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小学二年生 (1)

どうも。約2ヶ月ぶりですね。




...許して下さい...


あ、短いのはもうデフォだと思ってください。

あ、あと物語内ではもう一年くらい経ってます。


 僕がこの桜木小学校に入学から一年が経った。

 入学から二年生になるまでの一年間の間、数十人の女の子に告白されたり、登下校中に不審者が襲ってくる事が四、五回と、前世の僕からしたら有り得ないような事件が山ほどあった。


 ちなみに、不審者は全員マリアが撃退してくれた後、パトカーに連行されていきました。




「おはよー」


 今日は週明けの月曜日。三組の教室に入ると、先に来ていた女の子の全員が挨拶を返してくれる。

 中にはちょっと下を向いて、小さな声で挨拶を返してくれる女の子が数人いる。小さな頃から一年生まで男と接した事が無くてどう接したらいいのか分からないらしく、一年経った今でも僕に対してはまだ少し照れてしまう...らしい。


 一年の始めの頃に、何故目を合わせてくれないのかそれとなく聞こうとしたら、顔を真っ赤にして固まってしまったのを思い出す。あれはなかなか可愛かった。



 いつもの席に着いてランドセルから教科書を取りだし、机の中に仕舞っていると、机の前方から挨拶された。


「古月くんおはよー」


 顔を上げるとそこにはいつも話しかけてくれる(タチバナ) (ミドリ)さんが居た。


「うん、おはよう」


「ねえ古月くん、今週の課金ライダー見た?」


 どうやら橘さんは僕と雑談しにきた様で、課金ライダーの話題を振ってきた。


 課金ライダーというのは、最近テレビで放送を始めた、男女共々に人気らしいヒーロー番組の事だ。

 正直、僕は姉さんが見ている所を横から軽く、といった程度にしか見ておらず、課金ライダーの話題を振られると弱い。


「ごめんね橘さん。僕課金ライダーは見てないんだ。よかったらあらすじとか教えてくれない?」


「いいよー!えっとね、主人公の金田が変なゲームに課金する所から始まるんだけどね、金田が____......




 ......____そしたら、金田の仲間の木田が裏切って」


「はーい皆さん、席に着いて下さーい」


 橘さんの課金ライダーの話が盛り上がりに入ろうとした時、中田先生が教室に入ってきて、橘さんの話を遮った。


「もうそんな時間かぁ。じゃあ、また次の時間にでも話そっ!」


「うん。いいよ」


 そう言って橘さんは自分の席へ戻っていった。





ーーーーーーーーーー





 今日の時間割は国語、生活、算数、音楽、そして最後に体育。

 関係ないのだが、僕は[生活科]なんて教科を先生の口から聞くまで完璧に忘れていた。前世の頃、生活なんて教科は小学三年生になってから全く聞くことが無かったからだと思う。仕方ないよねぇ。



 国語から音楽まで無事に終わり、給食と昼休みを挟んだ後、待望のみんな大好き体育。

 今月は4月なので、スポーツテストをするらしい。

 男子は参加しなくても良いらしいが、僕はなるべく授業に参加したいのでやることにしている。だが、別のクラスの男子は参加していないらしい。

 まあシャトルランとか凄い疲れるし、そうなるのもわかるよ...。





ーーーーーーーーーー





 疲れたー...。

 授業が終わり、今は休憩時間。僕は男子更衣室で体操服から今日着てきた服に着替え、教室に戻る。

 席に座ると、一人の女の子が駆け寄ってきた。


「古月くん、さっきはありがとう」


「あ、ああいや、なんてことはしてないよ。傷は大丈夫?」


「うん、大丈夫。ちょっと痛むけど...。本当にありがとね」


「うん」


 駆け寄ってきた女の子の名前は、霧島(キリシマ) 琴音(コトネ)。ついさっきの50メートル走で彼女が転んでしまった時に助けてあげた程度で、正直そこまで感謝されるような事はしていないのだが、それでもちゃんと感謝を伝えようと来たようだ。


「こーとね。なに話してるの?」


「み、翠!」


 僕が霧島さんと話していると、突如橘さんが乱入してきた。


「べ、別に何も話してないよっ」


「ふーん...そう。でもちょっと顔赤くなってるような...」


「も、もういいでしょっ!じゃあね古月くんっ」


 霧島さんはそう言うと、橘さんを引っ張って廊下に行ってしまった。


 僕は、その背中を消えるまでずっと眺めていた。







 実は僕、霧島さんに惚れている。

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