51.関西生活最後の日
「・・うっ、うっ、ううー・・」
今日で最後なのだとわかった。リアと同化していない夢だったから。上空から見下ろすような角度で見えるリアとシェイン2人の姿だった。寂しい気はしたけれど、これでいいんだよね。私はようやく、過去のリアへの想いを解放することができたのだ。2人の幸せな姿を見届けて、私はここから本当の意味で、自分の人生を自分の足で歩いていく。そう思いながら、2人に感謝と別れの想いを投げかけた。
そうしたら、いきなりリアが空中に目を向けて、私に「愛してる」って叫んだ。その言葉が私のハートのど真ん中を直撃した。涙腺決壊。リアが私を愛してくれている。私の過去が。私は私を愛していたんだ・・。
最後のとどめ。私も愛しているよ・・!ありがとう。私が一番聞きたかったのは、誰でもない、他ならぬ自分自身からの愛の言葉だった。今やっと、それが分かった気がする。目が覚めてもしばらく涙が止まらなかった。本当に愛しい私の魂とその片割れ・・。
今日は引越しなんだから。こんな泣いている場合じゃないのに。ぐすぐす鼻をかみながら起き上がる。そう、今日はいよいよ関西最後の日。だから本当にリアたちともラドゥたちともお別れなんだと思う。本当に寂しいけど、最高の別れ方だよね、これ。シェインが言っていたように、私も私のやり方で幸せになっていこう。誰の評価もルールも関係ない。私の幸せは私が作っていくんだから。
引越屋さんが来てくれるのは11時。それまでに最後の仕上げをしないとね。布団を詰めたり、電気やカーテンも外さないと。まだけっこうすることはあるのだ。呆けてはいられない。
私は無理やり切り替えて動き出した。
*
関西最後の一日は、信じられないくらいスムーズに事が運んだ。朝は雨だったけれど、引越の荷物がトラックに積み終わる頃には晴れてきて、青空の中、私の荷物を積んだトラックが一足先に関東に向けて旅立っていった。
私はこれから退去手続きのため、立会業者を数時間、空っぽの部屋で待たなければならない。しばらくは部屋の最後の掃除をしたけど、それも済んで、おひるごはんをコンビニで買ってきて食べたらもうすることはなく。フローリングの床に寝転がって天井を眺めていたら、当然のようにうとうとしてしまった・・。




