8章 波乱の戦い 64話-激闘から始まる試合
〈64-1 明日に向け〉
▶︎ローズストーン国
魔装機大会前夜
日本食ぽい食べ物が食べられる店に
俺はアケミとナナミを呼び食事を食べていた、
アケミは驚いていた
ここまで和食に近い食べ物が
異世界で食べられるなんてと
ローズストーン国はそれだけではないぞ
食の都と呼ばれるこの国では
和洋折衷 全ての料理が食べられるのだからな!!
最近見つけた店で
ハンバーガーを食べられる店を見つけたんだぜ
そう俺はアケミに言ったが
アケミは食べるのに夢中で
ふーん、そうなんだ っと
どうでも良さそうな返事をした
俺は少しカチンと来て
言ってはいけない事を口にした
ネル
『太るぞ』
ゼロフレームでパンチが飛んできて
俺はアケミに殴られてしまった
アケミとナナミは
ローズストーン国を満足した様子であった
ナナミ
『色んな料理があって
見映えも綺麗で楽しいです』
アケミ
『出店見たいな出し物もいっぱい並んでたし
凄い活気よね。
そう言えばアンタ、
明日大会なんでしょ?大丈夫なの?』
俺は顔を元に戻し 平気だと返事をした
そう言えば アケミも魔装機に乗れる
アケミが乗れる魔装機は
少し特殊な物しか乗れず
今はその魔装機がこの場には無い
俺はアケミに聞いた
大会に出れなくて残念か?と
アケミ
『は?なんでよ?
私、戦いとかロボットとかに興味無いモン』
ネル
『なんだって!!
魔装機はカッコよくて素晴らしいだろ!!』
アケミ
『あーウッサイウッサイ
そう言うオタク感のある男が1番気持ち悪い』
なんて差別用語を口にする女だ
俺が王様なら牢獄送りにしていたぞ
俺達が食事を食べていると
やあやあネル君と大声で俺の名前を呼ぶ
団体が現れた
ネル
『あっダンゼルバインチームの皆さん』
タナミア
『その名で呼ぶのはヤメテくれ』
リニア
『ダンも店の中では静かにしろ』
とてもご機嫌なダンに
隊の副隊長達のタナミアとリニアとショコラが来た
副隊長の皆さんが何故ここに?っと聞くと
ダンが本戦に勝ち進んだ祝いをしてあげてるそうだ
ダン
『心優しい仲間を持って私は嬉しいよ』
タナミア
『誰が仲間だ!!』
ダン
『仲間じゃ無いのかい!?』
リニア
『店の中では静かにしてください』
リニアの声が1番大きく聞こえた
俺は席を空けダン達を席に座らせた
リニアとショコラは俺にお礼を言ってくれた
ダンは確か
ロイヤルフラッシュのリーダー
ジョーカーと戦うんだったな
俺は大丈夫なのかと聞くと
勿論さと大声で返事をしていた
うるさ!!、酔っ払ってるのかこの人は?
タナミア
『ダンはお酒が飲めない、
気分が良くて調子に乗ってるだけだ』
ダン
『ネル君達はお酒を飲むのかい?』
俺は首を横に振った
子供の体の俺じゃお酒は体に悪いと思い飲んでない
ナナミはロボットだからお酒なんて飲まないし
アケミは女子高生だからお酒なんて
そう俺は思っているとアケミは言った
一口飲んだけど不味くて飲めなかったと
イヤ飲んだのかよ!?駄目だろ!!
でも俺も子供の頃、父親やお爺ちゃんに
飲んでみるかで飲まされた事合ったな
※飲酒は二十歳になってからです
良い子の皆んなは守りましょう
ダン
『お酒なんて必要無いんだ!!
あんな物毒と同じだ!!』
リニア
『言い過ぎですよ』
タナミア
『適量を守れば、
お酒はとても美味しい飲み物なんだぞ』
ダンはヤレヤレとしていた
タナミアとリニアの手には
アルコールの飲み物を持っていた
大人の女性って感じで素敵だな
俺も良く後輩を連れ
居酒屋でビール飲んでたよな、
そう言えば
子どもを助けに川に飛び込んで
酔っ払って泳いだから死んでしまったんだったな
俺は酒に殺されたって事になるのか?
ダン
『ネル君もお酒は悪だと思うよね?』
ネル
『いえ全然』
ダンは凄くショックを受けていた
唯一の仲間だと思ってたようだ
俺の言葉に
ショコラは低い声でそーだそーだと返事をしていた
ダン達は少し嫌な予感を感じていた
ダン
『まさかとは思うけど
ショコラ君はずっとお酒を飲んでたのかい?』
タナミア
『悪い、明日の仕事が早いから私はもう帰る』
リニア
『ずるいわよタナミア!!』
なんだなんだ?
少しショコラが酔っ払ってるだけじゃないか
俺はショコラに
もう酔っ払ったんですか?っと軽く声を掛けると
彼女は激怒した
ショコラ
『酔ってましぇええん!!怒りまシュよ!!』
ネル
『もう怒ってますよショコラさん』
ショコラ
『うるシェエエ!!』
ショコラは店の中で大暴れした
この人酔っ払うとこんな風になるのか
山賊達にやられ少し怪我をしてると聞いたが
全く怪我人とは思えない暴れっぷりをしている
俺はダンと一緒に
ショコラを止めようと頑張った
アケミやタナミア達も手伝ってと俺が言った頃には
アケミやナナミ、それに
タナミアもリニアも居なくなっていた、
アイツら逃げやがったのか!!
とんでもない白状者だ!!
その夜 俺とダンは
店の中の壊した机や食器を弁償させられた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-2 開幕〉
▶︎ローズストーン国 アケミ視点
魔装機大会の朝
コロシアム前の会場に
私とナナミは2人でやって来ると
アランとミムジィが2人で私達を待っていた
アランは
「よろしく頼む」と言って
ミムジィを私達に預けた
ナナミ
『アランさんも大会頑張ってくださいね』
アラン
『あぁ、・・・・ミムジィ2人に迷惑を掛けるなよ』
ミムジィは寂しそうにアランを見ていた
私はミムジィを抱っこして
直ぐにまたアランに会えると言ってあげた
アランは会場に入っていくと
ミムジィは小さな手でアランの後ろ姿に手を振った
ナナミ
『会場入りまでまだ時間ありますね
どうしましょうかアケミさん?』
アケミ
『そうね..』
私達は 出店を見て回る事にした
美味しそうな食べ物が沢山あり
ミムジィは少し欲しそうに見ていた
私は「どれが欲しい?」っと聞くと
ミムジィは言った
ミムジィ
『アランに言われたから、
2人に迷惑掛けちゃ駄目って...』
ミムジィの言葉を聞いて
私とナナミは笑顔になっていた
この子は凄く素直で良い子だ
妹や子供が居たなら
こんな子が良いなって思える程に
私とナナミは言った
迷惑なんて掛けてないから大丈夫と
だけどミムジィは「でも...」っと言葉を濁した
アケミ
『分かった、じゃあ3人の秘密にしよっか
アランにはナイショって事で』
え!?っと驚いた表情をしたミムジィ
私は口に指を当て
「私達の秘密だよ」っと言った
ミムジィは凄く笑顔になって
ウンと言ってくれた
▶︎魔装機大会 会場
本日のお祭りメインイベント
魔装機大会が開催される
コロシアムの入場時間になると
客達は皆 会場入りして行く
「どの魔装機も強いって噂だぜ」
「3英雄の戦いも観れるんだろ?楽しみだ」
「キサラギ隊長頑張れ〜、
後ダン副隊長も頑張れ〜」
「私はリオン君とアラン君を応援しに来ちゃった」
客達は皆
魔装機の試合を楽しみにしていた
ディナガードやレインオラクルの貴族達は
生の魔装機の戦いを観れると
遠方から多くの貴族達も会場に集まっていた
予選で負けた
ロイヤルフラッシュの中間達は
座れる場所を探して客席エリアを歩いていた
エース
『凄い人の数だな』
クラブ
『皆さん魔装機の戦いを生で観れると
色んな地域から集まってるんですね』
エース
『お、向こうに座れるスペースがあるぞ』
エース達は席に座ると
ダイヤとクラブは隣に座っている人物に気が付き
その人物も、ダイヤとクラブに挨拶をした
リース
『ミニッツじゃないッスか!!それにスラ・・・』
ダイヤの本名を呼ぼうとすると
ダイヤは恐ろしい顔でリースを睨んだ
リースはそれに気が付き
ゴメンッス と謝った
エースは「知り合いか?」っとクラブに聞くと
クラブ
『ローズストーン国の天才整備士さんです
同じ仕事をしていた同期なんです』
リース
『初めまして、リース・バンナルカッス』
エース
『どうも、ロイヤルフラッシュの
エースと名乗っている者です』
クラブは言った
リースが作った新型機が素晴らしい出来だったと
リースは褒められ
そんな事はと自分を謙遜していると
「自分の作った魔装機も
リースの作った魔装機には負けません」と
クラブは自信満々にリースに言う
リースは、昔の友が
ローズストーン国を離れ魔装機作りに
興味が無くなっていたのではと思っていたが
クラブの目を見て分かった、
彼女の目は
まだ情熱の目を燃やしているのだと
リースは嬉しくて
楽しみッス と返事を返した
アケミ達も会場に入り 席に座ると
コロシアムの真ん中に
マイクを持ったロニーがやって来た
ロニー
『お待たせしました、本日のメインイベント
魔装機での決闘を始めたいと思います。
司会進行を、この私トパーズ隊の隊長
ロニー・アバンタイトがお送りします、
それでは選手の入場です!!』
ロニーの掛け声と同時に
本戦で戦う8名の選手が入ってきた
コロシアムの真ん中に8名の選手が並ぶ、
ハートは客達に大きく手を振り
ダンは自分を美しく見せようとポーズを気にして
キサラギは真っ直ぐと何処かを見つめていた
アケミとナナミと一緒にいたミムジィは
頑張って大きな声で
アランとリオンの名前を呼んだ
だけどその声は
客達の歓声に掻き消され
ミムジィはシュンと下を向いてしまった
ナナミ
『大丈夫ですよ!!
ミムジィさんの応援は2人に聞こえてますよ!!』
リオンは多くの人に見られ
少し恥ずかしそうにしていると
隣に居たネルに
「緊張してんのか?」っと 少しからかわれた
リオン
『しょうがないじゃ無いですか、
こんなに沢山の人に見られるなんて慣れてません』
3英雄のネル リオン アランを初めて見た客達は
アレが本物の英雄か?
噂通り子供なんだな っと口にしていた
ローズストーン国のお客さん達も
英雄の3人やキサラギやダンを見て
色々と噂をしていた
ローズストーン国の男性
『あそこに居る2人がロイヤルフラッシュって言う
賞金稼ぎの魔装機乗りらしい』
ローズストーン国の女性
『凄く強そうね、向こうの人は誰かしら?』
女性はマナブに指を向けると
男性は「さぁ?」っと口にした
客達はマナブについて話しを始めた
「誰だあの子?」「あの子も魔装機乗りなの?」
「レインオラクルの田舎から来たらしいぜ」
「運だけで勝ち残ったのかな?」
「ラッキーガールだな」「あの子直ぐ負けそう」
マナブは目を閉じ
心頭滅却と口にしていた
マナブ
『村の皆んな、待っててください
私が勝って賞金を村に持ち帰ります』
選手の顔見せが終わりロニーは客達に言った
第1試合
リオン対ハートの試合を始めると
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-3 第1試合:ホームラン〉
▶︎コロシアム 客席
コロシアムの真ん中に
リオンの魔装機 ドラグーンMk-2と
ハートの魔装機 エセンタルハートが並んだ
客席に座っていたハートと同じ
ロイヤルフラッシュのエース達は
第1試合から英雄のリオンと戦う事になり
強敵と対戦する事になったと
ハートを気の毒にと思っていた
クラブ
『いきなりハートさんの相手が
英雄のリオンさんですか...』
ダイヤ
『ドラグーンは、ウィザードのタケルが乗っていた
ローズストーン国最強の魔装機、
初戦から相手が悪過ぎる』
エース
『勝てるのかそんな相手に?』
不安な声でそう言っているエース達に
隣に座っていたリースは言った
「リオンさんは強いッスよ、
それに今のドラグーンは
前より強化されてますッスから」
ドラグーン腰には
リオンの姉、セリカが乗っていた魔装機
ワンオブザワールドの武装
ソードビットが取り付けられている
ソードビットは遠隔操作する
強力な武器だと教えてあげた
エース
『とんでもなくヤバそうな相手だな』
クラブ
『ハートさんの応援をするしかありませんね』
リースは
ハートの乗る魔装機 エセンタルハートを見た
エセンタルハートの武装は
大きなハンマーの武器に
腰に取り付けられている小型の銃
魔装機の銃に
あそこまで軽量化された銃がある事に
リースはビックリとした
従来の魔弾を放つ銃は
両手で支えるサイズの銃しか作れず
エセンタルハートの小型の銃は
見たことも無かったのだ
リース
『あんな小さな銃で、魔弾を飛ばすんスか!?』
ダイヤ
『クラブが作った
ブラステッド系の武器を舐めない方がいい、
あんな小さな銃でも
威力は他の銃の魔弾と変わらない』
リースは心の中で思っていた
クラブ...いや、ミニッツが作った魔装機や武器は
私達ローズストーン国の
整備士が知る以上の発明品だと
彼女は魔装機開発に優れた国
レインオラクル国に行き
魔装機や武器の知識を多く付けて来たのか?と
▶︎コロシアム 試合場
ロニーは
リオンとハートに聞いた
準備はいいね?っと
2人は返事をすると
ロニーは言った
「それでは!!、第1試合
リオンのドラグーン対ハートのエセンタルハート
試合開始!!」
ドラグーンはスサノオの剣を取り
エセンタルハートに攻撃する
エセンタルハートは
大きなハンマーを持っているのに
とても身軽な動きでスサノオの剣を回避した
リオン
『凄く身軽な動きだ!!』
ハート
『そうだよ、
エセンタルハートは軽いんだよリオンきゅん』
リオン
『リオンきゅん!?』
ハート
『リオンきゅん可愛いから
私が勝ったら私の弟になって欲しい』
リオン
『それはちょっと困ります....』
大きなハンマーを振り回し
エセンタルハートはドラグーンに攻撃する
アマテラスの盾でハンマーの攻撃を防ぐが
重くて速い攻撃に
ドラグーンの盾では完全に防ぎ切れなかった
リオン
『強力な攻撃だ!!』
ドラグーンは距離を取り
剣先から光の魔弾を放つ
ハートはビックリした
剣先から魔弾を放つ事ができるなんてと
それならと思い
エセンタルハートはハンマーを両手に持ち
グルグルと回り始めた
何が始まるんだとワクワクする客達
光の魔弾が真っ直ぐと
エセンタルハートに飛んできた次の瞬間
ハート
『ホーーームラン!!』
ハンマーを魔弾に当て
客席に光の魔弾を跳ね返した
驚く客達だったが
客席には魔装壁が張られてあり
光の魔弾は魔装壁に掻き消された
コロシアムの会場は
レインオラクル国の人達と作った
魔装機が扱う魔装壁より
丈夫な魔装壁が張られている
リオン
『魔弾を!!』
ハート
『ドンドン飛ばして来ても良いんだよリオンきゅん、
エセンタルハートが跳ね返しちゃうよ!!』
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-4 第1試合:回転〉
▶︎コロシアム 控え室
次の試合に向けて
体を伸ばし準備を整えていたキサラギ、
キサラギが控え室を見渡すと
ロイヤルフラッシュのジョーカーが
控え室の椅子に座り
ジッと目を閉じて居るのを見て驚いた
リオンの友達のネルやアランは
関係者用の応援席に行き
リオンの応援をしているのに、
ジョーカーは応援席に行かず
控え室の椅子に目を閉じ座っていた
キサラギ
『お仲間の応援をしに行かなくて良いのかしら?』
ジョーカー
『応援して無い訳ではないよ
信じてるんだ、
私の仲間が全力で戦わない訳は無いと』
キサラギ
『負けると思ってないって事?』
ジョーカー
『全力を出して負けたなら仕方ないさ
でもハートは、
ロイヤルフラッシュの中で1番強い女性だ
そう簡単に負けはしないさ』
ジョーカー...ポオカ・クルセニアはそう言った
ポオカの事は
キサラギも隊の一員だったと知っている
姉が戦争で命を落とし
ローズストーン国を去った事も
キサラギ・クルセニアは「そう」っと返事をして
ポオカの居る控え室から離れようとすると
ポオカは後ろから、
元同じダイヤモンド隊隊長のキサラギに声を掛ける
ポオカ
『キサラギ隊長も気を付けてください、
貴方が戦うマナブって女性の魔装機からは
とんでもなく嫌な予感を感じます』
それはキサラギも分かっていた
彼女は運で勝ち進んで来たと皆は言っていたが
そうでは無いと隊長の勘が言っていた
それにマナブが言っていた言葉、
お爺ちゃんを悲しませたローズストーン国の人達
アレがどう言う意味なのか
その謎をキサラギは分からなかった
▶︎コロシアム 試合場
ドラグーンの光の魔弾を
跳ね返したエセンタルハート
エセンタルハートは
またさっき程と同じように
ハンマーと一緒にグルグルと周り
コマのように回りながらドラグーンに突撃して来た
リオンはスサノオの剣やアマテラスの盾で
グルグルと回る
エセンタルハートを止めようとするが
回転の力が強く
剣で攻撃しても盾で防いでも
回転が止まる事はなかった
観客A
『おい、アレじゃ
英雄のリオンって子でも勝てそうに無いぞ』
観客B
『剣でも盾でも止められないなら
負け確定じゃないか』
観客の声が聴こえてきて
ミムジィは目を閉じた
リオンが負ける そんなの嫌だと
リオンとアランと
取りに行った花を持って来ていたミムジィは
その花を強く握っていた
アケミ
『大丈夫よミムジィ、リオンって子も
あのリオンの魔装機も負けを認めていないから』
ミムジィ
『でも....』
アケミには聞こえていた
アケミにだけ聞こえる魔装機の声が
アケミには特別な力がある
言葉は分からないが
魔装機の言葉を聞く事ができる力が
喋り方で、苦しいのか悲しいのか楽しいのか
何となくだが理解する事ができた
リオンのドラグーンからは
負けるや苦しいと言う言葉は聴こえない
寧ろ、コレからだと言う力強い言葉を発している
回転するエセンタルハート
ドラグーンと決着を付けようと
ハートは最後の突撃をした
ハート
『リオンきゅんを弟にするよ!!
ラブラブ回転ハンマーーーー』
ドラグーンはアマテラスの盾を構えた
客達は言った
盾で攻撃を防ぐのはもう不可能だ
エセンタルハートの勝ちだ!! と
リオン
『スサノオの剣に光の剣を
エンチャント出来るなら、その逆だって!!』
アマテラスの盾に
ドラグーンは光の盾をエンチャントした
アマテラスの盾は光に包まれ
回転するエセンタルハートの
ハンマー攻撃を受け止めた
さっきまでは
攻撃に弾かれていたアマテラスの盾だが
エンチャントされた光の盾の力で強化された盾は
エセンタルハートのハンマー攻撃を完全に防いだ
ピタリとエセンタルハートは回転を止め
ハンマーを盾で受け止められたと
ハートは凄くビックリとした
ハート
『うっそーーー!!』
リオン
『今です!!』
スサノオの剣を即座に構えたドラグーン
エセンタルハートは腰から小さな銃を取り出した
そんな小型の銃じゃ
大した威力は出ないとリオンは思って油断した
エセンタルハートの武器
ブラステッドピストルから魔弾が放たれると
その威力は
普通の魔弾と変わらない威力の魔法弾丸だった
ドラグーンは油断して
持っていたアマテラスの盾を落とした
リオン
『しまった!!』
直ぐにハンマーでの攻撃をするエセンタルハート
ドラグーンはアマテラスの盾を拾えず
エセンタルハートから距離をとってしまった
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-5 第1試合:ラブラブビーム〉
▶︎コロシアム 応援室
大会参加者用に作られた部屋
応援室でリオンとハートの戦いを見ていた
ネルとアランとダンの3人
リオンの新しい技
光の盾に驚かされたが
油断したリオンは
ブラステッドピストルの魔弾を受け
チャンスをピンチに変えてしまった
ネル
『何やってんだリオンの奴!!』
ダン
『しかしあの小さな武器から
他の武器と変わらない威力の魔弾を出せるとは、
コレは驚きだね』
絶対絶命のピンチ
そう皆は思っているだろう
しかし
リオンのドラグーンにはまだアレがある
ソレを使えば・・・
アラン
『リオンはお人好しで甘い考えの男だ
しかし、今のでアイツも気付いただろう
相手が自分の魔装機と張り合う魔装機だと』
ネル
『あぁ、ソレがリオンの弱点だ』
ネル達は確信した
さっきまで手加減していたリオンは
本気でハートのエセンタルハートと戦うと
▶︎コロシアム 客席
客席で戦いを見ていた
リースとロイヤルフラッシュの仲間達
リースはエセンタルハートの
ブラステッドピストルにも驚かされたが
もう1つ、おかしな物を発見した
エセンタルハートの胸部に
エネルギー板のような謎の板が
胸部に取り付けられているのを見つけた
アレはなんだ?と思っていると
クラブがフフフと笑いながら言った
クラブ
『気付きましたか、エセンタルハートの最終兵器を』
リース
『最終兵器ッスか?』
エース
『まだハートは奥の手を隠していると言う事だ』
リース
『マジッスか!?』
少し動揺したが
リースは2人の戦いを見ながら言った
「勝負はコレからッス、ドラグーンMk-2も
奥の手を隠し持ってるッス」
リースの言葉にクラブとエースは驚いた
ダイヤ
『先に奥の手を見せた方が負ける』
エース
『そんな物語のお話し見たいな展開は...』
クラブ
『あながち間違いじゃ無いかも知れません、
いえ、分かりませんけど、
もしかすると、もしかするのかも』
ロイヤルフラッシュの仲間達は
ハートの応援をしながら客席で見守っていた
▶︎コロシアム 試合場
盾を失い
絶対絶命の様に皆から映っている
リオンのドラグーン
リオンは確信した
この相手は
全身全霊を使い戦うに匹敵する相手だと
リオン
『流石です、ネルさんやアランさん以外に
ここまで強い相手が居ると
思っていませんでした』
ハート
『ありがとね』
リオン
『ですから
コチラも本気でいきます、ソードビット!!』
スカートの装飾だと思っていた
ドラグーンの腰に付けられていた
剣の様な形をした4枚のソードビットは、
空を舞、エセンタルハートの頭上で
素早い鳥の様に飛び回った
次の瞬間
ソードビットの剣先から魔弾が飛び出し
エセンタルハートを攻撃する
ハート
『なにこれ!!』
魔弾の攻撃を受け続けるエセンタルハート
さっきと同じように回転して魔弾を弾こうにも
4機のソードビットの攻撃は激しく
回転する途中で魔弾の攻撃を受け
魔弾を弾こうにも回転するチャンスを
ソードビットは与えなかった
ブラステッドピストルで
ソードビットに
狙いを定め撃ち落とそうかと考えたが
余りにも素早い動きで飛び回るソードビットに
ブラステッドピストルでは撃ち落とすのが困難だと
ハートは思っていた
ハート
『もう悪い鳥さんは飛べなくしてあげる
エセンタルハートの必殺技
ラブラブビーーーーーム!!』
ハートの叫びと同時に
エセンタルハートの胸部に合った板から
ソードビットに向け
高威力のピンクの光線が飛び出す
ソードビットの1機に光線が命中し
ソードビットは破壊され地面に落ちた
エセンタルハートは光線を出しながら
体を動かし、他のソードビットも全て破壊した
ソレを見ていた客席の人達も
応援室に居るネル達も驚かされていた
リオン
『凄い威力の技だ....あんなのが直撃したら....』
エセンタルハートは光線を撃つのを止め
ドラグーンが居る方角に体を向けた
ハート
『もう遊びはおっしまい、私が勝手
リオンきゅんを弟にしちゃうよ』
エセンタルハートは
さっきの光線をドラグーンに向け放つ構えをとる
ドラグーンはスサノオの剣先を
エセンタルハートに向け構え止まっていた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-6 第1試合:奥の手〉
エセンタルハートは
さっきの光線をドラグーンに向け放つ構えをとる、
ドラグーンはスサノオの剣先を
エセンタルハートに向け構え止まっていた
客達は言った
「あのリオンってガキ、
剣でビームを防ぐつもりか!?」
「オイオイ、もう負けを認めてもいいんじゃ..」
「あの英雄の魔装機が
この程度のレベルだったなんてな
少しガッカリだわ」
ロイヤルフラッシュの皆も思った
この勝負勝てる、流れはハートにあると
喜ぶクラブに
リースは小声で言った 「来るッス」っと
クラブ
『え?、リース....今なんて?』
エース
『もう奥の手はお互い見せあった
この勝負ハートの勝ちだ!!』
リースは何か分かっているかの表情をしていたが
応援室に居るネル達も思っていた
勝負を決めに行く気だリオンは、と
エセンタルハートは
リオンのドラグーンに最後の一撃をお見舞いする
ハート
『コレで終わりだよ、ラブラブビーーーーム!!』
エセンタルハートから放たれる
胸部からの光線が発射されたと同時に
リオンはドラグーンの力を解放させる
リオン
『能力解放!!、光の剣よ全てを貫け!!』
ドラグーンの能力解放が発動し
黄色のマナが機体から溢れ
ドラグーンは金色に輝いた
スサノオの剣先からは
マナの光がビームのように伸び
エセンタルハートの光線とぶつかり合う
2つの光線が激しくぶつかり
客達は歓声を上げる
「リオンってガキ、
まだ奥の手を残してやがったのか!!」
「スゲェ!!コレが1戦目の試合かよ!!」
「頑張れリオンくーん、ハートって人も負けるなー」
ロイヤルフラッシュの仲間達も
アケミとミムジィとナナミも
ドラグーンとエセンタルハートの試合に
驚かされていた
ハート
『グヌヌ...』
激しくぶつかり合う光線
しかし、エセンタルハートから放たれている光線は
徐々に推し負け始めていた
このままではコチラが負ける、
ハートは考えた
正攻法では無理だ、別の手を考えろと
ハート
『一か八か』
エセンタルハートは光線を撃つのを止め
ハンマーを構え空高く跳び上がった、
ドラグーンも剣先からビームを撃つのを止め
空高く跳び跳ねたエセンタルハートを見る
観客A
『あの魔装機、
ジャンプしてハンマーで攻撃するつもりだ!!』
観客B
『攻撃が交わされたら
隙だらけになって負けちまうぞ!!』
そんな事はハートも気付いていた
攻撃を避けられ
無防備になった所を反撃されれば負けは確実
ドラグーンが避けず
空中から襲い掛かるエセンタルハートに
1騎討ち、正々堂々
回避せず反撃してくれなければ勝てない
ハンマーを構え
空中から攻撃するエセンタルハートに、
ドラグーンは剣を構え 反撃の態勢を見せた
観客A
『避けないつもりか!?』
観客B
『回避して攻撃すれば確実に勝てるのに!!』
ソレを見たハートは
心の中でありがとうと言った
リオンとハートは
互いの魔装機内で叫んでいた
エセンタルハートが地面に着地すると
勝負は終わっていた
観客達は静まり
ロニーが広場にやって来て マイクを握り叫ぶ
勝者の名を・・・
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-P メルク・リンテスシア〉
私の名前はメルク・リンテスシア
領主の娘でマナの高いナイト級の魔女なの
レインオラクルでは
マナを高める修行もせず
ナイト級の魔女になる人間は
とても凄いんだって、
しかもその時の私は
まだ12歳の子供だったの
だから私は
街の人からも家族からも
沢山の愛を貰って大きく成長した
15歳になった私は
軽い魔法を覚え、街の人助けのために
街に近づく魔物を倒していたの
街の叔父さん
『メルクちゃんそんなに強くなって
機士の人より強いんじゃないかな?』
メルク
『そんな事無いよ、魔装機だって乗れないし』
街のお兄さん
『ソレにしてもメルクちゃん
また一段と身長が伸びたな』
私はドンドンと身長を伸ばしていった
15歳の子供が大人の男性と変わらない身長なので
街の人以外には
成人の女性と間違われる事も合った
20歳の誕生日
私が成人の大人になる誕生日に
人生で最悪最低な事件が起きた
私の噂を知り
レインオラクル国から機士がやって来た、
機士はリンテスシア家の屋敷にやって来て
こう言った
キラ
『ナイト級の魔女が居ると言う噂を聞いてやって来た
その女は何処に居る』
メルクの父
『そんな事を知って、どうするつもりだ...』
キラ
『聞かれた質問だけ答えろ』
私のお父さんは黙っていた
私は屋敷のメイドに連れられ
暖炉の裏の隠し部屋に隠れていた
プラクト
『時間の無駄だね』
オタエ
『ソレならこうすれば良いのです』
1人の機士は
屋敷のメイドを魔法で殺した
キラ
『・・・・クッ』
メルクの父
『何をするんだ貴様達!!』
キラ
『・・・もう一度聞く
ナイト級の魔女は何処に居る』
メルクの父
『こんな事をして他の領主達に知れれば
お前達レインオラクル国の機士であろうと
ただでは済まされないのだぞ!!』
プラクト
『知られてなんだと言うんだい?
魔装機にも乗れない者達が
魔装機相手の私達に勝てるとでも?』
メルクの父
『リューズ王が知れば...こんな事は...』
プラクト
『王は死んだよ』
メルクの父
『なに!?』
プラクト
『貴方が喋らなくても街の人達に聞くまでさ
ソレでも、この事を言いふらされては面倒だからね
街の人達と一緒にあの世に行ってもらうよ』
私のお父さんは
どんな拷問を受けても喋らなかった
私の事を大好きだった街の人達も
皆私の事を機士の人達には話さなかった
プラクト
『あくまで噂だったのか、時間を無駄にしたな』
オタエ
『アヒャヒャ、アヒャヒャヒャヒャ』
プラクト
『帰るよオタエ、
いつまでも街の人間で遊んでないで...
ん?どうしたのかなキラ?』
キラ
『・・・・・なんでもない』
プラクト
『まさか・・・まだ人を殺めるのが
嫌だとか言い出さないだろうね?』
機士の人は死体の人間に
魔法を放ち跡形も無く消し去り言った
「そんな事は無いと」
レインオラクル国の機士達は
街の人達を皆殺しにして何処かに行った
私と私の事を守ってくれていたメイドは
隠し部屋から出ると
そこにはもう普段の日常が無くなっていた
大好きだった家族も
大好きだった街の人達も
皆死んでしまった
メイドは私を連れ
遠く離れた小さな村までやって来た、
そこで私は
リンテスシアと言う名前を捨て
ただのメルクとして生きていく事になった
24歳になった私
メイドさんと2人で暮らしているけど
世界には嬉しいニュースや
楽しい事がいっぱい いーっぱい溢れていた
小さな子供や可愛い物が大好きだった私
直ぐに家に持ち帰ろうとすると
メイドさんにいつも怒られちゃう
村の人達から私は人気で
大きなお姉さんって呼ばれてるよ
そんなある日
綺麗なお花を集めに森に行くと
1機の魔装機が現れ私を捕まえた
1機の魔装機が現れたと思ったら
奥から4機の魔装機がやって来たの
機士の女
『コレ以上近づくな!!
近づくならこの女を殺す!!』
レインオラクル国の機士
『辞めろ!!それ以上罪を重ねてどうする!!
もう戦争は終わった
私達が争う必要は無いんだ!!』
機士の女
『ヤジ、お前も知ってるだろ!!
誇りを捨て、裏切りを見せた機士がどうなるのかを
私達は殺されるんだ!!
それがレインオラクルという国なんだ!!』
ヤジ
『チガウ!!もうそんな事は無い!!』
機士の女
『信じられるか!!』
ミニッツ
『試作品で作った魔装機だから
かなりマナを消費する物になってるのに
あの人良くあの魔装機動かせてますね』
スラム
『タフだね』
ポオカ
『人質を取られては手を出せない』
私を掴んでいる魔装機の手は
ドンドンと弱まっていった
機士の女
『クソ、マナが枯れて動かせねぇ』
コックピットが開き
私は中の人に大丈夫かと聞いた
メルク
『あの〜、大丈夫?』
機士の女
『お前!!なんでここに!?』
私を捕まえようと
彼女はコックピットの中で暴れた
私は避けようとして
コックピットの中のレバーを触ると
魔装機は力強く動き始めた
機士の女
『お前!!そうか、お前がこの魔装機を動かせ!!』
メルク
『え?どうして?』
機士の女
『いいか!!
ちゃんと動かさないとお前を殺すからな!!』
仕方ないと思い
私は初めて動かす魔装機で
向こうの4機の魔装機と戦う事になった
ポオカ
『アイツ、さっきとは様子が変だ!!』
スラム
『人質の女性が魔装機を動かしてる?
どういう事なの?』
この魔装機の武器はハンマーのようだ
私はハンマーを使い
ガムシャラに振り回した
メルク
『えいえいえい』
機士の女
『そうだ!!殺れ殺れ!!』
ヤジ
『私がコイツを止める!!』
ミニッツ
『今の魔装機じゃ無理ですよポオカさん!!』
ポオカ
『分かってる』
1機の魔装機が
私の魔装機の前に現れた
私はハンマーをブンブンと振り回す
魔装機は私の周りをぐるぐると回り
私もハンマーを振り回しブンブンと回った
メルク
『あらら〜』
機士の女
『お前〜』
私と機士の女の人は
目を回し倒れてしまった
気がつくと
私と機士の女の人は外に出され、
機士の女の人は拘束されていた
ヤジ
『お前はレインオラクル国に連れ帰る』
機士の女
『お前も私も殺されるのが落ちだ
このまま皆で逃げれば良かったんだ』
ヤジ
『お前は!!』
メルク
『そうだよ!!逃げても良いんだよ!!』
私が大声で叫ぶと
皆静まり私の顔を見ていた
逃げたっていい
負けたっていい
大事なのは命を大切にする事
誰かに迷惑を掛けない事、
その言葉を伝えると
ポオカって人が私に言った
ポオカ
『その通りだね、・・・・ヤジ
この人を解放してあげてくれないか?』
ヤジ
『なんだと!?』
ポオカ
『まだ彼女は罪を犯していないよ
こちらの女性も許してくれるそうだしね』
メルク
『私は許す!!』
機士の女
『お前....』
ヤジ
『・・・・・駄目だ、
コイツはレインオラクル国に連れ帰る』
メルク
『えぇーーー!!』
機士の女
『・・・・・おい女、名前はなんて言うんだ?』
メルク
『・・・・メルク、メルク・リンテスシアよ』
機士の女
『メルクか....覚えとくよ』
機士の女の人は
ヤジって人に連れて行かれた
ミニッツ
『それにしてもメルクさん
良くあの魔装機が動かせましたね』
スラム
『しかも性能を発揮させていた』
そうなのかな?
そんな事は自分じゃ分からない
私は偶然だよと笑いながら言うと
ポオカが言った
この世界には
苦しんでる人や困ってる人達がまだまだ沢山いる
私達はそんな人達を
助けるために戦っていると
ポオカ
『君は強い、良ければ私達に
力を貸してはくれないかい?』
真剣で真っ直ぐな眼差し
嘘偽りが一切感じられないその瞳に
私は2つ返事で答えを返した
次の日の朝
ヤジって人が帰って来て
ポオカと一緒に旅をする事になった私
村の人達は悲しみ
一緒に暮らしてくれた
メイドさんも涙を流してくれた
リンテスシア家のメイド
『いってらっしゃいませお嬢様』
メルク
『うん!!いってきます!!』
私はポオカさん達と旅に出た
ポオカさんは言った
皆今の名前だと言いづらいから
私達だけのネーム
コードネームで呼び合おうと
ポオカさんがジョーカー・ザ・ブラック
ヤジさんがエース・ザ・イエロー
ミニッツさんがクラブ・ザ・グリーン
スラムさんがダイヤ・ザ・ブルー
そして私
メルク・リンテスシアは
ハート・ザ・レッドって名前を付けてもらった
名前にハートがあるなんて
凄く可愛い
ジョーカー
『さぁ行こうか、私達
ロイヤルフラッシュの皆で!!』
▶︎現代のコロシアム
ロニーが広場の真ん中に立ち
勝者の名を皆に言った
リオン・ノア・テリスティンの名を
会場からは拍手や声援が飛び交う
「最高だったぞ2人とも!!」
「1試合目から白熱だったよー!!」
「勝った人も負けた人も素晴らしい試合だったー」
ハートは沢山の人の声を聞き
嬉しくなって魔装機から降り手を振った
ありがとう ありがとう
なんどもハートは手を振っていた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-7 勝負は始まる前から決まっている〉
▶︎コロシアム 控え室
第1試合を終えたハートは
控え室で待っていたロイヤルフラッシュの隊長
ジョーカーに笑顔で言った、
自分がリオンに負け
1試合目から脱落した事を
ジョーカーは、
そんな彼女の嬉しそうな笑顔を見て
「そうか」っと笑みを浮かべながら軽く答えた
ハート
『私は負けちゃったけど、
隊長!!ファイトだよ!!』
ジョーカー
『次の試合はダイヤモンド隊の隊長と
あの謎の女の子のマナブって子の試合か....
・・・私達も見に行こうか』
え?っとハートは悩んだ表情をした
次の次は隊長とダンの試合なのに
そんな呑気に、試合前の準備をせず
試合を見てて良いのかと
悩めるハートにジョーカーは言う
彼女の試合がどうしても気になると
それは
ローズストーン国最強の機士キサラギの事なのか
それとも....
▶︎コロシアム 応援室
応援室には
試合に勝利したリオンが
ネルやダンに褒められていた
リオンの試合を見ていたアランも
フッ、と口にした
何だか嬉しそうな表情をしていた
ダン
『流石だよリオン君!!』
ネル
『見せる試合をするなんて、
分かってるなリオン!!』
リオン
『別にそんなのじゃ...』
ネル
『勝利の祝いに耳触っていいか?』
リオン
『絶対にダメですからね!!!!』
エルフの耳をピンとさせ
本気で怒るリオンに
「おぉ、」っとネルは少し怖気付いた
応援室にやって来たジョーカーとハート
ハートはリオンを見つけ
抱き上げリオンの事を凄く褒めた
ハート
『強くてカッコ良かったよ〜リオンきゅん!!』
リオン
『あっありがとうございます
恥ずかしいから離してください』
ハートはリオンと同じ背丈の
アランとネルも見つけ
リオンを下ろしネル達を抱きしめた
ハート
『ネルもアランも可愛いい〜』
アラン
『なんだこのデカブツ!?』
ネル
『ハートさんはこう言う人なんだよ』
アラン
『・・・・おい、
何故お前は鼻の下を伸ばしている?』
ハートに抱きしめられたネルとアラン
アランは、
何故か鼻の下を伸ばしているネルを見て
どうしてだ?っと質問すると
ネルは、マズイとした表情で
何かを誤魔化そうとしていた
2人に迷惑を掛けるなと
ジョーカーがハートを怒った、
ハートは皆に謝り
ネルとアランを床に降ろすと
もう少し抱きしめられていたかったネルは
少しションボリとした
リオン
『そう言えば、ダンさんとジョーカーさんは
次が出番ですよね?大丈夫なのですか?』
ダン
『そうだった!!』
慌てた様子のダンは
隣にジョーカーが居るのを見て
彼女もここに居るなら
自分もここに居て大丈夫だろうと考えた
試合ぐらい見る暇あるだろうと
ネルは簡単そうに言っていた
アラン
『次はキサラギとマナブって奴か』
ネル
『どうしたんだよ?何か気になるのか?』
アラン
『いや....だが、マナブと言う女の魔装機が
ただの魔装機だとは思えなくてな』
ネル
『は?』
アラン
『実力はキサラギの方が上だろうな、
しかし、それ以外の何かが気になる』
アランの言葉に
どう言う意味だ?っと
ネルは理解する事ができなかった
普通に考えれば
ローズストーン国最強の機士である
キサラギの方が強いに決まっている
マナも魔装機も操縦テクニックも
全て勝てるハズは無い と
ネルもダンもリオンもハートも
マナブと呼ぶ女性が強そうな魔女には見えなかった
だが
アランとジョーカーだけは
彼女の底に秘めた
目に映らない何かが気になっていた
▶︎コロシアム 会場
コロシアムの真ん中に
キサラギの乗る魔装機 ジャンヌダルクと
マナブの乗る魔装機 ベシュトレーベンが立った
司会進行をするロニーが
選手のキサラギとマナブに準備は良いかと
声を掛けると
2人は同時に返事をした
マナブは
キサラギの乗るジャンヌダルクだけを見つめ
キサラギも
マナブの乗るベシュトレーベンだけを見ていた
試合前の事だった
ロニーは、ジャンヌダルクに乗る前の
キサラギに声を掛けていた
ロニー
『頑張ってくれよキサラギ、
私は君の応援をしてるからね。
って、そんな必要ないか』
キサラギ
『大丈夫よロニー、手は抜かないのが私の主義なの
最初から全力で行くわ』
その言葉を聴き
ロニーはまさかと思った
キサラギはジャンヌダルク最強の技
アレスリージョンを使うのでは!?っと
アレスリージョンは、
キサラギがジャンヌダルクに乗った時に使う魔法で
時間を数秒間だけ止める事ができる究極無属性魔法
アレスリージョンを1度使うと
しばらくの間アレスリージョンは使えなくなるが
止まった時間軸は
キサラギとジャンヌダルクだけが動く事ができる
試合前のコロシアムは
ローズストーン国最強の機士
キサラギのジャンヌダルクの戦いだけを
楽しみに見に来た客達も多くいた
キサラギの名を呼ぶコールが
会場では響いていた
ロニーは試合場から離れ
試合開始の宣言をした
第2試合
キサラギのジャンヌダルク
対
マナブのベシュトレーベン
試合開始!!
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈64-8 第2試合:無〉
▶︎コロシアム 客席
コロシアムの中央に
キサラギのジャンヌダルクと
マナブのベシュトレーベンがやって来た
それを見たアケミは
ゾワっとする恐怖を感じた、
聴こえたのだ、魔装機の声が
聴こえてきたのは今までの声とは違い
悍ましい感じの嫌な声だった、
それはマナブのベシュトレーベンから聴こえる
アケミは凄く嫌な予感を感じていた
様子がおかしいと
ミムジィとナナミはアケミの心配をした
ナナミ
『どうしたんですかアケミさん?』
アケミ
『何でもない....たぶん....』
周りの客達は言った
「あのマナブって子じゃ最初の試合ほど
迫力のある面白い試合は見れないだろうな」
「可哀想、相手が悪いよ」
「少しは頑張ってくれないと
金払って観にきた価値が無いからな」
客達は誰1人として
マナブが勝つとは考えてはいなかった
誰もが負ける 彼女はかませだ
時間の無駄かもとすら思う者も
だが、アケミは皆と違う事を口にした
アケミ
『あのマナブって子が勝つ』
ナナミ
『え?』
ロニーが試合開始の宣言をすると
勝負は一瞬で決まった
ロニーも、開始の宣言と同時に違和感を感じていた
ロニーが感じた違和感..それは
時間の流れが止まった感覚、
キサラギがアレスリージョンを使った!!
そうロニーは思ったのだった
コロシアムの中央で
武器を構える態勢を取っていたベシュトレーベンと
仁王立ちするジャンヌダルク
動かない両者を見て
何だ?っと客達は戸惑っていると
突如地面が割れ
キサラギの乗るジャンヌダルクは
粉々に切り裂かれた
ジャンヌダルクのコックピットは無事で
キサラギはその中で気絶していた
ロニーは直ぐに試合を中断し
キサラギの元に駆け寄る
客席の客達も
応援室に居たネル達も
何が起こったのか分からず声も出せなかった
ロニーは周りの状況を確認してこう言った
「勝者、マナブのベシュトレーベン」っと
勝負は一瞬で決まり
凄いのか何なのかも分からず
皆困惑していた
皆の感情は 無だった
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