表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔装機マナリリアン  作者: ロア
   WORLD of END 9章
92/120

9章 生まれたこの世界は 78話-天秤は傾く

〈78-1 次の時代に〉


▶︎???


ジェミニ

『魔族の連中も負けちゃったね、

 デッドデスターも魔業教団も消えたし

 やっと私達の番が回ってきたって事だよ』



 不気味に笑みを浮かべ

 嬉しそうにジェミニはタウラスに話した


 しかし

 タウラスの表情は暗く

 何かを考えている様子で俯いていた



ジェミニ

『もしかして

 私達の真リーダーの事で何か考えてる?』



 ニューワールドのリーダーになったディナ、

 彼女の力は

 我々進化種の十二宮をも上回っていた


 本当に彼女は

 我々の味方に成り得るのだろうか?

 そうタウラスは考えていたのだった..


 赤の魔女ディナ、

 魔王を倒し世界を変えた三大魔女の彼女を

 本当に信用して良いのかとタウラスは言った



ジェミニ

『私が知る訳無いじゃん、私達の神様が

 彼女をこの世界に呼んだんだから

 それに従うだけでしょ?』



 我々の神がそうしたのなら

 それに従うだけなのはタウラスも理解している


 それでも

 不安な要因の1つに変わりなかった



ジェミニ

『それにもう時期、

 残りの魔女のレインとローズも

 この世界にやってくるんだよ?

 タウラスがその調子じゃ

 アリエスを心配させちゃうんじゃないかな?』


タウラス

『・・・・・あぁ、そうだな....』



▶︎???


 ディナが持ち帰ったネル専用の訓練用魔装機


 その中に秘められた賢者の石を取り出し

 魔石と融合させ

 強い光の輝きを放つ魔石がその場所には合った


 魔石を眺めていた十二宮のレオは

 ニヤリと頬を上げていた



スコーピオ

『嬉しそうだなレオ』



 魔石を眺めるレオに話を掛けたスコーピオ


 レオはスコーピオに話した、

 この力を使えば世界を変えられる

 私達ニューワールドの真時代がやってくると



レオ

『それよりお前、相棒のリーブラはどうした?

 お前達は

 次の作戦を待機する用言われてるハズだろ?』


スコーピオ

『今探している所だ』


レオ

『それより残念だったな

 お前の相棒が俺達最弱の力を持つ奴でさ!

 そんな奴と組まされ大変だったろ?』



 嫌味な口振りなレオに

 スコーピオは少し苛立ってはいたが

 何も言い返さずその場を去った


 去り際のスコーピオにレオは追い討ちの様に言う

「アイツの力は俺達の邪魔に成る、

 お前がアイツをサポートしてやれよ!」


 ニヤけたレオの表情が後ろからでも分かり

 分かったとだけスコーピオは返事を返した



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-2 最弱の魔装機〉


▶︎???


 ヴァルゴに報告を終え

 戻ってきたサジタリウス


 彼女の前に立っていたリーブラは

 ヴァルゴの様子はどうだったのかと聞いた



サジタリウス

『良く任務を遂行している、

 奴と一緒に居るフタナと呼ぶ人間も

 我々の駒として働いてくれているそうだ』



 素っ気無い返事をするリーブラ

 そんな彼女を見てサジタリウスは変だと感じ

 お前こそどうした?っと言葉を投げ返す


 虚な目をしたリーブラは

 新しいリーダーのディナに付いて

 貴方はどう考えていると質問をしてきた



サジタリウス

『誰だろうが言われた命令に従うだけだ、

 お前も賛成していただろ?』


リーブラ

『えぇ....あの場ではそう答えたけど、

 やはりその答えは間違っていたと思う....』



 言葉の意味を理解出来なかったサジタリウスは

 ヴァルゴから教えられた情報を

 アリエスに報告に行くと言ってその場を離れた




 リーブラは思い出していた

 私達を作ってくれた神に

 自分の事で悩み相談していた時の事を


 力が弱く

 十二宮最弱と言われていたリーブラは

 本当に私の力とは何なのかと悩んでいた



???

『君には君の考えを持ち行動する力が有る、

 その力は、皆とは違う

 別の考え方で発揮される力かも知れない』


リーブラ

『別の考え方?』


???

『君達を作ったのには意味が有る・・・・・

 君は君の意味を考え行動してくれ・・・・・』



 神からの言葉を思い出し

「私のやり方....」っと小さく呟いた



▶︎???


 リーブラを探していたスコーピオ、

 大きなフロアで1人でボソボソと

 何かを言っているカプリコーンに

 リーブラを見ていないかと話をかけた


 居場所を知らなかったカプリコーンは

 何故だか謝りながら知らないと言っていた



スコーピオ

『リーブラ、何処に行ったんだ....』



 リーブラを探していると

 基地内の警報が鳴り

 スピーカーからレオの声が響き渡った


「リーブラの野郎が魔石を奪い逃走しやがった!!

 近くに居る奴は俺と一緒にアイツを追うぞ!!」


 レオの報告を聞いたスコーピオは

 急いで魔装機が格納されている倉庫に向かった


 カプリコーンは怯え

 その場から身動き一つ動かなかった



スコーピオ

『どう言う事だレオ!?

 どうしてリーブラがそんな事を!!』


レオ

『良いからお前も魔装機に乗れ、

 アイツ地上に降りるつもりだ!!

 その前に捕えるぞ!!』



 スコーピオは自分の魔装機に乗り

 レオも自分の魔装機に乗り込んだ


 外に出ると

 リーブラが乗る魔装機、バランシスは

 賢者の石と融合した魔石を手に持っていた


 自分が何をしようとしてるのか

 分かっているのかと怒るレオ


 我々を裏切るのかと

 リーブラに声を震わせ言うスコーピオ



リーブラ

『この力を使い、僕が世界を変えてあげるよ!!』


レオ

『僕?なんかお前口調が変わってねぇか?』


リーブラ

『君達はアリエスやあの人間の

 言いなりに成っていればいいさ!

 僕は僕の力を世界に示してあげるのさ!』


スコーピオ

『どうしたんだリーブラ!!様子が変だぞ!!』



 楽しそうに高笑いをするリーブラは

 融合した魔石を

 自分の魔装機内に取り入れた


 勝手な行動をするリーブラに

 頭に来たレオは

 自分の魔装機を動かし

 リーブラが乗るバランシスの前に出た



レオ

『ふざけた事ばかりヌカスと

 この場でぶっ殺すぞリーブラ!!』


リーブラ

『君達が僕のお相手になってくれるのかい?』


レオ

『最弱の魔装機とその乗り手のお前が

 俺達2人に勝てると思ってるのか!!』



 またしても高笑いをするリーブラ


 いいさ!!っと力強くリーブラは言うと

 リーブラの乗る魔装機バランシスは輝き始め

 眩い光にレオとスコーピオは目が眩んでいた



レオ

『なんだよこの光!!』


スコーピオ

『アレは・・・・!!』



 バランシスの背中から

 大きな天秤の用な物が現れ

 その天秤の皿は均等を保っていた...


 魔装機の姿が変わり驚く2人、

 驚く2人に

 この魔装機の真の名をリーブラは教えた



リーブラ

『アプロディーテ・・・

 それがこの魔装機の真の名さ!!』



 何もかもふざけた事を言うリーブラに

 レオは激怒して魔装機を突撃させた


 スコーピオは待つように叫ぶが

 レオは止まる事はなかった



リーブラ

『天秤の針は傾く...』



 そうリーブラが言うと

 レオの魔装機の力は大幅に減少し、

 攻撃をされたアプロディーテは

 何もせず防いでもいないのに

 レオの攻撃を受け止めていた...



レオ

『なんだよコレ!!』



 リーブラのバランシスは

 相手の力と同じ力を発揮させる魔装機


 しかしアプロディーテの力は

 そんな最弱と呼ばれたバランシスとは

 何もかもが違った



 片腕だけを翳し

 レオの魔装機を破壊するアプロディーテ


 レオはスコーピオに言った

「何やってる!!お前も戦え!!」っと


 しかし

 スコーピオは動かなかった



リーブラ

『僕のshowはここから始まる』


スコーピオ

『リーブラ....お前は....』


リーブラ

『コレから始まる舞台の幕開けを

 皆んな楽しんでくれたまえ!!』



 地上に降りて行くアプロディーテ

 その姿を

 見る事しかできなかったレオとスコーピオ


 リーブラはニューワールドを抜け

 この世界を大きく変えようとしていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-3 運命の針〉


▶︎???


 リーブラが賢者の石と融合した魔石を盗み

 仲間の私達を攻撃して

 単独で地上に向かったとスコーピオは

 皆が集まる場で報告した


 チームを抜け魔石まで盗んだリーブラを

 コレからどうするのかと

 タウラスはアリエスに聞くことにした



アリエス

『既に賢者の石をコピーした物が作られています

 時間は掛かりますが、また作れば良いだけです』


タウラス

『逃げたリーブラはどうする?』


アリエス

『コレも

 決められた運命の1つだったのかも知れません』



 運命の1つ? そうタウラスは首を傾げた


 リーブラに敗北した事で

 イライラとさせていたレオに

 最弱のリーブラに敗北したレオが

 私達の中で最弱だとカプリコーンが言うと

 レオはカプリコーンを睨み

 カプリコーンは凄く怯え始めた



キャンサー

『それより本当に良いの?

 このままじゃ

 人間達全員リーブラが殺しちゃうよ?』


ピスケス

『えー!?遊び相手の人間達死んじゃうの!?』


アクエリアス

『リーブラちゃんが何を考えているのか

 私達でも分からないから困ったわね』



 話を聞いていたディナは

 クスっと笑い

 アリエスにどうするのかと顔を見て言った



アリエス

『決められた運命を見守るだけです』




▶︎ローズストーン ハラブレーブの森


 空から舞い降りてきた神々しい魔装機

 その魔装機を前に

 ナトゥーアヘルトに乗るネネーネは

 魔装機のパイロットに

 この場所に何ようだと計画し警戒していた



ネネーネ

『この場所は神聖なる森!!

 魔装機がこんな場所に何のようだ!!』



 アプロディーテに乗るリーブラは

 弱き人間のネネーネに言う


 この世界の次なる神に作られた

 僕はその代行者なのだと....


 意味不明な言葉に

 ネネーネはナトゥーアヘルトを動かし

 空に浮かぶアプロディーテに攻撃をした



リーブラ

『天秤に触れる者は消し去る』



 目に見えない無数の刃に

 斬り刻まれるナトゥーアヘルト


 その場に崩れ去った魔装機を見て

 リーブラは美しく高笑うのだった



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-4 クルセニア家の当主〉


▶︎ローズストーン国


 レインオラクルの絶景スポットを回る

 絶景ツアーが魔族の登場で失敗に終わり、

 ツアーに参加した客達に恐怖を与えてしまった


 ユーリムの放った魔弾で

 機士のピニャラは死に

 幼いミムジィは怪我を追い、意識不明で

 レインオラクル国の病室で眠っている


 一部のローズストーン国民は

 ツアーを企画した上の者達に

 抗議し軽い暴動が起き始めていた


 ツアーの企画を考えた重役者達は

 この責任を誰に擦り付けるのかと言い争っていた



痩せた貴族の女

『誰よこんな企画を考えたのわ!!

 栄誉あるローズストーン国に泥を塗って

 他国に恥ずべき行為だわ!!』


顔の長い貴族の男

『そもそもコレは君が考えた事では無いのか!!

 責任を逃れようと言い逃れするな!!』


痩せた貴族の女

『私が!?、そんな事無いわ!!

 貴方が先に言い出したんでしょうが!!』


香水の香りが強い貴族の女

『そもそも

 この失態は貴方達機士の責任ですのよ、

 アズサとか言ってましたよね?

 あの人が責任を取るべきだと思いますわ』


顔の長い貴族の男

『それもそうだ!、おい!!

 機士団はこの件をどう考えているんだね!!』



 無言で聞いていたトパーズ隊の隊長ロニーは

 身勝手な重役者達の言葉を聞き

 目を開き重役者達を睨んだ


 自分の身ならどうなっても構わない

 しかし

 仲間のアズサに責任を取らせようとした事で

 腹の内に怒りを溜めていたロニーは

 怖い目付きで

 今回の失態は私の責任で有ります

 この件の責任は自分が取ると言った


 だが

 機士団総隊長の立場のロニーを

 辞退させる訳にはいかない


 何より、

 ロニーは重役者達にとっても

 居なくては困る存在だった


 重役者の1人ゴルド・ベリーは言った、

 隊長達の中で1番マナの低い

 アズサが居なくなったとしても

 何も困る事は無いのではないかと....



ロニー

『私の仲間を侮辱しているのか』


ゴルド

『ヒッッ!』



 殺意を感じさせるロニーの目付きに

 ゴルドは声を出し怯えた


 重役者達は、ではどうするのかと

 また言い争っていると・・・



レーベン

『皆静かにしろ!!!!』



 声を上げたのは

 重役者達の中でもとても地位の高い

 レーベン卿と呼ばれる人物だった


 レーベンの言葉で皆静まり返り

 レーベンを皆見ていた


 今回の件は我々の失態だ

 亡くなられた機士の方や

 怪我を負わせた子供の事も

 自分達が言い出した事が発端だったと

 レーベンは頭を下げロニーに謝罪した



レーベン

『ミムジィと言ったな、その子供の治療費や

 壊れた魔装機の修理は私が何とかしよう、

 ツアーに参加してくれた者達にも

 全額返金して私から謝罪させてもらう』


ロニー

『レーベン卿がそこまでなさらなくても!』


レーベン

『どいつもこいつも

 自分の立場が危ういと知ると

 責任逃れの為に不様な醜態を晒し・・・』


ゴルド

『グヌヌ・・・』


レーベン

『ゴルド卿もそれで宜しいですな?』


ゴルド

『この1件高く付くぞレーベン卿・・・』



 会議が終わり

 ロニーはレーベンの元に近寄り

 先程の礼を言った


 気にするな

 仕事の1つや2つが失われただけだと

 レーベンは笑いながら言っていた



レーベン

『それより、キサラギは元気にしているか?』



 レーベンは

 ヒイラギ・クルセニアの元夫

 つまり

 ダイヤモンド隊隊長キサラギの父親である


 キサラギが元気で有る事を伝えると

 レーベンは微笑み「そうか」っと言った



ロニー

『キサラギにはお会いにならないのですか?』


レーベン

『昔の父親が突然現れても

 キサラギが困るだけだろ?』



 会話を終え

 ロニーは廊下を歩いていると

 キサラギの母 クルセニア家のトップ

 ヒイラギ・クルセニアがソワソワした様子で

 ロニーの前に現れた


 どうしたのですか?

 っとロニーはヒイラギさんに言葉を掛けると

「あの人が来ていたのでしょ?」っと

 チラチラと周りを見ながらヒイラギは言っていた



ロニー

『レーベン卿にお会いしたかったのですか?』


ヒイラギ

『は!?誰があんな奴に!!

 いつまでもローズストーン国に

 居られても困ると言いたかっただけよ!!

 あの人は私から振ってやったのですから!!』



 突然怒り出したヒイラギは

 プンスカとさせ何処かに行ってしまった



 会議を終えキサラギに会いに行き

 会議の事をキサラギにも報告し

 ヒイラギさんにも会った事を伝えると



キサラギ

『母は女々しい女なのだ』


ロニー

『女々しい?』


キサラギ

『毎晩父の事を思い出し枕を濡らしている、

 クルセニアと言う

 大きな血を重んじる母のやり方に

 父は反対して家を出たと言っていた』


ロニー

『はは.....そうなんだね.....』



 ロニーは薄々気付いた

 ヒイラギさんは振ってやったと言っていたが

 本当は振られたのでは?っと


 大豪邸のクルセニア家では

 ヒイラギはレーベンに会いたくて

 枕を濡らし足をバタバタと動かしていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-5 未来ある者達〉


▶︎ローズストーン国


 レーベンから支給された資金で

 レインオラクル国に住む事になったミムジィの父


 ミムジィの父親は

 その場に居たアランとリオンに言った、

 このお金が有れば

 レインオラクル国でも暮らせる

 コレからは病室で眠る娘の側で暮らしますと


 未だ目を覚さないミムジィ、

 リオンは言った、

 娘さん絶対に目を覚まし また笑顔を

 見せてくれると僕達も信じてますと・・・


 責任を感じて

 アランは無言でミムジィの父親を見ていると

 ミムジィの父親は言った


 あの子があそこまで笑えたのは

 貴方達が居たからこそです、

 娘が元気になった時また会いに来てください



アラン

『ミムジィにも父親が必要だ、

 お前が側に居た方が、アイツも幸せだろう』



 ローズストーン国を去るミムジィの父親を見送り

 アランとリオンは

 ガーネット隊本部に向かった


 ガーネット隊本部に居たアズサは

 アランとリオンに

 オノマト博士から言われた事を伝えていた


 フィルプス二号機と三号機は破壊して

 回収する事ができた、しかし

 一号機を逃した事をオノマト博士は怒っていた


 どうして魔族を逃したのか

 そうアズサはアランに問いただした



アラン

『奴らはもう俺達の前には現れない、

 心配する事では無い』


アズサ

『そうじゃなくて、

 どうして一号機も破壊しなかったのか

 そう私は聞いてるのよ』


アラン

『奴らも力が必要だ、

 人間と戦える力を持っていれば

 少しは安心できると俺は考えた』


アズサ

『え〜っと・・・ああああモウイイ!!!!

 分かったから始末書貴方達も書きなさいよ!!

 コレだけで許してくれるんだから

 ロニー達も相当優しくしてくれてるんだから....』



 始末書を受け取り

 部屋を出ていくアランとリオン


 最後にアズサはリオンに言った、

 貴方はアランの行動をどう考えてるのかと?



リオン

『僕はアランさんを信じてますよ、

 もう魔族の人達は

 僕達を困らせる用な事はしないと思います、

 だからアズサ隊長も

 僕とアランさんを信じてください』


アズサ

『いつからアンタもネル見たいな

 熱苦しい性格に成ったのよ・・・・・

 もう分かったから始末書書いて来なさいよ』



 ペコリと頭を下げ リオンは部屋を出た


 今回の責任を取らされると思っていたアズサ

 しかし

 今回の件で何も言われず それどころか

 ロニーからは次も期待していると言われた


 姉のアズマだったら

 こんな時どうしたのかと考え

 落ち込むアズサだったが、

 未来あるリオンとアランを見て

 自分も頑張ろうともう一度ヤル気をだした



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-6 足りないピース〉


ウェルチ

『そんな......』



▶︎ローズストーン国


 友達のピニャラが亡くなった事を知り

 ウェルチは夜のローズストーン国を彷徨っていた


 フラフラと行く当ても無く歩き続けるウェルチは

 病室で聞かされた事を思い出していた、

 自分が病室で寝たきりになっていた時も

 ピニャラやソフランとチュラムが

 面倒を見てくれていた事を・・・


 どうして自分では無く

 ピニャラが死んでしまったのだと涙を流し続けた



酔っ払いの男性

『お!嬢ちゃん可愛いね?1人?

 叔父さんと一緒にお酒でも飲まないか?』



 生きる活力を無くした者の瞳を見て

 酔っ払いは怖くなりその場を逃げる様に去った


 機士を捨て 友も失った

 自分が戦う意味は有るのかと?

 そう考えていた


 すると遠くから「おや?」っと言う

 聴き覚えのある声が聞こえてきた


 ウェルチの前に現れたのは

 ガーネット隊の副隊長ダンと

 酔い崩れていた

 アメジスト隊の副隊長ショコラだった



ウェルチ

『ダン副隊長とショコラ副隊長.....』


ダン

『ちょうど良かった、君の所の副隊長を

 部屋まで一緒に連れて行ってくれないか?』



 ムニャムニャと眠っていたショコラは

 眠りながら「ふざけんな!!」っと叫んでいた


 自分はもう....そうウェルチは言葉を呟き

 アメジスト隊を抜けた事を

 ダン副隊長に伝えようとすると、

 ダンは無理矢理ウェルチを連れ

 ショコラの部屋まで連れて行った



 部屋のベットにショコラを寝かせ一安心するダン


 そんなダンに

 ウェルチは質問をしてみた


 ダン副隊長は

 友のゼルとバインを失い

 片眼まで無くしてもなお戦い続けている


 どうして

 そこまでして戦うのか、

 ダン副隊長は何を考え

 機士としての役割を果たそうとするのか

 そうウェルチは質問をすると....



ウェルチ

『機士を辞めようとは思わなかったのですか?』


ダン

『辞めようと思った事は1度たりとも無い!

 失った左眼に誓ったんだ、ゼルとバインに・・・

 私は絶対に諦めたりはしない!!

 ゼルとバインと約束した

 ローズストーン国を守ると言ったあの日から!!

 ダンゼルバインのパイロットとしてな!!』



 そんな約束などしては無かったが

 ダンの中ではそうなっていた


 それを聞かされたウェルチの瞳は

 少しづつ色を取り戻していく


 友や国の為に

 自分が信じる正義を貫くダンを見て

 自分の中に足りなかったピースが埋まった



 目を閉じ

 学園時代にショコラに言われた言葉を思い出した



思い出のショコラ

『ウェルっちが誰よりも

 努力してるって私は知ってるよ〜、

 迷った時やシンドイ時もあるけど

 ウェルっちは絶対に諦めたりしない

 努力の天才って私は思ってる〜』



 努力の天才・・・・・

 誰よりも優等生だったウェルチに

 今必要な物は

 昔の自分だったのだと思い知らされた


 ウェルチは瞳を開き

 ダンに頭を下げ感謝の言葉を言った



ウェルチ

『ありがとうございます、ダン副隊長!』


ダン

『寝てる人の前では静かにしてね』



▶︎アメジスト隊本部


 翌朝

 ココ隊長やショコラ副隊長の前に

 立っていたウェルチは頭を深く下げ

 自分をもう一度 機士として

 部隊に入れてくださいと言っていた


 何がなんだか分からなかったショコラは

 慌てた様子をしていたが

 ココは無表情で「わかった」っと返事をした



ウェルチ

『1度は機士を捨てた若輩者ですが

 コレからはアメジスト隊を引っ張る

 一流の機士に成るべく努力して行きます!!』


ショコラ

『あの〜、ウェルチさん性格変わってません?』



 隊長室に呼ばれていた

 アメジスト隊のソフランとチュラム


 ウェルチが機士を辞め恨んでいたのだが

 もう一度ウェルチが戻ってきたのだと知り

 とても喜び2人は笑顔になっていた



ソフラン

『やっぱり姉さんが居ないと

 私達なにもできません!!』


チュラム

『姉さぁぁん』


ウェルチ

『時間の合間を使って修行するわよ!!

 着いて来なさいソフラン!チュラム!』



 そう言って3人は隊長室を出て行った


 ポカンとするショコラ副隊長と

 何故か頷いているココ隊長


 燃え上がるウェルチの加入により

 前以上にアメジスト隊の活気が上がっていた



▶︎レインオラクル領


 レインオラクルの小さな村に

 空に浮かぶ天秤の魔装機

 アプロディーテが現れていた


 村人達は怯え震えていたが

 その村に住むたった1人の魔装機乗りは

 アプロディーテの前に立っていた



マナブ

『貴方は何者ですか!!

 私達に何のようなのですか!!』



 アプロディーテの前に立っていたのは

 ベシュトレーベンに乗る

 魔装機大会準優勝のマナブだった


 アプロディーテのパイロットリーブラは

 魔装機大会二位のベシュトレーベンに

 決闘を挑みやってきたのだった



マナブ

『決闘ですか・・・?』


リーブラ

『そうさ!!世界の命運を賭けた1大バトル!!

 君が救世主に相応しいのか

 僕のアプロディーテがこの世界を滅ぼすのか

 考えただけでもワクワクするだろ?』


マナブ

『ふざけた事を!!』



 ベシュトレーベンは刀を振るい

 地上に降りてきたアプロディーテに攻撃するが

 どの攻撃も寸前で回避されていた


 リーブラはマナブを挑発する、

 魔装機大会二位の実力はこの程度なのか?と


 マナブはベシュトレーベンの力

 マナで動く魔装機を操る力で

 アプロディーテの動きを封じようとするが

 アプロディーテの動きは止まらなかった



マナブ

『どうして!?』


リーブラ

『どうやら君は救世主には程遠いようだ』



 天秤が傾くと

 マナブの乗るベシュトレーベンは切り刻まれ

 バラバラとなって破片が地面に突き刺さる


 怯える村人達にリーブラは天高く笑い

 天国に連れて行ってあげようと村人達に言い残し

 その場にいる者達を皆殺しにした



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-7 天秤の影〉


▶︎レインオラクル領


 森の中で

 野宿をするロイヤルフラッシュのメンバー達


 新入りのホワイトは

 皆の魔装機を綺麗に磨いていた



ジョーカー

『魔装機を綺麗にしてくれるのは嬉しいけど

 ホワイトも少し休んでくれ』


ホワイト

『私は新入りなんだもの、

 コレぐらいしかできないから..』


ハート

『ホワイトちゃんは年長者さんだから

 私達に遠慮しなくて良いんだよー』


ホワイト

『年長者って言うのやめてよ!!

 年寄り見たいで恥ずかしい....』



 ホワイトが恥ずかしがっていると

 クラブが皆の前にやって来て

 ホワイトの乗っていた魔装機

 レイベルタースの修理が終わった事を報告した


 レイベルタースの修理が終わり

 このまま旅を続けるのかと

 ホワイトはジョーカーに聞くと



ジョーカー

『もう一晩はこの場所でゆっくりしよう、

 釣りに行ったエースとダイヤもいる事だし』


ホワイト

『私が2人を呼んでくる』



 ホワイトは釣りをしていた

 エースとダイヤに会いに行った


 川で釣りをしていた2人は

 無言で釣りに集中している様子だった


 2人の釣った魚を確認すると

 まだ2匹程度しか釣れてはいなかった



ホワイト

『釣れないの?』


ダイヤ

『エースが頑張らないからな』


エース

『お前は1匹も釣ってないだろ』



 バケツに入れられた魚を見て

 嫌な顔をするホワイト


 魚が嫌いなのかとダイヤは聞くと

 生きている食べ物が食べられないと

 ホワイトは悲しい顔をして言っていた



ダイヤ

『好き嫌いしてたら成長しないぞ』


エース

『お前は野菜が嫌いだろ、それに

 ホワイトの方がお前より体の育ちは良さそうだ』



 ダイヤは釣竿を置き

 もう一度言ってみろと怒っていた


 私の何処を見てそう言ったのだと

 エースにキレるダイヤ


 エースは釣りを止め

 ジョーカー達の元に戻ろうと言い出した



エース

『片付けて戻るぞダイヤ』


ダイヤ

『待て!!さっきの言葉忘れて無いからな!!

 聞いてるのか!!オイィ!!!!』



 ロイヤルフラッシュの皆が集まり

 次の目的は何処に行くのかと話し合っていた


 ディナガードの

 綺麗な景色を見たいとハートは言うと

 エースはディルゴ火山に行きたいと提案した



ジョーカー

『では、次の目的地はディナガードにしよう』


ダイヤ

『火山とか暑苦しくて行きたくねぇな』



 話し合っていると

 クラブは魔装機のレーダーを確認して

 何かが近付いていると皆に言った


 クラブの乗る魔装機リュウールクラブには

 最新技術を組み込んだ

 高性能レーダーが取り付けられていた


 しかし

 その高性能なレーダーですら

 何が近付いているのか

 ハッキリとは分からないとクラブは言った


 違和感を感じたジョーカーは

 仲間の皆に魔装機に乗り込むよう指示を出した



ホワイト

『もしかして敵なの?』


ジョーカー

『山賊の類いなら安心できるんだがな...』



 ジョーカー達の前に現れたのは

 天秤の魔装機

 リーブラのアプロディーテだった...



リーブラ

『相手は6人・・・

 ふむ、少しは楽しめるのかな?』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-8 天秤の能力〉


▶︎レインオラクル領


 ジョーカー達の前に現れた

 天秤の魔装機アプロディーテ


 ジョーカーは見た事も無い魔装機に

 貴方は何処の所属の者なのかと問うてみた


 リーブラは自分の名を名乗り

 この世界の破壊者だと言い出した



エース

『破壊者?』


ダイヤ

『コイツ頭がイカれてる』



 この場所にやってくるまでに

 2人の魔装機乗りを殺した事を言うと


 ロイヤルフラッシュの魔装機は

 武器を構え警戒した


 リーブラはゾクゾクとする快感を感じ

 とても楽しくなってきていた、

 今からこの場に居る者達が

 どのようにアプロディーテに挑むのか

 そう考えるだけで

 リーブラは顔を赤くさせうっとりさせていた



リーブラ

『良い!良いよ!!素晴らしい君達は!!!

 僕の心臓をゾクゾクとさせ心を昂らせる!!』


ハート

『何この人、ちょっと怖いかも...』


ホワイト

『嫌な予感がする・・・・なにこの気持ち・・・』



 うるさいリーブラに

 ダイヤは攻撃しようと魔装機を動かすと

 アプロディーテの天秤は動き

 天秤の針は真ん中に向きを変えた


 すると

 ジョーカー達の魔装機が力を失い

 魔弾の攻撃や

 武器の出力を上げられなくなっていた



エース

『コレは何だ!!』


クラブ

『強力な磁場が働き、

 魔装機の力を制御してる!?』


リーブラ

『天秤はバランスを司る、

 アプロディーテの前では

 どんな魔装機でも平等でなければいけない』



 ダイヤは怒り

 自分の乗る魔装機

 ルフレインダイヤの剣を取り出し

 ジョーカーの命令を無視して

 アプロディーテに突撃した


 リーブラはニヤリと笑うと

 ルフレインダイヤは目に見えぬ刃に切り刻まれ

 バラバラとなり地面に残骸が散らばった


 それを見たエースは

 仲間のダイヤが殺されたと知り

 オレオールエースを動かし

 アプロディーテに攻撃するが、

 ルフレインダイヤと同じく

 バラバラに切り刻まれてしまった


 相手の恐るべき力を知り

 ジョーカーは皆に逃げるぞと言い

 その場から離れて行った


 ジョーカーは自分の乗る魔装機

 サンティエルジョーカーの出力を確認すると

 仲間のダイヤとエースが殺されてから

 出力が少し戻った事が確認できた



 アプロディーテから遠く離れ

 仲間が殺されたとハートとクラブは泣き

 ホワイトの顔色も悪くなっていた



ジョーカー

『私がこの場でアイツの相手をする』


クラブ

『無理ですジョーカーさん!!』


ジョーカー

『高出力モードを使えば奴を倒せるかも知れない、

 クラブとハートはホワイトを連れ逃げてくれ』



 嫌だと2人は言うが

 真剣で重たい言葉で「頼む」と

 ジョーカーは言った


 リーダーを信じ

 ホワイトに逃げようと言うが、

 ホワイトは怯え

 魔装機を動かせなくなっていた


 クラブとハートの魔装機

 リュウールクラブとエセンタルハートは

 ホワイトの魔装機レイベルタースを運び

 その場から離れて行った



 ジョーカーはその場で少し待っていると

 目の前にダイヤとエースを倒した

 天秤の魔装機アプロディーテがやって来た



リーブラ

『君1人かい?仲間には逃げられたのかな?

 それとも・・・・』


ジョーカー

『仲間には避難して貰った、お前は私が倒す!!』



 サンティエルジョーカーの出力を確認すると

 今までと同じ出力が出せる事が確認できた


 それを見たジョーカーは確信した

 相手の力の秘密が何なのかを・・・



ジョーカー

『なるほど、複数人相手の魔装機を

 同じ強さにさせる力だったと言う事か』


リーブラ

『ん?』


ジョーカー

『全てお前の魔装機と同じ力にさせられる、

 100の大軍が1の力に成るって事だな』


リーブラ

『正解って言っても良いのかな?

 このアプロディーテは最弱の魔装機

 その最弱の力とバランスを取れるよう

 君達の力を封じ、同じ力にさせていたのさ』


ジョーカー

『カラクリが分かれば....』



 サンティエルジョーカーの

 高出力モードを起動させ

 一瞬でアプロディーテを破壊すべく

 音速を超えた力で大鎌を振るった


 一撃で勝負を決めれば

 厄介な力を使われる前に倒せる

 そうジョーカーは考えていた


 だが



ジョーカー

『う・・・そだろ・・・・』


リーブラ

『言っただろ?力を同じにするって?』



 高出力モードの

 サンティエルジョーカーの攻撃を

 片手で受け止めていたアプロディーテ


 どうして・・・・?

 そうジョーカーは心で思っていた



リーブラ

『君の魔装機の力は今は僕の力と成っている、

 そして

 アプロディーテの力を君に付与する』



 天秤が傾くと

 ジョーカーは悲鳴を上げていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-9 目の前の絶望〉


 天秤の魔装機アプロディーテから逃げる

 クラブとハートとホワイトの3人


 怯えるホワイトに

 大丈夫だよっと優しく言葉を掛けるハート


 サンティエルジョーカーの

 高出力モードを使えば或るいわ・・・・・

 そうクラブは頭の中で考えていた


 だが....

 そんな考えは無駄だったと

 クラブは思い知らされた



リーブラ

『お仲間を見捨てて逃げるなんて、

 僕は感心しないねー』



 アプロディーテは

 サンティエルジョーカーの頭部を

 クラブ達の目の前に投げ

 ジョーカーを殺した事を表した


 クラブとハートは驚き 言葉を発せずにいた


 ホワイトさんだけでも逃げてください

 そうクラブは言い

 リュウールクラブの武器を構え

 エセンタルハートも同じく武器を構えていた



ハート

『やれるクラブちゃん?』


クラブ

『私だって魔装機に乗ってるんです、

 皆んなの仇ぐらい・・・・・』



 泣かせる言葉を言い

 リーブラはとても喜んでいた



リーブラ

『素晴らしい!!

 これぞ友情 結束 感謝の気持ち!!

 人と呼ぶのはとても美しく

 哀れな生き物でなければいけない!!』



 ホワイトを残し

 アプロディーテに挑むクラブとハート


 だけど 結果はわかりきっていた・・・


 2機の残骸を踏みつけ

 ホワイトの乗る

 レイベルタースの前に立つアプロディーテ


 気分を高めていたリーブラは

 嬉しそうにホワイトに言った

 どうだい? 僕の神に匹敵する力は?

 とても逞しく

 素晴らしく神秘的な姿だと思わないかい?



ホワイト

『・・・けて・・・』


リーブラ

『ん?』


ホワイト

『助けてください・・・お願いします・・・

 私・・死にたくなんてない・・・

 お願い・・・私を・・・』


リーブラ

『・・・・・』



 ガッカリしていた


 情け無く必死に命乞いをするホワイトを見て

 昂っていた気分は冷め

 戦いの高揚感を失っていた


 こんな惨めな魔装機に乗る人間を殺しても

 何も嬉しくなんて無い



リーブラ

『君は人間では無いよ・・・・・

 僕の思う人間とは程遠い、

 惨めで情けなく

 命乞いをするだけの生物だ・・・・』



 アプロディーテはホワイトに何もせず

 その場を去って行った


 目の前には

 仲間達が殺された死体だけが映り

 ホワイトは頭を抱え叫んでいた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-10 変な客人〉


▶︎グレット邸


 台所で嬉しそうにお菓子作りをするルーチア


 毎日が楽しいと感じていたルーチアは

 主人のネル様やアケミ様達の喜ぶ顔を観るのが

 何よりの幸せだった


 屋敷の主で有るネルは

 アケミとナナミと一緒に

 畑の管理をしていた


 屋敷に暮らし始めてから半年の月日が経ち

 荒れ果てていた畑は緑で鮮やかな畑に姿を変え

 美味しそうな野菜を実らせていた



 怪我人のチュイは

 倉庫でタレントを修理するノイリスに

 まだタレントは直らないのかと文句を言っていた


 元はと言えば

 アケミとの戦いでタレントで暴れ壊し

 魔族相手に挑みタレントを壊し

 2度もチュイがタレントを壊した


 その事で怒っていたノイリスは

 チュイさんがもっと大切に使えば

 タレントも壊れなかったと注意した



チュイ

『仕方ねぇだろ壊れたんだから、

 早く直して魔装機乗れるようにしてくれ』


ノイリス

『チュイさん怪我人ですよね?

 その腕じゃ魔装機なんて乗れないですよ?』



 大丈夫だと怪我をした腕を上にあげると

 痛くなったのか

 痛そうな顔をして腕を下におろした


 ノイリスは

 何処かに言ってくださいとチュイに言うと

 退屈なんだとチュイは言った



チュイ

『姉さんはケーキ作ってるし、

 ネルもアケミもナナミも

 畑に行って作業してるし』


ノイリス

『・・・・・』



 それ以上何も言わない事にしたノイリスは

 ルーチアさんの部屋の掃除でも

 してきたらどうですか?っと言うと


 それだとした顔で

 チュイは何かを企んでいた


 屋敷のチャイムが鳴り

 誰だ?っと思ったチュイは

 ルーチアより先に玄関に向かった



チュイ

『は〜い、誰ですか?』



 扉を開けると見た事も無い・・・だが

 見覚えのある女性が立っていた



チュイ

『お前は確か・・・・・うぅ、頭が....』



 何かを思い出そうとすると頭が痛む、

 デッドデスターだった山賊の頃

 この女の顔を見た覚えが記憶の片隅に残っていた


 女性は後ろに下がり

 屋敷の庭に立たせていた魔装機の前に立ち

 自己紹介をした



リーブラ

『初めまして愚かで弱い人間!!

 僕は神の使いリーブラ!!

 そしてコレが僕の魔装機

 この世界を滅ぼすアプロディーテさ!!』


チュイ

『は?』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-11 天秤の刃〉


 畑で農作物の手入れ作業を続けていたネル達


 美味しい野菜をいくつか収穫して

 屋敷に戻る事にした


 1つの小さな種が大きく成長した姿に

 ナナミは

 神秘的な物を見るかのような眼を輝かせていた



ナナミ

『ルーチアさんも喜びますね!』


アケミ

『そうね、私も農作業なんか初めてだったけど

 やってみたら少し楽しかったわ』



 現実の農作業より

 異世界の農作業は楽だったなどと

 無粋な事を言わなかったネルは

 アケミとナナミに帰るぞと言った


 マナリリアンとフィルプスに乗り屋敷に帰ると

 見覚えの無い魔装機が

 屋敷の前でネルを待っていた


 なんだ?

 そうネルは思っていると

 屋敷の外に居たチュイが

 ご主人の客人だと言っていた



ネル

『俺に?』



 客人のリーブラは

 ネルのマナリリアンを見て高笑いをした


 素晴らしい

 コレが世界を救った救世主の魔装機!!

 エクセレント!!


 そう言うリーブラを見て

 コイツは変な奴だとネルは思っていた



リーブラ

『初めまして救世主のネル、

 僕は神の使いリーブラ!!

 そしてコレが僕の魔装機

 この世界を滅ぼすアプロディーテ、サッ!!』


ネル

『え?』



 自称神の使いだとか

 世界を滅ぼす魔装機だとか

 意味不明な事を言うリーブラに

 どうしようかとネルは困っていた


 マナリリアンに決闘を挑むリーブラだったが

 何故戦う必要があるのか?っと

 ネルはリーブラに質問をした



リーブラ

『意味なんて無いさ!!

 世界を護るのに意味を考えるのかい君は?

 それと同じで世界を滅ぼすのに

 僕は意味を考えてないのさ!!』


ネル

『さっきから世界を滅ぼすって

 お前は誰で、その魔装機は何なんだよ?』


リーブラ

『ふむ...言葉だけでは

 君の闘争心を掻き立てられないか.....』



 騒がしい声に

 屋敷の中でお菓子を作っていた

 ルーチアが外に出て来た


 何かありましたか?

 っと心配するルーチアを見たリーブラは

 ニヤリと微笑み「戦う理由を与えよう」っと言い

 メイドのルーチアに

 眼に見えぬ斬撃で攻撃をした


 何かヤバイ空気を感じ

「危ない!!」っと叫んだチュイは

 ルーチアを庇い地面に倒れた


 首を弾き飛ばそうとしたがチュイが邪魔をして

 頭から血を流すチュイを見たリーブラは

 ヤレヤレと少し不満そうな声を漏らした


 それを見たネル達は驚き

 アプロディーテのパイロットに

 何をするんだ!!っとネルは叫んだ



リーブラ

『言っただろ?

 君とマナリリアンに決闘を挑むと』


ネル

『何者だお前...』



 頭から血を流すチュイは

 昔の記憶を少し取り戻し

 その者は前にデッドデスターの前に現れた

 白い服の女だと言った


 記憶が戻った事が想定外だったリーブラは

 喜ぶ顔から

 一瞬だけ素の顔に戻りチュイを見ていた


 十二宮のスコーピオの事も

 思い出されると厄介だと思ったが

 どうやら

 チュイが思い出したのは

 リーブラの事だけだった


 白い女と聞かされ

 ネルは真剣な目付きでリーブラに言う

 決闘を受けるが

 この場所では皆んなを困らせてしまう、

 場所を移し 遠くで戦ってやる っと


 決闘を承諾してくれ

 リーブラはとても喜んでいた


 フィルプス四号機に乗っていたアケミは

 私も一緒に戦うとネルに言った



ネル

『危険だから屋敷で待ってろ』


アケミ

『私も一緒に戦う!!

 アイツは家族を傷付けた!!』


ナナミ

『私もアケミさんと同じ考えです!!

 あの人はとても危険な何かを感じます』


リーブラ

『相手は何人居ても困らない、

 10人でも100人でも

 アプロディーテは相手をするよ?』



 怪我をしていたチュイは

 私も戦う!!っと立ち上がるが

 貴方はルーチアやノイリス

 皆んなを守ってとアケミに言われた


 怯えるルーチアを見て

 分かったとチュイは返事を返した



ネル

『場所を変えるぞリーブラ』


リーブラ

『楽しみだね!この世界の行末を決める

 最後の戦いに成るかも知れないのだから』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-12 嘘の真実〉


 グレット邸から遠く離れた開けた平原に

 リーブラの乗る天秤の魔装機アプロディーテに

 ネルのマナリリアンと

 アケミとナナミが乗るフィルプス四号機が

 相手の魔装機を見つめ

 戦いの開始を待ち受けていた


 リーブラはデータバンクから

 2人のデータを確認すると

 マナリリアンもフィルプス四号機も

 この世界では上位に位置する魔装機だと知り

 リーブラはとても嬉しそうに微笑んでいた



リーブラ

『本来なら君のマナリリアンと

 アランとリオンのガンドリアとドラグーン

 3機同時に相手をしたかったのだけどね』


ネル

『戦う前に聞かせろ、

 お前の正体が何なのか

 どうして俺達の事を知っているのか』



 色々と質問してくるネルに

 少しだけめんどくさそうにリーブラは答えた


 この世界には未知なる者達が存在している


 異世界人のネルとアケミもそれと同じで

 自分もこの世界の者では無いと


 この世界の者では無いが

 この世界で作られた生命体

 神に作られ破壊の神として選ばれた存在なのだと



アケミ

『意味が分かんないわよアンタ...』


リーブラ

『意味?そんな物は存在しないし

 意味を考えるだけ世界の真実は簡単では無い』



 宇宙の心理や

 君達の産まれた地球と呼ばれる場所も

 何の意味を持ち存在しているのか

 誰が何の為に作ったのか

 そんな事を考えるだけ無駄なのだと

 リーブラは言った


 星の寿命が存在するように

 この世界の終わりも存在する、

 この異世界を終わらせる役目に選ばれたのが

 自分自身なのだとリーブラは言う



ネル

『お前も転生者か?』


リーブラ

『転生者?・・・言っただろ、

 この世界の神に作られし破壊の神だと』


アケミ

『さっきから神だとか偉そうなのよ!!

 貴方が神ならこんな事なんてしないハズよ!!』


リーブラ

『神はそんな優しい存在では無いよ...』



 リーブラはネル達に教えた、

 ドルズが倒された事で

 この世界線は大きく変わった


 滅びを待つだけの世界は

 少しばかり平穏で人間には優しい時間が過ぎた


 だが

 世界の終焉を止めた事で

 世界を滅ぼす者達が多く現れた


 魔業教団やデッドデスターに魔族

 君達が魔装獣と呼ぶ存在も

 君達が世界を変えた事で現れたのだと...


 そしてその者達を操り

 世界を滅ぼそうとしたが

 全て失敗に終わったとリーブラは言った


 自分こそが

 全ての元凶だと言うかのような言葉に

 ネルとアケミは驚き固まっていた



ネル

『魔装獣を作っていたのもお前なのか!?』


リーブラ

『言っただろ、

 世界を変えた事で産まれた存在の1つだと

 この世界は滅びるしか道は無いのさ!!』


ナナミ

『違います!!』


リーブラ

『ん?』


ナナミ

『貴方の言葉が全て真実だとは思えません!!

 この世界を変えただけで

 全ての事が変わるとは考えられません!!』


リーブラ

『なるほど・・・君はそう考えるのか・・・』



 この人の言葉を全て信じては駄目だと

 ナナミはネルとアケミに言った


 確かに

 コイツが神の使いだとか破壊の神だとか

 全て真実と受け止め

 そうですかで世界を滅ぼされるのを

 見過ごすなんて出来ない


 魔装獣の正体も

 白い女の正体も何も分からないが

 コイツを倒せば

 全てが終わる可能性だって存在する

 そうネルは考え言っていた


 ネルの考えに少し笑っていたリーブラは

 この世界で殺した人間の数を教えた


 獣に姿を変える魔装機や

 魔装機大会二位の魔装機やその村の人々

 ロイヤルフラッシュと呼ぶチームの名も....



ネル

『それを聞かされ、

 完全にお前を野放しにできなくなったな』


アケミ

『誰かを苦しめる人は許せない...

 貴方は私達が絶対倒す!!』


リーブラ

『どうやら覚悟を決めてくれたようだね・・・

 では手始めに

 アプロディーテの力を君達に見せてあげるよ、

 圧倒的な力の差をね・・・』



 アプロディーテが手を翳すと

 フィルプス四号機は

 眼に映らぬ刃に攻撃され地面に倒れた


 その攻撃を耐えた事に驚いたのはリーブラだった


 まさか

 切り刻まれない魔装機が存在したのかと

 思っていたがそうでは無かった


 寸前でナナミは魔装壁を展開させ

 攻撃を防いでいたのだった・・


 眼に映らぬ攻撃を受け

 地面に倒れたフィルプス四号機を見て

 ネルはアケミ達の名前を叫ぶ



ネル

『アケミ!!ナナミ!!』


リーブラ

『どうやら、僕は

 素晴らしい者達と戦えるようだね』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-13 圧倒する力に〉


 天秤の魔装機アプロディーテと戦うネル達


 ネルは自分の魔装機マナリリアンを動かし

 アプロディーテに攻撃をするが

 眼に見えぬ何かの攻撃に苦しめられていた



ネル

『攻撃が見えない!!

 何処から攻撃をしているんだコイツ』



 敵の攻撃を解析していたナナミは

 ネルとアケミの2人に言った


 アプロディーテは風の流れを鋭い刃物に変え

 目視できぬ攻撃をしているのだと


 風の流れを止める事ができれば

 アプロディーテの攻撃を止める事ができるのだが

 そんな事どうやればとネルは悩んでいた



ネル

『気圧の流れを変えるか

 大きな何かで風を防ぐしか方法は・・・』


アケミ

『つまり、

 この場所を真空状態にさせれば良いんでしょ』



 フィルプス四号機は

 ラプラスが使ったのと同じ

 広範囲の魔力結界を張り

 無風空間を作り出した


 そんな力を使うアケミにネルは驚いたが

 コレはチャンスだと感じ

 アプロディーテを倒そうと武器を構えた



リーブラ

『魔力の結界か・・・

 君達は退屈させてくれないね、だけど...』



 天秤の針が動くと

 マナリリアンとフィルプス四号機の出力は落ち

 ネルとアケミは何が起きているのか理解できず

 力が落ちていく魔装機に驚いていた



ネル

『マナリリアンの力が!?』


アケミ

『魔力出力が上がらない・・・

 どうなってるのナナミ?!』


ナナミ

『分かりません・・・だけど

 相手が何かを使ったのは確かです!!』



 力を奪っても魔力の結界は消えず

 風の刃が使えないとリーブラは困っていた


 近接戦の勝負では

 一瞬で決着が決まってしまうが

 仕方ないと考え、アプロディーテは

 亜空間からレイピアを取り出した


 何も無い空間から武器を取り出した事に

 ネルはとても驚かされた


 見たことも無い技術や力を使う魔装機

 間違い無く

 この世界の魔装機とは違う機械

 神が作ったロボットなのかと考えた



リーブラ

『マナリリアンの剣術、少し楽しませてくれよ』


ネル

『クッッ!!』



 クリスタルブレードで

 アプロディーテのレイピアを防ぐマナリリアン


 2機の攻防を見ていたアケミは

 フィルプス四号機の両刃剣を取り出し

 マナリリアンに加勢して

 アプロディーテを攻撃した


 マナリリアンとフィルプス四号機の力を合わせて

 やっとアプロディーテと互角だった


 とんでもなく強い敵に

 このままでは

 アケミもナナミもヤラれるかも知れない・・・

 マナリリアンの力をもっと引き出せればと

 ネルは考えていたが、

 マナ解放も

 魔法も封じられ使えないマナリリアンでは

 アプロディーテに勝つ事は不可能だった...



リーブラ

『ハッハッハ!!

 どうだい僕のアプロディーテは!!』



 リーブラはネル達に

 何故魔装機の実力が下がったのか

 答えを教えた


 アプロディーテは

 相手の力をこちらと同じ力に変える力を持つ


 敵が2人なら1人に

 10人でも20人でも100人でも

 1人分のパワーに変えられる力を持つのだと


 マナリリアンとフィルプス四号機は

 アプロディーテと同じ力に変えられ

 しかも

 1人の力を2つに分けられた事により

 0.5人分の力しか発揮できなかったのだ


 どちらかが先に死ねば

 1人分の力に戻す事が出来ると

 リーブラは言ったが、最初から

 どちらも死ぬ気なんて無かった2人は

 別の方法を考え

 アプロディーテを倒そうとしていた



リーブラ

『やれやれ、人間とは無謀で愚かな生き物だ』


アケミ

『うるさい!!

 私はネルと一緒にアンタを倒してみせる!!』


ネル

『リーブラ、お前だけはこの場で倒す!!』



 もう一つ

 力の秘密をリーブラは教えた


 相手の力をアプロディーテと同じにさせる力と

 相手の元の力を奪い

 アプロディーテを強化させる力を持つと

 リーブラは言い、レイピアを使い

 マナリリアンを突き刺した


 アプロディーテの力が急激に上がった事で

 マナリリアンは

 アプロディーテの攻撃を防ぎきれず

 機能を停止させ動かなくなってしまった



ネル

『どうしたマナリリアン!!

 こんな所で俺達は負けていられないんだ!!』


リーブラ

『どうやらマナが尽きたようだね、

 それにしても・・・』



 相手の力を奪ったと思っていたが

 思っていたより出力が上がらず

 マナリリアンとフィルプス四号機の力を

 半分も奪えていないとリーブラは知った


 マナリリアンが動かなくなった事に

 驚いていたアケミとナナミ


 アプロディーテは奪った力を使い

 魔力の結界を破壊した



ナナミ

『危ないですアケミさん!!

 風の攻撃が来ます!!』


リーブラ

『最後は君達だよ』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈78-14 信じる力は不可能をも超える〉


 地上では逃げ場が無いと判断したアケミは

 フィルプス四号機を空中に飛ばし

 空の上で二双魔装壁を張り風の刃を防いでいた



リーブラ

『無駄だよ...』



 天秤の魔装機アプロディーテは空を飛び

 空中に浮かぶ

 フィルプス四号機にレイピアでの攻撃をした


 魔装壁で攻撃を守っていては

 いずれバリアも破られ負けてしまう


 風の攻撃をナナミに防がせ

 魔力の粉塵や両刃剣でアケミは反撃したが、

 力を制御させられ

 思っていたより動きが鈍いフィルプス四号機では

 天秤の魔装機アプロディーテには

 大したダメージを与えられなかった


 地上には

 動かなくなっているネルのマナリリアン、

 このまま自分達が負けてしまうと

 皆アプロディーテに殺されてしまう


 リーブラは

 勇ましく戦う哀れで可哀想なアケミとナナミに

 称賛の言葉を言っていた



リーブラ

『素晴らしい!!

 アプロディーテの攻撃をここまで耐えぬく

 者達が居るとは思ってもいなかったよ!!』



 余裕綽々と高みから物事を観ているリーブラに

 アケミは怒りを感じさせていた


 しかし

 彼女がそこまで余裕なのも

 頷ける力をアプロディーテは持っていた


 この魔装機に

 この世界は滅ぼされると感じさせる力を...



 それでもアケミとナナミは

 諦める事を選ばずアプロディーテに挑んだ


 絶対的な力を見せても

 諦めない人間の姿に興奮するリーブラ


 どうしてそこまで頑張れるのか?

 無粋な質問をアケミ達にぶつけてみた



ナナミ

『私達は絶対に諦めません!!

 どんなにピンチで危なくても、

 人の温もりが消えない限り

 ネルさんやアケミさんは

 降参なんて選ばないです!!』


リーブラ

『機械の君には聞いていないのだが....』


アケミ

『ナナミは機械なんかじゃない!!

 人間の魂を持った家族だから!!』



 フィルプス四号機は巨大な魔力の玉を作り

 アプロディーテに向け両手を使い投げた


 この程度の攻撃なら

 当たっても大したダメージを与えられない

 そうリーブラは分かっていたが

 アプロディーテを動かし魔力の玉を回避した


 魔力の玉は地上にいた

 マナリリアンに落ちていく



リーブラ

『ハッハッハ!!君の攻撃で

 仲間を殺してしまったよ!!』


アケミ

『言ったでしょ、私達は諦めないって...』


リーブラ

『?』



 魔力を使い切ったフィルプス四号機は

 ゆっくりと地上に落ちていく


 アケミにトドメを刺そうと

 ゆっくり落下するフィルプス四号機に

 風の刃で切り裂こうとしたが

 それを何者かが阻止した


 地上からの攻撃を避けたリーブラは

 下から舞い上がってくる

 マナリリアンを見て驚いた


 どうして

 動かなくなったマナリリアンが動いている?

 マナリリアンはフィルプス四号機の攻撃を受け

 完全に終わったのでは?



リーブラ

『僕の思考を超える奇跡が.....』


ネル

『奇跡なんかじゃねぇ!!

 俺達人間の力がお前を倒すだけだ!!』



 フィルプス四号機の魔力を

 吸収したマナリリアンは

 変換機バッテリーを使い魔力をマナに変え

 もう一度動き始めたのだった


 リーブラは天秤の針を動かし

 マナリリアンの力を封じ用としたが

 マナリリアンの計り知れない力に

 天秤の針は動かず、傾いたままだった


 リーブラは理解した


 この世界には

 我々十二宮の力を超える者達が存在する....


 アリエス達の力だけでは目的を果たせない....


 ディナと呼ばれる人間の力を借りなければ

 我々十二宮は....



アケミ

『ヤレ!!ネル!!』


ネル

『世界を滅ぼす破壊神だと言うなら

 俺達の剣がお前を止める!!』



 マナリリアンのクリスタルブレードが

 天秤の魔装機アプロディーテに突き刺さり

 腹部を貫かれたリーブラは

 白い液体を流しながら微笑んだ



リーブラ

『コレが人の力・・・・・

 神が言った通り、この力は世界を滅ぼす・・・』



 アプロディーテはデータ化され姿形を消した


 ネル、アケミ、ナナミの3人は

 十二宮の1人、リーブラを倒したのだった



▶︎???


 リーブラが死んだ事を

 十二宮の皆は感じ取っていた


 タウラスはアリエスに聞いた

 コレで良かったのか?と



アリエス

『ネルのマナリリアン、

 あの魔装機を倒すには

 やはりこの世界で三大魔女と呼ばれた

 ディナ様の力を借りねばなりません』


タウラス

『アリエス様の力を使えば

 例えマナリリアンと言えども・・・・・』



 常に目を閉じていたアリエスは

 タウラスの言葉に目を開けた


 アリエスの目を見て

 申し訳ありませんとタウラスは謝り

 口を閉じた



アリエス

『とても美しく綺麗な夢の世界は

 いつか夢から覚め終わりが来るものです、

 私達はその終わりを作らねばなりません。』



                   next▶︎79

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ