお前を含めてな。厳しいくらいがちょうどいいのだ」

・・・へ?いまなんて?

なに?どうなっているの?この世界がプレイヤーのものって、意味わからないんですけど?


「自覚がないのか?まあいい。ならばこの先の行く末を、余計な手出しをせずに大人しく見ておけ」

えっらそうに!なら、あなたの働きをしっかりと見張らせてもらうから!

でも、厳しくしすぎたら・・あのプレイヤー死んじゃう。

それは・・あ、それでいいのか?・・でも・・だって・・あれれ?


「この世界は既に、アヤツが前の世界で放出した魔力に染まりきっているのだ。その力は強烈で新たに放出されるオーラル様の魔力すら書き換えられている・・・む?都合の悪い部分は聞こえないか」

どうやら故障しているのはゲームマスター自身のようだが、自覚は出来ないようだ。


「さて、我らの真の主のため、要望に答えて厳しく対応しないとな。殺すの禁止は素晴らしい嫌がらせなので残すとして・・くくく、そうだ!これならきっと主も喜ばれるだろう」

イツキの要望に答えるため、新たなゲームが始まろうとしている。


<オーラル サイド>


イツキが無事に戻ってきた。

問題なく外来種を排除して・・なぜか2体の子供竜を連れている。

透き通るような白い羽の羽毛竜。間違いなく神聖竜だけど・・この娘達ヤバいわ!


「い・・イツキ?それ、そうとうヤバい竜の分体だよね?分体は弱いけど、元の存在は・・それこそエンシェント・ドラゴンクラスにしか見えないんだけど?」

「ほぼ正解よ。エンシェント・ドラゴンを一度殺して、じゃぶじゃぶ力を与えながら再生したら竜帝王ってのになったのよ」

「殺した?エンシェント・ドラゴンを?いやいや竜って無駄にプライド高くて執念深いのよ。それこそ伝説の竜帝王なら・・呪い殺される程に執着されるわ!?なのに、なんでそんなに懐かれてるのよ!」


「「懐く?2度も負けた屈辱・・いつか殺す相手です」」

イツキに嬉々と頬ずりしながらそう言われてもね〜

「ね、かわいいでしょ?」

「あんたは ”殺す” とか言われて喜ばないの!この変態め!」

どうやら、イツキの内面世界で再開した際に「「面白そうだから(心の声:さみしいので)私も連れてけ!」」とダダを捏ねられたらしく【分体なら】という条件で連れてきたそうだ。


「あのイツキ殿。この度はお守り頂きありがとうございました。あなたを抹殺しよう考えていた我らに頂いた御慈悲、必ず倍にして返済させていただきます!」

魔王達が挨拶に来た。もっと反逆してくれても全然いいのに。

「あなたが居ない間に説明しておいたわよ」

「・・・ありがとう(余計なことを)」

「当然!だって相棒だもの(あなたの危険思考は断固阻止)」

「(ちっ)・・魔王。期待しているわ」

「「「ははっ!」」」

そのようなやり取りをしているところに割り込みが入る。


『我は人族の女神、ムーア。人族イツキよ、今回の功績によりゲームルールの一部変更を行う。感謝せよ!』

姿は見えないが、この世界の女神が話しかけてきた。

「あんなの排除できないくせに、随分と増上慢ね」

『・・・神だからな。二度目はないぞ』

「はいはい。で、変更内容は?」

『・・・説明するぞ』

突然の神の来訪に周囲が萎縮する中で、女神ムーアが示す改定条件は下記のとおりだった。


①魔力、発氣、神力の使用及び、あらゆる力の周囲への放出を禁ず

 ☆追加:あらゆる力の周囲への放出を禁ず

②肉体は人族。

 ☆削除:一般的な

③貴方の存在がすべての男性に好かれる。

 ☆削除:数多の生物に嫌悪を与えます

 ☆追加:すべての男性に好かれる

④年齢は4歳からスタートします(現在5歳)。

⑤この世界は7歳時に神よりスキルが与えられますが、貴方に恩恵はありません。

⑥戦闘で敵を殺すことは禁止です。


「「「な!?」」」

「①が使用不可とはどういう事だ!我ら魔物を排除するつもりか!」

皆が①について批判を浴びせる最中、イツキだけは別の項目に注目する。

「・・・この③は何なのよ?」

『くくく、嫌われるよりは喜ばしいであろう?我からの特別なご褒美だ』

「ち・・まあいいわ」

気に食わないが、周囲からは悪い条件に見えないので拒否は出来ない。


「い、イツキ様。本当によろしいのですか!?このままでは魔物達が暴れます」

「安心しなさい。魔物達には第二段階に進んでもらうわ」


①については他にもやり方はあるし・・なにより、やっぱり戦闘は肉弾戦よね〜♬

②についても「一般的」が外れた事で、色々と改造出来るわ。

③は非常に面倒な予感がするけど・・仕方がないわね。

「すべて了承するわ」

『承った!次は7歳時にまた会おうぞ』

女神の声とともに、不思議な重圧が消えていく。

魔王や魔物達が、重圧から解放されてほっとしているのが分かる。


<イツキ・ルノワール サイド>


「残念だけど・・オーラル、この力使えなくなったわ。でも、ゲーム設定だから仕方がないわ」

内心はルンルン気分でオーラルにそう告げるが、オーラル自身は残念そうだ。

「楽して勝てたのに・・・何ニヤついているの?こんの裏切り者ーー!!!」

「「このヘビ!主に対して・・とても面白そうだ、我も参加だ!」」

「ちょ!?痛いわよ、あなた達噛まないの!」


変更が了承された後、魔王国には幼女姿のイツキに対するロリコンブームが沸き起こるのだが・・イツキはまだ知らない。


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