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幕間002話 それぞれの現状をお知らせ

<六神立花 サイド>


イツキがゲーム世界に入って30分後、ゲーム本編が始まるとの説明でしたけど。

わずか5分で・・悪魔達が大慌てしていますわ。

それもそのはず、ゲーム世界への入口【漆黒の門】から爆炎が噴き上がったのですから当然でしょう。

その影響で私達を覆っていた時間の流れを遅らせる結界みたいなものも吹き飛んでしまいましたわ。


「ねえ、立花。絶対イツキがなにかやらかしてるよね」

近藤はるか があたりまえの事を聞いてくる。

まあ、本人も分かっていても口に出さずにはいられなかったのでしょう。

「むしろ、そうじゃないことがありえるのか?」

湊さくら も同意見のようですわね。イツキとの付き合いが長い私達の共通意見でしょう・・もう、どれだけ尻拭いをしてきたことか。我が財閥は3年間で500億は使ってますわ。

ですが、イツキ関連の収入の方が兆単位ですので何も言えないのです。

うちの両親などはイツキの事を商売神と崇めている程ですから。


「イツキちゃんだものね・・・世界を崩壊させちゃったのかも?」

「「「それだ!」」」


綾瀬このは の言葉に、あいつならやるだろうと、みなで同意してしまう。

今は他人事で見ていられるけど、ゲームとはいえ世界崩壊は手に余りますわ。

ただでさえ修行で疲れているのに。あいつの尻拭いをさせられる前に早く帰りたい。

でも・・・何をやらかしたのかは気にはなりますわね。

とりあえず状況を確認する方法はあるので聞いてみましょう。


私は退屈している暗黒竜の元に向かい、小声で声を掛ける。

「(ねえ、イツキ。あなたの本体はゲーム世界で何をしているのかしら?)」

『それが、同調が断絶していて分から・・・あ、ちょっと待ってね・・なるほど、この座標であの空間に行けるのか』

『はるか!さくら!このは!イツキの状況を聞きに行くぞ、こい!』


「ちょ!?ここ出られないはず・・あ〜!結界壊れてる〜!?やつは暴れ放題でその仲間はやりたい放題!こっちはスキルの維持に必死なのに・・もう帰りたい」

悪魔が何事か泣きながら騒いでいますが、無視して異空間の扉をくぐりました。


<ソフィア・ヴァーナム・エッセリウ サイド>


・・・イツキお姉様、帰ってこない。


イツキお姉様が亡くなるなんて考えられないけど・・もしかしたら?という最悪の思考が振り切れません。

【3侯鬼】のおじい様達が住民達に指示を出しているので私も参加しないといけないのに。

涙が・・涙が止まらない・・お姉様、返事だけでも欲しいです。


「イツキを心配するだけ無駄だよ」

慌てて涙を拭い、振り返るとそこには大きな蟻さんがいた。

「もしかして・・アリスちゃん?あ、私はゲーム世界でのイツキお姉様の妹で、ソフィアといいます」

「あ、イツキから聞いているんだね。そう、私はアリス。神獣で・・・不本意ながらイツキの長女という扱い」

照れながら不本意って・・お姉様の言う通り本当にツンデレなんだね。


「そうだ、イツキお姉様がアリスちゃんの事はアリスお姉ちゃんって言うように言われたんだけど、いいかな?」

その瞬間、何故かアリスちゃんの目が赤く輝き出した。えっ!?どうしたの?

「・・・私の妹?・・も、もちろんだよ!(イツキグッジョブ!)」

そのソフィアの何気ない一言、イツキのアリス対策でアリスのシスコンスイッチが起動した。

赤目は新たな妹の登場で興奮している証拠だ。

「ソフィア。イツキは何処かで楽しんでいるはずだから、まずは強くなることを考えよう」

「・・・強く?」

「このままだと、イツキにあっという間に置いていかれるから」

お姉様がそばに居ない日々・・想像するだけで人生の終わりが来たような気持ちになり胸が痛くなる。


だめ!そんな未来には絶対しないんだから!


「やる!アリスお姉ちゃん、よろしくお願いします!」

その礼儀正しい姿にシスコンハートが大爆発したアリス。

この娘の成長をサポートしよう!と心に誓う。

「よーーし!イツキより強くするからね〜!」

アリスがひょいっとジャンプして、ソフィアの頭に乗った。

「はい!とりあえず世界の端まで走ります!!!」

「その意気だよ。その間に並列思考と思考加速を設定するね」

「お願いします」

発氣全開で、ものすごいスピードで走り去っていく二人だったが・・・


イツキの力と共に広がり続ける魂の空間に・・・そもそも果てなどあるのだろうか?

調子に乗って3日程帰ってこれず、【3侯鬼】やタツキ達が大慌てする事になり、帰宅後は劣化のごとく怒られる二人だった。

ただ・・・アリスにとっては妹達に怒られた事はご褒美扱いだったらしい。

それを察したタツキに「アリス姉様なんて、大っきらいなのじゃ!」と瀕死の攻撃をされたそうな。


<???? サイド>


「おーい、世界樹のプールさんだよ〜 いい加減目覚めてよ〜」


天界マーキュリーの世界樹であるプールの声が聞こえてくるが無視を決め込む。

私が動くときは主を見つけたときだけだ。

来たるべき時のために精神を研ぎ澄ましておるのだ、邪魔をするな!

「ようやく反応した。んふふふ、それがね。ついに見つけたんだよ君の御主人様候補!情報送るから見てみ、心が震えるぜ!」

うむ・・・プール推薦の主候補であればしっかりと精査しないとな。マーキュリーのような惰弱ではないのだな?

「私の友達の悪口言うなーー!!!」

そうやって甘やかすからエクスにも見限られるのだ。

主を得たらこの世界丸ごと鍛えてもらわねばな。


襟を正し、精神を限界まで研ぎ澄ませてから主候補の情報を隅から隅まで、それこそ満足するまで数百回程チェックを行う。

詳細に検証した結果、今まで見た中で最高の逸材であることが・・いや、私には過ぎたお方かもしれない。

この方に握られて・・ぶふふ・・振るわれる・・おふおふぅ・・妄想するだけで・・はぁはぁ・・気が狂いそうな程、興奮した。

私の処女を捧げるにふさわしすぎる御主人様ではないか!

逆に「貴方程度は不要」と言われないか心配だ。

更なる成長を遂げる前に、一刻も早くお目見えせねばなるまい。


おい、プールよ。このお方がいる場所を教えろ!浮気でもされたらたまらんからな。

「はい、今はここだね。私達にとっても大事なお方なんだから、しっかり仕えてね」

むろんである!ああ・・早くこの方の手に包まれたい!この方の指紋をグリップに刻み込みたい!

「・・・きも!絶対に失礼のないように頼むよ!」


世界樹の根本から飛び出す物体が超高速で移動して、爆炎で開門したゲーム世界への入口【漆黒の門】の中に消え去った。

「なに!?今なにか飛び込んでこなかった?」

「うるせー!そんな事より制御をしろ!生贄もっともってこい」

堕天使イールに怒鳴られる悪魔ダメウウト。そうだ、それどころではなかった!と調整作業に没頭する。


主様、このデウスがすぐに参りますぞ・・ん?ずいぶんと弱体化されてますな。

これはチャンスではないか!?大活躍して正妻の座を・・我が手に!

いや、それで慢心してはだめだ。ここはもうひと工夫必要だろう。


デウス?なる人物がゲーム世界のイツキのもとに馳せ参じる。

はたしてイツキは受け入れてくれるのか?


<メリッサ サイド>


結界崩壊後、イツキの心配をするだけ無駄なので私達も戦場になっている王都に戻ろうかと考えいていたところ、ふらりと始祖竜王レオンハル様が現れた。

「あれ?イツキ様は不在かの?メリッサよ」

「これはこれは、レオンハル様。今ですね・・・」

私がレオンハル様に事情を説明していると、レオンハル様が連れてきていた方が悪魔達を怒鳴りつけていた。


「貴様!悪魔が何をやっているのだ!悪巧みは許さんぞ!」


だが、ゲームスキルが崩壊危機の状況の中で些事に構っている暇のない悪魔達。

「うるさい、今それどころではないのだ!話はあとで・・ぎゃ!・・ここに生贄3体投入だ!あと王都攻略中の悪魔250体をこちらに戻せ。生贄が足りん」

「がーーー!!!もう叩けば治るんじゃね?」

「んなわけあるか!考えるな!手だけ動かせーー!!!おい、早く連れてこい!」

「すみませんでした・・・じゃあ、後ほど」

相手にされず、すごすごと退却するその姿を見つめていると、目がバッチリあってしまった。

「おおっ!貴方でしたら話を聞いていただけそうです」

・・私もそんなに詳しくはないんですけど。


「なるほどな、そんな事があったのか。確かにエンシェント・ドラゴンの気配も消えて・・」

「なに?あの門内に居るのだな。ドラゴン殿!今参りますぞ〜」

話半分の所で、お連れの方がゲーム世界への入口【漆黒の門】に向かい、そのまま中に入ってしまった。

「ちょ!?フィーネ殿?」

「なんなのですか?あの方は」

始祖様の話では、あの方はドラゴンデストロイヤーで、今回はエンシェント・ドラゴンに強くなる知恵を得たかったようです。


「面白そうな方だし、イツキが気に入る素養があれば会えるんじゃないですか?」

「わし、もう知らん。王都の戦場でも見ていくかのう」

「あ、私達もご一緒しますわ。王都の危機ですから参戦しないと」

ただ、ドラゴンデストロイヤーのお連れの方は「フィーネ様、私はここで待機しております・・やったー!危険回避!」と喜んでいたのですが、悪魔達がそばに居るのに問題ないのでしょうか?


<スターシュ・アレクサルン サイド>


私は聖騎士、スターシュ・アレクサルン。

オーラル教会本部で大暴れして、イツキ様の御下に馳せ参じていた最中だったのですが・・・

大気が鳴動し、大地が突然崩れて飲み込まれた。

気がつけば森の中に倒れていたのだ。

「サヤカ!ミコ!無事か!?」

「大丈夫よ〜、何があったの〜?」

「・・・無事。落ちたのに森の中。意味不明」

良かった、仲間は無事のようだ。とりあえず人の気配が感じられる方向に行ってみようか。


前ゲームの生き残りもいるようですね。


<世界神 サイド>


ほっほっほっ、面白そうな事になっておるのう。

うむ、あの黒鬼娘のようにうちの問題児も心を入れ替えさせてもらえんかのう。

天界神なのだが、些少の悪事も許せんらしくのう。

例えばスリを見つけた程度で国を・・天界すら崩壊させてしまうのじゃ。

100年単位で何百億の生き物を殺すおかげで、輪廻転生システムがまずいのじゃよ。

ほう、そうかそうか!イツキ殿が面倒見てくれるのか?

なら、そなたの趣向に沿った姿にして送るのでの、よろしくのう。


ほっほっほっ、そういうことじゃ。メリルよ、しっかり務めるのじゃぞ。

「世界神様、なぜ拘束を?そういう事も何もそもそも何の説明もないのですが?それは悪です。世界神様とて悪なら断罪!ゆるせxyあああーーー!!!」

ちなみに、メリルという女神同様にイツキも全く知り得ていない。

つまりは無許可にて災いを押し付けられたのだ。


むぅ・・・そうじゃったか?説明は以心伝心じゃよ、ほっほっほっ!

・・・食えない爺さんである。



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