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魔装機マナリリアン  作者: ロア
   WORLD of END 8章
72/120

8章 波乱の戦い 60話-最強伝説の魔道具

〈60-1 ヤケ酒〉


▶︎ディナガード城


 俺はデルクに

 偽者の竜人族騒ぎの報告を終わらせた


 終わらせたのだが...

 マナリリアンの剣と盾が民家を破壊し

 その修繕費に、そこそこの額を使ったそうだ


 それに

 海賊達が使っていた古代の魔装機も見つからず

 多額の金が使われ、無駄になったそうだ


 デルクは怒った様子で俺の顔を見ていた


 俺は愛想笑いをしながら

 デルクのご機嫌をとる事にしてみた



ネル

『でも良かったじゃないか

 山賊や魔装獣の仕業じゃ無くて、

 世界が平和でさ?』


デルク

『・・・・・』



 デルクの顔色は変わらなかった


 俺はアハハと笑うしかなかった

 すると



デルク

『お前は戦う事以外何も出来ないんだな、

 お前にこの件を任せたのは失敗だったようだ。

 今後一切、

 魔装獣以外の仕事はお前には頼まん!!』


ネル

『え!?チョット待ってくれよ!!

 それじゃあ俺の仕事が減るじゃ無いか!!』



 駄目だ、完全にデルク司令を怒らせてしまった


 それもそうか

 海賊達は取り逃すは

 フィルプス四号機を壊した修理費用の件で

 デルクに迷惑かける

 そして今回の事だ


 怒らせて当然だ


 しかし!!ここで諦めてはいけないのだ!!

 俺には金を稼ぎ貴族になり

 エレノアの素晴らしき旦那になる夢があるのだから


 俺の心の叫びをデルクに聞かせるしか無い!!



ネル

『今までディナガード国の為に俺は頑張った

 魔竜の群れからディナガード国を守り

 デルクをローズストーン国まで護衛する時だって‼︎

 俺はこの国にいっぱい尽くして来たハズだ‼︎』


デルク

『・・・・・』



 デルクは黙った


 いける!!いけるぞ!!

 このまま畳み掛ければいけそうだ!!


 俺は拳を握った!!



ナラ

『失礼しますデルク司令

 最近ネル殿とエレノア様が

 街の中でイチャイチャして

 少しうるさいと苦情が来てます。

 あ!?、ネル殿居たんですね

 エレノア様と図書館に居るからと言って

 余り騒がないでくださいね』



 いきなり入って来た

 ナラ隊長は、デルクにそのような報告をした


 俺は握りしめた拳を下におろし

 真顔でデルクの顔を見ていた、

 デルクも何も言わず俺の顔を見ていた


 デルクはそれ以上何も言う事は無く

「出て行け」とだけ言った



▶︎酒場


ネル

『たくよ〜、俺がどんな気持ちで頑張ってるか

 デルクは分かって無いんだ!!

 マスターもそう思うだろ!!』


マスター

『え、えぇ そうですね』


ネル

『マスター!!シュワシュワお代わり!!』


マスター

『ネルさん、

 シュワシュワにはアルコールは含まれていません

 そのようにヤケ酒のように飲むのは...』



 俺はマスターにシュワシュワのお代わりを頼んだが

 マスターはそれを拒んできた


 シュワシュワとは

 最近レインオラクル国で開発された

 パンチのある味に変える粉を

 飲み物に入れた物がそう呼ばれる、

 コレが炭酸水見たいで凄く美味しいのだ


 ブドウのジュースに

 このシュワシュワの素を入れるのが俺のオススメだ


 それをマスターに教えると

 マスターは酒場のメニューとして取り入れてくれた



 俺は酒場の中を見ると

 ヤグルミとムヤンの兄妹が働いていた



マスター

『ネルさんが連れて来たあの2人

 とても頑張ってくれてますよ』


ネル

『アイツらも頑張れる場所が見つかって良かった』



 自分が良い行いをした時は

 一段とシュワシュワが美味い


 ニッコリと笑みを浮かべながら

 シュワシュワを飲んだ



マスター

『ディナガード国で仕事が見つからないなら

 レインオラクル国やローズストーン国で

 仕事を探してはどうですか?』



 ・・・・・それだ!!


 俺は勢いよく立ち上がると

 酒場の中にいた人達がなんだなんだと驚いた


 俺はマスターに感謝をして

 早速ローズストーン国にでも出掛ける事にした



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-2 消えたアイツ〉


▶︎ディナガード国


 アケミとナナミは

 宿屋の仕事を手伝っていた


 仕事が一段落して

 アケミは何かを思い出した



アケミ

『そう言えば、今日アイツ見てないわね』



 アイツ?っと悩んだ顔で

 ナナミは誰のことを言ってるのか考えていた


 分かってなさそうなナナミに

「ネルよネル」っとそれが誰なのかを教えた



ナナミ

『そう言えば見てませんね

 デルク司令に依頼を報告して

 戻って来る頃かなと思ってましたが』


アケミ

『何処で何してんだか...』



 少し心配そうなアケミに

 探しに行きます?っとナナミは言った


 全く興味無さそうな顔をしたアケミだったが

 アイツがいないと他の仕事を探せないのは事実、

 仕方ないとアケミは思い

 ネルの奴を探す事にした


 ディナガード城や学園、街の広場にも行ったが

 ネルの姿は何処にもなかった


 仕方なくバンカーに行き

 マナリリアンがそこにあるか確認しに行くと

 バンカーにはマナリリアンの姿が無かった



ナナミ

『マナリリアンに乗って

 何処かに行ったのでしょうか?』


アケミ

『アイツ1人で?何のために?』



 近くを歩いていた整備士に

 ナナミはネルが何処に行ったのか聞いてみた


 整備士はネルが何処に向かったのか知っていた


 整備士はアケミ達に

 ネルがローズストーン国に向かった事を教えた



アケミ

『アイツ、遊びに行ったんじゃ無いでしょうね』


ナナミ

『ローズストーン国には

 リオンさんやアランさんが居ます

 2人はネルさんのご友人なんですよ。

 もしかしたら2人に会いに行っただけなのかも』



 ナナミはそう言ったが

 アケミは不機嫌そうだった


 何故なら

 私達を置いて行き、1人で行動したからだ




▶︎数日前のローズストーン国


 城の会議室に

 ローズストーン領の貴族達が集まっていた


 今ローズストーン国は

 食の都として観光客を集めている

 しかし

 それだけでは資金が集まらないと

 1部の人達は考えていた


 娯楽の国レインオラクル

 素晴らしい景色が自慢のディナガード


 食だけのローズストーン国にもう一つ何かが欲しい

 そうローズストーンの貴族達は考え悩んでいた


 そして思い付いた

 観光客を呼び込むもう一つの名物を


 それは・・・



キサラギ

『祭り?...ですか...』



 機士団代表のキサラギは

 貴族達が集まる席に座りそう言った



貴族A

『そうです、食と祭りを合わせ

 ローズストーン国を更に盛り上げていきましょう』


貴族B

『ローズストーン国には大きなコロシアムもある

 あそこを会場にして人を呼び込めば良い』


キサラギ

『祭りと言っても、何をすれば?』


貴族A

『他国の機士を集い、強者を決めましょう』


貴族C

『おぉ、魔装機大会ですな!!

 魔装機の試合なら沢山の人を集めれるでしょう』



 魔装機大会 それを始めましょう



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-3 活気のある街〉


▶︎ローズストーン国


 ローズストーン国に到着して

 俺はマナリリアンを降り 早速仕事を探す事にした


 街に入るまで気づかなかったが

 なんだか街の中が賑わってるように感じる


 コロシアムの方角からは、

 何やら人が沢山集まっている



ネル

『なんだ?』


ロニー

『魔装機大会、その準備で人が集まっているんだよ』



 いきなり現れたロニーに俺は驚いた


 ビックリした、

 急に後ろから声掛けられたら

 誰でもビックリする


 そうなんですね〜、っと軽く会話をしていると

 ロニーが何故

 ローズストーン国に居るのか更に驚いた


 確かロニーはレインオラクル国に行ってたはずだ



ロニー

『向こうでの仕事も終わったからね、

 レインオラクル国をより良くして行くのは

 後は向こうの人達しだいだよ』


ネル

『だからって、居ないと思っていた人間が

 いきなり現れたらビックリするよ』


ロニー

『ネル君は私が居ると困る事でもあるのかな?』



 ニヤニヤとするロニーを無視して

 俺は活気のある街を見ていた


 それにしても凄い賑わっている

 大きなお祭りがあるから

 ローズストーン国の人達も張り切っているのだろう



 魔装機大会とは具体的に何をするのか

 俺はロニーに聞くと


 そんな難しい事ではなく

 魔装機に乗れる者が戦う姿を

 三ヵ国の人達にお見せする祭りのようだ


 なんだか面白そうだ

 俺も参加したいとロニーに言うと

 3英雄の俺とアランとリオンは

 強制参加になっているそうだ


 アランやリオンも参加するのか

 なんだかとても面白くなりそうだ!!


 俺は2人と戦えるかもとワクワクさせていると

 近くのお店から誰かの悲鳴が聞こえて来た



ネル

『なんだ!?』


ロニー

『向こうの喫茶店からだね、行ってみよう』



 年季の感じる喫茶店に入ると

 腰から崩れ落ちていた

 アメジスト隊の副隊長、ショコラがいた


 だが俺は

 見覚えはあるがそれが誰なのか

 直ぐには思い出せなかった



ネル

『えっと...貴方は確か...』


ショコラ

『アメジスト隊のショコラ・ポンデミンですよ!!

 忘れないでください!!』



 ショコラは首だけを俺に向けて

 泣きながら叫んでいた


 そうだそうだ、そんな名だった


 この人、影が薄いから誰だか忘れていた



ロニー

『そうだよネル君、

 ショコラ君が影が薄いからといって

 それはあんまりだよ』


ショコラ

『ロニー隊長!!??』



 ショコラは更にショックを受け

 ロニーはしまったとした様子で

 自分の口を手でおさえていた


 俺とロニーはショコラの側に近寄り

「ショコラ君は、

 あのココ隊長を切り盛りして凄いよ」

「そうですよ!!、

 あんな事ショコラさんにしか出来ないですよ!!」

 っと励ました


 ショコラは涙を拭い

「お世辞でもありがとうございます」っと言っていた


 なんだか可哀想な人だと感じた



 ショコラがどうして喫茶店の中で

 落ち込んでいたのか聞いてみると

 ショコラは答えてくれた


 この場所は実家の喫茶店らしく

 ショコラの母が店を開いていたらしい

 しかし

 少し足を怪我してしまい

 数ヶ月は働けなくなったようだ、

 しかも今は魔装機大会で

 客を呼び込むチャンスでもある

 この期を逃す訳にはいかない


 ショコラは喫茶店の営業を再開しようとしたが

 こんな古臭い場所に誰も来ず

 ショックで叫んでしまったようだ



ロニー

『今は大会の準備で

 ディナガードやレインオラクルの

 働き手の男の人達も来ている。

 稼ぎ時って事なんだね?』


ショコラ

『そうなんです、でも私じゃ

 どう頑張っても人を呼び込む事なんて出来なくて、

 料理も得意じゃ有りませんし..』



 なるほど、そう言う事か


 ここは

 人助けネルさんの実力を発揮してやりましょう


 この国は料理の都ローズストーン国

 元々は女性だけの国だから美人も多い

 それを最大限活かすのが良いだろう


 俺に任せろと 俺はショコラに言うと

 何か方法でもあるんですか?っと

 余り期待していない顔で聞いて来た


 勿論だ!!

 スペシャルで最高な作戦が俺には思い付いている



ネル

『メイド喫茶を開く!!』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-4 メイド喫茶〉


 メイド喫茶と言う単語に

 ショコラもロニーも疑問を浮かべていた



ショコラ

『メイド喫茶とはなんなんですか?』



 よくぞ聞いてくれた


 この世界には丁度

 綺麗で清楚なメイド服が存在する、

 しかし!!

 綺麗な白とか黒とかピンクの模様がある

 可愛らしい物などでは無い!!

 汚れても良いように

 本物は茶色かったりと可愛いと言った感じではなく

 気品がある感じの物だった!!


 俺がイメージするメイド服は

 フリフリの丈の短いスカートに

 胸が強調されるようなデザインで

 男を悩殺するような

 可愛らしい服なのだ!!


 俺は直ぐに

 ロニーに他の隊長達を呼んで欲しいと伝え

 ショコラに仕立て屋は何処にあるのかと聞いた



ショコラ

『仕立て屋さんなら、外に出て右に進んだ先に』


ネル

『良し!!一緒に行くぞショコラ!!』


ショコラ

『えぇ〜!!』



 俺とショコラは仕立て屋に行き

 俺の理想のメイド服を作って欲しいと

 どんなデザインか

 仕立て屋の店員に詳細に伝えた



女性の仕立て屋

『作れない事も無いですが、何に使うんですそれ?』


ネル

『貴方は隊長達の

 メイド姿を見たいとは思わないのですか!!』



 それを聞かされた女性は

 眼の色が変わり、ココ隊長も着るのですか?

 っと聞いて来た


 勿論だと俺は返事をすると


 女性の瞳は職人の目に変わり

 俺と女性は堅い握手をした



ショコラ

『あの〜、なんですかコレ?』





 数時間後


 俺は注文通りのメイド服を受け取り

 ショコラの喫茶店に帰る事にした


 数時間でメイド服を完成させるとは

 とんでもない職人が居たものだ


 喫茶店に帰ると

 ローズストーン国の隊長達

 キサラギやロニー、アズサやココが来ていた



ロニー

『言われた通りに皆を呼んだけど

 私達に何をさせるつもりなんだい?』



 俺は人数分のメイド服を渡し

 コレを着て欲しいと頼んだ


 不思議そうに顔を見合わせる隊長達

 しかし

 俺が言ったことはちゃんと聞いてくれた


 そして数分後


 着替え終わった隊長達が俺の目の前に現れた

 とても短いスカートに胸を強調するデザイン

 素晴らしく可愛い、

 コレが秋葉で良く見るメイド服だと満足できた



アズサ

『何よこの服、スカート短くない?』


ロニー

『偶にはこんな可愛い服もいいんじゃないかい?』


キサラギ

『胸の辺りがキツイわね』



 ツンデレメイドにイケメンメイド

 爆乳メイドって感じでジャンルには困らなそうだ



ココ

『見て見てショコラ、可愛い?』


ショコラ

『とても可愛いですよココ隊長』



 ロリメイドも居るし

 コレは人気が出るに違いない!!


 俺は満足そうな笑みを浮かべていると

 ココが、「今のネル怖い」っと小声で言った


 その言葉に、アズサは同意見かの様に頷いていた



アズサ

『こんなイヤラシイ服を着せて、

 私達に何をさせるつもりなのよ?』


ネル

『ショコラさんの仕事を手伝って欲しいんだ、

 隊長達がメイド姿で接客したら

 売り上げアップ間違い無しだ!!』


キサラギ

『なんだか面白そうね』



 キサラギもロニーも

 嫌がる素振りは見せなかった


 ココも、俺の為ならと何でもしてくれるそうだ


 ただ1人

 アズサは少し不満そうだったが

 皆がやるならしょうがないと

 ツンデレの様な事を言っていた



ショコラ

『接客スタッフは集まりましたけど、

 調理は誰がやるんですか?、

 隊長達は調理なんて皆さん出来ないですし?』



 心配ご無用


 俺はアズサを見て、調理ができる料理人を

 連れて来てくれたかと確認する


 ショコラは いつそんな事を

 頼んでいたんだとビックリしていた


 連れて来たけど、文句言わないでよ

 っとアズサは俺に言った


 文句?どう言う意味だ?


 まぁいい、料理が出来るのなら

 不味くさえ無ければ問題無しだ!!


 メイド喫茶の料理なんて

 味なんてこだわって無いだろ


(※コレはネルの勝手な考えです

 実際のメイド喫茶がそうだとは言いません)


 料理が出来る人物が見せに入ってくると

 俺はギャグ漫画の如く頭から転げた



ラッキー

『アズサさんに言われ、

 出張サービスでやって来ました。

 料理の事ならお任せください!!』



 よりにもよってコイツかよ!


 ラッキーのクレープ屋の

 クレープは確かに美味かった、

 だけどクレープと料理はまた違うだろ!


 不安そうな顔で

 俺はラッキーの顔をマジマジと見ていると

 それを察したラッキーは

「ヤヤ!!まさか私では不安なのですか?」

 っと言ってくれた


 そうだ、不安と言うより不満だ


 ショコラも、この人じゃ無理そうだ

 とした顔だった


 俺とショコラの顔を見たラッキーは

 それなら1度私の料理を食べてくださいと

 ラッキーは言い、早速厨房に入り料理を始めた


 大丈夫なのだろうか

 流石に不味すぎる料理はお客様に出せないぞ


 そう思っていたが...


 物の数分でラッキーはオムライスを作り

 俺達は

 ラッキーのオムライスを食べてみる事になった



ネル

『毒とか入れてませんよね?』


ラッキー

『失礼な!!私は誰かを殺す時は

 そんな卑怯なマネはしません!!

 正々堂々魔装機で殺します!!』



 言ってる事はメチャクチャだが

 とにかく食べるしか無い、

 味見をしないまま

 お客様にお出しする訳にはいかないからな


 俺達は同じタイミングで

 オムライスをひと口食べた、すると..


 あまりの美味しさにホッペタがトロけそうになった



ココ

『凄く美味しい』


キサラギ

『並の料理人が作るオムライスより美味いわね!』


ロニー

『凄いねラッキーさんは』



 エッヘン!!っとした感じで

 ラッキーは満足そうな顔をしていた


 アズサが言うには

 ローズストーン国に来てから、

 職につくために調理の腕を磨いていたそうだ


 なるほど、そう言う事だったのか

 コレなら文句無しに合格だ!!


 美女4人のメイドに

 1流料理人顔負けな調理師


 イケル!!、イケルぞコレなら!!

 明日にでもメイド喫茶開店だ!!



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-5 メイド喫茶オープンです!〉


▶︎ローズストーン国


 ディナガード国から来ていた大工の男達の2人


 2人は大会の下準備として働きに

 仕事でローズストーン国に泊まりで来ていた


 2人が楽しみにしていたのは食事だった


 ローズストーン国には

 様々な美味しい料理が存在する

 和食や中華、イタリアンにジャンクな食べ物まで



大工A

『今日は何食う?』


大工B

『今日は中華にするか、

 ゴマ団子って奴が超絶美味かったぜ』


大工A

『マジかよ!!、俺も今日はソレを食うか。

 ん?なんだあの行列は?』



 男達は行列が出来ている店が何だか気になった


 よく見ると並んでいるのは

 仕事でローズストーン国に来ている

 ディナガードやレインオラクルの男達が多い


 女性の客もチラホラと並んではいたが


 大工の男は

 最後尾に並んでいる男性に

 ここが何の店なのか聞いてみた



並ぶ男

『昨日オープンしたメイド喫茶って喫茶店ですよ』


大工A

『メイド喫茶?、何だそれ?』



 大工の男達は聞き慣れない言葉に戸惑った


 しかし、

 コレほどの行列 とても凄い何かがあるに違いない


 2人は顔を見合わせ

 顔を縦に振り、その行列に並んだ



▶︎メイド喫茶


 店の中はとても賑わっていた


 ラッキーが作る料理に客達は皆満足していた


 それ以上に、

 ローズストーン国の隊長達が接客する

 メイド姿のウェイトレスに皆満足してる様子だった



ロニー

『お待たせしました、コーヒーの取手が

 とても熱いので注意してくださいお嬢様』



 ロニーが接客すると

 女性の客は黄色い悲鳴を上げ喜んだ


 ロニーは女性客からとても人気がある



キサラギ

『お待たせ、

 デミグラスハンバーグと特製オムライスよ』



 キサラギが店の中を歩くと

 男達の目線はキサラギの爆乳に釘付けになっていた

 イヤラシイ視線を見なくても感じる


 キサラギは男性客にとても人気がある



ココ

『えっと、ご注文のメロンのシュワシュワ

 ・・・注文あってる?』



 子供見たいで可愛らしいココは

 女性からも男性からも人気がある


 男性の方は何だか犯罪臭を感じるが



アズサ

『ハイ、注文のオムライス』


メガネの男

『アズサたそ、オムライスに

 ケチャップでハートのマークを書いて欲しいでゲス

 お金ならいくらでも払うでござる』


アズサ

『は!?、何言ってんのよ!!自分で書け!!』


メガネの男

『ハウ!!もっとアズサたそに罵って欲しいでふ〜』



 アズサは・・・、

 1部の男達に人気がある様だ



 ショコラもメイド服を着て接客を手伝っていたが

 やはり影が薄く、余り人気は無かった


 本人も分かっていたのか

 時々涙を流していた



大工A

『こっここは、凄い店だ!!』


大工B

『俺、明日から毎日この店くる』



 見たか!!

 俺がプロデュースしたら前の売り上げの10倍

 いや、100倍以上は稼いでいるぞ!!


 コレは報酬が楽しみだな!!


 今はアランやリオンは遠征で

 ローズストーン国に居ないらしい

 2人が居なくて良かった

 こんな店を2人には見せられないからな


 居なくて良かったと言えばアケミもだ、

 アイツが居たらなんて言われてたことか


 変態、キモイ、最低

 そんな言葉を俺に言うに違いない



▶︎ショコラ


 店はネルさんや隊長達、ラッキーさんの助けで

 前以上に人気になりました


 ネルさんの顔を見ると

 お金の目をして何だか怖いですけど


 隊長達はお客さん達にとても人気があって

 料理目当てじゃなく、隊長達目当てで

 店に来てくれる人も居るみたいです


 私はと言うと・・・はぁ

 ため息が出てしまいます


 ダメだダメだ!!今は接客に集中しないと!!


 店の中に1人の老人の女性のお客さんが入って来た

 アレ?この人は確か...前の喫茶店の時に

 チョクチョク来てくれてたお客さんだ


 私はお客さんをテーブルに案内すると

 その人はコーヒーだけを注文した


 私は厨房に戻り

 コーヒーメーカーでコーヒーを作り

 お客さんにコーヒーをお出しした



老人

『この店も随分と雰囲気が変わったね』


ショコラ

『え?、あぁ・・今はメイド喫茶として人気で、

 お母さんが動けないから代わりに私が働いてて』


老人

『私は昔のこの店の雰囲気が好きだったよ、

 昔も今も変わらず

 続けてくれているこの場所の空気が・・・』



 お婆さんはそう寂しそうな顔で言っていた


 変わらず・・・か


 夜、店を閉店して

 私はネルさんと売り上げを計算していました


 その日の売り上げも

 過去最高の売り上げを上げる事ができた



ネル

『この調子なら

 ローズストーン国1有名になれますよ』


ショコラ

『その事なんですけど...』


ネル

『ん?』



 私は・・

 思っていた事をネルさんに伝えた


 ネルさんを怒らせるかもと思ったけど

 ネルさんは真剣な表情で私の話を聞いてくれた



ネル

『前の店に戻したい...ですか...』


ショコラ

『ごめんなさい、手伝ってとお願いして

 勝手にそんな事まで言って、

 売り上げのお金は全てネルさんや

 スタッフの人達に差し上げます、だから・・・』



 私は今日の売り上げを

 全てネルさんに渡すと言ったけど、

 ネルさんはそれを受け取ってくれませんでした


 ネルさんは私の顔を見て

「理由を聞いても良いですか?」っと言った


 私は、私が思っていた事を話した


 この店は母の、いや

 私の先祖から続く店で

 そんな店を私の勝手でここまで変えてしまうのは

 申し訳ないと思ってしまったと


 自分勝手にネルさんにお願いして

 無茶苦茶で勝手に皆を振り回してしまって

 そんな事を言える立場じゃ無いのは分かってます


 だから売り上げを全て受け取って

 私のワガママを聞き入れて欲しいと・・・


 ネルさんは立ち上がり 店の外に歩いて行った


 最悪だ私、身勝手な事ばかりして



ネル

『ショコラさんの気持ち、

 分かってあげれなくてすみませんでした。

 そのお金は

 お母さんやこの店のために使ってください』



 それじゃあ、っと言って

 ネルさんは店を出て行った


 私は唖然として 数分間固まっていました


 そして数分後

 私の目から大粒の涙が溢れて来ました



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-6 次の仕事〉


▶︎ローズストーン国


 大工の男達は今日もメイド喫茶に行こうとしたら


 メイド喫茶は姿形も無く

 古臭い喫茶店に戻っていた


 その近くには

 泣き崩れながら「アズサたそー」っと叫ぶ男が


 男達は喫茶店に入ると

 中には、お婆さんのお客と店員のショコラがいた



▶︎ローズストーン国 ネル視点


 くそ〜、

 カッコつけてあんな事言うんじゃ無かった


 俺は昨日まで、

 ショコラさんの店をメイド喫茶に魔改造して

 ローズストーン国の隊長達をメイド姿にさせて

 荒稼ぎをしようとしていた、

 だが、元の店に戻したいとショコラに言われ

 報酬を受け取らず、キザな事を言って

 店から出て行った


 そして次の日

 他の仕事を探して、

 俺はローズストーン国を歩いていた



 ローズストーン国は魔装機大会の準備で

 各国の働き手の男達や

 ローズストーン国の機士で賑わっている



ネル

『祭りで浮かれるのは良いが、

 山賊や魔装獣の事は大丈夫なのかな?』


ロニー

『それなら心配無いよ、

 リオン君やアラン君、それに他の機士達が

 ローズストーン周辺を常に見張っている

 山賊騒ぎや魔装獣の事で市民も不安に思ってる、

 こう言う娯楽は大事なんだよ』



 またしても、唐突に現れたロニーに

 俺はビックリさせられた


 俺が独り言を言うと

 誰か現れる呪いでも掛けられてるのか?


 せっかくなのでロニーに

 何か手伝える仕事が無いか聞いて見る事にした


 ロニーも丁度良かったとした様子で

 俺に大事な話があると話し始めた



ロニー

『君やキサラギ達がドワーフの洞窟で

 伝説の魔道具、

 解放丸華を探していたって話しは聞いたよ。

 ここ最近、また伝説の魔道具の噂を耳にしてね、

 昔金持ち貴族が住んでいた廃墟の屋敷に

 解放丸華を持っていた人物が居たと言う噂を

 機士の仲間が情報を掴んでね、

 その廃墟を調べておこうと思ってね』



 その廃墟で

 伝説の魔道具を探す手伝いをしろって事か


 伝説の魔道具 解放丸華は

 食べるとマナを開花させて

 強力な力が手に入るって道具らしい

 それを女山賊、

 デッドデスターって奴らも探している


 山賊達にそんな物が手に渡ったら

 大変な事になるかも知れない


 俺はロニーに協力すると約束し

 いつ出発するのかと聞いた


 出発は早く、

 出撃出来るなら直ぐにでもっとロニーは言った


 俺はマナリリアンに乗り

 ロニーのクレオパトラと一緒に

 その廃墟の屋敷に向かう事にした


 今回は2人での旅になるのかと思ったが

 2人では何かあった時危険だとロニーは言って

 アメジスト隊のウェルチと

 その仲間の、ソフランとチュラムも

 ソーダストに乗って付いて来ていた



ネル

『お前らも一緒なのか...、足を引っ張るなよ?』


ソフラン

『なんだいその言い方わ!!』


チュラム

『ネルも魔装機が無ければ弱いじゃ無いですか!!』



 グヌヌ!、確かにそうだが

 俺とお前達じゃ

 魔装機と生身の身体能力を差し引いても

 絶対!!俺の方が優秀だと思っている!!



ウェルチ

『ありがとうございますロニー隊長

 他部隊の私達を作戦に同行させてもらって』


ロニー

『君達はネル君と仲が良かった見たいだし

 知らぬパーティーより、

 身近な人と同じチームの方が良いだろ?』



 仲が良い?

 ウェルチはともかく、

 野盗上がりのソフランとチュラムとは

 仲が良いとは絶対に言いたく無い!!



 ソフランはムカついた様子で

 いつか絶対生意気なガキを魔装機で倒してやる

 っと威勢が良い事を言っていた


 ほう?やるか?

 言っとくが

 お前達2人相手でも俺を倒せるとは思えないが


 それを聞いていたウェルチは

 ソフランに怒るよう注意した



ウェルチ

『やめなさい、

 ネルさんは貴方達より遥かに強いのですよ』


ソフラン

『このガキがそんなに強いのですか姉さん?

 私にはただのガキにしか見えませんよ?』


ロニー

『ネル君は私やココ、

 ローズストーン国のどの隊長よりも強いんだよ』


チュラム

『ロニー隊長よりもですか!?

 そうは見えませんけど...』



 ロニーの言う通りだ


 お前らはもう少し俺を称えろ


 馬鹿な事をやっている間に

 俺達5人は廃墟の屋敷に到着した



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-7 宝を探す山賊〉


▶︎女山賊 デッドデスター


 デッドデスターのバーナビー達は

 ママの命令で、

 伝説の魔道具 解放丸華を探していた


 解放丸華が有る廃墟の屋敷の噂を耳にして

 バーナビー達はネル達が到着するより先に

 その廃墟にやって来ていた



バーナビー

『本当にこんな場所に

 その伝説の魔道具があんのかよ?』


ダミリア

『バーナビー文句ばっかり

 口より行動で頑張りなよ』


バーナビー

『んだと!!』


ザシャータ

『アホな事言ってないで、

 さっさと探すぞバカナビー』


バーナビー

『あ!!今なんつったザシャータ!!

 おい!!聞いてんのかよ!!』



 ザシャータはバーナビーを無視して

 ヘレネビルパリスから降り廃墟の屋敷に入った


 バーナビーもザシャータに続き

 一緒に廃墟に入って行く


 バーナビー達は

 レインオラクルにある魔石採掘場で奪った魔装機

 ヘレネビルパリスに乗り出撃していた、

 バーナビーとザシャータは屋敷の調査

 ダミリアは誰かが来る可能性を踏まえ

 ヘレネビルパリスの中で辺り周辺を警戒していた


 ヘレネビルパリスの中には

 レインオラクル国が作った

 高性能レーダーが搭載されている、

 他国の魔装機のレーダーよりいち早く

 敵の接近に気づく事が出来ると言う訳だ



 屋敷に入ったバーナビーとザシャータは

 屋敷の一階や二階を隈なく探した

 伝説の魔道具があるのかを


 しかし

 伝説の魔道具の姿形すら見つける事は出来なかった



バーナビー

『んだよ、ハズレかよ

 あの噂も嘘だったのかよ』



 バーナビーは足元に落ちていた石を蹴った


 屋敷の中は

 以前誰かが住んでいたと思わせる

 痕跡が今も残っていたが、

 かなりの時間が経過していたのか

 ツルの根や石などで散らかっていた


 空き巣に入られていたのか

 屋敷の中は

 バーナビー達が来る前から散らかされていた



バーナビー

『オイ、もういいだろザシャータ

 ダミリアが待ってる、帰るぞ』



 ザシャータはバーナビーの話を無視して

 一階にある大きな絵が飾られている額縁を見ていた

 額縁の絵には

 ローズストーン国のマークだけが

 大きく書かれていた



ザシャータ

『バーナビー、どうしてこの絵だけが

 盗まれずこの場所に残っているか分かるか?』


バーナビー

『は?なんでって

 こんなローズストーン国の国旗が描かれた絵を

 誰が買うんだよ、金にもならねぇゴミだ』


ザシャータ

『100点だよマヌケ、

 お前見たいなドアホが居るから

 この絵はこの場所にあるんだよ』


バーナビー

『は?』



 バカとかマヌケとか..

 ザシャータが言った事はさておき

 どう言う事だとバーナビーはザシャータに聞いた


 ザシャータは何も言わず

 手で額縁を外すようバーナビーに指示を出す


 命令されるのは癪だが

 それが何なのか気になったバーナビーは

 大きな額縁をどかしてみた


 すると


 そこには地下に続く扉が隠されていた



バーナビー

『んだよコレは!?』


ザシャータ

『見てわかんだろ、隠し扉だよ無能』


バーナビー

『って事は、この下に伝説の魔道具が?』


ザシャータ

『かもな』



 バーナビーとザシャータは笑みを浮かべ

 早速地下に降りてみる事にした


 階段を降りている最中

 地上に続く黒いシミを見つけたザシャータ


 それが何なのかと不安になり

 少し考えていた


 下まで降りると 扉があり

 その扉を開けると長い廊下が現れ

 その奥にはまた扉が見えた


 辺りは暗く

 コンクリートの壁ですら見えづらい場所だった


 バーナビーは

 危機感の無いまま先に進もうとすると

 何かに気づいたザシャータは

 大声でバーナビーを呼び止めた



ザシャータ

『止まれバーナビー!!』


バーナビー

『うっせぇなぁー、何だよ急に?』



 ザシャータはバーナビーを押しのけ

 落ちていた石をその部屋に投げた


 石が投げられた部屋からは

 無数の槍が飛び出し

 その石を粉々にしていた


 それを見ていたバーナビーは顔色が悪くなり

 小声で「危ねぇ」っとだけ

 独り言のように言っていた


 2人が罠のある部屋を見ていると

 無線機から

 地上で待機していたダミリアから連絡が来た



ダミリア

『大変だよ、魔装機の反応が5機近づいてる!!

 多分ローズストーン国の機士だと思うよ!!』


バーナビー

『クソ!!こんな時に!!

 どうするザシャータ?』


ザシャータ

『落ち着け死に損ない、

 直ぐに地上に戻ってこの場所から離れるぞ』


バーナビー

『宝を目の前にして逃亡すんのかよ!!

 俺はぜってぇ逃げねぇからな!!

 ローズストーン国の機士なんて

 いつも倒して来ただろ、

 5機ぐらいぶっ倒してやるぜ!!』


ザシャータ

『だから落ち着け脳筋、奴らを利用すんだよ』



 利用?

 バーナビーは分かってない様子で

 ザシャータにどう言う事か聞いた


 宝のある部屋は罠で進めない


 魔装機はエンジンを切れば

 レーダーからも見つけられない


 屋敷の近くに隠れ

 通り過ぎるのを待つか、それとも

 ローズストーン国の機士が

 この屋敷で宝を探すのならそれを待ち

 宝を見つけたところを横から奪う作戦を

 バーナビー達に話した


 それを聞いたバーナビーは少し不満だったが

 さっき助けてもらった礼もあり

 今回はザシャータの作戦を聞き入れる事にした


 バーナビー達はヘレネビルパリスを

 屋敷の近くに隠し、

 遠くから奴らを来るのを待っていた


 現れたのはローズストーン国の魔装機

 ソーダスト2機と指揮官用ソーダスト

 1機は所属不明の赤い魔装機

 そしてもう1機は

 トパーズ隊の隊長、ロニーのクレオパトラだった


 それを見たバーナビーは

 何だあの2機の魔装機?

 奪うか?っと2人に言った



ダミリア

『ダメだよバーナビー!!

 アレはローズストーン国の女帝機クレオパトラ

 そしてそれが来てるって事は

 マナ探知の魔法が使えるクイーン級の魔女

 ロニーが来てるって事なんだよ!!』


バーナビー

『クイーン級の魔女!?、おもしれぇ

 俺が相手になってやるぜ!!』


ザシャータ

『馬鹿な事をすんなよアホナビー、

 ダミリア、マナ探知の魔法の射程はわかるか?』


ダミリア

『そんなに範囲は広くないと思う』


ザシャータ

『ならいい、

 奴らが宝を持ち帰るのを待たせてもらおうぜ』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-8 トラップ屋敷Ⅰ〉


▶︎ネル視点


 廃墟の屋敷に到着して

 俺達は魔装機から降り屋敷の中に入った


 とても立派な屋敷だ、

 昔はこの場所に金持ち貴族が住んでいたんだろうな

 俺もこんな場所で暮らして見たいモノだな


 俺も貴族になって いつかエレノアと・・・

 考えるだけで俺はニヤけた面をしてしまっている



ソフラン

『なに気持ち悪い顔してんだ?』


チュラム

『危機感が足りていないですね』



 くそ、こんな奴らに言われるとは


 屋敷は一階と二階で分かれていた、

 ウェルチ達は二階を調べますと言って二階へ

 俺とロニーは一階を調べる事になった


 屋敷の中は誰かに荒らされていたのか

 至る所の物が散らかっていた



ネル

『何も無いな、ロニーさんは何か見つけた?』



 ロニーはとある部屋の

 大きな絵が飾られてる場所で立っていた


 返事もせず何を観てるのだろう?


 それはローズストーン国の国旗が描かれていた

 何も感じない大きな絵だった、

 年月がかなり経過していたのか

 絵は黒ずんで薄汚れていた


 二階の捜索をしていたウェルチ達も

 何も見つける事ができず、

 俺とロニーが居る、

 大きな絵が飾られている部屋にやって来た



チュラム

『大きな絵ですね、

 ローズストーン国のマークですか?』


ロニー

『そうだね、何故この絵だけが

 盗まれずここに残っているのか分かるかい?』


ソフラン

『そんなの決まってるでしょ!

 国旗が描かれている絵なんて

 売り物にならないからですよ!!』



 自信満々に答えたソフラン、

 ロニーは少し笑みを浮かべ「そうだね」っと答えた


 ロニーはその絵を動かすと

 その後ろに隠し扉が現れた



ロニー

『普通の人間ならこの絵には手を付けない、

 だから何かを隠すにはピッタリって事だね』



 ソフランとチュラムは唖然として口を開けていた


 あっぶねぇ、

 俺もソフランと同じ答えを言うとこだった


 俺はあたかも分かってましたと、平然を装っていた



ロニー

『それともう1つ、・・・やっぱりね、

 私が先行するから、君達は後ろからついて来てね』



 ロニーは扉の周りを調べ、俺達にそう言った


 やっぱり?何がやっぱりなのだろうか?

 俺達は言われた通り

 ロニーの後ろをついて行く事にした


 隠し扉を開けると

 長い階段が下に続いていた


 地下は暗く

 足元すら見えにくい


 ウェルチは火の魔法を使い 辺りを照らした



ロニー

『足元に見える黒墨、何だか分かるかい?』



 俺が答えて外すと

 この2人に笑われるかも知れない

 俺はソフランに

「何故だか分かるか?」っと言い返した


 ソフランはマヌケそうな顔で

 シミじゃね?っと答えた



ロニー

『コレは血痕だよ、

 何者かがこの場所を見つけ

 奥まで行って引き返したって考えられるね』



 血痕!?、オイオイ

 まさかこの場所

 危険な場所なんじゃ無いだろうな!?


 俺とバカ2人のソフランとチュラムは

 ロニーの言葉を聞き怯えていた



ソフラン

『このガキと一緒に行動すると

 いつも危険な目に遭わされる!!』


チュラム

『そうだそうだ!!姉さん、帰りましょうよ』


ウェルチ

『機士として見っともない、

 ごめんなさいネルさん

 貴方の身は私達が守りますので』



 ウェルチはそう言うが

 ソフランとチュラムは嫌そうな顔をしていた


 女性に守られるってのも見っともないが

 正直、魔装機が無いなら俺は戦力になれそうもない

 頼んだぞ ソフランとチュラム!!

 もしもの時はお前らを盾にするからな!!



 階段を降り終わると

 目の前には扉が1つだけあった


 扉を開けると

 中は廊下の様に奥に続いている、

 奥にはまた扉が


 俺とソフラン達は怯えながら部屋を見たが

 小さな穴があるぐらいで 中は普通の部屋だった



ソフラン

『大丈夫そうですかロニー隊長?』



 恐る恐る聞いてみるソフラン


 ロニーは土の魔法を使い

 手から丸い岩を作り出した


 それを見たウェルチはとても驚かされた



ウェルチ

(凄い、あんな一瞬で丸い岩を作り出すなんて

 しかもロニー隊長の得意魔法は火と氷と闇、

 不得意魔法でコレほどの事を...

 圧倒的な実力差を感じてしまう)



 ロニーは丸い岩を部屋の中に投げると

 部屋の中から無数の槍が飛び出し 岩を粉々にした


 ソフランとチュラムはそれを見て

 抱き合いながら悲鳴を上げた


 やべーな、殺意高いぜこの場所は



ソフラン

『すっ進めそうにありませんし

 戻りましょうロニー隊長!!』


チュラム

『そっそうですよ』



 怯える2人に ロニーは優しく

「安心しな子猫ちゃん達」っと言った


 ロニーはまた同じ岩を作り出し

 その岩に魔法をかけ強度を上げた


 その岩を次々に作り

 部屋の中の槍が飛び出る穴に

 岩をスッポリとハメていった


 穴を全部塞ぎ終わると

 氷の魔法を使い岩を凍らせた



ロニー

『コレで大丈夫だよ』


ソフラン

『スゲェェェエ!!』


ウェルチ

『・・・ほ、本当に凄い...』



 流石ロニーだ!!

 クイーン級の魔女は伊達ではないな



 俺達は部屋を進もうとした


 ロニーやソフラン達はご機嫌な様子で進んでいたが

 ウェルチは下を向き落ち込んだ様子だった



ネル

『どうしたのウェルチさん?』


ウェルチ

『い..いえ、何でもありません』



 どうしたのだろう?

 ウェルチはそう言ったが、彼女は明らかに変だった



(ウェルチは分かっていた

 ココ隊長の護衛をした時も今回の時も

 自分は役立たずで何もできて無いって事実を)



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-9 トラップ屋敷Ⅱ〉


 槍の飛び出す通路の奥の扉を開けると

 またしても下に続く長い階段が現れた


 しかも今度は螺旋階段になっている、

 どんだけ下に進むんだこの地下は?


 俺達は警戒しながら下に進む


 階段を降り終わるとまたしても扉が現れ

 扉を開けると

 次のトラップ部屋らしき場所に

 俺達は足を踏み入れた



ネル

『なんなんだよこの場所、忍者屋敷かよ!!』


チュラム

『忍者?なんですかそれ?』



 2つ目の部屋はとても広く

 縦横8マスにパネルの床が足元には並んでいた


 床は人1人が乗れる大きさで

 入り口と出口の足場と

 パネルの足場以外の場所には

 大きな穴が広がっていた


 落ちたら間違いなく死ぬだろう


 奥にはまた扉が見える



ソフラン

『2、4、6、8』


チュラム

『8×8で計算すれば良いんですよ』


ソフラン

『8×8?、えっとー』


ウェルチ

『64マスよ』



 計算の遅いソフランに

 ウェルチは直ぐに答えを教えた


 見たらわかる仕掛けだな、

 間違ったパネルの足場を踏まず

 向こう側の扉まで行けば良いって仕掛けだ


 ・・・・・え?

 ノーヒントでコレを解けと?


 無理に決まってるだろ!!



ロニー

『なるほどね』


ネル

『答えの足場でも分かったんですか?』


ロニー

『任せてくれよ、

 皆一列に並んで前の人の手を握ってくれ』



 ロニーに言われ

 俺はロニーの手を取り

 ウェルチは俺の、ソフランはウェルチの、

 チュラムはソフランの手を握った


 行くよっと言ったロニーは

 パネルの足場を真っ直ぐと進み始めた


 凄い!!どうして答えが分かったんだ!!


 でも真っ直ぐが答えなんて

 なんて簡単な仕掛けなんだろうか


 俺はパネル床を渡っている最中に

 どうして答えが分かったのだと

 心をウキウキさせながらロニーに聞いてみた



ロニー

『答えは知らないさ』


ネル

『え?』


ロニー

『重力の魔法を使って

 皆の体重を紙より軽くしているのさ、

 私の手を離すと

 魔法が解けるから気をつけてくれよ』



 ソレを聞かされた俺の手は

 冷や汗でビショビショになっていた


 もし 今ロニーの手を離したら...


 考えるだけで恐ろしい



ウェルチ

『アレ?、ネルさんの手が汗で濡れて...』


ソフラン

『オイ、ガキ!!お前が手を離したら

 私達まで巻き添えなんだからな!!』


チュラム

『こんな場所で死にたくなーーい』


ネル

『・・・・・』


ソフラン

『オイ!!返事しろよ!!』



 物の数分でパネル床を渡り終え

 俺達はゴールの足場の上に立っていた


 数分の出来事が数時間に感じた


 ソフランもチュラムも青ざめた顔になっていた


 しかし

 ロニーが居れば

 このトラップ地獄も何とかなるかも知れない


 俺はロニーに感謝して先に進む事にした


 その後も

 ロニーの力を駆使して数々の罠を潜り抜けた


 やはりクイーン級の魔女は凄い

 完全に俺達はお荷物だ


 そうして5つ目の部屋

 天秤と水の入った木の容器がある、

 天秤の片方にはコップが

 もう片方には模様の入った石が


 石の乗ったハカリが下に

 コップの乗ったハカリは上に傾いている



ソフラン

『なるほどね!、コップに水を入れて

 石の重さと合わせれば道が開けるって仕掛けだな』



 自信満々に答えたが

 そんなもん見れば分かる


 ソフランは水の入った木の容器を持ち上げると

 部屋全体の床が抜けた


 え?

 突然の出来事に俺達はビックリした


 真っ逆さまに落ちていく俺達


 あぁ、ここで俺は死ぬんだ

 そう考えていた


 ロニーは落ちながら

「皆私に掴まれ!!」っと叫んだ


 皆ロニーに掴まるが

 チュラムだけが掴まれず泣きながら落ちていく


 ロニーは空中で

 火の魔法を使い挙動を変え チュラムの足を握った


 地面が見えてきた直前で

 重力系の闇魔法を使い、

 俺達は何とか生きて地面に着地できた



ソフラン

『しっ死ぬかと思った』


ネル

『お前が勝手に罠を作動させたから

 死にかけたんだろ!!』


ソフラン

『そ そんなに怒らないでくれよ、悪かったよ』



 全く、本当に反省しているのかよ


 落ちた場所は四角い何も無い部屋で

 扉も何も辺りには無かった


 あるのは壁と床

 そして落ちてきた天井が見えない天井だけ


 部屋を調べるロニーとウェルチ


 2人に何かあったかと俺は聞くが...

 2人は首を横に振った



ロニー

『助けが来るまでこの場所で待つしか無いね』


ウェルチ

『私達がこの場所に居るのは

 他の機士の人達も知っています、

 時間が経てば助けが来るでしょう』



 ・・・・・って事は

 俺達はトラップに引っ掛かり

 落とし穴に落ち

 脱出不可能な状態になったって事か?


 俺は絶望していると

 チュラムが何かを見つけ

「アレ」っとビビった様子で指を向けた


 そこには

 明らかに人骨と思われる物が落ちていた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-10 トラップ屋敷Ⅲ〉


▶︎ディナガード国


 アケミとナナミは宿屋の仕事をやり終え

 酒場で昼食を食べていた



ナナミ

『ネルさんいつ戻って来るんでしょうね?』


アケミ

『知らないわよあんな奴、

 どうせローズストーン国で楽しんでるんでしょ』


ナナミ

『良いなぁ、

 私もローズストーン国に行って見たいです』


アケミ

『アイツ、絶対私達から離れて喜んでるハズよ』


ナナミ

『ローズストーン国で楽しんでそうですよね』



 アケミとナナミはネルの話で浮かれていた

 ネルが

 廃墟の屋敷に閉じ込められていると知らずに




▶︎ローズストーン 廃墟の屋敷


 俺達は伝説の魔道具

 解放丸華と呼ばれる物を探して

 昔貴族が住んでいた廃墟の屋敷にやって来た


 屋敷の地下はトラップ地獄で

 俺達はまんまと罠に引っ掛かり

 何も無い部屋に閉じ込められていた



ネル

『天井が高い、上を見ても真っ暗で何も見えない』



 何もかも諦めた顔で上を見る俺


 ロニーも目を閉じて座っている、

 体力を温存しているのだろうか?


 ウェルチも同様だった


 ソフランとチュラムは絶望した顔で倒れていた

 死んでるのでは無いだろうか? そう思った


 突然チュラムが立ち上がり

 そうだとした様子でロニーに話し始めた



チュラム

『ロニー隊長の力で、

 岩の足場を作り上まで登っては如何ですか?

 ソレなら、この場所を脱出できるハズ!!』



 ナイスだチュラム!!

 その手がまだ残っていた!!


 俺も立ち上がり喜んだ



ソフラン

『ナイスだよチュラム!!

 どうなんすかロニー隊長!?』


ロニー

『体力が残っているならそうしたいが

 道中で多くマナを消費してね、

 それに人を乗せる足場を作るなら私では難しい

 土魔法が得意なココ君なら

 簡単に出来たかも知れないけどね。』



 ソフランとチュラムはロニーの言葉を聞かされ

 また死体の様に地面に寝そべった


 立ち上がった俺も同じく死体になっていた


 もうダメだ

 助けが来るか ロニーのマナが

 完全に回復するのを待つしか無いのだ




▶︎ウェルチ視点


 皆 疲れが見える

 ロニー隊長は動かず

 ネルさんやソフラン達は生気を失っている


 私がもっとしっかりしないと


 でも、ここまで何も出来てない私に

 何ができると言うのだろうか


 私は気づいている、

 ロニー隊長1人ならば重力の魔法を使い

 上まで登り助けを呼んでくる事が出来るという事を


 しかし、何故ソレを実行しないかと言うと

 私達をこの場に残して

 不安にさせたくない為なのだろう


 私がもっとしっかりとしていれば...


 私は他の者に聞かれない用

 小声でロニー隊長に言った



ウェルチ

『ネルさん達の事は私に任せてください、

 ロニー隊長は1人で助けを呼んで来てください』



 目を合わす事はせず

 私はロニー隊長に伝えた


 ロニー隊長は私の目を見て話し始めた



ロニー

『本当にマナが尽き欠けてるんだよ、

 危険な状況で魔法は使えないからね』



 嘘だ...私を心配させまいと言った嘘に違いない


 私は下を向き 泣きそうになっていた


 ハッ!!

 ダメだダメだ!!

 機士として涙を流してはイケナイ


 私の気持ちを見透かされていたのか

 ロニー隊長は優しく私に言葉を掛けてくれた



ロニー

『どうしたんだい?

 嫌な事があるなら言って欲しいな』


ウェルチ

『ごめんなさい、機士なのに涙を流す所でした』


ロニー

『涙なんて誰でも流すさ、私でもキサラギでもね

 キサラギなんて昔は良く泣いていたんだよ?』



 え? あのキサラギ隊長が?


 ロニーは顔を上げ

 どうして私がアメジスト隊に入ったのか聞いた



ソフラン

『私も気になる!!

 どうして姉さんはアメジスト隊に?』


チュラム

『確かに、アメジスト隊の隊長はココ隊長だし

 副隊長はショコラ副隊長ですよね?

 言ったら何ですが、あまり良い印象は無いです』


ウェルチ

『貴方達、帰ったら隊長と副隊長に報告するから』



 えぇ〜、っとソフランとチュラムは嫌がっていた


 話をすれば少しは気が紛れるかも知れない

 ロニー隊長はソレを察して...


 私は皆に話した

 どうして私がアメジスト隊に入ったのか



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-11 閉じ込められた部屋で過去話〉


▶︎ウェルチの過去


 アレは私が19の時だった


 私は親友のピニャラと

 何処の隊に入るか話していた


 機士の女性は

 20になると何処かの隊に所属しなければならない


 ダイヤモンド隊は

 クルセニア家の血を継ぐ者しか隊には所属できず、

 残された

 トパーズ隊、ガーネット隊、アメジスト隊の中から

 選ばなければならない



ウェルチ

『ピニャラは何処に行くの?』


ピニャラ

『私はトパーズ隊かな〜』


ウェルチ

『え!?、従姉妹のゼルさんが

 ガーネット隊に行くから、てっきりピニャラも

 ガーネット隊に行くのかと思った』


ピニャラ

『ガーネット隊のアズサ隊長厳しそうだから〜、

 優しそうなロニー隊長の所に行こうかな〜っと〜』



 呆れた、そんな理由だったなんて

 ・・・でも、ピニャラらしい


 私はそんなピニャラを見て笑っていた



ピニャラ

『あ〜、笑われた〜

 ウェルッチは何処に行くの〜?』



 私かー、特に決めてないのよね


 まだ決めてないと正直にピニャラに伝えると

 ピニャラはそんな私を笑ってくれた


 私は笑われたから

 ピニャラの脇をこちょこちょと悪さをした


 ある日の事だった


 課題授業で

 6人1組でチームを組み

 近くの町に物資を届ける授業があった


 もちろん、魔装機を使っての授業だ


 私はクラスメイトで

 同じチームのユナハさんに挨拶をした、

 チーム分けは教師が勝手に選んだものになっている



ウェルチ

『今日はよろしくお願いしますユナハさん』


ユナハ

『・・・・フン』



 ユナハさんは私を無視した

 もちろん、仲間の誰とも会話をしていなかった


 ユナハ・クルセニア

 ユナハはクルセニア家の人間の1人だ



チームメイトA

『気にする事無いよウェルチさん、

 クルセニア家の人間は

 クルセニア家じゃ無い人を下に見てる人多いから』


チームメイトB

『そうそう、あんな奴 無視無視』



 そうは言うが

 同じチームなのだから仲良くはしたい


 だけど、彼女があの態度なら

 私には無理か



 私達はソーダストに乗り

 物資を近くの町まで運んだ、

 道中は何事も無く

 無事、荷物を届け終える事が出来た


 私とチームの皆が喜んでいても

 ユナハさんは1人で帰って行った



チームメイトB

『本当感じ悪いねアイツ』


チームメイトA

『仕方ないよ、だって

 クルセニア家の人間なんでしょ?

 生きてる世界が違うんだよ』



 私達はユナハのソーダストを追いかけ

 一緒にローズストーン国まで戻る事にした


 チーム全員無事に帰る所までが課題だ

 最後の最後で

 マイナス点を教師から貰う訳にはいかない


 その帰り道だった


 突如目の前に見た事もないサイズの

 ギガンティックプラントが現れた


 ギガンティックプラントは植物の魔物で

 無数の触手で攻撃をしてくる


 私達は連携を組んで

 ギガンティックプラントに挑んだ


 普通のギガンティックプラントなら

 私達でも倒す事が容易い

 だがソイツは普通ではなかった


 1人で突撃したユナハは、

 巨大ギガンティックプラントに挑んだが

 ソイツは強く、あのユナハでも

 簡単にねじ伏せられていた



ユナハ

『クソ!!』


チームメイトA

『クルセニア家の人間が簡単に!!』


ウェルチ

『皆んな陣形を!!来るよ!!』



 私達のソーダストは陣形を固め

 攻めと守りを効率良く戦える構えをとる


 だけど、別種並みの強さを持つ

 ギガンティックプラントに

 私達は直ぐにやられてしまった



ユナハ

『なんなんだコイツわ!!』


ウェルチ

『皆んながやられた...』



 動かなくなった仲間のソーダスト


 戦えるのは私のソーダストと

 ユナハのソーダストしか残っていない


 負傷した仲間のソーダストから通信で

「ウェルチは逃げて..」っと力の無い言葉が...


 私に..、私にもっと力がアレば!!


 そんな時だった

 指揮官用のソーダストと

 紫に輝く魔装機、アメジスト隊の女帝機、

 マリーアントワネットが現れた


 それが

 私とココ隊長と出会った、初めての出会いだった


 指揮官機のソーダストとマリーアントワネットは

 見事な連携でギガンティックプラントを倒した



ココ

『ショコラ、皆んなの手当て』


ショコラ

『わかりました!!』



 ショコラ副隊長は負傷した私達を

 とても優しく助けてくれた


 カッコよかった

 さっそうと現れ、強い魔物を簡単に倒し


 とても強く、とても優しく


 私は憧れた

 そんな2人に..



▶︎ネル達が閉じ込められている部屋



ウェルチ

『だから私は、ココ隊長やショコラ副隊長見たいな

 強く優しい機士になりたいと思ったのです』



 ウェルチの話を聞いた

 ソフランとチュラムは感動して涙を流していた、

 ウェルチ自身も少し照れていた


 ロニーはそんなウェルチを見て

 とても素敵な話しだと言っていた



ソフラン

『ココ隊長カッコいいっすね!!』


チュラム

『ショコラ副隊長の優しさもカッコいいです』



 そうだな

 ソレには俺もソフランとチュラムに同意見だった


 ウェルチはこの場を和ませようと

 自分の過去を話してくれたんだ


 情け無いぜ、

 こんな状況なのに 俺は死んだフリなんかしてて


 この暗い部屋の空気に呑まれていた、

 俺も、皆を明るくさせてあげないとな!!



ロニー

『じゃあ、次は私とキサラギの話でもしようかな』



 ロニーは皆が楽しめる話を始めた


 ロニーの話は面白く

 俺達は閉じ込められている事を忘れ

 心から笑っていた


 そして数分後



ロニー

『そしたらキサラギが、

【ソレは私が食べました】っと白状したんだ』


ソフラン

『アハハ、お腹痛いですよロニー隊長』


チュラム

『あ!!、・・・

 笑い過ぎてトイレに行きたくなりました』


ソフラン

『その辺でしたらいいだろ?』


チュラム

『でも....』



 チュラムは俺の顔を見て恥ずかしそうにしていた


 確かに男の俺が居る前で

 トイレなんてできないだろうな


 安心しろ、

 女性の尿の音を聴いたり見たりする趣味は無い


 俺は壁に体を向け

 目を閉じ耳を自分の手で塞いだ



ソフラン

『ホラ、ガキも見ないって言ってるぜ?』


チュラム

『ありがとうネル』


ネル

『気にするな』


チュラム

『聴こえてますよね!?』



 いくら耳を塞いでも

 少しは聴こえてしまうだろ


 だが安心しろ、

 俺はそんなに変態では無い


 チュラムは部屋の角に行き

 ズボンを下ろし、壁に手を当てた


 その時だった


 ゴゴゴゴっと地面が揺れ

 皆の驚く声が後ろから聞こえた


 ん?なんだ?

 俺は何かと思い後ろを振り向くと


 ビックリして尻餅をしているチュラムと

 その奥に隠し通路が現れていた



ソフラン

『凄いぞチュラム!!

 隠し扉を見つけるなんて!!』


ロニー

『やったねチュラム君』


ネル

『おぉ!!コレでこの場所から出られるのか!?』



 喜ぶ俺達、しかし

 隠し扉を見つけた本人は


 絶望したかの様な顔をしていた


 まさか!!



ソフラン

『どうしたんだよチュラム?

 てかさ、なんか臭くね?』


ウェルチ

『まさか貴方...』



 チュラムは泣き出した


 可哀想に、

 閉じ込められていた部屋に

 チュラムの聖水の香りが充満していた



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-12 解放丸華〉


▶︎閉じ込められていた部屋


チュラム

『ごめんなさいロニー隊長、姉さん』


ロニー

『気にする事はないよ、

 ズボンは乾いたけど、パンツは駄目そうだ』


ソフラン

『落ち込むなチュラム!!

 お前のおかげで私達は

 この場所から出られるんだからな!!』



 ロニーの魔法でズボンとパンツを乾かし

 チュラムはズボンを履き

 自分のパンツをポケットにしまった


 俺は目を閉じていたから

 一連の流れは見なかったが


 早く脱出しようと皆に言っていた



 少しアクシデントは合ったが

 チュラムが見つけた隠し通路を通ると

 その先に、違和感を感じる空間が広がっていた


 他の部屋とは何かが違う


 その場所に、大きな宝箱が置かれていた

 まるでゲーム見たいだな


 宝箱には、【封印を解くな】

 とだけ書かれた紙が貼られていた


 封印?なんだ?


 ソフランはここまでの流れを理解していたのか

 真っ先に宝に飛びつきそうな彼女だが

 周囲や宝箱を警戒していた


 ロニーは宝箱を調べ

 何処にも問題は無いと言った



ロニー

『じゃあ、開けるよ?』



 息を飲み込む俺達


 ロニーの掛け声と同時に宝箱は開かれた


 その中には

 片手サイズの瓶に黒い飴のような物が入った何かが


 コレが伝説の魔道具なのか?


 部屋の中を調べていたウェルチは

 何かを見つけロニー隊長に報告した



ウェルチ

『向こうの扉から外と繋がる階段がありました』


チュラム

『え!?、こんな苦労しなくても

 この場所に来れたって事ですか!?』


ロニー

『でも少し楽しかっただろ?』


チュラム

『楽しくなかったですよ!!』



 ロニーは宝箱に入っていた瓶をウェルチに渡して

 この場所から脱出しようと皆に言った


 やっと外に出られるんだな!!



▶︎屋敷の外


 バーナビー達はネル達が屋敷の地下に行った後

 ネルのマナリリアンと

 ロニーのクレオパトラを盗もうとしていた


 しかし

 2機の魔装機は彼女達では動かす事は出来なかった



バーナビー

『クソッ、こっちの魔装機も動きやしねぇ』


ダミリア

『強いマナを持ってないと動かせないのかな?』


ザシャータ

『向こうのソーダスト3機は動かせるが...

 ん?、何の音だ?』



 外にある水の流れていない噴水から

 岩が擦れる音が聴こえた


 ザシャータは直ぐに仲間に隠れるよう指示を出す



▶︎屋敷の外


 天井の隠し扉が開くと

 太陽の光が俺達を照らした


 どうやら外に出られたようだ



ソフラン

『うおぉぉぉお、外の空気だぁぁぁあ』


チュラム

『なんとか脱出できて良かった』



 本当に良かった

 一生あの中で暮らすのかと思った


 俺達は魔装機の所に戻り

 さっき見つけた飴の事を話し始めた



ネル

『アレが伝説の魔道具なのか?』


ロニー

『マナを開花させる薬、解放丸華

 アレがそうだとするなら、

 山賊達の手に渡らなくて良かった』


ソフラン

『でもあの飴、黒くて汚かったし

 腐ってそうで不味そうでしたよ?』


チュラム

『瓶の中には沢山の薬が入ってましたね?

 アレ一粒で強くなれるって事ですかね?』



 とにかく見つけれて良かった

 最後の伝説の魔道具も見つけれて

 エレノアも喜んでくれるだろうか


 もしかして、ほっぺにキスぐらいしてくれたり


 いや、そんな事しなくても

 キスぐらいエレノアはしてくれるハズだ、

 ソレにそれ以上の事だってエレノアなら俺に...!


 駄目だ駄目だ!!

 エレノアとは大人になってから

 そういう事をすると決めてたんだ!!



ソフラン

『またガキが気持ち悪い顔をしている』


ネル

『気持ち悪いとはなんだ!!

 俺は将来の事を真剣に考えてたんだ!!』


チュラム

『将来の事を考えてたら

 あんな気持ち悪い顔になるのかな?』



 俺達が言い争っていると、

 何かに気づいたロニーが

 真剣な顔をして辺りを見渡していた



ネル

『どうしたのロニーさん?』


ロニー

『私達とは違う3人のマナを感じる...』


チュラム

『もしかして山賊ですか!?』


ロニー

『分からない...』



▶︎ウェルチ視点


 私達は解放丸華を手に入れ

 あの地下から脱出する事が出来た


 また私は何も力を貸す事が出来なかったけど...


 ネルさんやロニー隊長

 ソフランやチュラムが楽しそうに話しをしている


 私は手に持っている解放丸華を見た


 コレを食べれば

 もしかして私でも隊長達見たいに強くなれるの?


 私は瓶の蓋を開け

 黒い飴のような物を1つ取り出した


 ココ隊長、ショコラ副隊長

 わたし、強くなりたいです


 私は解放丸華を知らぬ内に食べていた


 その時までしか

 私の記憶は残っていない


 私は、私の体は悪魔に支配されてしまった



▶︎ネル視点


 ロニーの言葉に俺達は警戒した



ロニー

『ウェルチ君、周りに注意してくれ...

 !!??、なんだこのマナ量は!?、

 900以上はある!!』



 ロニーが振り返ると

 そこには目つきの変わったウェルチが立っていた



ネル

『ウェルチさん?どうしたんですか?』



 ロニーは警戒した顔でウェルチを見ていた、

 どうしたんだよロニーも?

 それにウェルチのあの表情と雰囲気はいったい?


 ウェルチの声は低い男性のような声で

 クククっと笑った



ウェルチ

『封印を解いてくれて

 感謝するぞ、愚かな人間どもよ』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-13 解き放たれた魔神〉


▶︎バーナビー達


 近くの茂みに隠れていたバーナビー達は

 解放丸華と思われる瓶を手に入れて

 戻って来たネル達を近くの茂みから見ていた



バーナビー

『アレが解放丸華か?』


ザシャータ

『知らねーよアホ』



 ロニーは何かに気づき

 辺りをキョロキョロとし始め、

 バーナビー達が隠れている方角を見てきた



ダミリア

『マズイよ!!、マナ探知でバレたのかも!!』


ザシャータ

『チッ、やるしかないか』



 バーナビーは瓶を持つウェルチを見ていると、

 ウェルチは瓶の蓋を開け

 中に入っている黒い飴を食べた



バーナビー

『あの野郎!!俺達の解放丸華を食べやがった!!』


ダミリア

『でも様子が変、腐ってたのかな?』


ザシャータ

『なんだ?』



▶︎ネル視点


 ウェルチの声は女性の声ではなく

 低い男性のように聞こえる


 誰かに操られているのか?



操られたウェルチ

『コレにはもう用が無い、

 解放丸華はお前達に渡そう』



 操られたウェルチは

 解放丸華の瓶をロニーに投げた


 どうしたんだよウェルチ

 一体どう言う事なんだよ!!



ソフラン

『テメェ誰だ!!姉さんを何処にやった!!』


チュラム

『冗談ですよね姉さん...』



 ソフランとチュラムはウェルチの心配をしていた


 ウェルチは自分の体を弄り

「女の体か...まぁ良い」っと言った



操られたウェルチ

『もうこの体は我の体だ、

 貴様らの知る者はもう居ない』


ネル

『もう居ない?、じゃあお前は誰なんだよ!!』


ディムロス

『我は混沌の魔神ディムロス

 100年以上昔に赤の魔女に敗れ封印された神だ』


ロニー

『封印?この解放丸華は

 お前を封じていた魔道具だったのか?』


ディムロス

『少し違う、ソレは私の力を100個の薬に分けた物

 その薬を食べた者は死ぬか強力なマナを手に入れる

 しかし、適性のない者が口にすると

 その体を我が乗っ取る事が出来るのだ』



 って事は、この解放丸華全てが

 コイツの力を封じ込めた物って事かよ


 魔神て名乗るって事は

 そこそこヤバイ奴って事だよな?


 ロニーは常に警戒した様子だった

 こんなロニーを観るのは初めてだ

 ソレほど強力な相手なのだろう



ソフラン

『姉さんを返せこの野郎!!』


ディムロス

『物分かりが悪い奴だな、

 もう奴はこの世に居ないのだ』


ソフラン

『ふざけんな!!』



 ソフランはディムロスに突撃しようとした


 ディムロスは火の魔法を使い

 強力な火球をソフランに投げ飛ばした


 それを見ていたロニーは

 氷魔法を使い火球を掻き消した



ロニー

『皆んな逃げろ!!』


ディムロス

『ほう、少しは楽しめそうな人間がいるな』



 ロニーは魔法を使いディムロスに攻撃する


 しかし

 ディムロスはその魔法を簡単に防ぎ

 闇の魔法でロニーを攻撃した


 ロニーは怪我を負い

 ソフラン達はロニーの心配をした



ディムロス

『100年前の魔女はこんな物では無かったぞ』


チュラム

『ばっ化け物だ...』



 ディムロスは振り向き

 置かれていた魔装機を見た



ディムロス

『コレが魔装機か、今の我なら

 この道具も扱う事が出来るだろう』


ネル

『チッ!!』



 ディムロスはロニーの魔装機クレオパトラに乗り

 魔装機を動かし始めた



ディムロス

『楽しい物だなこの魔装機と呼ぶ道具は、

 どれ、誰か相手になる者はおらぬか?』


ソフラン

『上等だ!!ロニー隊長と姉さんの仇だ!!』


ネル

『止せ!!、チィッやるしかないか』



 ソフランはソーダストに乗り

 俺はソフランを追いかけ

 自分のマナリリアンに乗った


 怪我をしていたロニーを

 チュラムは何処か安全な場所に運んでいた



ディムロス

『さて、始めようか

 我の初めての魔装機戦を』


ネル

『気を付けろソフラン!!

 奴は女帝機のクレオパトラに乗ってる、

 ソレに奴は

 クイーン級の魔女以上の力を持っていた』


ソフラン

『うるせー、私は私のやり方でやる!!』



 ソーダストは勝手に突進して

 クレオパトラに突っ込んで行った


 あの野郎、話しを聞かない奴だ!!


 クレオパトラの足元から氷の刃が無数に現れ

 ソフランのソーダストは串刺しになった


 俺は直ぐにクリスタルブレードを使い氷を破壊し

 ソフランのソーダストを助けた


 大丈夫かと呼びかけると

 駄目だ、魔装機が動かない っと通信が



ディムロス

『この魔装機は

 火と氷と闇を扱う事が出来るのか、面白いな』



 クレオパトラの性能を理解しやがった


 だが俺のマナリリアンだって

 クレオパトラ以上の性能を持ってる


 俺は油断しているディムロスに

 クリスタルブレードで攻撃をした



ディムロス

『愚かな』



 クレオパトラの肩に攻撃をしたが、

 分厚い氷が現れ

 マナリリアンのクリスタルブレードの攻撃を防いだ


 直ぐに奴の反撃がくると理解した俺は

 マナリリアンを後方に下がらせたが

 後方に炎の壁が現れ

 マナリリアンを下がらせる事ができず

 クレオパトラの闇の爆撃を直で受けてしまった



ネル

『しまった!!』


ディムロス

『まだ耐えるか、随分と堅い魔装機だな』



 コイツ強い、

 クレオパトラも強いが

 それ以上にコイツ自身が強い


 クレオパトラの性能を最大限に発揮させている



ディムロス

『気に入ったぞ、

 お前は最後の楽しみに取っておいてやろう』


ネル

『何処に行くつもりだ!!』


ディムロス

『この世界の魔女達の力を確かめに行く

 無能な人間供を殺しながらな』


ネル

『させるか!!マナ解放!!』



 マナリリアンのマナを解放させ

 俺はクレオパトラに挑んだ


 それでも、結果は良くはならなかった


 ギガブラストを放っても

 闇の魔法で亜空間の中に入れられ

 アイスフォースでクレオパトラを凍らせても

 火の魔法で氷を溶かされ

 クリスタルブレードにマナの光を付与しても

 厚い氷の壁で攻撃を防がれた


 まさか俺のマナリリアンが

 ここまで苦戦させられるなんて



ディムロス

『フハハハ、凄い物だな魔装機

 魔王すら超える力を我は手にしてしまったぞ』



 マナ解放を使った

 マナリリアンでも勝てないのか...


 俺は初めて

 魔装機での戦いで敗北を感じていた


 ディムロスが乗るクレオパトラは

 ローズストーン国を目指し歩いて行った



 俺では奴を止める事が....

 駄目だ、エレノアと約束したんだ

 この世界を守るって!!


 奴の相手は後だ

 俺は動かなくなっていた

 ソフランのソーダストを見た


 コックピットのハッチが壊れていたので

 俺はソフランを助け、外に連れ出した


 頭から血を流し

 意識がもうろうとしていたソフラン


 駆けつけて来たチュラムは

 ソフランの名を呼び泣いていた



ソフラン

『泣くんじゃないよ、まだ死んでない』


チュラム

『ソフラン!!』


ソフラン

『お願いだネル、姉さんを助けてやってくれ

 ・・・・頼むよ』



 初めて俺の事を名前で呼んでくれたな


 勿論だ、俺を誰だと思ってんだ!!

 この世界の救世主だぞ!!



ネル

『チュラム、ロニー隊長とソフランを頼む

 俺がディムロスを倒しウェルチさんを助ける』


チュラム

『あんな化け物、誰も勝てっこ無いよ!!』


ネル

『勝てるさ、俺とマナリリアンなら』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-14 魔神の力〉


▶︎バーナビー達


 魔神ディムロスがウェルチの体を操り

 クイーン級のロニーを倒し

 ソフランとネルの魔装機をも圧倒した


 その一連の流れを見ていたバーナビー達は

 余りの出来事に言葉を失っていた



ダミリア

『なんなのアイツ...魔神って名乗ってたけど』


バーナビー

『解放丸華って奴は毒だったのか?』


ダミリア

『ソレよりどうすんの私達?』



 ザシャータは考えた

 このまま

 あの魔神って奴と戦っても

 勝算はほとんど無いだろうと、



ザシャータ

『解放丸華は役に立たないアイテムだったし、

 これ以上私達がこの事に足を突っ込むのは

 返って危険だろうな』


バーナビー

『は?あの強え魔装機を

 頂いた方が良いに決まってんだろ!!

 魔神だかなんだか知らねぇが

 奴を倒して魔装機を奪うぞ!!』


ザシャータ

『アホか、あんなヤバイ奴の魔装機

 私達じゃ勝てる訳ねぇし、

 奪っても動かせないだろうが!!』


バーナビー

『武器でもなんでも良いから

 使えそうなパーツを奪えば良いだろ』



 バーナビーはそう言って

 1人でヘレネビルパリスに乗り込み

 魔神ディムロスが乗る

 クレオパトラを追いかけて行った


 どうする?っとダミリアはザシャータに尋ねる


 ザシャータはネルのマナリリアンを見て

 アイツの相手をするぐらいなら

 向こうの魔装機の相手をした方がマシだと考えた



ザシャータ

『しゃーねー、バーナビーの馬鹿を助けるぞ』


ダミリア

『結局こうなるのね』



▶︎ネル視点


 ロニーとソフランの事はチュラムに任せて

 俺は操られたウェルチを探していた



ネル

『何処行ったんだあの野郎、

 まだ遠くまでは行ってないと思うが..』



 魔神ディムロス、

 奴の力は今まで見た事もない強大な力だ


 グランバルファルスを倒した時見たいに

 アランやリオンと共闘すれば、

 あんな魔神、簡単に倒せるのだが...

 アランやリオンを呼んでる暇はない!

 俺1人で奴を倒さねーと


 マナ解放を使ったマナリリアンは空を飛べる

 俺は空中からクレオパトラを探した



ネル

『いやがった!!』



 少し離れた所にディムロスが操る

 クレオパトラがゆっくりと歩いていた


 呑気な野郎だ!!

 ウェルチとクレオパトラを返してもらうぜ!!

 マナリリアンをクレオパトラの前に着地させ

 俺はディムロスに2度目の戦いを挑んだ



ディムロス

『まだ我とヤル気なのか....お前の相手は後だ』


ネル

『逃げんのかよ?、俺はまだまだ戦えるぜ!!』


ディムロス

『貴様以外の者の実力も知りたいと言うのに....

 仕方ない、少し我の恐ろしさを見せてやるか』



 は? どう言う意味だよ?


 クレオパトラは片手を上げると

 空の光は暗くなり、昼間の時間帯なのに

 真夜中の時間になった見たいに

 周りが真っ暗になった



ネル

『なんだ!?』


ディムロス

『この周辺の光を奪った、

 今この場所は暗闇の世界になった』



 暗くしたからって何だってんだ!!

 こっちはそんな事ぐらいじゃビビらねぇよ!!


 俺はクリスタルブレードを構え

 ディムロスのクレオパトラに攻撃する

 しかし!!

 突如ディムロスのクレオパトラが

 その場から消えてしまった!!


 残像!? 瞬間移動か!?

 違う、暗闇を使って闇に隠れたんだ!!



ディムロス

『この闇の世界で我を見つける事はできまい』


ネル

『卑怯者が!!正々堂々戦え!!』



 俺はディムロスを挑発して呼び出そうとしたが、

 奴はそこまで馬鹿じゃ無かった、

 俺は完全に

 ディムロスのクレオパトラを見失っていた


 チクショウ!!

 このままじゃ被害が出てしまう!!

 なんとか奴をもう1度見付けないと!!


 マナリリアンに魔装機を見つけるレーダーは無い

 俺はもう1度空の上からクレオパトラを探したが



ネル

『駄目だ....暗すぎて奴を見つけれない....』



 チクショウ、完全に逃げられた!!、

 俺は仕方なく地面に降りると

 近くから魔装機の動く音が聞こえた


 誰だ!?っと叫び

 俺は武器を構えてその音の正体を確かめた


 そこに居たのは、

 レインオラクル製の魔装機

 ヘレネビルパリス3機だった



ネル

『レインオラクルの魔装機?』



 どうしてこんな所にレインオラクルの魔装機が?



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-15 ネルと山賊〉


▶︎バーナビー達


 バーナビー達は

 魔神ディムロスのクレオパトラを探していた


 すると突然、

 空の光が消え 辺りは闇に包まれた



バーナビー

『なんだ!?、急に夜になりやがった!!』


ダミリア

『もしかして、あの見た事ない魔装機と

 女帝機が戦ってるのかな?』


バーナビー

『ヤベーぞ!!

 早くしないと奴に倒されちまうぞ!!』



 うるさいバーナビーに

 ザシャータはイライラとしていた



ザシャータ

『うるせーよ!!魔装機の反応は近くに2機ある

 奴らはまだ戦っている』


バーナビー

『なら急ぐぞ!!』


ダミリア

『待って、その2機がどんどん離れてくよ?

 どっちを追いかける?』



 レーダーからは

 2機の魔装機の反応が

 バラバラの方角に移動していく


 どっちを追いかけるとダミリアは仲間に聞くが

 バーナビーは直ぐに答えた、

 近くにある反応の奴を倒すぞ!!っと


 そんな馬鹿な考えを言ったバーナビーに

 ザシャータはまたイライラとしていた


 しかし、他に方法も無く

 バーナビーの考えに乗るしかなかった、

 そうして

 バーナビー達はネルのマナリリアンに遭遇した



ダミリア

『アレって、確か

 ローズストーン国の人達と一緒に居た子供の人』


バーナビー

『ならコイツを倒して奴も倒すぞ!!』



 バーナビーがマナリリアンと倒そうとすると

 マナリリアンから

 ヘレネビルパリスにオープン回線が繋がり、

 マナリリアンのパイロットから

 この場所が危険だと言う事をバーナビー達に伝えた


 どうやら相手はバーナビー達を

 レインオラクル国の機士だと勘違いしているようだ



ネル

『俺はディナガード国の機士ネルだ!!

 君達は直ぐにこの場所から去るんだ!!』


バーナビー

『ディナガードの?関係ねぇー!!』


ザシャータ

『待てバーナビー!!』



 今にでもネルのマナリリアンと

 戦おうとするバーナビーをザシャータは止めた


 何なんだと思いながらバーナビーは動きを止める


 ザシャータは

 ダミリアとバーナビーに目で合図を出す、

 ソレを見た2人は

 この場はザシャータに任せる事にした、

 バーナビーは不服に思っていたが



ザシャータ

『私達はレインオラクルの機士だ、

 この場所が急に暗くなっていたので

 何事かと思い調べに来たんだ』


ダミリア

『どうしてディナガードの機士さんがこの場所に?』



 ネルはバーナビー達に説明した


 今この場所に、

 魔神に操られたローズストーン国の機士が

 強力な魔装機に乗って暴れてる事を、

 このままでは世界全体が

 奴に支配される可能性がある事を


 彼女達が山賊だと知らずに



ザシャータ

『なら私達が協力してやるよ、

 コッチには高性能なレーダーがある

 奴の動きなら手に取るように分かる』


バーナビー

『何言ってんだザシャータ!!』


ネル

『助かるよ!!

 俺1人じゃ見つけられなかったところなんだ!!』



 ネルに手を貸すと言い出したザシャータに

 バーナビーは怒りをむき出しにしていた


 ザシャータはネルにコチラの声を聴かれないよう

 回線をミュートにしてバーナビーに教えた、

 追っている魔神は私達だけじゃ倒せない

 コイツを利用して魔神が乗る魔装機を奪うと



ダミリア

『でもあの魔装機、私達じゃ動かせないよ?』


ザシャータ

『部品でも武器でも奪って、適当に使えばいいさ』


バーナビー

『チッ!!回りクドイ』



 ネルは回線がミュートにされている事を知らず

 彼女達に話しかけていた



ネル

『聞こえてます?、貴方達の名前は?』


ザシャータ

『あぁ、悪かったね。

 私はザシャータ、

 コッチはダミリアとバーナビーだ』


ダミリア

『よろしくねディナガードの機士さん』


バーナビー

『チッ...』



▶︎ネル視点


 レインオラクル国の

 機士の人達と協力する事になった俺は


 ヘレネビルパリスに搭載された

 高性能レーダーを使い

 ディムロスのクレオパトラを追っていた


 奴はマナリリアンの力と同等

 いや、

 本来のマナリリアンの力はこんな物じゃないハズだ


 人の魂を動力にして動く魔装機、

 今はアイナの力を借りて

 魔物の魂である魔力を変換機バッテリーで

 マナに変えマナリリアンを動かしている


 魔物ではなく、人の魂なら

 前までの力を取り戻せるのだが....

 駄目だ駄目だ!!

 そんな力を使わずともこの世界を守らなければ!!

 とにかく、

 ディムロスとの戦いはこの人達には危険だ、

 クレオパトラを見つけても

 後方から援護するように俺は彼女達に言った



バーナビー

『は?何でだよ?俺は俺のやり方で戦う、

 お前に命令される筋合いは無い!!』


ネル

『奴は本当に危険なんだ!!

 頼むから勝手な行動はするな!!』


ザシャータ

『悪いな、コイツは正真正銘のバカなんだ』


ダミリア

『そうそう、だから気にせず

 バーナビーの好きにさせてあげて』


バーナビー

『お前ら言いたい放題言いやがって』



 仲の良い人達だな


 だが奴は本当に危険だ、

 いざとなったら俺がこの人達を護らないと


 俺達が

 ディムロスのクレオパトラを追いかけてから数分後

 遂に俺は3度目の奴を見つけ出した



ネル

『今度は逃がさねぇぞ』


ディムロス

『ほう、我を探し見つけるとはな』



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈60-16 魔神との決戦〉


▶︎ローズストーン領


ネル

『今度は逃がさねぇぞ』


ディムロス

『ほう、我を探し見つけるとはな

 しかも今度は仲間を引き連れて来たか』



 ディムロスのクレオパトラを探し当てた俺は

 クリスタルブレードを構え、

 直ぐにマナ解放を使った



ダミリア

『凄い、目で見えないのに凄まじいマナを感じる』


バーナビー

『コレがコイツの力だってのか!?』



 行くぞディムロス!!っと声を吐き捨て

 マナリリアンをクレオパトラに突撃させた


 剣での攻撃や魔法での攻撃を試みたが

 やはり奴は攻撃を防いできた


 ダメだ!!

 意識の中からの攻撃は通らない

 意識の外からじゃないと!!



ディムロス

『仕方がない、ならお前達を先に始末させて貰おう』



 クレオパトラは闇に消えた

 この技はさっき俺がディムロスを見失った技だ

 コレを使われると

 俺のマナリリアンでもどうする事も出来ない!!


 どうする事もできず

 俺は辺りを見回していると

「西の方角、距離20」っとザシャータが俺に言った


 俺は直ぐに言われた方角にギガブラストを放つ


 ギガブラストを放つと

 消えていたクレオパトラが現れ

 イシスの盾で魔法を防いでいた



ディムロス

『何故居場所がバレた?

 まさか向こうの奴らが?』


バーナビー

『貰ったぜ!!』



 バーナビーのヘレネビルパリスが

 後ろからクレオパトラを攻撃する


 ディムロスは瞬時に攻撃を

 クレオパトラの手で防いだ


 ヘレネビルパリスの剣はクレオパトラに防がれ

 剣先がどんどんと氷始めた



ディムロス

『氷漬けにしてやる』


ダミリア

『それ〜』



 更にダミリアのヘレネビルパリスが

 ディムロスのクレオパトラに不意打ち


 その攻撃でクレオパトラの武器

 シミターとイシスの盾を奪う事が出来た


 武器を奪いバーナビーとダミリアは

 一時クレオパトラから距離を取った



ダミリア

『取り敢えず武器は奪ったよ』


バーナビー

『魔神だかなんだか知らねぇが

 大した事ねぇーな!!』



 凄いな、

 彼女達には期待していなかったのだが

 ソレなりの実力はあるようだ


 俺は彼女達を甘く見ていたようだ



ディムロス

『武器を奪ったとて何になると言うのだ?

 我には無限の魔法の力が使えるのだぞ?』


ネル

『奴は正面から攻撃を全て防ぐ、

 3人で奴を倒すぞ!!』


バーナビー

『だから俺に命令すんじゃねぇ!!』



 俺とバーナビーとダミリアの3人で

 ディムロスのクレオパトラに挑んだ


 1人で戦ってた時は

 全ての攻撃を防がれたが

 3人で挑めば 攻撃が通っていた


 いける!!いけるぞコレなら!!

 ディムロスもヤバイと思ったのか

 後ろに下がり、また闇の中に消えた


 直ぐに後方にいたザシャータが

 クレオパトラの距離と位置を俺に教える、

 俺はその場所に

 クリスタルブレードで攻撃をした


 クリスタルブレードの攻撃で

 闇に消えていたクレオパトラを切り裂き

 ディムロスの乗ったクレオパトラを真っ二つにした



バーナビー

『オイ!!ソイツは俺達の!!』


ダミリア

『違うよ!!よく見て!!』



 真っ二つになったクレオパトラは

 ディムロスが作り出した幻影だった


 俺は幻影のクレオパトラを攻撃していた



ザシャータ

『マナの質量を持たせた幻影?』


ディムロス

『そうだ』


ザシャータ

『しまった!!』



 ディムロスのクレオパトラは後方に下がり

 後ろで援護してくれていた

 ザシャータのヘレネビルパリスの前に立っていた


 クレオパトラの右腕は氷の刃を作り出し

 ザシャータのヘレネビルパリスを貫こうとしていた



ダミリア

『ザシャーターーー!!』



 俺とバーナビーとダミリアは

 後方のザシャータと離れ過ぎていた


 デフェンウォールのシールドで

 ザシャータのヘレネビルパリスを助けるしか無い



ネル

『ダメだ!!この距離じゃ間に合わない!!』



 デフェンウォールを使っても距離が遠くて届かない

 このままじゃザシャータが!!


 一か八かだ!!

 ヤレるならヤルしかない!!

 俺は次元の壁を開き

 その空間にマナリリアンを入れた



ディムロス

『まず1人だ』



 氷の刃が

 ザシャータのヘレネビルパリスを貫こうとした時

 目の前に突如現れたマナリリアンが

 ザシャータのヘレネビルパリスを助けた


 ソレを見ていたバーナビー達もディムロスも

 何が起きたのか理解できず驚いていた



ディムロス

『貴様どうやって!?』


バーナビー

『おい..アイツ、瞬間移動しなかったか?』



 成功した...

 次元の壁を使い 魔装機を他の場所に移動する技


 次元の壁を使い、

 マナリリアンを瞬間移動させた後に気がついた、

 マナ解放を使っていたマナリリアンが

 通常の状態に戻っていた、

 魔装機サイズの物体を移動させるのは

 多量のマナを消費させるようだ、



ディムロス

『貴様の魔装機は危険だ!!この我がこの場で!!』


バーナビー

『させるかあああ』



 バーナビーのヘレネビルパリスが

 後ろからクレオパトラを掴んだ


 ディムロスは直ぐに

 後ろにいるヘレネビルパリスを

 氷漬けにしようと魔法を使う


 氷漬けになりながら

 バーナビーはネルに叫ぶ



バーナビー

『今だ!!ヤレぇぇえ』


ネル

『もってくれよマナリリアン、

 もう一度マナ解放だ!!』



 2度目のマナ解放を使い

 マナの光を込めたクリスタルブレードで

 ディムロスのクレオパトラを突き刺した



ディムロス

『コレはマナの光!!

 ディナに封印された時に使われた....

 ウオォォォオ、己れ人間!!』



 ディムロスの乗るクレオパトラは動かなくなり

 暗闇の空間は消え

 半分氷付けになっていた

 バーナビーのヘレネビルパリスも、

 氷の魔法が解け 自由になっていた


 遂に俺達は魔神ディムロスを倒した


 動かなくなったクレオパトラから

 俺はウェルチを助け出した

 まだ奴に操られているのか心配したが、

 どうやら今は眠っているようだ


 俺は協力してくれたバーナビー達に礼を言い

 1度ロニー達が居る場所に戻ろうと思った



ダミリア

『コッチの魔装機は

 私達がローズストーン国に届けておくね』


ザシャータ

『お前はその女を隊長の元に届けてやれ』


ネル

『ありがとう、本当に助かったよ。

 後の事は任せるよ』



 俺はバーナビー達に別れを告げ

 ロニーの元にウェルチを届ける事にした


 ソフランとチュラムはロニーの看病をしていた、

 ソフランの怪我は大した怪我では無かったようだ


 ウェルチを連れ帰ると

 ソフランとチュラムは泣きながら喜んだ


 怪我で体を動かせなかったロニーも

 首をコチラに向け喜んでくれた


 俺とソフラン達は

 怪我人のロニーとウェルチを

 ローズストーン国に連れ帰った



 ん? 待てよ?

 バーナビー達にロニー達の事を教えたか?

 何故隊長の元に連れ帰れって言ったんだ?


 ・・・・・ま、いっか

 女帝機のクレオパトラを見て

 そうだと分かったのだろう...多分!!


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