頑固ジジイの決意!!!
ワシの名前は、『冨樫 晋吉』76歳、元気だけが取り柄のジジイじゃ~
ワシにはやらなければいけない事がある!!!
それは! 孫娘が20歳になるまではどんな事があっても死なない事なんじゃ!
孫のお父さん、ワシの息子とその奥さんがまだ、孫が小さい時に亡くなって
もうてな! ワシが孫をジジイ男手ひとつで育てると自分に誓ったんじゃよ!
しかし、、、?
孫は、まだ14歳でしかも思春期の女の子じゃから、、、。
たまに、なんで怒っとるんか分からん時があるんじゃー!!!
ワシが、変な事を言ったのか、、、?
しかもな!
孫は、女の子じゃ~!
今どきの女の子は、何考えてんのか? ワシにはサッパリ!!!
毎日、孫とワシが顔を合わせれば口喧嘩ばかりでな、、、!
上手く、ワシが思っとる事が孫に伝わっとらん!
小さい時は、孫は爺ちゃん子だったのに、、、。
なんだか、寂しいの~!
でも、あと6年間は頑張って! 孫の為に生きるぞ!!!
そう、ワシは心に決めているのじゃ!!!
ただ、少しでいい! 孫にワシの気持ちが届いてると嬉しいのじゃが、、、!?
▼
・・・そんな、いつもの朝。
『ねえ! 朝からジーちゃん何してるのよ! 朝ごはん出来てるよ!
早く食べて! そうじゃないと、私! 学校行けないじゃん!!!』
『・・・す.すまん!』
ワシと孫は、一切言葉も交わさず朝ご飯を食べて、孫をワシの軽トラック
の助手席に乗せて、孫が通う中学校まで送り迎えするんじゃよ!
『着いたぞ! 今日は、晩ご飯何食べるんじゃ?』
『・・・・・・行ってきます、』
『いってらっしゃい!』
・・・いつも車での会話はほとんどない!
ワシが、孫に話しかけても孫は返事もせん!!!
*
ワシが住んでおる町は、田舎で何にもないところなんじゃ!
ワシは、毎日畑仕事をしておる!
近所には、親戚もいっぱいいてな! 孫もよくワシの妹の娘のツル子の
ところに、よく遊びに行くんじゃ。
やっぱり、女同士がいいのか?
たまに、ワシは妹の娘ツル子から言われる事があるんじゃよ!
【孫娘の事!】
『おじさん! 尋香の事なんだけどね!』
『・・・あぁ、』
『尋香は、年頃の女の子なんだから! もうちょっと、デリカシーというか?
いろいろ、気を付けてあげないと、、、。』
『例えば? なんじゃ???』
『友達と遊びに行きたいみたいで! 尋香に月のお小遣いをあげてないでしょ!』
『・・・えぇ!? お小遣い? 500円でええのか?』
『ホント、バカねおじさんは! 今どきの14歳の女の子が、月のお小遣いに
500円で足りる訳ないでしょ!』
『じゃあ~幾らあげたらいいんじゃ?』
『3500円から5000円までね!』
『ほっーーーーーーう!!! そんなにか!?』
『それぐらいが、あの年齢では普通のお小遣いらしいわよ!』
『・・・分かった! ワシと尋香で相談して決める!』
『そう! じゃあ~お願いね!』
『・・・・・・』
こんな事も、孫はワシに直接、話さんのじゃ!
さあ~どう話すかな、、、?
▽
ワシが、軽トラックで孫の学校帰りを待っていると、、、?
孫が、ワシの軽トラックの助手席に乗ってきた!
ワシは、この時に孫に月のお小遣いの話を切り出したんじゃ~!
『なあ、尋香! ツル子から聞いたんじゃが、月のお小遣いがほしいのか?』
『・・・ううん。』
『何故? ワシに直接、言わんのじゃ!』
『だって! ジーちゃん、直ぐに怒るじゃん!!!』
『ワシは、そんな直ぐに、怒らん!』
『それが、怒ってんじゃん!』
『尋香は、月に幾ら? お小遣いがほしいんじゃ?』
『4000円かな!』
『・・・うっ、わ、分かった! 4000円じゃな! ちゃんとじいちゃんが
尋香にお小遣いをやるからな!』
『・・・ううん。』
確実に! 孫がワシに気を遣って言わんかっただけだと直ぐに分かった!
畑仕事は、儲かる仕事じゃないしな!
最近じゃ~温暖化とかで、急に暑くなったり寒くなったり。
育ててる野菜も立派に育たん!
しかも、、、?
クマやイノシシ、猿まで出てきて大事にワシが育ててきた畑を荒らしま
くるんじゃよ!
それを、近くで見ている孫は、ワシに言えんかったんじゃろうな、、、!
今は、喧嘩してもなんも話さんでもええ!
ただ、ワシの傍にいてスクスク成長してくれればええのじゃ!!!
孫を、大学まで出して20歳になったら、、、?
ワシの役目が終わったという事じゃからな!
それまでは、絶対に! 死ねんわ!!!
最後までお読みいただきありがとうございます。