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033話 総長、マッチポンプのラ・メール攻略【ゲーム世界編:無事に手に入れる】

<イツキ・ヴィシャール・エッセリウ サイド>


森の中を突き進む70名程の大集団。

エルフの隠れ里に行くのに、こんなに目立って良いのだろうか?

さぞエルフ達から手厚い歓迎を受けるだろう、と私達は最後尾に陣取る。

その予想通り、数多の罠と魔物の群れに襲われているようだ。

しかし、罠の数が明らかにおかしいし、統率の取れた魔物達も異常だ。


「これは、迫りくる奴隷狩り達を逆に狩りまくりその数を競うゲームの残滓のようです」


色々なゲームの名残が残っているとはこういう事なのね。

魂を取り込んで成長出来ることが分かりましたので、NPCについても死体の周囲を探ってみました。

やはり魂のような存在はありません、死体を取り込んでも駄目でした。

この死体はただの人形、ですからNPCがいくら死のうがどうでもいいのよ。


「イツキ様、流石にこの罠の数では・・」

「しかも、あれ復活してますよね、罠。それに先程発動した罠と違うし」

そう、罠が多いだけではなく発動後に再生する。しかも別の罠になって。とても面倒なのよ。


「これは・・ダンジョンの特性を取り入れてますね。奴隷狩りではなくそちらの特性?混ざってるの?」

かつて、ダンジョンの100階層まで到達するというゲームがあったそうだ。

でも、話を聞くと悪神オーラルが徘徊ボス&99層のボスで、最下層に行くまで上級神であるオーラルと最低10回は戦闘するらしい、無理ゲー。

更には100階層は存在せず、ボス討伐後に自分で作るマイクラ要素も。流石に陰湿過ぎるでしょ。


「これは今の貴方達では罠を回避するのは難しいでしょう。しかも、魔物を退治しながらですから餓狼達も危険です」

「そうですよね・・」


自分の未熟さを実感して、少し気落ちしていますね。

「ふふふ、慌てないで。戦神教会ならではの【罠の対応方法】を指南しましょう。実地訓練ですわ!」

ニッコリと笑う私でしたが、鬼教官の側面が出ていたようで・・・


「「「うわ!・・(悪い予感しかしません)」」」

「大丈夫よ。頭と魂があれば復活できますから」

「「「・・・」」」


「まずは見本をみせますわ。戦神の神徒たるもの常に堂々と!」


体を無属性の魔力障壁で覆い、同じく無属性の魔力障壁で道を作りながらのんびりと歩く。

矢、石、各種魔法、砲弾のようなものまで飛んでくるが、私の障壁を破るものはないので無視。

下からの攻撃は道の障壁がすべて防いているので、落とし穴系には無双です。

襲い来る魔物達は、その障壁に弾かれた時にだけ「岩塊ハンマー」でミンチに。

周囲で魔法を浴びせる程度の魔物は無視ですわ。


「これが戦神教会の基本歩法【ゴーイング・マイ・ウェイ】、簡単でしょ?」

「「「いやいや、無理・・(ですから)!」」」

「あら?発氣は【身体強化】だけではないのよ。外皮を硬化する【剛皮】というものもある位だし」

「ソフィアのスキル【剛堅】は発氣の派生スキルだと思うわよ」

既に習得済みの発氣について話したところ、自分達でも試したくなったのだろう。


「「「やってみます!」」」


ただし・・発氣は大気に触れると霧散するのよね。

皮膚自体の強化なんてたかがしれているから、皮膚の周囲に発氣を柔軟かつ硬化して維持しないとだめなのよ。

霧散しないレベルの発氣濃度にするためには制御能力を磨かないと難しい。更に道を作るなんて・・・無理よねぇ。


「ぎゃ!」「あ、足が〜!」「ぐべへっ!」


ですから、いとも容易く3体の屍?が出来上がるのよね。

大事になる前にさくっと治癒してあげる。

治癒の時に発氣を使いやすいように体を改造する・・実はそっちの目的がメインなのよね。


「今日明日に出来ることではないと分かったでしょう・・修行あるのみよ!」

「「「・・・はい」」」

「ナターシェ、スズナ、シオリナ。貴方達にもみっちり仕込んであげますわ!」

「「「はい!」」」


まあ、今日は時間もないのでサクッと行きましょう。

「【ゲート】!ここをくぐればエルフの隠れ里です。気を引き締めなさい!」


「「「えーーー!?」」」

みんなが頑張っている間に、罠や魔物の魔力を辿って調べていたからね。

展開についていけない面々を残してさっさと移動する。


ゲートをくぐりフェロモンを撒き散らすと、二人の女の子がビクッ!と反応した。

魂持ち見つけましたわ。一人は白銀よりの緑色の髪に瞳がサフィアのように青くきらめく若い女性、もう一人は同じ容姿の幼女。姉妹かしら?

その他の40名程の人形達は「敵だ!」「殺せ!」と騒いでいる。面倒なので幻想魔法でお花畑にでも行ってもらいましょう。

人形殺しても意味ないし、枢機卿達がこの玩具の奪還に執着している間はこちらへの興味も緩むから。

教会とは友好関係を築いているけど、奴らはそれで気を許す程甘い連中でもないのよ。


さて、魂持ちのエルフはどんな実力を持っているのかしら?まず年上のほうね。


<イリーニャ・サエヂロ・スセルフォ・グドラール>


種族:ハイエルフ(王族)

職業:ダンジョンマスター

戦闘力:19

防御力:9

魔力:398

好感度:マイナス521

スキル:【ダンジョン管理者(生成・管理・破棄)】

称号:【シスコン】【天使(妹)の下僕】【天使(妹)・・じゅるり】


ダンジョンマスター?まあそれはいいけど称号が酷い・・最後のじゅるりは何なのかしら?

もう一人の幼女の方は・・・


<ミリーニャ・サエヂロ・スセルフォ・グドラール>


種族:ハイエルフ(王族)

職業:幻獣テイマー

戦闘力:4

防御力:3

魔力:2498

好感度:29

スキル:【信頼の瞳】【幻獣の友】

称号:【myエンジェル】


この娘が妹ね・・・姉のせいで変な称号ついてる。でもテイマーはいいわね。


「さあ、この娘達を簀巻きにして帰るわよ」

「「「はい!」」」

とりあえず妹の方から簀巻きにしていると、シスコン姉が激昂した。


「な!?貴様!私の天使に何をする・・羨ましいぞ!私もミリちゃんを拉致してあんなことや・・・じゅるり」

「お姉ちゃん!もう・・うちのバカが申し訳ありません」

・・・称号のじゅるりはこれか。妹はまだ幼女なのに苦労していそうだ。


「貴方達を戦神教会に迎い入れます。今後は神の信徒として働いてもらいますわ」

「な、何を勝手に」

「貴方は、妹とふっかふかのベッドで一緒に寝るの。あと食事での食べさせ合いや、お風呂でのスキンシップもあるわよ?」


「行きます!」・・鼻血出すな変態。

「お姉ちゃんは黙ってて!・・全くもう。もちろんお断りする理由はありません。よろしくお願いします」

・・・あら?随分と素直に従ってくるわね。


「そのように簡単に信頼してもいいのですか?」

「私は・・「ミリちゃんは相手が良いやつかどうか分かるんだ!すごいでしょ!私の天使は最高だぜ!」・・ということです」

「ちなみに彼女は真っ黒?」

「ラメ入りのどぎついピンクです」そうですか。


・・・納得。面白い娘達が手に入ったわ。これは楽しみです。


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