プロローグ
授業中に突如として浮かんできた妄想…じゃなくてアイディア。
頑張って活かしていきます!
…需要があれば良いんですけどね。
突然だが、ボクは一度死んだ。それはボクの最終目標であり、そこに到達することがボクの夢だった。あの厳かな眩い光の中で、ボクは確かに死んだ。天帝という、ボク達の住む世界を創った頂点が唯一愛した巫女により、確かに死んだはずだ。あれは不死なんて概念が通じないもので、いかなる防御も通り抜ける最終奥義…だと彼女が言っていた気がする。なのに、ボクはまだ生きていた…いや、厳密に言えばあの時確かに死んだが、その後生まれ変わった、と言った方が正しいだろう。つまり、気が付いたときは赤ん坊だったという訳だ。赤ん坊になったと気付いた当初は混乱の極みだったが、1日経てばどうでもよくなった。ボクは一度死に、転生した。それでいいんじゃないかと思っている。ボクはあまり深く悩むのは好きじゃないんだ。
ボクが生まれた世界は地球と言うらしい。いや、「世界より更に小さい宇宙より更に小さい銀河より更に小さい惑星」と言った方が正しいかな。テレビを見ている限り、月に降り立った、とか言っている時点でここの技術力の高さが知れたものだよ。ボクの知っている世界は月に降り立ったどころか宇宙船で世界を渡ったり平行世界の自分を探したりしていたから技術力の差はかなり大きいだろうね。けれど、ボクのいた世界とこの惑星(世界で良いかな、小さいけど)は同じじゃないってことがわかっただけで良しとすることにした。ボクはあの世界に未練は、もうないのだから。
ボクは違う世界からここに転生したってことになるけど、ボクが前世で持っていた力はそのまま持っているようなので何かあったときは遠慮なくこの力を振るうことにした。だからといって、ボクはしばらくは動くつもりはない。この地球というボクにとっての新しい世界がボクにとって価値のあるものなのかこの目で確かめたいからだ。あの世界は天帝が創ったものだったが、この世界は誰が創ったのだろうか。ボクはまだ何も知らない。だからこそ、まだ破壊する気はない。
この世界には興味深い事柄がいくつかある。
まず、魔法が存在しないことだ。しかもそれは元はあったが廃れたという訳でもない。魔法が存在すること自体を認めていないのだ。勿論、宗教等によって魔法を信じている人もいる。だがそれは本当に少数派で、大多数の人は魔法の存在を認めていない。
次に、種族が人間しかいないことだ。この世界でよく読まれているらしい絵本を読んでみても、獣人が出てこない。魔女はいるのに獣人はいない。吸血鬼はいるのに獣人はいない。ボクには何故なのか理解できなかった。物語を書いた作家が獣人嫌いだったのだろうか?
そして、環境。魔法を認知していないからなのか、車や飛行機などの燃料は化石燃料を使っているようだ。そのおかげで汚染がかなり酷い。テレビでは今ボクが住んでいる所よりも酷い汚染地域を映していたが、ここも相当だ。大気汚染なんて無縁の世界から来たボクからしたらこの世界は空気すらも害悪だった。そのおかげでボクは喘息になり、病弱というレッテルを貼られてしまった。実際は力を使えば何ともないのだが、病弱の皮を被っていた方が何かとおねだりしやすいので良しとしよう。
最後にして最高、ボクがこの世界に唯一感謝していることは、この世界にはスイーツがたくさんあること!しかもこの世界のスイーツはボクがいた世界と同等、もしくはそれ以上に美味しいのだ!種類もたくさんあり、年々パティシェと呼ばれるボクにとって最愛な人たちが、ニーズに応えて新しい種類が作られていく。ボクの今の夢は、この世界に存在するスイーツを全種類食べることなんだよ!
「縁~!今日は顔色が良いわね。久しぶりに幼稚園行く?」
彼女はボクの母親。前世は親がいなかったから不思議な感じだけど、嫌いじゃない。幼稚園と言うのは、小さい子供が通う学校のようなものらしい。と言っても、遊ぶだけで勉強はしないけど。幼稚園と言う言葉からわかる通り、ボクはまだ転生して間もないただの人間の子供。
「ようちえん?いくー」
自己紹介がまだだったね。ボクの名前は縁。5歳の人間の男の子さ。
平均でどれくらいの文字数が一番読みやすいのでしょうか…私的には2000字以内ですが、やっぱり個人差有りますよね。