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三日目、朝の部2

あけましね。

九州のとある一軒家、少し開いた窓から風が吹き込み新鮮な風を注いでいく。

散らかった部屋には2式小銃が立てかけられており、サバイバルガイドやサバイバル漫画が置かれている。

点けたままのパソコンがリアルタイムで更新されている感染拡大の様子を写している。

風によってコーラ瓶が倒れ、それにより首を吊った少し肥満の男が振り子の如くゆっくりと揺れていた。

車が外を駆けていく音がこの部屋にも届くと、その首を吊った男はピクリと動き。

獲物を求めて動き出した。



車は順調に進んでいたが、インターチェンジ手前に厄介な事が起こっていた。

土居の四倍照準眼鏡によると、警察の輸送警備車と特型警備車が展開しており入口を一つを除いて封鎖しているのだ。

出動服や防刃チョッキを着込んだ国家の犬のお巡りさんが10名ほどのが展開している。

ここで車両を手放して非常用か整備用の梯子を登り徒歩で行こう。

徒歩でどれだけかかるかは知らん!


「待て、偵察に行こう」


土居が進言した。

インターチェンジ手前には警官隊だった連中と、検問か封鎖を知らずに着てそのまま罹患した民間人が数名は居る。

車内で閉じ込められているのもいるだろうが、それを含めて20~30は居てもおかしくない。

高速道路の状態も見てみるべきだろう。

だが私はそれに修正を加えた。


「俺が行くよ、陰薄いし、やらかしたら援護してくれ」

「あっそう、死ぬのは知らんが下手に死ぬと精神的に後を引き摺るから出来ればやめろ」


軍人ってリアリストだよ、ホント畜生ですわ。

まあスナイパーの支援があるから用意には死なないだろう。

音を鳴らさない為に靴を確認し、適当な石を何処か関係のない家の窓に投げる。

予想とおり罹患者たちはそちらへと流されているので、静かに車の陰に隠れる。


「無駄なァ~でぇヅごうは~やめなさい!」

「げぇんぎょ......けんきょお....」


機動隊だったらしい罹患者が、大盾で家の玄関を叩いている。

一重二重と慌てず心を落ち着け警戒を密にし、視界に入らないように静かに視線を警戒する。


「ん....?!」


ふと空を見上げると、高速道路の外壁から罹患者が顔を覗かせている。

私を掴もうとしているのか腕と上半身を乗り出しており、嫌な予感が背筋を全速力で駆け抜ける。

道路公団の関係者だった服装の罹患者が大きく身を乗り出すと、理性など存在しない為に落下してきた。

その瞬間全速力で逃げることを決心し、走り出す。

時を同じくして落ちてきた罹患者は被っていたヘルメットが盛大に音をあげて割れて、辺りの罹患者を注目させる。

その先には全力で逃亡を開始した私が居り、当然発見にされるのは当然だ。

この世界は"妙に女性の優しいループ異世界"とかのように強く生かしてくれないのだ!。


「じねっ!しねぇ~ヅ!!」

「いっぜぇいげんぎょぉっ!」


装備品の手錠や警棒を揺らして命がけの鬼ごっこが開始される。

脱兎の如く人生の死力を尽くして走り出すと、乗ってきたバンの天井に二人の迷彩服を来た人間が何かを鈍く光らせている。


「距離ざっと120、敵歩兵」

「「確認」」


中野がそういうと、64式狙撃銃と89式小銃が発砲を開始する。

セレクターは単発を示しており、二人は息を吐いて目標を狙い撃つ。

軽快な炸裂音を響かす89式と、ドンッ!と和太鼓のようなこれぞ銃器と言う音を立てる64式狙撃銃が火をふく。

ヘルメットの前面カバーが砕け、眉間が多少風通しが良くなった遺体が生産されていく。

だが無いよりマシの消音器付き64式狙撃銃はともかく、素のままの89式小銃が作り上げる音は半端ではない。


「ずらかるぞ!」


中野は声を上げ、後ろからどっさりと押し寄せる罹患者を後ろにバンは走る。

ふと後ろを振り返ると、ミニカーのように路上駐車された軽トラックを横転させる罹患者達が見えている。

背筋が凍る感覚を味わされ、別のルートを思案する。

だが。


「別のインターっても、10キロ離れてるしなあ、市街地だし」


そう。

移動経路が皆無.......。

幸いなことに初期の混乱の市街を何故か生き残れたが、

その理由は他者の存在が起因すると言える。

罹患者の溢れる世紀末な市街地を楽しく駆けて連れを伴い目的地に行くという趣味は自殺レベルの愚行は駄目だ。

それをやるのは未来から送り込まれた戦闘マシーンとか、アホの盲信者が書いたJSDFが出てくる架空戦記位だろう。

だが、ふと、思い付いた。

そうだ、改正鉄道敷設法で作られた鉄路が一本!。


「線路上走るか」


その発言に全員が困惑し、呆れた顔をしたが案がなく。

行けるだけ行ってみようと半ば自棄を起こしていたのか、そのまま行く事が決定された。

速度を上げて迂回していく自動車をゆらりゆらりと追いかけていた罹患者は、途中でピタリと動きを止めて集団となって集まろうとしていた。



【満州北京壊滅】いよいよ中華先生もご臨終?【キューバ迫真の立て籠り】

1:インチキおじさん2018/5/11

フランスが首都をダックスに移転したりイタリアなんかカッシーノに籠ってるけど、中華は今回無理っぽいね。

恵庭と留萌、神居で罹患者出て自衛隊が分断されて崩壊してるしいよいよこの国もアカンのかね?


2:KASUYA2018/5/11

J隊はダメみたいですね(諦め)

やっぱSSMに予算振ったのがいかんでしょ


3:某研究社2018/5/11

米軍はサクラメントを中心にして再建するっぽいね、ロッキーガン籠り路線かな?


4:成沢タカヒロ弁護士2018/5/11

核兵器突っ込めw


5:KASUYA2018/5/11

あいつらに効くのかね?

悪戯に不浄の地を増やしてもなあ、印パ戦争や支那が使うかもしれん。

と言うか日本海沿いの情報や上海市とかの都市からの書き込みなくて笑えねえよ、噂の日中開戦ってマジかな?


6:インチキおじさん2018/5/11

今さら沖縄とか言うクソいらんやろ、時代の変化で意味が消えてるしなあ。

そう言えば山東型空母がどこに行ったんだろ?誰かSOUSUSかシャイアンのデータベースからリークしてくれないかなぁ。


ーこのスレッドは格納されておりますー


改正鉄道敷設法


1980年代の日本政府が地方活性化を意図した法律。

裏では有事に於ける鉄道輸送路の確保を狙った防衛庁の介入があり、軍が本土決戦に備えて敷設していたのを使い回した。

それにより朝鮮の金属がそれなりに減ることとなったが誰も気づいていない。

元ネタは戦前の鉄道敷設法。

ちなみに日本の銅は不純物が多く食料と金属は朝鮮台湾からのものであると言うことは事実である。

これで国府ヲ相手トセズとかよく言えたな戦前日本.......

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