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003話 総長、初の魔法を使ってみた

<騎士Aサイド>


声をかけたが召喚した少女は反応せずに固まっている。言葉が通じない事は想定済みだが、これは一体?


「ເກີດຫຍັງຂຶ້ນ? ເຈົ້າໄດ້ຍິນຂ້ອຍບໍ?《どうしました?私の声が聞こえますか?》」


やはり反応はない、転移のショック状況なのだろうか?

まあ、このほうが従えるには好都合だ。既に結論が出ているが独断行動はまずい。宰相に確認しよう。


「ທ່ານນາຍົກລັດຖະມົນຕີ, ຂ້ອຍຄວນເຮັດແນວໃດ?《宰相様、いかが致しましょうか?》」

「ໃຫ້ລໍຖ້າຈົນກ່ວາທ່ານຕື່ນນອນ. ຄວາມປະທັບໃຈຄັ້ງທໍາອິດແມ່ນສໍາຄັນ.《目が覚めるまで待とう。第一印象は大事だ》」


何を呑気なことを言っているのか?

転移者が強大なスキルを持って反抗を企てたら盾になるのは俺達だ。

さっさと隷属の首輪をつけてその体に教え込めば良いのだ、幸いにも女だしな。


「ດັ໊ກ, ໃສ່ຄໍທາດຂອງເຈົ້າດຽວນີ້! ມັນເປັນຄໍາສັ່ງ!《ダグ、さっさと隷属の首輪をつけろ!命令だ!》」


それに引き換え・・流石は国王様だ。

即断即決!素晴らしいな。

宰相に首輪をつけられた少女。念の為に国への忠誠心の思考を組み込んだ言語理解の飴を少女の口に入れる。

この艶めかしい唇、体は貧相だがパーツすべてが美術品のような少女だ。美しい!

くくく、今後は戦闘&ご奉仕人形としてこのラ・メール王国のために働くのだ!


<伊月サイド>


変な会話を聞いたあとに目が覚めると首輪がつけられていた(笑)

あとは何か口に入れられたようで、それが脳内を蹂躙していく(笑)

駄目だ!頭にモヤが掛かったようで思考が出来ない(笑)

それに、こいつらの言葉に対して拒否してはいけない(笑)


「気づいたか?命令だ、さっさとスキル鑑定をしろ」

「その、黒い石柱に手をかざせ!早くしろウスノロが!」

「スキル鑑定のあとは、しっかりと可愛がってやるからな、フハハハ!」

「国王様、飽きたら私にも」

「うむ!」

「・・・(バカ者共が)」


下品に笑っている奴らの命令に従い(笑)黒い石柱に手をかざした。


<ステータス>

名前:山本伊月やまもといつき

年齢:18歳 ⇒ 不老 へ修正

性別:女 ⇒ 女神 へ修正

種族:下級神(上限値Lv100) ⇒ 上級神(上限値Lv300)へ修正

存在値:レベル335(怒気で166Up)


「「おおおっーー!」素晴らしい力だ!しかも、神だと!?」

「これは拾い物だ!この神とまぐわえば私も神に!不老になれるのでは?ぐふふふ、英雄王の誕生だ!」

「・・ですが、なぜスキル関連が表示されないのでしょうか?」


その瞬間、地獄の底から響くような声が聞こえてきた。


「それは・・お前らに見せる気がないからだ!」


少し力を入れればガラガラと崩れていく黒い石柱。

あっさりと首から外れる隷属の首輪に、言語取得以外に効果のない飴。

そして周囲を見渡せば、件の騎士と貴人2名以外は既にブチのめされて全員が肉塊と化している。


「しばらく様子を見ていたが、やりたい放題だったな?お前ら。さあ、無礼のお返し・・いや仕返しだ」


言葉だけではなく威圧も行ってみた・・・これ【神威しんい】って力らしい。先の神獣があんなにビビってた理由がこれね。


「あ・・あばばばぁ」

「ひ・・ひぎゃーーー!!!」

「・・・・ぶくぶくぶく」


クズどもが、色々とお漏らししながら気絶したようだ。くっせー!


神獣?の声を聞くために思考速度増加を解除していたら、コイツラ好き勝手始めだしたので並列思考で様子を見てたんだ。

そしたら隷属の首輪に下法の飴(他国の捕虜に与える:脳内へ言語理解&国への忠誠心を植え付ける)のダブル攻撃だ。

クズすぎるだろ?女が欲しいなら正攻法で口説いてみろってんだよね!本当に口説かれたら〆るけど。

ん?なんで魔道具の名前を知っているかって?それは【鑑定】を覚えたから。こっちの異世界定番スキルは貰えたみたい。

そしてトドメは、ムースが初仕事!って張り切って教えてくれた【幻想魔法】だ。

幻影の上位魔法だって、洗脳には洗脳でお返ししないとね。

コイツラ以外の騎士や魔法使い、暗殺者達も死んでいない。

まあ、自分の体が爆散する幻想は見たはずなので精神崩壊はしてるかも?知らんけど。


結局、この国の名前がラーメン王国って事しか情報得られなかったんだけど(注:ラ・メール王国)。

まあ、こんなクズ共に聞いても大した情報はないだろう。なんなら女神様や神獣達に拳で聞いたほうが早くね?って結論になりました。

さーて、こんなくっさい部屋から出て、王都を散策に行きましょうか!


「アリス、タツキ、ムース。出てきて一緒に散歩しよう」

「「「おおーっ!」」」


アリスは頭の上に、タツキは私の周囲を飛行し、ムースは私の右肩に。

王城の廊下を歩いていると


「貴様!何者だ!」


なんて兵士や騎士が戯れてくるので武器を破壊してからその体をぽいぽい投げ飛ばして進んでいく。

私の娘達を見て悲鳴をあげる男女達には軽めの神威を

・・・え、ムースがかわいい?そうでしょ!お前分かってるね。


そういえば、この王城って2階がないんだよね。尖塔なんてのも勿論無い。

この世界は建築レベルが低いのか?貧乏なのかもね。

玄関ホールから外に出ると・・・あれ?誰も居ない。

兵士が待ち構えいるかと思ったけど。まあいいか。

のんびり散歩しながら正門まで向かうと、流石に見張りの兵士達が声をかけてきた。


「貴様その格好は・・ああそうか、お前は異世界からの招き人か!王に認めらずに追い出されたか?」

「そう!こっちは大迷惑だよ!せめて迷惑料として当面の生活費を頂けないでしょうかねー?」

「王に追い出されたんだろ?俺等がなにか出来るわけ無いだろう」

「おすすめの職場は王都の外周部にある緑色の建物だ。召喚されて娼館へ、ぶはははは。あそこなら気持ちよくなってお金までもらえるぞ!!!」

・・・大丈夫かこの国?


「(あなた達も含めて)今まで出会った皆様から少額の寄付を頂いておりますので娼館は不要です。さようなら」


寄付は全部で金貨28枚、銀貨245枚、銅貨3021枚。ありがとうございます。


「伊月は手癖も悪いよね」

「正当な報酬、少ないくらいだよ」


門の外に出ると広場になっていて、人も多く屋台なども出ているようだ。ん?あれは?


「ねえおじさん、この石像って?」

「ああ、今の国王様だよ」


高さ10mはある、あの貴人の片割れの石像だった。

あいつが国王だったのか?そういえば私を寝取ったら自分は英雄王とかほざいてたっけ?


「無能ってこういうの好きだよね」

「ぶふっ!確かにな。」


せっかくなので石像を使って先程見た国王の姿を土属性魔法を使い石像の形を弄りながらリアルに再現してみた。水魔法も少し使ったよ。


「おまえ・・芸術家か?だが流石にこれは・・処刑されるぞ」

「私、無理やり別世界から召喚されたんだけど、ちょっと威圧したらこんな感じに」

「別世界?召喚?そういえばそんなお触れ出てたよな?」

「まじ!?」

「ほら、異世界から異能者を呼んで魔族を滅ぼすとか?」

「あー、あったな」

「まあ、その結果がこの王様の体たらくだよ」

「「「「「ぶふっ!」」」」」

「だせーな」「この茶色いの・・おぇ!」

「まさか異世界に来て早々にあんな臭い目に遭うとは思わなかったよ」

「「「「「ぎゃはははは!災難だったな!」」」」」

「無能のやらかしのお詫びに俺の自慢の肉串食ってけ!」


民衆にささやかな笑いを提供したり、屋台で肉串を食べた後は・・・


よし!冒険者ギルドへいこうか!聞いたらこの世界にもあるってさ!


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