表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

イベルメクチン

作者: 分我羅人

報道しない自由、真実を無視するメディア。しかも日本だけじゃなく世界で。この地球上、どこもかしこも欲と権力に媚びる奴らばかり。

イベルメクチンは困っていた。突然に世界を襲った恐怖の病に対して、単なる虫下しの自分が奇跡のパワーを秘めているという噂が流れているからだ。曰く

  ・イベルメクチンとドキシサイクリンで60人の患者が概ね4日で回復した

  ・イベルメクチンは(虫下しとして使う)通常の使用量で十分な効果を発揮

  ・後遺症に苦しむ患者にイベルメクチンを投与したところ、数日で無症状へ回復

  ・カナダ、トロントの高齢者施設では偶然、皮膚疾患の治療でイベルメクチンを利用していた

   入居者が感染を免れた。高齢者の予防に利用できる可能性を示唆

  ・2週間に1度の服用で予防薬として機能

  (真偽のほどは世界の大手メディアが“何故か全く”報じないのでハッキリしないが、

   地方紙や大衆紙、ネットニュースには取り上げられている)

実際、抗ウィルスに関しての才能には自信があった。自分から売り込むようなマネはしなっかたが、色々な研究機関が本職以外の効能に目をつけ、その実力を「インフルエンザをなおせる錠剤」と評していた。世界中の大手企業からスカウトが・・・来ると期待した時期もあった。が、医療と製薬企業の“異常に強い友愛の絆”は彼をマニアックな「虫下し」に固定することを望んだ。薬局で簡単に変えるクスリで冬のボーナスをダメにされてたまるか!とでもうのだろう、そう考えると腹立たしいが、両親が製薬会社に勤めている子供たちからクリスマスプレゼントを奪うこともない、そう思って毎年の大勢の苦しみを見て見ぬふりで過ごしてきた。だが、今回は違う。自分は確かにペルー、バングラデシュ、インド、ドミニカ共和国、ブラジル、アメリカやカナダの一部でも大勢の患者を救ったと言われている。いや、確かに5月には表舞台への誘いとも思える瞬間があった。だが、今、脚光を浴びているのは「強くは干渉できない」「弱く干渉する」「有効性がないというわけではない」などという評価にも関わらず、この災禍の始まりからメディアにもてはやされ続けている「名門」「縁故」のアイツらだ。

「すまんな、お前さんは設備さえあれば誰でも作れるジェネリック。ペルーでは大学生たちが研究室でイベルメクチンを作って国民に配っているそうだ。何兆円もするワクチンを国費で過剰購入するには国民を恐怖で支配する必要がある。東西を問わず現代の為政者、メディアが強力なスクラムを組んで、自分の縁故企業の利得とワクチン利権を貪っているんだ。お前さんや、アクレムラ、オルベスコには引っ込んでもらうしかないのさ」

人類に与えられた知恵は一握りの強欲によって無に帰された。イベルメクチンは、自身の力の真偽も解らぬまま、歯痒い思いで今日もたたずんでいる・・・

うわぁ、こんな汚い人類をクリアにするために、真実を求める声をあげよう!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ