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ハリスマリーVS霊愛

「ハリスマリーさん、遠慮は要りません!」


「そのつもりで行くよ!!」


そう言いハリスマリーは魔力で作った弾幕を霊愛に放つが、霊愛はお祓い棒で弾幕を全て弾き飛ばした。


「博麗のお祓い棒は何の素材で出来ているんですか!?普通折れますよ!?」


「これは霊力でコーディングしているだけですよ。それよりもいいんですかぼうっとしていて?」


「何をッ!!」


霊愛がハリスマリーに忠告すると、ハリスマリーの上から封魔針が落ちてくる。それをハリスマリーはバックステップで避けた。


「いつの間に仕掛たんですか!?」


「お祓い棒で弾幕を弾いた時に仕掛ました。さてハリスマリーさん、貴女は近距離戦か遠距離戦、どちらが好みですか?」


霊愛がハリスマリーにそう訊ねるとハリスマリーはムッとした表情で弾幕を放つ数を増やした。


「私って舐められてます?」


「そういうわけではありませんが、本気を出してしまったら直ぐに決着が着きます。なので、ハリスマリーさんの力を全部引き出してから勝ちたいと思いまして。」


「それを舐めてるって言うんですよ!!」


ハリスマリーは天叢雲剣も取り出して、霊愛に斬り掛かるが、霊愛は懐から取り出したクナイで天叢雲剣を受け止める。


「真っ直ぐですね。動きを読むまでもないです。」


そう言い霊愛は懐からクナイを取り出して数本ハリスマリーに放ったが、ハリスマリーは天叢雲剣を持っていない方の腕を盾に変化させてクナイを受け止める。


「腕が盾に変化、いえ、これは細胞が盾の形に変化しましたね?」


「何も説明してないのによく分かりましたね霊愛さん。私は細胞を変化、創製する程度の能力を持ってますから。」


「なるほど、私は勝る程度の能力を持ってますが今回は使いませんよ。」


そう言い霊愛はハリスマリーから距離を取った。ハリスマリーと霊愛のバトルを幻真は驚愕の表情をしながら観戦していた。


「磔!!霊愛の実力ってどれくらいなんだ?ハリスマリーは強い方に入るけど、それを余裕であしらってるんだが。」


「霊愛の実力は霊斗に並ぶぞ。俺でも勝率は2割くらいだからな。」


「俺の自慢の孫娘だからな。それくらいやってもらわないとな。」


霊斗はたこ焼きを食べながら磔と幻真が座っている席に向かってきた。


「そういえばハリスマリーって一体どんな人物なんだ霊斗?」


「ん?そうだなハ「その解説についてはこの終作君が教えよう!!」じゃ終作、説明を頼む。」


「ハリスマリー・吸は人間と吸血鬼のハーフなんだ。幻想郷に来て死にかけた所をレミリアの血を分けてもらって吸血鬼になったらしいぞい!そして、血を見ると暴走して完全な吸血鬼になるぞい!」


終作は度が入っていない眼鏡をかけてくいっと持ち上げながら説明する。


「その情報は本人から聞いたのか?」


「そんなことするわけないじゃないか磔!!もちろん、ハリスマリーの世界を観察して得た情報だぜ~。」


「盗み見じゃねえか!!」


「盗み見とは失礼だな幻真、立派な全世界の観察者の仕事をしていたまでだ!!」


終作と幻真がワーワー騒いでいると、霊愛のクナイが磔達に飛んできた為、磔は指二本で受け止めて戦いを見ることにした。


「近距離戦に関してはそこそこやりますねハリスマリーさん。ですけど、私を傷付けるまでにはいかないみたいですね。」


「こ、こんなに強いなんて!!」


クナイをくるくる回しながら言う霊愛とところどころから出血しているハリスマリーの姿があった。


「あれ?ハリスマリーは血を見ている筈なのに暴走してないぞ?」


「俺の能力で暴走させないようにした。暴走した方が強くなるらしいが、正気のままで最後まで戦ってほしいからな。」


「磔の能力って本当に何でもありだよな。」


「ただ暴走しない魔法をハリスマリーこっそりと掛けただけだがな幻真。」


磔が幻真に説明していると、ハリスマリーはスペルカードを取り出した。


「雷符 ヤマタノオロチの怒り!!」


ハリスマリーは天叢雲剣を雷の鞭に変化させ、霊愛の頭目掛けて叩いたが、霊愛は霊力をコーディングしたクナイで雷の鞭を受け止める。


「これも防がれますか。ならこれならどうです!?」


ハリスマリーは霊愛の腰目掛けて鞭を振るうふりをして弾幕を放った。


「むっ、考えましたね。」


霊愛は体を傾けて弾幕を回避したが、傾けた先に雷の鞭が迫っていた。


「くっ!!」


クナイで雷の鞭を受け止めたが、バランスが良くなかった状態で鞭を受け止めた為、霊愛は体勢を崩してしまった。


「もらいました!!」


その隙を逃さずにハリスマリーは霊愛に雷の鞭を叩き付けるが、霊愛は慌てずにスペルカードを取り出した。


「霊符 夢想封印!!」


「それは霊夢さんのスペルカード!!」


雷の鞭が7つの大玉弾幕の内、5つに当たって吹き飛ばされ、残りの2つはハリスマリーに直撃した。


「キャッ!!わ、わざと体勢を崩したんですか霊愛さん!?」


「わざとではありません。あの状況を打破するためにはあのスペルカードを使うのが良いと思って使ったまでですよ。」


「それにしては落ち着き過ぎですよ!!」


「それくらいの事で取り乱したりはしません。ではここから私もギアを少しずつ上げて行きますよハリスマリーさん。」


そう言い霊愛は高速移動でハリスマリーを蹴飛ばした。蹴飛ばされたハリスマリーは地面を数回転がって体勢を立て直すが、何をされたか分からない表情をしていた。


「何したんですか今!?」


「超技術の1つ、縮地を使っただけですよ。これは地面や空間をを0.1秒間に100回蹴ることで超高速移動を可能にする技術です。」


霊愛はそう言い再度縮地を使ってハリスマリーの横に移動し、ハリスマリーの頭をクナイの持つ部分でコツンと叩いた。


「え?えっ!?また何も見えなかった。レミリアお姉様よりも速い。」


「ぼうっとしていたらクナイの餌食になりますよハリスマリーさん?」


「あっ!うっ!」


唖然としているハリスマリーに向けて霊愛はクナイを数本放ち、ハリスマリーの背中に刺さった。


「はぁ、はぁ、霊愛さんが強いのは分かりました。ですが、負ける訳にはいきません!!細符 ミクロファンタジア!!」


ハリスマリーはスペルを唱え、霊愛の回りに極小の弾幕を大量に配置した。


「これは、避けられそうにありませんね。」


「行きなさい!!」


ハリスマリーがそう叫ぶと、極小弾幕が霊愛に向けて襲いかかるが、霊愛は少しも動揺していなく、避けようともしなかった。


「霊愛の奴、諦めたのか!?」


「んなわけないだろ幻真、よく見てろ。」


煙が晴れると、そこには無傷の霊愛が立っていた。それを見たハリスマリーは顔を青くしながら一歩後退りした。


「そ、そんな。当たった筈なのにどうして無傷なんですか!?」


「これも超技術の1つ、肉鎧を使っただけですよ。自分の霊力を体全体にコーディングして耐久度を上げました。要は見えない鎧を着たと思ってもらって構いません。」


「なら!!水符 ヤマタノオロチの涙!!」


ハリスマリーは天叢雲剣の先から高水圧の水のレーザーを放つが、霊愛はクナイで弾く。


「これも通用しないなんて!!」


続けてハリスマリーは高水圧の水のレーザーを放つが、霊愛はクナイで弾きながらハリスマリーに近付き、回し蹴りでハリスマリーを吹き飛ばす。


「うっ!!」


「発想は良いです。ですけど、まだ力の使い方がなってませんね。誰かに教えて貰うことを進めますよ。」


「ま、まだ、まだやれま、す!!」


ハリスマリーはそう言い立ち上がるが、息を荒くして膝を震わせていた。


「このままじゃ霊愛の勝利は確実だけど、それじゃ面白くないな。そうだ、磔、ちょいとハリスマリーを助けてこい。」


「いや、良いのかよ霊斗?」


「いいっていいって!!あれじゃハリスマリーがかわいそうだからな。それに、霊愛の困った顔が見たいからな!!」


「絶対理由は後者だろ終作。分かったよ、ちょいと助けに行ってくらぁ。」


そう言い磔は目を閉じて座禅の体勢を取った。


「では、これで終わりです。霊符 夢想封印!!」


霊愛はグロッキーなハリスマリーに向けて7つの大玉弾幕を放ち、ハリスマリーに直撃させた。


「ふう、これで勝負は付きまし「おいおい、勝手に終わらせんなよ。」えっ!?」


煙の中からハリスマリーの声が聞こえ、霊愛は警戒する。さっきまでの敬語はなく、男口調になっていた。


「悪いが、ハリスマリーに手を貸すことになった。この方が戦いがいがあるだろ霊愛?」


蒼い目になったハリスマリーが天叢雲剣をくるくると回しながら霊愛に向けて言う。


「その口調、もしかして磔さんですか?」


「そうだ、霊斗からの提案だから受け入れてもらうぞ。」


「全く霊斗様は、受け入れますけどどうやってハリスマリーさんに憑依したんですか?」


「神降ろしの憑依を応用した。さて、お喋りもここまでにするか!!」


そう言いハリスマリーに憑依した磔は天叢雲剣で霊愛に斬り掛かるが、霊愛はクナイで受け止める。


「ハリスマリーさんの時よりは早くなりましたけど、それでも受け止められますよ?」


「そりゃそうだ、本命はこっちだからな!!風符 ヤマタノオロチのくしゃみ!!」


憑依磔は天叢雲剣から突風を放ち、霊愛を吹き飛ばした。更に吹き飛ばした霊愛に天叢雲剣を投げ飛ばした。


「くっ!!霊符 神撃剣!!」


霊愛はクナイを光の剣に変形させ、天叢雲剣を弾き飛ばした。その隙に憑依磔は精神世界でハリスマリーと会話をする。


「ハリスマリー、どうだったか?霊愛と戦った感想は?」


「はい、私なんてまだまだだったんですね。」


「そんなにへこむなよ。霊愛相手にあそこまでやれただけ凄いと思うぞ?」


磔は励ますためにしゅんとしているハリスマリーの頭をポンポンと撫でる。


「けど、まだ魔力の使い方や体の使い方がなっていないだけだ。霊愛は体や力の使い方を完璧に掴んでいるからな。」


「だから縮地でしたっけ?それが出来るんですね。」


「ああ、でもハリスマリーも吸血鬼なんだから出来るはずだ。」


磔はハリスマリーにそう言うが、ハリスマリーは不安そうな顔で首を横に振った。


「私には出来ませんよ。」


「出来るさ、自分を信じろって。今俺が憑依しているけど、ハリスマリーの精神で出せる力が変わるからな。」


「だって、やり方が分からないんです。」


「それを今から見せる。よく見ておけよ?」


磔はそう言い精神世界から抜け出した。抜け出した時に霊愛の神撃剣が迫っていた為、しゃがんで避ける。


「やりますね、ですが天叢雲剣は何処かに飛んでいきましたよ?」


「そうだな、確かに飛んでいったな。」


憑依磔が霊愛にそう言うと人差し指を動かした。それを見た霊愛は慌てて横っ飛びをした。するとさっきまで霊愛がいた所に天叢雲剣が上から降ってきた。


「その人差し指、魔力の糸で天叢雲剣を操作していたんですね?」


「当たり、ハリスマリーに色々な可能性を見せないとな。」


そう言い憑依磔は天叢雲剣の所まで行き、肩に担いだ。それを見た霊愛はふぅと息を吐いた。


「ここからは全力で行きますよ。神符 まだ見ぬ領域!!」


「来たか。」


「な、何をしたんですか霊愛さんは?見た目何も変わってないように見えますけど?」


「ん?身体能力を大幅に上げた。あの状態はまず今のハリスマリーじゃ絶対に勝てない。」


精神世界でハリスマリーに話し掛けられた磔はそう返事をすると、ハリスマリーは涙目になっていた。


「ど、どうするんですか!?私殺されるんじゃ!?」


「そうはさせねえから安心してろって。そうだな、この戦いが終わったら暫く動けなくなるけどいいか?」


「それで霊愛さんと戦えるなら構いません!!それと、その強化が終わったら後は私が戦います!!」


「いいぜ、ハリスマリーは強い子だな、その強さを忘れるなよ?」


磔にそう言われたハリスマリーは顔を赤くして照れていた。それを見た磔は再び精神世界から抜け出し、元に戻った。


「さあ、この状況をどう打破しますか?」


「霊愛さん、もう磔さんは戻りました。でも想符 アクセルモード!!」


ハリスマリーはスペルを唱え、全身から赤色のオーラを出現させる。


「アクセルモードだけでいいんですか?」


霊愛はそう言いハリスマリーに弾幕を放つが、ハリスマリーは天叢雲剣で弾幕を弾いた。


「いいんです!!」


ハリスマリーはそう言いながら霊愛の弾幕を掻い潜りながら天叢雲剣で斬り掛かるが、霊愛は神撃剣で天叢雲剣を受け流した。


「っ!!」


「ハリスマリーさん、ここまでです。」


霊愛はクナイをハリスマリーに刺そうとしたが、ハリスマリーは受け流されることは分かっていたらしく、手にはスペルカードを持っていた。


「まだです!!氷符 ヤマタノオロチの吐息!!」


ハリスマリーは刺さる前に天叢雲剣の刀の先を霊愛の体に付け、そこから-200度の冷気を放った。


「っ!!」


「これならどうです「いい攻撃でした。」あうっ!!」


霊愛の体が凍ったが、霊愛の体が大量のお札に変化してハリスマリーの体を神撃剣で貫き、バラバラに引き裂いた。


「最後は本気で対処しました。ハリスマリーさん、私の勝ちです。」


「勝者博麗霊愛!!」


磔の掛け声と同時に霊愛はハリスマリーの体を元に戻した。


「いい試合でした。何時でも再戦は受け付けてますからまた戦うのを待ってますよ。」


「はい!!」


試合前の状態の体に戻ったハリスマリーと霊愛は互いに微笑み合った。それを絢斗と終作と終夜がカメラで写真を撮っていた。


「いいねぇ~、絵になるねぇ!!」


「だよね~!!ハリスマリーちゃんと霊愛ちゃんの笑顔いいね!」


「もう最高だぜ!!」


「桜、何時もの頼む。」


磔が桜にそう言うと、桜は3人の背後に回ってクナイ弾幕を頭に突き刺した。


「これで懲りてくれるといいんだが、よし次の試合を始めるか。」


磔がそう言うとハリスマリーと霊愛は観客席に戻り、絢斗と刀哉がフィールドに出てきた。絢斗の頭にはクナイが刺さったままだが。


「次は相沢絢斗VS刀哉、それじゃスタート!!」


「いや、絢斗の頭に刺さってるクナイを取ろうぜ!?」

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