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034話 総長、マッチポンプのラ・メール攻略【ゲーム世界編:婚約者来訪と独立】

<イツキ・ヴィシャール・エッセリウ サイド>


連れてきたエルフ達には「しばらく孤児達と自由に暮らしていいわよ」と自由にさせている。

姉は反抗的だったけど、夕食に私特製のスペシャルカレーを食べさせたら別の意味でうるさかった。

まあ、牛、豚、鳥の3大肉をすべて投入し、香辛料を絶妙にブレンドした肉まみれカレーだから当然だろう。

さる腹ペコ女性と共同制作して、今では立花の実家が経営する高級ホテルにも導入された一品なので、味は保証されている。


「貴方達こんなご馳走毎日食べているの!?」

「「「うん!」」」

「王族なのに草ばっかり食べてた私達って・・・」

「あれ、3割程雑草混じってたもん。お姉ちゃん、ハイエルフって人族の頂点なんだよね?・・私なんか悲しい」

こらこら、子供達の前で悲壮感を出すのはやめなさい。

それに、二人を籠絡させるトドメの一撃はこれからよ!


「じゃーーーん。今日は2人のために・特・別・に!・お姉様特製の甘味が登場です!」

二人の入所記念として、全員にフルーツたっぷりの豪華なタルトを振る舞った。


「「イツキ(様)!一生お世話になります!」」

ふむ、その一言が聞けて満足です。


<イリーニャ・サエヂロ・スセルフォ・グドラール サイド>


今日の夕食は至高でした。お風呂も可愛い娘達とキャッキャうふふで最高だった!

ですが、後から来たイツキに「恒例行事よ」と言われた垢すりには姉妹共々涙目に。

しかも「王族たるものこんな垢まみれでは駄目ですね。このお風呂の濁り方・・きたな!」羞恥のダメ出しまでされた。

ですが、それでも、うちの天使、ミリちゃんの見立てに従って正解でした。


後はイツキの真意を聞くだけ。イツキが善人だったとしても幸福を無償で振る舞うなんてありえない。

私達に何をさせたいのか?妹の事もあるし、ここは直接対話してみるつもり。

ですが、イツキの部屋に向かうとシオリナに止められた。


「駄目です駄目です!今はちょっと・・駄目です」

顔を真赤にしながら私を阻むシオリナにいたずら心が湧いてくる。

「なになに〜?早速私達に隠し事ですか〜?」

「いえ、ちょ!?駄目ですから!」

必死に抵抗するシオリナをなんとか押しのけてイツキの部屋を覗くけど・・ん?イツキが寝てるだけじゃない?


「なに?散々もったいぶって、何もないじゃない」

「あ、あの・・イツキ様は・・その、女性が大好きで・・毎夜・・あのその・・」

しどろもどろのシオリナの話では、イツキは毎夜女性を連れ込んで快楽にふけっているらしい。

寝室に近づくと、イツキの毒牙にかかるので絶対近づかないように!?

えっ!?こいつ13歳でしょ?そんなにませてるの?

実際に被害にあっているナターシェとスズナから「だから近づくな!」と、さんざん脅されたらしい。


「ふふふ、騙されたんじゃない?ほら、こんなに熟睡してるじゃない」

イツキの頬をぷにぷにするが、全く反応がない。

でも、村で初めて出会ったとき・・イツキを見て胸がキュン!としたのよね〜(フェロモンのせいです)


「ねえ、イツキになら女として可愛がってもらいたいと思わない?」

「そ・・それは、女神様のご寵愛は・・欲しいです」

「私もね〜、村で初めてあった時に、もう胸がときめいちゃって」

「分かります!すっごく分かります!」


熟睡しているイツキの傍らで、二人でイツキへの恋バナ?で盛り上がっていた。


「あ〜?なら可愛がってあげるよ〜」


その後の記憶はない?いえ、現在進行系でなにかすんごいことをされているような?でも思考がうまく働かない。

「あ〜!ちょっと目を話したスキに〜!!!私達も加わります!」

というナターシェとスズナの叫び声が聞こえた?シオリナの悲鳴を初めて聞いた?ん?私の悲鳴?

その後も天にも登るようなふわふわした気分とイツキへの思慕が募りまくって・・

ん?思慕?なんで?・・その答えがないまま、何度も気絶を繰り返した。


<イツキ・ヴィシャール・エッセリウ サイド>


「噂通りか。ここまで淫乱だったとは!?貴様との婚約は破棄だ〜!!!ぐぎゃ!?」

「「「王太子!?」」」

朝から耳障りな男の声を聞き、とりあえず魔力でぶん殴っておいた。


「んあ〜?なんだ?なんとかって王太子じゃねーか・・・乙女の部屋に無断で入るなんて、おいこら!死ねよ」

なんとか王太子とその他取り巻き共々ボッコボコに〆て、それぞれ窓から外にぶん投げた。

頭をぼりぼりかきながら二度寝しようとベッドに戻ると・・・んあ!?


ま〜たこいつら、私のベッドで盛っていたのか?

ナターシェとスズナ、あとはシオリナにイリーニャまでいるじゃん。


「お前ら!御主人様のベッドで!しかも裸で、なに気持ちよさそーに寝てるんだ!さっさと仕事しろ!」

掛け布団を剥ぎ取り、パパパパーーーン!・・皆の尻をひっぱたいた。



「イツキ!お前はなんてことをしでかしたのだ!」

あらあら?いつにもなくお父様がお怒りですわ。まあ、王太子を殴り飛ばしたら当然でしょうね。


「そんな・・お父様、わ、私は・・押し入った賊共を撃退しただけですわ!いきなり男の怒声がして・・ただただ怖かったのです!」

「・・・確かに!あいつら俺の可愛い娘の部屋に無断で押し入ったんだよな〜?」

うちの父親は娘ラブなのよ。私が好き勝手出来るのもこの溺愛NPC家族のおかげでもあるのよね。


「はい、無断で屋敷に押し入り、しかも妹の部屋にまで無断で!・・私も入ったことのない聖域に!私の可愛い可愛い妹に無礼を働いたのは向こうです。処刑しましょう!」

そして血の涙を流して怒りまくるこの兄も、妹ラブのシスコンだったのよね。

面白い家族だったので試験的に、機会があれば魔力を譲渡していたのだけど・・今ではいい感じに育っている。


もちろん私は・・・この流れに乗る。

「はい、恐怖のあまり・・でも、賊がソフィアを襲っていたらと思うと・・私の方で安心しました!」


「「おお〜!!なんて健気な!この事態に妹(天使)の心配が出来るなんて!」」

ふふふ、ちょろいわね。


その勢いのまま、両親と兄は王太子達を拘束して王都に抗議に向かっていった。

私も行きたかったのだけど「ゲーム開始まで領地を出られません」との事で、ソフィアと一緒に我慢した。


そして・・この面白い家族を引き止めなかったことに、私は憤怒することになる。


2ヶ月後・・オーラル教会の枢機卿が慌てて訪れた。


「イツキ様・・た、大変です!」

「あら?枢機卿、ごきげんよう。そんな汗塗れでどうされたのですか?その汗でとんこつスープが出来そうですわね」

「今は冗談は後回しで!王都に抗議に行ったご家族が・・処刑されました!」


「・・・は?」

ああ・・NPCとはいえ、あの面白い家族を・・結構大事に思っていたのね・・そう気付かされた。


バキン!


その瞬間、封印されていた私のすべてが開放される。身体能力も・・発氣も・・そのすべてを。

あ〜、本当にクソゲーよね。この世界。私は後悔はしないけど・・怒りは別腹だ!


「・・・エドモンド枢機卿」

「は・・はひ!」

「すべての悪事から手を引きなさい・・戦神教会教皇に命じますので身をにして働きなさい。公爵領は国家として独立しますわよ!」


<エドモンド枢機卿 サイド>


王都での凶報を知り、一目散にイツキ嬢の下へ向かった。

何故、私はこんなに必死なのだろうか?よく分からない気持ちに押されて、たるんだ体に鞭打ってイツキ嬢と面会、訃報を報告した。

その瞬間、まばゆき光芒が私を含めたすべてを浄化して・・光芒が収まると・・女神様がそこに居た。


「・・・エドモンド枢機卿」

「は・・はひ!」

神などいない。もし居るならば罰を与えてみろ!と悪事の限りを尽くして来た。

だが・・やはり・・やはり神は居たのだ。


「すべての悪事から手を引きなさい・・戦神教会教皇に命じますので身をにして働きなさい。公爵領は国家として独立しますわよ!」


眼の前に現れた・・神。戦神イツキ様。その洗礼を受けて・・私は女性になっていた。

ですが、これは私の罪を更生する機会・・そう!再誕なのです!

ああ、女神様、愚かな私にやり直す機会をお与えくださりありがとうございます。


「はい、全力で戦神教会の教皇を務めることを誓います。女神イツキ様!」

そして、女神様のそのおみ足に誓いのキスをするのだった。


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