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異世界のスマホ、超半端ないって!②

 朝食を食べ終えたあと、俺たちと講師陣全員、食堂の隣にあるホテルのラウンジのような場所へと移動し、テーブルやソファを並べ替えた。並べ方は日本の小中高校のように南側のガラス張りの窓が左手側になるようにして、左前から順番に、真理さんの担当講師のウェンディ―さん、真理さん、美華担当のローゼさん、美華、華澄さん担当のフィーネさん、華澄さん、左後ろから順番に、礼央担当のヒルッキーさん、礼央、奏風担当のコジローさん、俺担当のアスタさん、俺という順番で、2人1組になるようにソファがくっつけられた。ソファがフッカフカでこのまま眠りに落ちそうだ。講師陣の自己紹介は昨晩の歓迎会で済んでたのだが、印象的だったのが、ローゼさんとアシスタントリーダーのリーゼさんが姉妹同士であるというのと、「ウェンリー」ではなく「ウェンディ―ですからね」と念押しされたこと、また、コジローさんにお酒が入ったときに「俺は剣技でもオリンピックでも主役の引き立て役ではない」と呟いていたくらいかな。



 「少し早いのですが、皆さんがそろったので授業を始めちゃいますね。ソファの座り心地が気持ち過ぎるので寝むっちゃう前にチャチャっと終わらせましょう。早く終わればその分自由時間が増えますしね。あと、途中でトイレに行きたくなったら、遠慮なく言ってくださいね」


 「それではスマホについて説明します。まずは『スマホ』と唱えつつ、それがてのひらの上とか、目の前のテーブルの上にあるイメージを思い描いてください。講師の方々もお付き合いをお願いします」


 すると、それぞれのてのひらの上やテーブルの上にスマホが現れた。


 「はい、よくできました~。実は、この授業が始まる直前まで皆さんのこの能力をロックさせていただいてました。突然出てしまうと余計に混乱してしまいますからね。ただし、これはエリス界では誰でも使える機能ですので、いやがらせで再度ロックをかけるのはできないので安心してくださいね~。ここまで大丈夫ですか?」


 俺たち一同、返事をした。


 「うんうん、よろしい。みんながちゃんと理解していないと授業をすすめても意味ないし、授業をしているほうも不安になっちゃうからね。あと、途中で分からなくなったら手をあげてくださいね~」


 「はーーい」


「それではこのスマホを拡大してみましょう。色々と方法はあるのですが、とりあえずスマホに意識を向けて『タブレット』くらいの大きさになるようイメージしてみましょう」


 「はい、よくできました。人によっては一瞬でタブレットの大きさになったり、徐々にスマホが大きくなった人もいるだろうと思いますが、あくまでもイメージの問題で優劣とかは一切関係ありません。あと、今現在のみなさんのスマホ、またはタブレットの大きさや色は同じになっていますが、基本設定を変えることによって変更することもできます。みなさんできてるようですね」


 「それでは次に、タブレットを浮かせてみましょう。これもいくつかの方法があるのですが、とりあえず『フロート(浮遊)』と唱えてみてください」


 「はい、よくできました。手元の『タブレット』が消えて、一瞬で目の前に現れた人もいれば、手元やテーブルの上からゆっくりと目の前に移動した人もいらっしゃいますね。前者は強くイメージしない状態で、単に『フロート』と唱えたので、スマホのオート機能が働いたためであって、後者は無意識にタブレットが浮き上がるイメージを思い描いてしまったためにオート機能よりイメージリョクが優先して働いてしまったためなんです。また、オート機能のフロートの場合は、他人からは見えないようになっています。ちなみにそのままタブレットを触ってみてください。人によっては普通にタブレットの感触があったり、透けたりする人がいるだろうと思います。瞬間的にタブレットが目の前に現れた方は透過しまい、ゆっくりと目の前まで持ち上がった人のタブレットは固さを感じ取ることができます。これも先ほどのように、スマホのオート機能が働いたか、手元やテーブル上にあったときの状態の固さのイメージを維持しつつ浮き上がるイメージをしたかの違いでしかありません。あと、そのまま首をブンブン横に振ってみても、タブレットも顔の動きに合わせて動きます。人とか壁とかの障害物があったときには勝手に『非物質化』の状態になるので心配ご無用です。ときたま、ガイア界からやってきた他の転移者のスマホがとんでもない高さまで浮かんで飛んで行ってしまったという事例があるのですが、『ガイア界のRPG』という遊びを経験したことがある方々は無意識にオート機能を使ったときとほぼ大差ない位置で固定されるようですね。次は言葉にしなくてもいいので、『物質化、非物質化』、くだけた言い方をすれば『固くなれ、空気になれ』と交互にイメージし、タブレットの感触を確かめてみてください。それでは今から数分のお時間を設けますので、講師陣の皆様方に見てもらいながら練習してみましょう」


「さすが皆さん優秀です!『物質化、非物質化』の次に『他人にも見える、他人には見えない』、の切り替えもイメージで瞬時にできることを教えようとしたのですが、すでにそちらもできているみたいですね。これは頭で考えながらやるとややこしくなるので、遊びながら慣れていったほうが断然いいです。今からスマホの『端末』としての使い方を教える前に、ちょっとだけスマホの『モノ』としての使い方を教えますね」


 レイナさんがそう説明すると、レイナさんの腰よりやや低い位置にタブレットが床に水平になって現れ、レイナさんがそれに『よっこらしょ』といいながらタブレットの上に座った。。


 「スマホを『個人的に』使う場合には、最高で5つ同時展開できます。大きさもかなり拡張できますので、こうして椅子がわりにすることもできれば、大きめに頭上に水平に展開すると『傘』がわりにもなります。また、タブレットの厚さを変えて縦向きにして明るくするとランプにもなります。ダンジョン探索にとっても便利ですね。ダンジョンのボス戦が終わったあとの小休止に大広間をプラネタリウムにしてみるのも風情があっていいと思います。また、こう横長にして、音も出るようにすれば、『ピアノ』がわりにもなります。鍵盤の感触がないので慣れるには時間はかかりますが。ダンジョンボス戦などで人員に余裕がありそうなときには、誰かが演奏者になって戦闘を盛り上げるのもいいかもしれません。敵に知能があれば、『ナメプ』してるのがバレて余計に怒り狂うかもしれませんが。あと、スマホ自体の拡大縮小の機能やフロートの機能を応用すれば、ちょっとした『空飛ぶ絨毯』としても利用できますし、戦利品を乗せて持ち歩くこともできます。ただ、スピードや地面からの高さ、乗せれる重さは個人の能力に依存しますし、一部この空中移動方法が使えない場所がありますので、あさってにでも外か体育館で説明しますね」


 ・・・異世界のスマホ、超半端ないって・・誰しもがそう思ったことだろう。



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