1日目、午後の部2
知り合いの意識低い陸士長がPLA・NVAのコスプレし始めて草が生えたので初投稿です。
早朝に家を出た際には聞こえなかったパトカーや救急車や消防車のサイレンが鳴り響き始め、
車の盗難ブザーの不快な音も聞こえ出した。
とは言え腹は減るもので、保存のきく乾燥した食品類を避け腐りやすい肉や野菜を適当に炒める。
同じく焼き固めたりしない限り保存し難いパンを添え、とりあえずの昼食とした。
文月にも昼食を渡す、文月は寝台へもたれかかっていた。
「あ、ありがとうございます・・・」
疲れて部屋の隅で座り込む文月の顔は、蒼白と言う他なく指と手が震えていた。
ほとんど使っていなかった折りたたみ式机を出してその上に乗せ、お茶をコップに注いで隣に置いておく。
「うっ・・・・・」
数回口をつけ、文月は口元を押さえた。
トイレを指差すと急いで入った。
「まあ、仲間手にかけたんだもんなあ・・・」
そう思うとパンの上に野菜炒めを載せ、食べ始める。
「・・・・焼きそばソースイケるなあ」
トイレの方から美人の部類に入る文月の物とは思えない声が聞こえる。
トラウマを患ってしまった様で、激しく嘔吐している様だ。
それを聞かされながらネットを使って情報を集める。
午前の政府の放送は中々強烈であったらしく、掲示板もニュースサイトのコメント欄もSNSもてんやわんやの大騒ぎであった。
するとこんな書き込みが出てきた。
896:名無しさん
一部がすでに暴徒化しているが、今のうちに都市圏より逃げるべき。
人口密度の高いこの国では山村に避難することを勧める。
密集地である大都市から離れ、山間部(出来れば川でなく井戸があるところへ)に行くべき。
暴徒化、と言う事はすでに一部では無政府状態なのだろうか。
海外掲示板も大騒ぎしており、北米ではアラスカやカナダの奥地へ避難する者が多く、
国境線はカナダ軍が難民と睨み合いになっている様だ。
オーストラリアは海上を封鎖し、空軍機による密入国の阻止作戦を迅速に行動し始めたらしく、
旅客機の多数が上空待機になっている様であった。
ローマ法王は一連の事態に対する言及を避け、中東とインドでは多数の殉教者達が自決をしていると報じられていた。
「いったい何がどうなってんだ。」
何か情報はないだろうか?
そう思いながら日本放送組合(NHK)のチャンネルを開く、ニュース番組が多く多少はマシだ。
テレビの映像はちょうど中継地に変わったところであった。
『えー自衛隊が治安出動として展開している東京都日比谷公園よりお送りします!
先ほどから市民団体が抗議運動を始め、展開する機動隊と一部衝突が起こっております。』
すると、指揮官らしい自衛官が言った。
「着剣!安全装置を外せ、機動隊後退!第一、第二小隊前へ!」
89式小銃に銃剣を取り付けた自衛官たちが入れ替わる様に機動隊と交代する。
すると市民団体の中にいた、赤いヘルメットと口元を隠すスカーフそして火炎瓶を手に持った自称市民が火炎瓶を投げた。
「うわァ!!」
自衛官の1人が火炎瓶をもろに受け、別の自衛官の「反撃しろ!」と言う声が響く。
PAPAPAM!と連続した発砲音が響き、自称市民は倒れその衝撃で火炎瓶は自分を燃やす。
まさか発砲するとは考えて居なかった市民団体の自称市民達は慌てて逃げ出すがまた襲ってくるかも知れないと言う強迫観念めいた思いを持ち、
かつ自衛権の行使と言う大義名分があり誰が歯止めをするのか指揮系の怪しくなり始めた情勢下の為か、
腰砕けに逃げ出す自称市民達に容赦なく銃弾が飛んでいく。
『あ、えーと。映像を戻します。』
スタジオ内でも騒然としているらしく、スタッフの「やべぇよ、やべぇよ・・」と言う声が聞こえる。
ベテランらしい女性のアナウンサーは表情を崩さず空いた時間を埋める為何処かと中継をつなげる様指示する。
「あっ、いま速報が入りました。
宮城前よりつなぎます。」
映像は今度は皇居から繋がる。
菊花紋章があしらわれたCH-47Jと言う大型ヘリコプターが止まっており、報道官らしい青年の男の後ろでは六人の重装備の兵が前後左右を警戒する動きをして中心にいる''あの人''を守ろうとヘリまでの道を進んでいた。
記者とヘリの間には皇宮警察官達が二列の横隊で文字通り肉壁として塞がっており、防刃ベストと見たことのない海外製の自動小銃を持っていた。
「えー、陛下のお言葉を読み上げます!
かかる事態における自己の責任と義務を痛く痛感し、全身全霊をもって事態に対処する。
国民一同方には流言蜚語に惑わされる事なく落ち着いて事態の推移を見極め、混乱の収拾に協力してほしい。
以上です!御退避なされますから下がって!!」
報道官が言い終わると同時に、皇宮警察官の1人が叫んだ。
「ヤツラだ!」
皇宮警察官達が一斉に走ってくる何かに発砲を始め、ヘリの近くに居た皇宮警察官の「よし今のうちに行け!」を合図にヘリは飛び去り、東京湾の方面へ向かって言った。
彼はテレビを消し、どうするかを考える事にした。
「あ.....すいません吐いてしまって...」
文月の言葉に「仕方ない事。」と言うと、幾つか質問を投げかけた。
「なあ、貴女のいた部隊は何処に展開しているんだ。」
「分かりません・・・、あ!でも避難所で再編成しているかもしれません。
学校とかに居るかも。」
「学校・・・・避難所・・・・流れ込む避難者・・・うーん。」
人が集まるという事はあの通り魔のような何かも居るかも知れない。
だが、人が多くいれば対処出来るのでは無いのだろうか。
避難所と言う事は機動隊や文月の所属していた部隊も居るかも知れない。
そう結論を出した彼は、地図を開いて一番近い避難所を探す。
「やっぱり小学校か、その隣の中学。あるいは役所かな。」
文月は食い入るように地図を見る。
この家から学校までは歩いて15分程で、役所は学校から更に5分はかかる。
道中には一級河川が流れており、大きな国道だから車の往来も多い。
すると文月は、恥ずかしそうに言った。
「あの・・・服を着替えたいんですが・・」
そういえば彼女の作業服は血がついており、迷彩もあるので間違いなく色々と面倒だ。
「あぁ、そこのタンスからどうぞ。」
「み、見ないで下さいよ?」
「はいはい、わかってますよ。」
わたしはパソコンを操作し、掲示板を眺める。
画面には反射して見える文月の赤い下着や、柔らかそうな肌と背中が見える。
煩悩を首を振って振り払い、以下の情報を集めた。
1:推定される暴動の発生地域は九州一体と関東圏と関西方面、それ以外は大規模では無いが多発的に発生している。
2:何らかの原因でああなってしまうようで、法務省曰く「危害を加えれば当然処罰されます」との事。
何故日本の三つの地域で大規模に起こっているかについては、発生地域と渡航ルートを見て察しがついた。
船や飛行機等の移動手段の確率が様々な物と者を運んできて、それが悪い場合に転んだ結果と言えた。
「着替え終わりましたぁ」
「ん?そうか、・・・それ、どうしよう?」
わたしは振り返ると、ジーンズをベルトで締めて上着は以前何かで買った「Ich bin eine defätistische」とかかれた長袖を着ていた。
文月は小銃をみて、言った。
「一応・・・持って行きます。」
「うん、それがいいと思う。剥き身はやばいからリュックに詰めれる?」
そう言うと、銃床が折りたたまれてリュックの中にすっぽりと入ってしまった。
折り畳める事に驚いていると文月は「この前更新されたんです」と言い、リュックを背負う。
私も水と食料の入ったリュックを背負い、電気を消して覚悟を決め家の外に出た。
文月ちゃんがゲロインと化してるけどゆるして。
他にも2~3名J官とケーカンも出てくるけどEDFの味方くらい活躍するかも。
モールチーム的意味で。