038話 総長、マッチポンプのラ・メール攻略【ゲーム世界編:最強の軍事力を得る】
<イツキ・ヴァーナム・エッセリウ サイド>
まさか聖獣がエンシェント・ドラゴンだったとは。
こういうイベント時にはまずはフェンリルでしょうに。
こんな毛のない獣が出てくるなんて・・
硬いのいらない。もふもふを堪能したかったわ。
仲間の餓狼達の毛並みは大変よろしいのだけど、属性付けたから暑かったり、湿気が多かったりと、余計なものが付いてくるのよ。
漆黒餓狼メイは瘴気貯めてすぐに臭くなるし(イツキにほぼ毎日がっつり洗われる被害狼)、神聖餓狼テンは中々の抱き心地なんですけど、子供達の抱き枕として大人気なので遠慮しているのよ。
この辺りに獣人もいないし・・やはり獣のテイムが一番のようね。
国が落ち着いたら・・もふもふ獣狩りよ!
今後の方針を決めたので、次は後進の育成を行う。
「いい、こういう障壁は真正面から打撃を与えても効果はないわ」
丁度、死にかけのエンシェント・ドラゴンという実験体があるので、子供達にレクチャーを始める。
「障壁を斜め方向から、発氣で削り取るように拳や蹴りを入れるの。実力差が近い相手ならごっそり削れるわよ」
「ただ、こいつ程実力差が大きいと難しいわね。そうね、それなら【浸透滅氣】がいいわね」
「「「しんとうめっき?」」」
「破滅を願う意志を発氣に込めるのよ。治癒を願う【浸透光氣】もあるわ。こちらは怪我を治せるの」
「その破滅の意志がこもった氣を、この障壁に浸透させるの・・すると、ほらね」
いつもの黄金に輝く氣が少し濁って見える。黒き意志が込められているからだ。この氣が障壁に染み込むと・・
その部分の障壁がボロボロと剥がれ落ちていく。
「「「「おおおおおーー!!!」」」」
「でも、破滅の意志は闇に堕ちる危険性があるの。仲間内で暗い顔をしている娘がいたらすぐに私に知らせなさい」
「「「「はい!」」」」
「もし堕ちたら・・私が綺麗に、それこそ一日掛けて念入りに洗ってあげるから。メイ以上にね」
「「「「ご迷惑をおかけしないと誓います!」」」」
さて、この竜は大きすぎるので・・力吸い取っちゃおうかしら?
堕竜ごときが私を嫁とか・・非常に生意気だし。
<ゴーティエ・エリック・アントニン(メス)>
種族:始祖:聖神竜の直系(竜帝王の資格者)
職業:怠惰
戦闘力:39395
防御力:52709
魔力:109310
好感度:マイナス9049867
スキル:【不可侵結界】【聖神竜のブレス】
称号:【破壊神】【災厄の竜王】【神を殺すもの】
みんな死んでないのが不思議な数値よね。まあ、こいつが舐めた戦闘をしていたのでしょう。
でも、ベテラン騎士で攻撃力50程度のこのゲームでは過剰戦力よね。
あら?オスなら力を吸い取って殺していたけど・・メスなら復活させてあげないと。
「【治癒】・・聖魔法では大きすぎてダメね。神聖魔法【全癒】」
「・・・おおっ!首が治ったぞい!」
「まだ、戦闘を続けるのかしら?」
その瞬間、エンシェント・ドラゴンが光芒に包まれ、人の姿に変わっていく。
フワッっとした金髪に、ルビーのごとく輝く瞳。シオリナに負けず劣らずのゴージャスボディの美女だった。
やはり神の座にいるものは人外の美しいさを持っているわね。
「結界ごと一撃で私を殺した方に戦闘など望みませんわ、旦那様」
「はい?私が貴方の旦那ということでしょうか?」
「はい【竜帝王の資格者】を倒したのですから、自動的に私の旦那様で【竜帝王の資格者】となります」
そういう余計な事情が付いてくるなら、事前に言って欲しかったですわね。
「・・・もしかして【竜帝王の資格者】ってたくさんいるのかしら?」
「はい、すべての資格者を従えたものが【真の竜帝王】となります。あ、私を殺しても自動的に復活しますよ。もう貴方に寄生しましたから」
「寄生・・・ですか?」非常に面倒な竜だったようですね。
「聖神竜の直系は好意が粘着質で、愛する相手の力に寄生するのです・・絶対に逃がさないために」
・・・もしかしてヤンデレという輩なのでしょうか?
「それにしても旦那様の真の力はものすごいですね。力にも愛されて・・私も愛されたい!」
「はいはい、私の仲間になるのでしたら歓迎致しますわよ」
「もちろん正妻としですよね!」
ドラゴンがそう叫ぶと、ソフィア、ナターシェ、スズナ、シオリナ、イリーニャが、私をガードする。
「・・・は?もう愛人がいるのですか?こんなに?」
その言葉の瞬間、殺意の暴風が吹き荒れて、子供達が次々と失神していく。
だが、私を守ろうとしている面々はなんとかこらえているようだ。
これもいい経験なので、もうちょっと様子を見てみましょう。
「内々でお話があります・・絶対に聞いておくべきお話です!」
ナターシェがドラゴンにそう話すと、ソフィア以外の面々とこそこそ話しだした。
「お姉様!」
「ソフィア、あの殺意によく耐え抜きましたね」
今日はいちご練乳飴を与える。いちご味がソフィアの最近のマイブームらしい。
お菓子に砂糖をぶっかけていたあの時から、ようやく舌が肥えてきてお姉ちゃん嬉しいわ。
さて、アイツラが話している間に気絶した子供達を治療しないとね。
「【オールクリーナー】これは悪意も浄化するのよ。早く起きなさい」
ただし、魔力百万程消費したわ。この魔法の魔力効率化は難しいわね。
「旦那様!私も専属メイドになります!もう正妻とかはどうでもいいです」
「まあ・・それなら良いですわよ。そういえば真名はまずいのでしょ?貴方の愛称はティエにしますわ」
「!?・・ティエ!可愛い!ありがとうございます旦那様!」
強大な軍事力を得てしまったけど、とりあえず子供達の教官にしましょうか。
<ゴーティエ・エリック・アントニン サイド>
「・・・本当に、本当なのよね」
「もちろんです!あ、こちらはプリンセス王国、第一王女のシンデレサ様です」
「あ、あの、ティエ様。イツキ様を愛するもの同士、よろしくお願いいたします」
「それはいいけど・・旦那様って6人も同時に相手に出来るのですか!?」
「最近は、魔力や発氣、ドッペルゲンガーまで使って、それはもう・・この世の天国を味わえますわよ」
「「・・・ゴクリ!」」
「それとティエ様、政治的な理由で一時的にイツキ様の妻となることをお許し下さい」
「それはいいわよ〜、皆で分かち合えるのなら千人居ても全然問題ないわ。仲良くしましょうね!」
「はい!よろしくお願いします」
旦那様の部屋に入ると、すでに熟睡されていました。さて、教わった通りに・・
「旦那様、ティアです。私を可愛がって下さい!」
「シンデレサです。わ、私もイツキ様に可愛がって頂きたいです!」
「ん〜、二人共可愛いね〜 これ・・から・・毎日可愛がって・・あげるよ〜」
こ、この神竜たる私が、気がつけばディープなキスを!
いつの間・・えっ!?なにかくちのなか!?ひゃい!これって!?各種状態異常完全無効持ちなのに・・はわわわ〜っ!
「「しゃ、しゃ〜〜〜わせ〜〜」」
「んあ?あにいってるの〜?夜はこれから・・寝かさないよ〜」
・・・天国って、一日になんども往復出来るものなのですね!!!
<イツキ・ヴァーナム・エッセリウ サイド>
「ふあっ〜、よく寝たな。昨日はいい運動したから・・って、こいつら!」
まーた、人の寝室でいちゃこらと裸で寝てるよ・・って、ティアとシンデレサまで居るじゃん!
聖神竜の末裔と、第一王女が・・6P!?あんた達何してんのよ〜!
しかし、こいつらはどんだけ私を女好きにしたいのだろうか?6人なんて相手に出来る訳ないでしょ!
実際にはスキル:ヴィーナスのお陰で、イツキ自身が無意識で頑張っているのですが・・・
「この淫乱共が!さっさと起きろーーー!!!」
パパパパパパン!と、今日もイツキの尻叩きから、公爵家の爽やかな朝が始まるのです。




