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魔装機マナリリアン  作者: ロア
   WORLD of END 8章
73/120

8章 波乱の戦い 61話-恐怖のデッドデスター前編

〈61-1 心のケア〉


▶︎ローズストーン国 ロニーの病室



看護婦

『ロニー隊長は

 安静にしていれば数週間で良くなります、

 向こうの子は重症で、しばらくは目を覚さない・・

 いえ、目を覚ますかも分からないとドクターが』



 医者から聞かされた言葉に

 俺とロニーは何も言えなかった



 俺達は伝説の魔道具

 マナを開花させる薬、解放丸華を探し

 廃墟の屋敷に行った


 怖い罠がいくつも合ったが

 その屋敷で俺達は解放丸華を見つけ出す事が出来た

 しかし、その薬は

 魔神ディムロスの力を封印していた薬だったようだ


 それを食べたウェルチは

 魔神ディムロスに体を乗っ取られ

 俺達はディムロスと戦う事になった


 途中現れた

 レインオラクル国の機士に協力してもらい

 俺はなんとかディムロスを倒し

 操られたウェルチを助け出す事が出来た


 だけど....

 ウェルチは目を覚ます事は無かった



 落ち込む俺にロニーは言ってくれた

「彼女は死んだ訳じゃない、

 むしろ喜ぶべきだ、皆を無事

 ローズストーン国に連れ帰ったのだから」


 その言葉に、俺は少し励まされた



ネル

『アメジスト隊のソフランとチュラムは?』


看護婦

『あの人達なら

 ウェルチさんの看病をずっとしてますよ、

 彼女達も怪我をしてると言うのに』



 そうか...

 俺はまた嫌な事を考え落ち込もうとすると

 看護婦の人が言った

「彼女達はネルさんに凄く感謝してましたよ

 ネルさんが居なければ皆んな死んでいた

 だから本当に感謝しても感謝しきれないって」


 そんな言葉を言われ、俺は少し照れ臭くなった



ネル

『長いしても悪いですし

 俺はディナガード国に帰って

 この事をデルクに報告するよ』


ロニー

『そうか...ならコレを持って帰ってくれ』



 ロニーが渡して来たのは

 解放丸華の入った瓶だった



ネル

『コレって!!、いいのか?』


ロニー

『それは元々ディナガード国の物だ、

 あるべき場所に返すだけだ』



 分かったと返事をして

 俺はロニーの病室を出た



ロニー

『前向きで良い子だろ?』


看護婦

『そうですね』


ロニー

『ソフラン君やチュラム君が感謝してたって話

 アレ、嘘だね?』


看護婦

『嘘じゃありませんよ、

 彼女達がそう思ってるだろうって事を

 私が代弁して話しただけですから』


ロニー

『物は言いようだね』


看護婦

『患者の心のケアも看護婦の仕事ですから』



▶︎ディナガード領


 ローズストーン国を去る時に

 アランやリオンと話してたから

 遅い時間になってしまった


 夜も更け

 辺りは真っ暗になっていた

 仕方ない、今日は何処かの村に泊まるか


 ちょうど良く 近くに村の光が見える

 宿が有れば良いのだが



 俺はディナガード領の小さな村に魔装機を止め

 宿を探してみた


 運が良く宿を見つけ

 俺は一晩、その宿に泊まる事にした


 明日の朝

 ディナガード国に帰ろう



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-2 奪略〉


▶︎デッドデスターのアジト


 女山賊デッドデスターのアジトに

 山賊のボス、

 ドライゴンの怒りの声が響き渡っていた



ドライゴン

『解放丸華も持ち帰らず、何やってんだお前ら!!』



 怒られてたのは

 ネルと協力してディムロスを倒した

 バーナビー、ダミリア、ザシャータの3人だった


 ダミリアはごめんねママと泣きながら謝り

 ザシャータは下を向いて落ち込んでいた



バーナビー

『でもよ!!、クイーン級の魔女が乗る魔装機

 女帝機を手に入れたんだぜ!!

 それにあの薬、飲むと魔神に操られるか死ぬらしい

 そんな物よりコッチのが役に立つって!!』



 馬鹿野郎とドライゴンは、また声を荒げる


 声の威力に

 バーナビー達の髪は強風に煽られたかのようになる



ドライゴン

『確かに女帝機を奪ったのは褒めてやるよ、

 しかしな!!1番重要なのは解放丸華だ!!』


ザシャータ

『どう言う事ですかママ?』


ドライゴン

『何を見て思ったのかは知らないけどね、

 あの薬は適性のある者が使えば

 強力な力を手に入るって薬なんだよ。

 弱い者や適性が無い者が使えば

 死ぬか悪魔に体を乗っ取られるのさ』


ザシャータ

『操られた女は、適性が無いから

 魔神に体を操られたって事ですか?』



 こんな事なら最初から説明しておくんだったと

 ため息を吐くドライゴン


 しかし、

 誰も見つけられなかった解放丸華は確かに存在した

 その事だけでも分かり

 ドライゴンの野望、ローズストーン国を

 滅ぼすと言う悲願が目の前に見えて来た


 ザシャータは立ち上がり

 もう一度私達にチャンスをくださいと

 ドライゴンにお願いした



ドライゴン

『お前らの事は信用してる、

 ザシャータの事だ、

 何か策でも用意してるんだろうね?』


ザシャータ

『勿論ですママ!!行くぞバーナビーダミリア』



 ザシャータは直ぐに出撃の準備をした


 バーナビーは何が何だか分からず立ち上がり

 泣いているダミリアの肩をポンポンと叩いた


 泣いていたダミリアも泣きながら立ち上がり

 バーナビーの後ろをついて行く



 ヘレネビルパリスに乗った3人は

 ザシャータに言われるがまま出撃する


 行くあても無く

 どうするのかと思ったバーナビーは

 ザシャータにどうするのかと聞く



バーナビー

『オイ、コレからどうすんだよ』


ザシャータ

『・・・・・』


バーナビー

『オイ!!聞いてんのかザシャータ!!』


ザシャータ

『アア、ウルセェ!!

 声が聞こえねぇだろアホが!!』


バーナビー

『声?何の話しだ?』



 ザシャータはバーナビーに

 自分のコックピットの中を映すカメラを付けた


 ザシャータはカメラに向かって何かを見せつけた

 それは盗聴用に使う機械とイヤホンだった


 流石のアホのバーナビーでも気付いた

 ザシャータは

 あのマナリリアンに盗聴器を仕掛けていたのだ


 いつのまにと驚かされたが、

 とにかくコッチにも声を聴かせろと

 バーナビーはザシャータに怒る


 舌打ちをして

 ザシャータは皆に盗聴器の声を聞こえるよう流した


「しかし、まさかあんな場所に

 伝説の魔道具があるなんてな、

 デルクもエレノアもビックリするだろうな」



バーナビー

『あのガキの声か?』


ザシャータ

『どうやら1人で居る見たいだな』



「あの人達にも感謝しないとな、

 えっと、ザシャータとダミリアと...

 パーナピーだっけ?、本当に助かったよ」



バーナビー

『何で俺だけ名前を覚えてないんだよ!!

 てか独り言凄いなコイツ』


ザシャータ

『おかげで情報が筒抜けで助かる』



「早く解放丸華を持ち帰らないとな

 コレを山賊達が探してるらしいからな」


 その言葉を聞いた

 バーナビーとザシャータの顔付きが変わった


 あのガキは今1人

 こんなチャンス 彼女達は見逃すハズはなかった


 マナリリアンの位置は盗聴器でバレていた、

 ザシャータは2人に

 ディナガード領に行くぞと声を大にして言った


 シクシクとまだ泣いていたダミリアに

 バーナビーはいつまで泣いてんだと怒る



ダミリア

『もうママに怒られるのヤダよ』


バーナビー

『怒られねぇ為に頑張ってんだろうが!!

 ガキの居場所が分かったぞ、

 奴は1人でディナガード国に戻ってる最中だ!!』


ダミリア

『コレでママに褒められる』



 元気になったダミリア

 バーナビー達は直ぐに

 ディナガード領に向け出発した


 盗聴を続けていたザシャータ、

 夜が更け、ネルがディナガードの村の宿で

 一泊すると言う情報を得た


 バーナビー達は直ぐにその村に向かった

 そして、

 遂にネルのマナリリアンを見つけ出す



ダミリア

『コレってあの子の魔装機だよね?』



 バーナビーはマナリリアンの

 コックピットに侵入して解放丸華を探した


 しかし、コックピットの中に解放丸華は無かった



バーナビー

『ダメだ見つからねぇ、

 あのガキが持ってるかも知れねぇ』


ザシャータ

『ガキは宿で眠ってるハズだ、宿に向かうぞ』



 バーナビーは宿に侵入して

 ネルの泊まってる部屋を探し見つけ出した


 宿の店主は ダミリアに拘束され

 口や手足をロープで縛られ

 身動きも声も出せずにいた



宿の店主

『んぅぅう!!んぅぅう!!』


ダミリア

『少しだけ静かにしてね』



 呑気にグッスリ寝ているネルに

 バーナビーとザシャータはゆっくりと近づき

 近くに置いていた解放丸華を見つけた


 ザシャータは指で合図を送り

 バーナビーに解放丸華を取るよう指示を出す


 バーナビーが解放丸華に手を付けたその時

「ヤメロ!!」っとネルが声を出した


 驚いたバーナビーは ネルの顔を見ると

「ヤメロ!!

 俺にそんな物食べさせないでくれ!!」

 っと寝言を言っていた


 こう言う時は もう食べれないとか、

 幸せそうな夢を見るのがお約束なのに

 コイツはどんな夢見てんだと

 心の中でツッコミをしたザシャータ


 バーナビーは少し驚かされたが

 何事も無く解放丸華を手に入れる事が出来た


 その帰り道


 宿を出たバーナビーが2人に言った



バーナビー

『せっかくディナガードの村に来たんだ、

 ここは山賊らしく奪う物を奪って行こうぜ!!』


ダミリア

『早くママに解放丸華を持って行こうよ』


ザシャータ

『目的を忘れるなよ、私達の目的は』


バーナビー

『分かってるよ、だけど今日は何も食ってねぇ

 お前らも腹が減ってんだろ?』



 バーナビーの言葉を聞き

 ダミリアとザシャータのお腹の音が鳴った


 仕方ないと思い

 2人はバーナビーの言葉を聞き入れる事にした


 山賊の3人は

 民家に侵入して食べ物を奪った

 だが、彼女達は食べ物だけじゃ飽き足らず

 金目の物まで容赦なく奪っていた、

 食べ物も金になりそうな物もたくさん奪い

 彼女達はヘレネビルパリスに戻る


 せっかくだと考えたバーナビーは

 ネルのマナリリアンも奪って帰ろうと提案した



ダミリア

『確かにあの魔装機は強かったね』


ザシャータ

『アレも持ち帰れば、ママも喜ぶだろうな』



 バーナビー達はヘレネビルパリスに乗り

 マナリリアンを運ぼうと手を付けようとした


 その時だった


 マナリリアンが翠色に輝き

 バーナビー達のヘレネビルパリスに

 マナの光で攻撃をした



バーナビー

『なんだコイツ!?、勝手に動きやがったぞ!!』


ダミリア

『ヤバイよ!!

 今の音で村人達が起き始めたよ!!』


ザシャータ

『コイツはもういい!!

 直ぐアジトに帰還するぞ!!』



 バーナビー達はマナリリアンを奪えず

 デッドデスターのアジトに戻って行った


 村人達の半数は

 食料や金品が奪われていた事に気付いたが、

 ネルは大きな音でも起きず

 グッスリと眠っていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-3 無い物〉


 翌朝

 眠っていたネルは

 背筋を伸び伸びと伸ばし

 目を覚ましていた



▶︎ディナガード領 小さな村の宿


 久しぶりに良く寝た

 こんなにグッスリと眠れたのはいつ以来だろうか?


 しかし嫌な夢を見た


 料理が下手な頃のエレノアの料理を

 無理矢理食べさせられる夢を見るとは、

 ノロケなのか悪夢なのか...


 窓の外から村人達の声が聞こえるな、

 何だか騒がしいぞ?、何かあったのだろうか?


 俺は1度、

 村の様子でも見に行こうと立ち上がると

 あるハズの物が無い事に気が付いた


 ・・・・・!!

 無い!!、無いぞ!?

 解放丸華の入った瓶が無い!!??


 ベッドの下や机の下も探した

 しかし、解放丸華は何処にも無かった



ネル

『嘘だ...昨日は机の上に置いたハズだ...』



 ヨロヨロになった足で外に出る


 村人達は何かで大騒ぎしていたが

 それどころじゃなかった俺は

 村人の声が耳に入らなかった


 まさか山賊に奪われた?

 ・・・・・って事はまさか!!

 俺は直ぐに

 マナリリアンを止めていた場所に向かった


 デッドデスターって女の山賊が現れたのだとすると

 魔装機である

 マナリリアンを奪われてる可能性が高い

 俺は心の底から心配になっていた


 が!!


 マナリリアンは奪われてはいなかった


 考えすぎだったのか?

 何処かに解放丸華の瓶を落としてしまったのかも

 村の中を1度調べ

 何も見つけられなかった俺は

 1度ディナガード国に戻る事にした



▶︎ディナガード国


 バンカーにマナリリアンを置き

 フラフラな足取りで俺は街の中を歩いていた


 すると

 聞き覚えのある声が後ろから聞こえて来た


 最初はそれどころじゃ無いと無視していたが

 声の主は俺の頭にチョップをしてきた



アケミ

『無視すんな、ローズストーン国から

 戻って来たなら戻って来たって言いなさいよ』


ナナミ

『数日振りですねネルさん』



 俺は絶望の絶を表した顔で振り返り

 アケミとナナミに挨拶をした


 とんでもなくヤツレタ顔の俺を見た2人は

 何事だと思い心配してくれた



アケミ

『どうしたのよアンタそんな顔して?』


ナナミ

『そうですよ!!、どうしたのですか!?』



 俺は2人に説明した


 とても大事な物が入っている瓶

 解放丸華を何処かに落としてしまったと言う事を

 それを誰かが間違って食べたら

 死ぬか、もしくは体を魔神に乗っ取られるのだと



ナナミ

『解放丸華って確か、伝説の魔道具の?』


アケミ

『そんな大事な物、何処に落として来たのよ!!』



 涙を流す俺を見て

 アケミは仕方ないと思ったのか

「一緒に探してあげるわよ」っと言ってくれた



ネル

『ありがと〜アケミ、ナナミ〜』


アケミ

『泣くな気持ち悪い!!

 コラ!!くっつくな!!鼻水が...』



 俺達はマナリリアンに乗り

 もう1度さっきの村に戻り

 解放丸華を探す事にした


 俺の頭にはアケミに殴られた大きなタンコブが

 それを見ていたナナミは

 俺のタンコブの心配をしてくれた



▶︎隊長室 ナラの部屋


 ドンドンと強いノックを2回鳴らし

 ガチャリと機士のレイナが隊長室に入った


 レイナは緊急で入った報告を

 急いで機士団隊長のナラに報告した

 トムリナの村で

 金品や食料が盗まれる事件が起きたと

 村の宿屋の店主からは

 女の山賊が現れたとの情報も


 それを聞いたナラは、

 ローズストーン国で噂の魔女の山賊達では?

 っと考えていた


 直ぐにナラは

 村周辺の警備を何名かの機士に命令し

 ローズストーン国の隊長達にも報告する事にした



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-4 次なる獲物〉


▶︎デッドデスターのアジト


 デッドデスターのボス

 ドライゴンは大きな声で喜んでいた


 バーナビー ダミリア ザシャータの3人が、

 伝説の魔道具 解放丸華を手に入れ持ち帰ったのだ



ドライゴン

『良くやったお前ら!!今日は宴だ!!

 ジャンジャン飲みなぁ!!』



 ドライゴンの唾が、バーナビー達の顔を汚す


 バーナビー達は少し嫌だったが

 嫌そうな顔を見せず耐えていた


 山賊達は宴の準備をして

 その夜は盛り上がった、

 大きなウモウシの肉に

 巨大なフルーツや酒樽に入った酒

 こんなご馳走を皆で食べるのは久しぶりだった


 だが


 バーナビー達はトムリナの村で

 食事を盗み食べて帰って来たので

 そこまで腹を空かせてはいなかった


 食欲の無さそうな3人を見て

 どうしたんだい?っと不思議に思ったドライゴンは

 大きな肉をダミリアの口に突っ込み

 無理矢理食べさせた



ドライゴン

『どうした!!遠慮無く食いな!!』


ダミリア

『オイヒイヨ、ママ』



 ダミリアは口に肉を突っ込まれ泣いていた


 それを見たドライゴンは

 嬉し泣きだと思っていたが、

 本当は

 これ以上食べられなくて泣いていたのだった


 他の2人にも、食え食えとドライゴンは言う


 バーナビーとザシャータは

 目の前の食事を見て吐きそうになる



ザシャータ

『うぅ、吐きそう』


バーナビー

『吐くなザシャータ!!

 吐いたらママに殺されるぞ!!』



 3人は我慢して食事を食べていると

 ドライゴンは持ち帰った解放丸華を見て喜んでいた


 不味そうな黒い飴の様な薬に

 バーナビーは尋ねる

 本当にソレは食べられる物なのかと



ドライゴン

『言っただろ、

 適性のある者なら強いマナが手に入ると。

 バーナビー ダミリア ザシャータ

 アンタらはコレを食べても平気だと思うよ、

 根拠は無いがね』



 バーナビーとザシャータは黙った


 食べると死ぬかも知れない物を

 食べたくないと思っていたからだ


 だが、ママの命令は絶対だ

 食えと言われれば食べるしかない


 少し緊張していたバーナビー達の前に

 1人の山賊が声を荒げ現れた

 その人物は

 バーナビーを勝手にライバルだと思い込んでいる

 デッドデスターのチュイと言う人物だ


 因みに、バーナビーは

 チュイの事をライバルだとは思っていない



チュイ

『ママ!!試すなら私に試させて!!

 コレ以上バーナビー達に先を越されたく無い!!』


ザシャータ

『やめとけチュイ、お前は多分無理だ』


バーナビー

『そうだ、俺らより弱いお前が

 そんな物食ったら死ぬぞ』


チュイ

『うるさいバーナビー、ザシャータ!!

 私はお前達より強くなって

 いつの日かギャフンと言わせてやるのが

 私の夢なんだからな!!』



 小さくてどうでも良い夢だとバーナビー達は思った


 仕方ないとドライゴンは

 瓶の蓋を開け 解放丸華を一粒取り出した


 取り出した解放丸華をチュイに投げ

 ダミリアに言った

「治療の準備をしてやりな」っと


 え?っとした顔でダミリアはドライゴンの顔を見た


 チュイは解放丸華を受け取り

 バーナビー達に向け吠え始める



チュイ

『見てろお前ら!!コレからは私の時代だ!!

 バーナビーより強くなって!!

 私がデッドデスターを引っ張って行く!!

 ダミリアもザシャータも

 私の部下になるなら今の内だぞ!!』


ザシャータ

『早く食えボケ』



 興味無さそうなザシャータに

 グヌヌっとチュイは歯を噛み締めた


 見てろ!!っとドヤ顔で黒い飴を食べると

 物の数秒で口から泡を吐き白目をむいていた


 ドライゴンは立ち上がり

 太い拳でチュイの腹を殴ると、

 チュイの口からさっき食べた黒い飴が飛び出した


 ゲホゲホと苦しそうなチュイに

 ドライゴンはダミリアに

 胃を洗浄してやりな、っと言い


 ダミリアはチュイを運び

 胃を洗浄しに行った


 チュイが解放丸華を

 食べたのを見ていたバーナビー達は、

 もし適性が無かったら自分達も

 チュイ見たくなるのでは?っと不安になっていた



ドライゴン

『勝手にコレを食べたら今見たいになるよ、

 だから私が言われた者以外は

 この解放丸華に手を付けんじゃないよ!!』



▶︎デッドデスターのアジト ベッドのある部屋


 胃を洗浄して

 ダミリアはチュイをベッドに寝かせた


 優しいダミリアに

 チュイは顔を赤くしていた



チュイ

『あ...ありがとなダミリア』


ダミリア

『いやー、面白い物見れたよ』



 初めてだった

 チュイはこんなに誰かに優しくされたのは


 変な気持ちだった

 心がモヤモヤしたり嬉しかったり

 まさかコレが恋!? そうチュイは考えていた


 チュイにためらうと言う言葉は無かった


 チュイはダミリアに告白しようと声を出した



チュイ

『あのなダミリア!!』



 あのなっと言った言葉と同時に

「じゃあ私、バーナビー達の所に戻るねー」

 っと言って、ダミリアは何処かに行ってしまった


 1人残されたチュイ


 チュイはベッドの中に潜り

 足をバタバタとさせた



▶︎デッドデスターのアジト


 翌朝


 バーナビー達から

 ネルのマナリリアンの情報を聞いたドライゴンは

 ネルとマナリリアンを手に入れたくなっていた


 ドライゴンはバーナビー達を呼び出し

 次の命令を出す



バーナビー

『はぁ!?、

 あのガキとその魔装機を持ち帰ってだって!?

 だけどママ!!

 アイツはディナガードの機士なんだぜ?』


ドライゴン

『そんなとんでもなく強い奴を残していたら

 いつ敵対するか分かんないだろ?

 だから今の内にコチラの駒にしてやるのさ』



 流石のザシャータも

 メチャクチャだと感じていた


 しかし

 ママの命令は絶対だ!

 言われたら早く連れて来なとドライゴンに言われ

 バーナビー達はディナガードに向け出発する



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-5 ドが付くほどの〉


▶︎ディナガード領


 俺はアケミとナナミと一緒に

 無くした解放丸華の入った瓶を探していた


 村の中は調べたから

 村に来る道中の道を探す事にした


 ディナガード国に帰る途中、

 魔装機から降りたのかアケミは俺に聞いてきた


 確か....トイレに行きたくなって

 途中、何処かの木でションベンしたような



アケミ

『ガキじゃないんだから

 外でトイレすんじゃ無いわよ』


ネル

『仕方ないだろ!!出るものは出るんだから!!』



 あーだこーだと言いながら

 俺はションベンをした木の近くに来て

 辺りの草むらや地面を見ていた



ナナミ

『ありませんね伝説の魔道具』


アケミ

『あんた、本当にここで落としたんでしょうね?』


ネル

『分からないから探してんだろ!!』



 俺とアケミはまた不毛な争いを始めた


 探しても探しても見つからなかったナナミは

 もしかしてローズストーン国に忘れて来たのでは?

 っと言ってくれた


 確かに俺はマナリリアンに乗る前に

 解放丸華の瓶を持っていたと記憶していたが

 そう言われたら

 なんだか自分の記憶すら疑い始めてしまう



アケミ

『アンタ、なんにも覚えてないのね』


ネル

『ウルセェ!!』



 俺達はマナリリアンに乗り

 ローズストーン国に行く事にした


 アケミとナナミは

 初めてのローズストーン国に

 ワクワクとさせていたが

 俺は違った


 デッドデスターの奴らが探している

 解放丸華の瓶を無くしたとロニーが知ると

 俺に失望するだろうな...


 それどころか!?もしかすると!!




▶︎ネルの妄想


ネル

『解放丸華の入った瓶無くしちゃった、テヘペロ⭐︎』


ロニー

『ネル君、君には失望したよ』


キサラギ

『貴方がここまで愚かな人だとは思わなかったわ』


アズサ

『最低ね、アンタ』


ココ

『ネル....もう二度と私の前に現れないで』



 何処からか現れたエレノアがネルに言う



エレノア

『ネルさん....私達、別れましょう』




▶︎平原の道


ネル

『ウオォォォオ、エレノアァァァア!!

 俺を見捨てないでくれえええええ』



 突如騒ぎ出すネルに

 アケミとナナミはドン引きしていた

 ここまで気持ち悪い奴だとは

 2人も思ってはなかった


 3人の乗ったマナリリアンは

 ローズストーン国に向かい歩いて行く




▶︎ローズストーン領 バーナビー達


 バーナビー達は

 マナリリアンに仕掛けた発信機を見ていた


 マナリリアンが今

 1機で行動している事を知るザシャータ、

 更にマナリリアンは

 ローズストーン国に向けやって来ていた


 絶好のチャンスだと思うバーナビー


 バーナビーはザシャータとダミリアに

 単独行動をしているマナリリアンを

 3人で仕留めようと提案する


 コレにはザシャータも呆れてため息すら出なかった



ザシャータ

『アホか、

 あんなヤベェ奴に正面から挑んでどうすんだ、

 頭を使え、頭を』


バーナビー

『は?どう言う意味だよ?』


ダミリア

『ザシャータには作戦があるんだよね?』


ザシャータ

『奴はドが付くほどのアホのお人好しだ、

 騙し討ちすりゃ方が付くって訳だ』



 とは言うが どうやって騙し討ちをするのか

 バーナビーには分からなかった


 ザシャータは2人に

 ネルをどうやって騙し討ちするのかの

 作戦を話し出した



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-6 騙し討ち〉


▶︎ローズストーン領


 ローズストーン領に入った時には

 夕暮れ時の時間になっていた


 まだ到着しないの?と文句を言うアケミに

 着いたら何処に行きます?っとワクワクするナナミ


 コイツら...

 旅行気分で俺達はローズストーン国に

 行くんじゃ無いんだぞ!!


 俺とエレノアの将来が掛かってるんだ!!

 その事をコイツらは理解してるのか!?



ネル

『エレノアと別れたらお前達の所為だからな!!』


アケミ

『訳分かんない事言ってないで

 前見て魔装機を動かしなさいよ』



 頭に来る奴だ、

 ローズストーン国に着いても

 美味い飯なんて食わせてやらねぇからな!!


 そう思って前を見ると、

 何も無い道の真ん中に

 女性が塞ぎ込みシクシクと泣いていた


 何かあったのだろうか?

 俺はマナリリアンを止め

 その女性の元に向かう事にした



アケミ

『チョット待って!!

 こんな所で1人で居るなんて変よ?』


ネル

『でも困ってる人をほっとけないだろ』



 アケミは心配そうにしていたが

 俺は構わず泣いている女性に近づいた


 アケミとナナミは

 後ろから俺の事を見ていた



ネル

『大丈夫ですか?何かあったのですか?』


ダミリア

『ごめんね...』



 女性は顔を伏せたまま ごめんと謝った


 ん?この声何処かで?

 そう考えていると

 女性の手からは何かの魔法陣が現れ

 俺はどんどんと眠くなってしまった


 ダメだ、意識が・・・




▶︎バーナビー達 視点


 ダミリアの魔法で

 ネルは深い眠りについた


 それを見ていたアケミとナナミは

 直ぐにネルの元に行こうとした


 だが、

 後ろから現れたバーナビーとザシャータに

 刃物を突きつけられ身動きが取れなくなった



アケミ

『あ、アンタ達は!!』


バーナビー

『動くなよ、首が吹っ飛ぶぞ』



 怯えるナナミを見て

 アケミは抵抗しないとバーナビー達に約束した


 2人は両手を後ろに縛られ

 マナリリアンの中に乗せられた


 ザシャータの作戦は成功した


 ザシャータの作戦とは、

 泣いている女性の真似をダミリアにさせ

 ネルがマナリリアンから降りて近づいた時に

 ダミリアの得意な

 睡眠魔法で眠らせるといった作戦だった



バーナビー

『しかし良かったな、

 コイツが睡眠魔法の耐性のある魔女じゃなくて』


ダミリア

『ねぇ...ビックリなんだけど

 この子男の子だよ?』



 ダミリアの言葉を聞いて

 バーナビーはネルの股間を触る


 男だと言う事実を知らなかったバーナビー達は

 ネルが男である事を知り驚かされた



ザシャータ

『まさかコイツはウィザードか?

 この魔装機は

 ウィザードでしか動かせない魔装機って事か?』


バーナビー

『ウィザードって何だよ?』


ダミリア

『ごく稀にマナの高い男性が現れるの、

 ウィザードの男性はクイーン級の魔女以上の

 マナを持って現れるってママから聞いた』



 ネルの事をウィザードだと思っている3人だが、

 ネルはマナ0のマナを持たない人間である。

 マナリリアンもネル以外の者が動かそうとしても

 動かないだけだと彼女達は知らなかった


 眠ったネルを

 ダミリアのヘレネビルパリスの中に乗せ

 身動きを封じた

 アケミとナナミを乗せたマナリリアンを

 誰が運ぶのかとバーナビーはザシャータに聞いた



ザシャータ

『お前が運べ、私は作戦を考えてやっただろ』


ダミリア

『私はこの子を運ぶから手を貸せないよ』



 ふざけやがってと怒るバーナビー


 バーナビーは自分のヘレネビルパリスに乗り

 恐る恐るマナリリアンに近づいた


 この前、

 バーナビー達がマナリリアンを盗もうとすると

 マナリリアンは1人でに動き始めた


 その事を恐れていたバーナビーは

 心の中で動くなよと願っていた



バーナビー

『・・・・・動かねぇな?』


ダミリア

『今は大丈夫って事?』


ザシャータ

『とにかく今の内にコイツらを連れ帰るぞ』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-7 山賊のボス〉


▶︎ローズストーン国


 ネルが解放丸華の入った瓶を持ち帰った次の日の事

 機士団の隊長達の耳に

 ディナガード国から嫌な情報を得る


 ディナガードの領土に

 女山賊デッドデスターを見たとの報告が、

 ディナガード国は先の戦いで多くの機士を失った、

 三ヵ国では1番戦力が低い国である。

 ディナガード国の機士団隊長のナラから

 話を聞いたローズストーン国ダイヤモンド隊の

 隊長キサラギは、何人かの仲間で

 ディナガード国に調査しに行く事にした



アズサ

『ディナガード国に行くんですって?』


キサラギ

『えぇ、私がこの目で見た方が早いでしょ?』


アズサ

『私も連れて行って!!

 ディナガードの人達に、

 私は何も感謝の気持ちを返せてないから』



 アズサもキサラギに同行しようとしたが


 今はトパーズ隊の隊長ロニーが

 怪我をして入院している


 残されたローズストーン国の隊長格3人から

 2人も国を離れる事は

 何かあった時の対処が出来ないと考えた



アズサ

『リオンやアランも頑張ってくれてる、

 それにココもしっかりと隊長の仕事をこなしてる』


キサラギ

『・・そうね、じゃあ一緒に行きましょう』



 キサラギとアズサは

 ダイヤモンド隊とガーネット隊を数名集め

 ディナガード国に向け出発した


 残されたアメジスト隊の隊長ココは

 ロニーの病室に行き、ロニーと話をしていた



ココ

『早く元気になってロニー、

 キサラギもアズサも居ないから仕事が大変』


ロニー

『ココ君なら大丈夫さ、

 隊の皆から信頼されてるんだからさ』



 うん、っと元気のない返事をして

 ココは病室の外を見た


 ロニーはそれに気がつき

 心配させないよう、あの事でココに謝った



ロニー

『ウェルチ君の事は悪かった....私の責任だよ。

 君の隊の仲間をあんな事に巻き込んで

 本当にすまない...』


ココ

『ロニーは悪くないよ、

 ネルもソフランもチュラムもウェルチも、

 皆んな悪くない、悪いのはあの魔神なんでしょ?』



 理解して言っているのかしてないのか

 分からない顔をしてそう言ったココ


 ココの顔を見て、ロニーは元気にさせられた


 元気付けようとしたのに、

 自分の方が元気付けられたロニーは

 ココの顔を見て笑った


 何故笑われたのか分からず

 ココは不思議そうにロニーの笑顔を見ていた




▶︎デッドデスターのアジト ネル視点


 ん?、何処だこの場所は?

 俺は眠っていたのか?


 そうだ!!眠ったんじゃなく眠らされたんだ!!


 目を覚ました俺は

 洞窟の中と思われる場所で

 鉄の牢屋の中に入れられていた


 こんなシチュエーション、前にもあった気が?



ドライゴン

『やっと目を覚ましたか』



 誰だ!?っと俺は後ろを振り返ると

 とてもデカイ太った女と

 この前共闘したレインオラクル国の機士

 パーナピーとダミリアとザシャータが居た!!


 俺は真っ先に デカイ女を見て言った



ネル

『めちゃくちゃ太った女性!?』


ドライゴン

『誰が太ったダァ!!』



 女は物凄い剣幕で怒っていた


 それよりこの状況は何だ?

 何故俺は檻に入れられてるんだ?



バーナビー

『何も理解できてない顔だな』


ネル

『貴方はレインオラクルの機士パーナピーさん』


バーナビー

『バーナビーダァ!!』



 またしても怒られてしまった、

 それよりどう言う事だと俺は彼女達に質問した


 彼女達は自分達の正体を明かした、

 彼女達こそローズストーンで暴れ回っている

 女山賊のデッドデスターだった!!


 クソ!!俺を騙していたのか!!



ネル

『騙してたんだな!!』


ザシャータ

『お前が勝手に、私達を

 レインオラクル国の機士だと

 勘違いしたんだろうがボケ』



 目的は何だと俺は声を荒げる


 太った女は俺の顔を見て言った、

 お前が気に入った、私達の仲間になれと


 山賊の仲間に? 冗談言うなよ!!

 誰がそんな事を聞くかよ



ネル

『悪いな、俺はデブ専じゃ無いんでね』


ドライゴン

『コイツ、言いたい放題言いやがって

 オイ!バーナビー!!アイツらを連れて来な!!』



 バーナビーはハイと返事をして

 何処かに行ってしまった


 数分後、俺の顔色は変わった


 バーナビーは

 拘束されていたアケミとナナミを連れてきた



アケミ

『ここに居たのネル』


ナナミ

『ごめんなさいネルさん』


ネル

『アケミ!!ナナミ!!、

 テメェら!!2人に手を出したら

 どうなるか分かってんのか!!』



 俺の威勢の良い言葉に 笑い出した山賊達

 それもそうだ、

 俺には何の力も無い人間だ

 マナリリアンが無ければ何も出来ない


 アケミは太った女を見て

「何このデカイ女」っと軽く言った


 それを聞いたバーナビーは

 アケミの髪を掴み 地面に叩きつけた



バーナビー

『お前、自分がどう言う状況か

 分かってねぇようだな?』



 地面に叩きつけられ

 鼻から血を流すアケミ


 俺は怒った

 アケミとナナミに乱暴するなと



ドライゴン

『なら私の言う事を聞くのか?

 コイツらの命はアンタの返事しだいだよ?』


ネル

『テメェ!!』


ドライゴン

『解放丸華も私達の手にある、

 ローズストーン国を滅ぼすのに

 そう時間も掛からないだろうさ』



 解放丸華が手にある?

 それにローズストーン国を滅ぼすって...


 どう言う事だと俺は必死に吠えた


 しかし

 ドライゴンは返事をせず

 少し時間をやるよと言って

 アケミとナナミを近くの牢屋に入れ

 山賊達は何処かに行った


 俺の手足は拘束されていなかったが

 アケミとナナミは手を縛られていた


 血を流すアケミに

 ナナミは「大丈夫ですか?」っと

 とても心配していた



アケミ

『大丈夫、ありがとナナミ。

 それよりネル、

 絶対アイツらの仲間になったらダメだからね』



 分かっている.....だが

 アケミやナナミの事を最優先で考えていた俺は

 アケミの言葉に返事をしなかった



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-8 デッドデスターの企み〉


▶︎デッドデスターに捕まったアケミ


 私は女山賊、デッドデスターって奴らに捕らえられ

 鉄の牢屋の中に入れられている


 手はロープで縛られ後ろから動かせない、

 私の他に

 ネルとナナミも一緒に捕えられている


 私とナナミは同じ牢に入れられていたが

 ネルは近くの別の牢に入れられている


 状況は最悪だ、でも

 こんな事この世界に来てから日常茶飯事だ

 絶対皆んなでここから逃げ出してやる!!


 ネルの奴は何も言わず下を向いていた

 私はコレからどうするの?っとネルに聞くが、

 ネルは返事をしなかった



アケミ

『アイツ、この状況になって諦めたの?』


ナナミ

『大丈夫ですよ、

 ネルさんは絶対に私達を助けてくれます

 あの人はそう言う人ですから』


アケミ

『返事も返ってこないし、どうだかね』



 そうは言ったが、私も知っている

 コイツが諦める用な奴じゃ無い事を


 ネルは諦めなかった、

 暴走する私を助けてくれた時もそうだ

 ネルだけは絶対に...


 だけどもしもの時は、

 私が皆んなを助けないと




▶︎デッドデスターに捕まったネル


 ダメだ、いくら考えてもこの状況から

 無事にアケミとナナミを

 助け出す方法が思いつかない、

 俺が奴らの仲間になるしかないのか?


 しかし、解放丸華の事や

 ローズストーン国を滅ぼすって言った事が気になる

 コイツらの目的は何なんだ?


 俺が必死に考えていると

 山賊の女が食事を運んできた



チュイ

『ホラ、飯だ』



 バーナビー達じゃない、

 コイツも山賊達の仲間なのか?


 食事を牢の隙間から山賊の女は入れてきた


 食事を見たアケミは言った

「手を縛られてどうやって食えって言うのよ」



チュイ

『獣見たく口で食えばいいだろ』


ネル

『お前に聞きたい、デッドデスターは

 ローズストーン国に何をするつもりなんだ?

 解放丸華は魔神に操られる毒薬だ、

 そんな物どうするつもりなんだ?』



 山賊は言った、

 デッドデスターのママと呼ばれるボス

 ドライゴンは元々ローズストーン国の貴族らしく

 ビスチャリム家と呼ばれる有名な1族だったらしい、

 ビスチャリム家は

 機士団や女王を怒らせるヘマをしたらしく

 ビスチャリム家はローズストーン国から追放された。

 ビスチャリム家最後の生き残りのドライゴンは

 その事を恨み

 ローズストーン国に復讐しようと考えているそうだ



チュイ

『行き場のない私達を拾い育ててくれたのがママだ、

 私達はママの言う事なら何でも聞く

 それが殺しの命令でもな!!』


アケミ

『何でも教えてくれるのね』


チュイ

『コイツが仲間になってくれたらどの道知る事さ、

 お前らも掃除係として働かせてやるよ』



 なんて身勝手な奴らだ!!

 勝手に憎んで復讐するだと? ふざけんな!!


 解放丸華はどうするんだ?っと俺は聞くと

 山賊は教えてくれた、

 あの薬は適性のある物が食べると

 悪魔に体を乗っ取られず

 膨大なマナを手に入れられると


 あの薬はただの毒薬では無かったのか?



チュイ

『まっ、私には適性が無かったが..』


ネル

『え?』


チュイ

『何でもない!!』



 山賊は顔を赤くして何処かに行った


 クソ!!このままじゃ

 ローズストーン国の人達や機士の皆が危ない!!

 だが俺じゃこの状況をどうする事もできない....


 俺達が居なくなった事は

 ディナガード国の誰かが気付いてるハズだ

 もしかすると

 その事をローズストーン国の誰かに話し

 隊長の誰かが助けに来てくれるかも知れない


 ・・・・・・

 俺達は...助けを待つしか無いのか?



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈61-9 行動する女〉


▶︎ローズストーン国


 ロニーの病室に

 トパーズ隊の副隊長リニアがやって来た


 リニアはディナガード国から入った情報を

 トパーズ隊の隊長ロニーに報告した



リニア

『ネルさんの事を

 ディナガード国の人達に聞いたのですが、

 1度ディナガード国の

 バンカーに戻って来たそうですが

 直ぐにまた出撃したそうです』


ロニー

『そうか』



 ロニーは、ネルがどうしてるのか気になり

 リニアに聞いてくるよう頼んだのだ



リニア

『それにしてもクレオパトラの残骸

 レインオラクルの人達持って来ませんね?

 ネルさんがレインオラクルの機士と

 共闘してクレオパトラを壊したと聞いたのですが』



 その言葉と同時に

 ロニーは何かに気がつき

 しまったとした顔になった


 深刻そうな顔をしたロニーに

 リニアはどうしたのかと聞いてみた



ロニー

『こんな単純な事も気が付かなかったのか』


リニア

『どう言う事ですか隊長?』


ロニー

『ネル君が共闘した相手、

 彼女達はレインオラクル国の機士なんかじゃない

 彼女達はデッドデスターの山賊達だったんだ!!』



 それを聞きリニアの顔色も変わった


 ロニーの魔装機クレオパトラが

 山賊達の手に渡ってしまったのだと


 しかし

 問題はそれだけでは無いとロニーはリニアに教える



リニア

『どう言う意味ですか隊長?』


ロニー

『あの場所に山賊達が居たと言う事は、

 解放丸華を私達が入手した事を

 彼女達は知ったハズだ、

 もしネル君のマナリリアンに

 何か発信機の用な物を仕掛けてたのだとすると』



 まさかとリニアも理解する


 山賊達は伝説の魔道具である

 解放丸華を我が物にしようとしている


 ロニーも、あの時感じた3人のマナが

 山賊達だったのではと思い出していた、

 ウェルチが魔神に操られ

 その事を頭からスッポリと抜けてしまっていた


 大変な事態になったと思っている2人の前に

 ガーネット隊の副隊長 ダンがやって来て

 ある報告をした



ダン

『街道でレインオラクル国の魔装機が

 マナリリアンを運んでたって情報が入ったよ、

 動かなくなって

 レインオラクル国まで運ばれてたのかな?』



 ダンの言葉に、ロニーの読みが当たっていると

 リニアは深刻そうな顔をした


 二人が唯ならぬ顔をしていた物だから

 ダンは何が何やら理解できなかった



リニア

『だ...大丈夫ですよ、

 ネルさんは最強の魔装機マナリリアンに乗ってます

 そう簡単には....』


ロニー

『彼は純粋で単純な男だ、

 もし騙し打ちなんかにあえば....』



 そんな馬鹿なとリニアは思ったが

 あの人ならそうなり兼ねないと思った


 山賊達のアジトが何処にあるかも分からない

 それに

 今はトパーズ隊の隊長ロニーは負傷して動けない

 ダイヤモンド隊とガーネット隊の隊長

 キサラギとアズサも国を離れている


 どうしようとリニアは考えていたら、

 病室の外から話しを聞いていたココが

「ネルが大変なの?」っと言い

 ロニーの病室に入ってきた



リニア

『ココ隊長!?』


ココ

『私がネルを助ける』


ロニー

『駄目だ!!、隊長格の君まで国を離れでもすれば

 何かあった時の対処が出来ない!!

 それに、奴らの居場所だって分からないのだよ!』


ココ

『ローズストーン国には

 まだリオンやアランも居る

 大丈夫、私に任せて』



 それだけを言って

 ココは何処かに行った


 リニアは直ぐに「止めて来ます」

 っと言ってココを追いかけた

 最悪な状況だとロニーは頭を抱えた


 何が何だか分からなかったダンは

 大変な状況なんだな!!っとだけ思い

 訳も分からず動揺していた




▶︎ローズストーン国 牢獄


 捕まえた女山賊デッドデスターの

 見張りをしていたガーネット隊の機士


 山賊達は大人しく

 逃げ出す素振りも見せなかったので

 ガーネット隊の機士は椅子に座り

 呑気に本でも読んでいた


 そんな時だった

 牢獄の入り口が音を強く鳴らし開いた


 入って来たのはアメジスト隊の隊長ココだった、

 ガーネット隊の機士は

「ココ隊長?牢獄の見張りは

 ガーネット隊の管轄なのですが・・・」

 っと

 仕事をサボっていたのを誤魔化すように言った


 ココは何も言わず

 山賊達が居る牢獄に近付いて行った



山賊の女A

『おや?誰かな君は?

 女の子が1人でやってくる場所じゃないよ』


山賊の女B

『なんだ?このガキは?』



 舐めた口調で

 牢獄の鉄柵越しからそう言う山賊達


 ココは無言で檻を開け

 それを見たガーネット隊の機士は

「ちょっと!!」っと声を荒げた


 勝手な行動をするココに

 怒らねばと思ってはいたが

 相手はクイーン級の魔女

 一般兵の自分では

 相手にもならないと理解していたので

 機士はどうする事もできず

 ただ見ているしかなかった


 檻を開けてくれた事に

 山賊達は逃がしてくれるのかと喜んでいると

 ココは土魔法で1人の山賊を吹き飛ばし

 それを見た仲間が



山賊の女A

『何すんだテメェ!!』



 山賊の女はココに激怒した


 ココは激怒する女の首を掴み

 雷の魔法で電撃を流す


 死ぬ直前まで電撃を浴びせ

 ココは言った



ココ

『貴方達のアジトは何処にあるの?

 言わないと貴方達を1人ずつ殺す』



 山賊達は怯えた

 彼女の目は本気で人を殺す目をしていた

 ローズストーン国の機士には

 その様な目をする人間は居なかったが

 彼女は違うと山賊の本能で理解した


 山賊は身の危険が分かり

 正直に話した

 デッドデスターのアジトが何処にあるのかを




▶︎ローズストーン国 魔装機倉庫


 アメジスト隊の副隊長ショコラは

 ココ隊長の魔装機

 マリーアントワネットの点検をしていた



ショコラ

『問題は無いようですね』



 仕事を終え

 アメジスト隊の本部に帰ろうとしたら


 ココ隊長が現れ

 お仕事お疲れ様っと言ってくれた


 ココに褒められショコラは嬉しかったが、

 直ぐに嬉しい気持ちは消え

 不安な気持ちで一杯になるのだった


 ココはショコラに

 山賊達のアジトに1人で行く事を話し

 後の事はショコラに任せると言い出した



ショコラ

『ちょっと待ってください!!

 お1人で出撃を!?、他の隊長達が

 帰ってくるのを待ちましょうよ!!』


ココ

『待ってる時間は無い、

 国の事ならリオンやアランも居る。

 ショコラは2人のサポートをしてあげて』



 ココはマリーアントワネットに乗り

 山賊から聞いたデッドデスターのアジトに向かった


 どうしよう どうしようと

 ショコラは1人で慌てていた



ココ

『待っててネル、

 私が絶対にネルを助ける』


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