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冒険の準備

窓のカーテンから朝日が差し込む

俺リンの胸に顔をうずくめるように寝ていたみたいだ

リンは幸せそうに俺の頭を撫でている


「ジン君、おはようございます」

「おはよう、体辛くない?」

「全然です、むしろたくさん求めてくれて嬉しかったです」


リンは笑顔だ、よかった


「疲れたのか余韻に浸るまもなく眠っちゃったから怒ってるかと思った」

「怒ってないですよ、むしろあんなに責めてくれたのが嬉しくて…」


恥ずかしい言葉を言わせたり、縛って動けなくしたり、身体中をたくさん噛んだ気がする

あらかじめリンに「嫌がる素振りを見せても本気じゃないです、ジン君に無理矢理されるようなシチュエーションが好きなんです」と言われていた

最初は酷いことはできないと思っていたが、リンを支配している気持ちになるとなんでもできた


「見てください、ジン君がたくさんつけてくれたキスの跡と噛み跡、私が使われた跡なんです、ジン君のモノになれたんです」


リンは煽るのがとてもうまかった

「やめて」「痛くしないで」「今はダメ」「中に出さないで」一挙一動が俺の支配欲を駆り立てた


「リン、僕のそばから居なくなったらどこにいても探し出す、リンはもう僕のモノだ」

「そんな目でそんなこと言われたら…でも朝だから駄目ですよ!」


そういって俺の頭をポコッっと叩いた

その手を弾いてリンの唇にキスをした

驚いたリンが一瞬でトロンとした目になっておもわずちょいなと思ってしまった

うーん、リンに性癖を変えられた気がする


「夜が楽しみだね」

「今してくれないんですか、もう意地悪!」

「朝はダメって言ったのはリンじゃないか」

「うー・・・」


俺たちは着替えて下の部屋に降りる

今日は装備品を買いに行く日だ

イールとラメラが机に突っ伏していた


「二人ともどうしたんだ?」

「張り切りすぎて朝までしてたから疲れた・・・」


そういえば俺たちも朝までしていたけど疲れていないことに気が付いた

リンの方を見るとニヤッと笑みをこぼしていた


「二人とも妊娠しないからって頑張りすぎですよ【ハイヒール】」


リンは二人の疲れを回復魔法によってとってあげた


「すげえ!疲れが吹っ飛んだぜ!」

「リン助かったわ・・・イールったら休ませてくれないんだもの・・・」

「よく言うぜ、俺の上で泣きべそかきながらあ!?」


ラメラのこぶしがイールの顔面に突き刺さり、そのままアッパーを繰り出した

うーん芸術


「乙女の情事を話すもんじゃない」

「そういうこと」


舞い上がったイールは数回転して床に落ちる

リンがハイヒールをかけてあげ、四人でゆったり朝食をとって街に出た


「まずは武器屋だよな!くぅー早く剣が欲しいぜ」


俺たちは最初に武器屋を目指していた

リンとラメラはギルドから杖をもらっているため武器を買う必要がない

というか、杖は少々特殊なものだそうで、おいそれと買えるものじゃないため支給されているらしい

2人は護身用に小さな短剣を買うぐらいだろうか

イールの様な戦士は武器の支給がなく、自分で買い備えるしかない


「お前らはいいよなー武器が支給されて」

「それが決まりなんだからしょうがないでしょ」

「ジン君は何の武器にするんですか?」


剣は使えるが戦士以下

弓は使えるがアーチャー以下

短剣は使えるが盗賊以下

なんでも使えるが器用貧乏らしい


「テイム用と補助魔法用に笛を買って普段は鞭だな、チェーンクロスとか」

「チェーンクロスってなんだ?」

「金属が編み込まれた鞭の事だな、慣れるまで大変だろうけどビーストテイマーの必需武器らしい」

「鞭…」


リン、そこで少しニヤ顔になるな


「さ、着いたわよ」


看板に剣と盾の絵が書いてある

防具も一緒に売っているのか


「私達は防具を見てくるからあんた達は武器を選んでて」

「わかった、後で合流な」


俺とイールは武器屋のおっさんに話を聞きに行く


「いらっしゃい、あんたら初めてだな、俺はジグってんだ、よろしくな」


ドワーフは初めて見る、背は小さいが顔がイカつい、長生きらしいが幾つなんだろう


「はい、先日ギルドに登録してきまして今日は装備を揃えに」

「新米か、職はなんだ」

「こっちが戦士で、僕はビーストテイマーです」

「わかった、剣士の兄ちゃんはどんな剣がいい」


話がスムーズで助かるな


「仲間が魔術師と僧侶とビーストテイマーなんだ、その構成に適した剣と盾が欲しい」

「ほう、パーティの構成とかも考えてるのか、感心感心」


イールのことだからカッコいい長剣がいいとか言うと思っていた


「ならショートソードとホプロンシールドだな、ショートソードはリーチが短めだが振りやすい、ホプロンシールドは小さめの盾だが軽くて丈夫だ、相手を翻弄しながらヘイトを稼ぐのに向いているだろう」

ジグは現物をイールに渡す

イールは受け取ってすぐに軽く振ったりその場で動いてみせる


「うん、良さげだ、ジグさんこれ買うよ」


値段も手頃なためあっさり決まった


「職人の意見を素直に聞けるのはいい戦士になるぜ」


気に入ってはもらえたみたいだ


「ビーストテイマーの兄ちゃんはどうする?」

「補助魔法用に笛を買いたいと思っています、あと護身用に鞭があればと」


ジグは眉間に皺を寄せる


「補助魔法だと?お前さんランクは?」

「一応Cランクです」

「最初からC!?剣士だったら英雄になれるじゃねえか!」


残念ながらビーストテイマーです…


「あ、すまねえ…ビーストテイマーはD以上を見たことがなくてな」


高ランクのテイマーはかなり珍しい存在なんだな

まあ人口が少ないからしょうがない


「そんな特別なお客様ならいっちょサービスしてやるか、しばらくはこのオカリナと双鞭を持っていきな、タダでいい」

「いいんですか?」

「将来有望そうな奴にはお得意様になってもらわねえとな、珍しい素材くれたら職人としては最高だからよ、ってことで珍しい素材が手に入ったら売らずにこっちに回してくれ格安で作ってやる」


なんかすごくいい話してくれた


「職人さんってのはみんなこんな感じなのか?」

「言っちゃ悪いがヒト族は金や名声を求めるイメージが強いな、職人気質なのは俺らドワーフと裁縫師のエルフくらいじゃねえか?」


その後2人に持たせる軽い短剣を数本選んでお会計をした。


「ちょっとジグー!」


遠くから女性の声と走ってくる足音がする

後ろを振り返るとそこにいたのはエルフ、耳が長いのが特徴的だ、そして何故かこの人は服がエロい、胸なんて薄い布一枚じゃないか、少し膨らみが…殺気!!

エルフの女性の奥から殺気を纏ったリンがゆっくりと歩いてくる、笑顔なのがまた怖い


「ジグ!この黒髪の子!Cランクのビーストテイマーなんですって!」

「うるせえなぁ、知ってるよ、もう武器のオーダーメイドの話はしたぜ」


したら顔でニヤッとするジグ


「ずるい!あたしも!珍しい素材が手に入ったらあんたたち全員の分の服作ってあげるから!こっちにも素材回してくれない?」

「ぜ、ぜひお願いします」

「キャーありがとう!高いから手が出ないのよね!」


そう言って俺はエルフのお姉さんに抱きしめられる、む、胸が、苦しい…でも柔らかい


「ソフィアさん…?」


…殺気、まずい!


「お姉さん、俺の彼女が殺気を放ちながら見ているので離れてもらえますか」

「あら?見ていなかったらよかったの?」


さらに強い殺気!!!!!!!


「俺じゃなくてお姉さんが危険なんでここら辺で勘弁してください」

「あら、愛されてるわねー」


エルフのお姉さんはソフィアと言うらしい

俺から離れて軽く自己紹介をしあって防具の話になる


「武器は選び終わったから丁度合流しようと思っていたところなんだ」

「私達はみんなの職業を話していて、流れでジン君のことを話したらいきなり走り出して…」

「有望な人には唾をつけておかなくちゃね!」


ソフィアは俺にウィンク、投げキッスまでして来た

リンがすごい顔でソフィアさんを見ている、やばい、目に光がない、まずい


「リン」


俺はリンの顔を両手で挟み、そのままキスをし、耳元で囁いた


「僕の目に映ってるのはリンだけだよ」

「はう…ジン君…」


その場でヘナヘナと崩れ落ちるリン


「危うく死人が出るところだった」

「言い過ぎ…でもないか」

「いきなり何するのかと思ったけど、妥当な判断かもね…」


イールとラメラも頷いてくれる

リンは「えへへ…」と崩れた顔で俺にくっついてくる

リンの扱いにも注意を払わないとな


その後ラメラには黒い帽子とローブを、リンには白い帽子とローブをその場で背丈に合わせてもらい、イールには薄くて軽い錫の鎖帷子を、俺はコカトリスの皮と毛で作られた服を条件付きでプレゼントしてもらった


コカトリスはパーティランクEが苦労して倒せる魔物らしい

条件は今後は素材の持ち込み、オーダーメイドで作らせてくれるなら、と言うものだった。

もちろん二つ返事で引き受けた


帰りにギルドに行きクエストの話をした

今の俺たちのパーティランクはEらしい、というか基本Eランクになるらしい

ギルドカードには倒した魔物の数などが記録されるらしく、成果や、ギルドの信頼度によりランクが上がる仕組みらしい

街の外で自由に魔物を倒してギルドに報告する【自由討伐】こっちはいちいち受注しなくて良い

一般市民から依頼があってそれをこなす【依頼型クエスト】こっちは事前にギルド受付に出向く必要がある

達成条件が厳しく報酬も少ないことが多いらしいが達成されればランク昇格が認められやすい等のメリットもある


「私はイールと近くのダンジョンについての情報を集めてから帰るわ、2人は先に戻っててもいいわよ」


気を遣ってくれたのだろう、何せあれからずっとリンは俺にくっついている


「ジン君これからどうします?」

「明日が初日だからしっかり睡眠を取って備えよう」

「賛成です、ラメラありがとうね」

「いいのよ、手のかかる妹と弟みたいなんだから」

「じゃあまた明日な、おやすみ」

「おやすみなさい」


2人と分かれて俺とリンは夜の街を少し散歩する

昼の賑やかさと違い、夜は街灯に光がつき、大通りはまたまだ人が歩いていた


「私たちの村と大違いですね」

「夜は真っ暗だしみんな外に出ないもんな、ここは都会って感じがするよ」


歩きながらリンは裏路地を気にしているように見えた賑やかな表通りと違い暗かった


「…ジン君」

「だが断る」

「…まだ何も言ってません」

「リンの言いたい事はわかってるつもりだよ、ダメ」

「でも…」

「俺の言うこと聞けないの?」


なんか嫌な男のセリフTOP3に入りそうな言葉


「あ…いえ、ジン君の言う事は絶対です…」

「リンの裸を他の人に見られたくないから、今日は我慢してね」


宿の前に着いた

食事をとって部屋に戻り、リンの服を脱がせながら耳元で囁いた


「【今日は】たくさん我慢しようね」

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