8章 波乱の戦い 58話-異世界と女子高生
〈58-0 revenge〉
手や足の感覚が無い
動かそうとしても動かないのではない
その物が無い感覚だ
暗い部屋だ、誰が私をここに連れて来た
何故私は生きている
最後に残っている記憶は
あのムカつくハルタン・ベルナンデスに
やられたって記憶だ
許せねぇ、絶対に許せねぇ
プラクト
『気がついたのかい?』
バリル
『どうして俺は生きている
あの時、俺は死んだハズだろ』
プラクト
『落ちている君をここまで運んだんだ、
感謝してくれよ?』
バリル
『手足が動かねぇ、どう言う事なんだ』
プラクト
『君を直して貰った、
だからまだ自由に動かせないのだろう』
バリル
『直した?、どう言う事だ』
バリルは重い首を動かし 自分の手足を見た
そこには
見知った自分の手足は無く
機械の義手や義足が両手足に付けられていた
バリル
『なんだコレ!?どう言う事だプラクト!!』
プラクト
『本来の君の手足はもうこの世に無いよ
見ての通りだ、私達はあの人達に助けられた』
バリル
『あの人?何の話だ!!』
するとバリルの目の前に
見知らぬ女性が現れた
プラクトはその女性に頭を下げていた
バリル
『誰だこの女は!!プラクト!!説明しろ!!』
ディナ
『とてもうるさい子ね
こんなのも機士なのかしら?』
バリル
『誰だって聞いてんだよ!!』
ディナ
『私はディナよ、
今はあの人に使われている貴方達の仲間よ』
ディナの名前を聞き
そんな奴は知らないとバリルは思っていた
だが
その女からとてつもなく強いマナを
マナ探知の魔法が使えないバリルでも気づいた
プラクト
『まず君の手足を動かす練習からだ
私がサポートするから、ゆっくり慣れればいい』
自分がどう言う立場に居るか
バリルには分からなかったが
コレだけは分かった
もう一度あの女、
ハルタン・ベルナンデスにリベンジが出来るのだと
▶︎???
ディナは謎の人物が居る部屋に帰って来た
謎の人物は帰って来たディナに聞いた
謎の人物
『どうだった外の世界は?』
ディナ
『とても素敵な世界よ
魔王がいなくなって魔物まで消えて
でも今の世界と昔の世界では
平和の意味が変わってくるわね』
謎の人物
『協力してくれる気になったかい?』
ディナ
『手を貸さなかったら
一生私をこの世界に閉じ込めるんでしょ?』
謎の人物
『君を過去の悲惨な現実に帰してもいいんだよ』
ディナ
『それも嫌ね』
ディナは周りに置いてある機械や
この世界の資料が書かれてある本を軽く触った
ディナ
『何をしているの?』
謎の人物
『君の仲間、レインとローズにも
この世界に来てもらうんだよ』
ディナ
『そう.....ショックを受けるでしょうね、彼女達は』
謎の人物
『君には僕の作った最高傑作
十二宮達に協力してもらうよ、
この世界を真に平和にする為にね。
魔女や魔装機、そんな物は必要ない
ここから僕達のニューワールドが始まるんだ』
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-1 オッサンと女子高生〉
アケミのフィルプス四号機の暴走を止めたネル
アケミとの戦いで、
彼女は軽く怪我をしていたので
アケミの治療をレインオラクル国でしていた
同じ異世界人同士と言う理由で
オリーブから彼女の事を任されたネル
ネルはアケミの心を開かせる事が出来るのか?
▶︎レインオラクル国 病室
俺は、アケミと同じ異世界人である事を話した
本当の名前が山田って事や
仕事はサラリーマンをしていて
本当の年齢は27歳だって事も
静川明美は18歳の高校生
俺より10歳も歳が離れている
俺が好きなロボットアニメの話をしても
アケミは何にも答えず黙りを決め込んでいた
ネル
『えっと、どうしてこの世界に飛ばされたの?
俺は転生なんだけどアケミは転移って感じだし』
アケミ
『知らないわよ、転生とか転移とか!!
そんなアニメ見たいな事分かんないわよ!!
アニメ見ないし...』
ネル
『じゃあ最後に覚えている記憶は?』
アケミ
『・・・・・言いたくない、
てか色々質問攻めでウッサイオッサン』
オッサン!?
高校生からすれば27歳はオッサンなのか...
少しショックだ
俺が本当の年齢を 言った後と言う前じゃ
態度が全く違ったのに、とんだおませさんだ
過去の事は聞かれたく無いようだ
だが打ち解けなければ何の情報も聞き出せないぞ
ナインやロニーさんに後の事は頼まれたし
オッサンの俺が現役女子高生の心を開かせるなんて
そんな事できたら
世のオッサン達は苦労なんてしていない訳なのだが
ネル
『じゃあ趣味とか、好きな物とかの話を聞かせてよ
部活なにやってたとかでもいいし』
アケミ
『・・・・部活はバレー部だった
趣味は..映画とか、
ミルダの涙とか約束のブーケとかが好き
後グラスタが出てる映画なら何でも見てた』
全く分からん
ロボットアニメの映画とかアル◯ゲドンとか
ミッション◯ンポッシブルとかしか分かんねぇ
それにグラスタって何だ?
ネル
『ごめん、グラスタって何?』
アケミ
『は!?グランドスターズ知らないの?
テレビに出てる大人気アイドルグループでしょうが
それでも本当に日本人?』
アケミの話を聞き 俺は分かった
どうやら俺の居た地球とアケミの居た地球は
似ているようで全く違う星なのだと
タピオカミルクティーとか
ロコモコとかは知っているが
ピリュネとかムラサキミルクティーとか
訳の分からん事を言っていた
アケミ
『ガッカリ、同じ日本人だと思ったら
アンタも異世界人じゃない』
ネル
『悪かったな』
アケミ
『てかジロジロ見んなオッサン!!
女子高生をエロい目で見やがって!!』
ネル
『見てねぇーわ!!、俺には婚約者が居るんだ!!』
婚約者?っとアケミは俺の顔を見て来た
俺は婚約者のエレノアの事を教えると
アケミの態度は更に酷くなった
アケミ
『14歳のお姫様が婚約者って
ロリコンじゃん、キモッ』
なんだろ、凄く心が痛む言葉だ
確かに俺の実年齢は27歳の大人だが
今の俺は15歳の子供なんだぞ!?
確かに気持ち悪いかも知れないが
俺はエレノアが成人するまで
手を出すつもりも無いし
変な目でなんて見ても無い!!
そんな事説明してもキモがられるだけだし
どうしたらいいのか分からずモヤモヤとした
俺が胸を痛めていると
アケミは「お腹空いた、なんか無いの?」
っと言ってきた
コイツ、俺が苦しんでいると言うのに
コレだから現代の若者は...って
そんな事考えてしまうのがもうオッサンなのでは?
俺は外に居る
レインオラクル国の機士に食事を頼むと
機士はパンとスープを用意してくれた
レインオラクル国は食料問題で厳しいと言うのに
ありがたい事だ、
俺はその食事をアケミに渡すと
アケミは恥じらいも無くバクバクと食べ始めた
余程お腹が空いてたのだろうか?
俺はその様子を見ていたら
見んな!!っと怒られた
アケミと仲良くするのは俺では無理そうだ
俺は部屋を出て
オリーブ博士やナインやロニーに
さっきの話をした
オリーブ達も隠しカメラで
俺達の会話を聞いてたようで
ロニーは俺の努力を褒めてくれた
オリーブ
『彼女が何者なのかは分かった
だけど何故彼女が
魔力を体内に宿しているのかが分からない
それを調べる必要があるね』
オノマト
『その必要はないよ』
突如やって来たオノマト博士がそう言った
必要無い?どう言う事なのだろうか?
オノマト博士は彼女のDNAや細胞を調べ
完全に人間だと言う事を証明し
ある薬を俺達の前に出した
不思議で不気味な色の薬を見て
俺は不味そうだなっと真っ先に思っていた
ロニー
『何ですかこの薬は?』
オノマト
『コレは魔力を付与させる薬らしいよ
どこの誰が作ったか分からないけど
多分プルネンに言われて
作っていた科学者でも居たのだろう』
ロニー
『コレを誰かに飲まされたと?』
オノマト
『ご名答!!僕の魔装機を盗んだ犯人が
彼女にコレを飲ませて魔力を付与した
それが何の意味があるのか分からないけどね』
この世界に来たアケミにコレを飲ませた?
何の理由があるかも 何の意味があるかも
分からない推理だな、本当にそうなのか?
だが、考えられる事は他に無いか
オリーブ
『それで何だけどネル君
彼女を元の世界に帰してあげられないかい?
マナリリアンの力で次元の壁を開けば
彼女が居た世界と繋がる事が出来るかも知れない』
マナリリアンの力で次元の壁をか...
確かに、次元の壁を開けば
彼女が居た地球に繋がるかも知れない
出来るか分からないが
彼女を元の世界に帰せる可能性はある
俺はその事を聞き もう一度アケミに会いに行った
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-2 帰りたくない少女〉
マナリリアンの力で次元の壁をか...
確かに、次元の壁を開けば
彼女が居た地球に繋がるかも知れない
可能性は低いが
彼女を元の世界に帰せる可能性はある
俺はその事を聞き もう一度アケミに会いに行った
アケミ
『嫌!!帰りたくなんか無い!!』
えぇぇ、
普通帰りたいと思う物なんじゃ無いのか?
どうして帰りたくないのか聞いても
アケミは答えてくれなかった
アケミの表情は
何処か悲しそうな顔に見えた
俺は隠しカメラを見て首を横に振った
アケミ
『貴方はどうなのよ、帰りたくないの?元の世界に』
帰りたいか...か..
確かに会社や後輩、親や親戚には
迷惑を掛けてしまったな
だが、俺にはエレノアと約束した使命がある
この世界を平和にして
全ての人が手を取り合える
明るい未来にするって使命が
ネル
『俺はいいよ、多分...
元の世界の俺の体は火葬場で燃やされてるだろうし
帰ってもこの体だ、誰も俺の事を知らないさ』
アケミ
『・・・・・アンタには
心配してくれる親や友人が居るでしょ』
何だか重たい言葉だ
アケミの親や友人の事も聞こうかと思ったが
彼女の表情を見て何と無く察してしまった
本当に帰らなくていいのか?そうもう一度聞くと
何度も言わせないで そうアケミは答えた
扉が開き ナインがやって来た
ナインはアケミの顔を見て言った
ナイン
『ダメだ、お前は元いた世界に帰れ』
アケミ
『何でよ!!私は絶対帰らないわよ!!』
ナイン
『お前に誰が魔力を投与したのか
誰がお前をこの世界に連れて来たのかは気になる
だが、この世界はお前が居て良い世界ではない』
アケミ
『ソレはコッチの男だってそうでしょ!!』
ナイン
『なら誰がお前の面倒を見る
誰がお前見たいな怪しい奴を養う
魔力を所持しているだけで
この世界では生きる事すら厳しい
子供の相手をしている程、私達は暇では無い』
ナインの厳しい意見に
アケミは何も言い返せなかった
私は子供なんかじゃ、っと小さな声で
アケミはそう言っていた
確かにこの世界はアケミの世界より危険だ
俺もアケミには元いた世界に帰って欲しい
ナインはそれだけを言って
部屋を出て行こうとしたら
アケミは力強くナインに言う
アケミ
『私は絶対に帰らないから!!
アンタ達の言いなりになんてならない!!』
ナインは何も言わず
アケミの顔すら見る事なく部屋を出た
女の戦いを見てるみたいで
少し俺は恐怖を感じていた
こう言う時 何もできない男なのが悔しくも思う
ネル
『あの人、ああは言うが
アケミの事を心配して言ってるんだぜ?』
アケミ
『ほっといて、
アンタもアイツらの仲間なんでしょ!!』
どうやら何を言っても無理そうだ
俺は大人しく部屋を出て行く事にした
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-3 私達の居場所〉
俺はアケミをどうする事もできず
ノコノコと諦めて
レインオラクル国の塔の中を歩いていた
アケミには悪いがナインの言う通りだ
アケミにはアケミの世界がある
彼女には元いた世界に戻ってもらうべきだろう
俺が色々と考えていたら
アランが現れ、
「アホ面してどうした?」っと聞いて来た
アホ面とはなんだ!!アホ面とは!!
アランの方こそどこ行ってたんだよ!!
俺はアランが何処に居たのか聞くと
久々にレインオラクル国に帰って来たので
妹のアイナに顔を見せに行ってたと言った
妹と一緒に居る時のアランのアホ面を
見てみたかったと俺は心で思いながら
アケミの事をアランに話した
アランもアケミには
元いた世界に帰ってもらった方が
良いと考えてるだろうと思ったが
俺の考えは外れていた
アラン
『アイツがソレを望むなら
好きにさせるべきだと思うが』
ネル
『意外だな、アランなら無理矢理にでも
元の世界に帰す選択を選ぶと思ったんだが』
アランの言う事も理解できる
アケミが帰りたく無い理由は分からないが
彼女が望むなら
この世界に残しても良いのかも知れない
魔力を持っているってだけで
差別するような人間もいるが
アケミなら乗り越えられそうだ
そう簡単に俺は思い込んでいた
俺はアランにも
アケミと話して欲しいと思い
アケミが居る部屋に案内した
だが
アケミは部屋に居らず
監視カメラを見ていたであろうナインは何も言わず
監視部屋の椅子に座っていた
俺はどう言う事かナインに聞く
ナイン
『あの女なら何処かに行った
食事や手当をした私達に礼も言わずにな』
は!? なんだよソレ!?
異変に気づいたロニーも
慌てた様子で俺達の元にやって来た
俺はことのあらすじをロニーに説明すると
ロニーは困った顔でナインを見ていた
ナインの奴も、頑固な一面がある
とにかく俺はロニーに言った
皆で探せばアケミがまた暴走するかも知れない
俺とアランが二人で探すので
ロニーさん達はここで待っていて欲しいと
アランはその事を聞いて
不機嫌そうに「何故俺が」っとボヤいていた
ネル
『ガンドリアを出してくれ
マナリリアンはさっきの戦いで
オリーブ博士に修理を頼んでいるんだ
頼むよアラン』
アランはシブシブ
俺をガンドリアの場所に案内し
アランと二人でアケミを探す事にした
喧嘩して家出した家出少女を探してる気分だ
アランは「おい」っと俺を呼ぶと
森の中の池の近くで
塞ぎ込んでいるアケミが居た
俺はガンドリアから降りて
アケミに近づき アケミの名を呼んだ
アケミは塞ぎ込んだまま 話を始めた
アケミ
『アンタ達機士がしっかりしてれば
魔石採掘場に居たホノヨさんやメルケットや
クラベリアが死なずに済んだのよ』
魔石採掘場での事件の話か..
その事はナインから聞かされた
悲惨な現場だった事もだ
ネル
『アケミが帰りたく無いのは分かった
でもどうして帰りたくない?
俺はエレノアと約束した使命がある
この世界を守るって約束が』
俺の言葉を聞いて アケミは黙った
黙っていたが やがて口を開いて言った
アケミ
『・・・・・私には何も無い、約束も使命も
でも帰れないのよ.....
母に殺されて私はこの世界に来た
だから私には...もう居場所が無い...』
ようやく自分の事を少し話してくれたか
そうか・・・実の母に殺されて
気づいたらこの世界に来たのか
それはツラかったよな
元の世界に帰っても 居場所が無い...か
ネル
『良かったな、居場所が見つかったな』
アケミ
『は?、何言ってんのアンタ?』
ネル
『ツライ事や悲しい事もあっただろうけど
コレからはアケミが好きに生きて良いんだ
居場所が無いなら探せば良いだろ
この世界がアケミの居場所なんだから』
俺はアケミにそう言うと
「バカじゃないの」っと簡単に言われた
そうだ
俺はバカだからそんな簡単そうに何でも言う
実際はもっと大変かも知れない
現実はもっと過酷かも知れない
それでも
居場所が無いなんて言って欲しくなかった
居場所なんて簡単に見つけられる
俺がエレノアにそうさせてもらえたように
アケミのお腹がグウウと鳴り
さっき食べたのにまた腹を空かせたのかと呆れた
アケミ
『見んな変態!!痴漢!!キモ男!!』
ネル
『分かった分かった、
1度レインオラクル国に戻ろう
俺も腹減ったし』
アケミは顔を赤らめ、何も言わず歩き出した
俺は近くにいたアランに
俺とアケミをガンドリアに乗せてくれと頼んだ
しかし
アランはガンドリアに乗せてくれなかった
アラン
『3人は無理だ、歩いてレインオラクル国まで戻れ』
ネル
『へ?』
アケミ
『行くわよネル、
アイツらにも私が残るって事説明しなさいよね』
ネル
『え!?』
トホホ
また俺が貧乏クジを引かされてる気がする
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-4 金貨10万枚〉
俺達がレインオラクル国に帰ると
心配していた
ロニーやオリーブ博士が出迎えてくれた
ナインも心配していたのか
アケミの顔をずっと見ていた
アケミ
『私は帰らない、でも
私は貴方達の邪魔をするつもり無いから』
ナイン
『勝手にしろ』
オイオイ、一言余計なんだよアケミは
ナインも
怒っていたのか許してくれたのか分からないが
それ以上何も言わず何処かに行った
俺達はお腹を空かせていた事をロニーに伝えると
ロニーは心優しく食事を用意してくれた
俺とアケミは用意された食事を食べていると
オノマト博士がやって来て
何かの紙を俺に渡して来た
オノマト
『ハイこれネル君に』
ネル
『何ですかコレ?・・・』
俺は紙を見て黙った
そこには
フィルプス四号機を壊した修理費を要求され
その修理費の値段が書かれていた
金貨10万枚!!!!
そんな大金払える訳無いだろ!!!!
俺は食べていた食事が喉を通らなくなり
オノマト博士にどう言う事か聞こうとした
オノマト
『もうフィルプス四号機は直したから
後はお金さえ払って貰えば僕はそれでOKだよ
そう言う事だからじゃーねー』
勝手にそう言ってオノマト博士は立ち去った
俺は近くに居たロニーの顔を見た
俺の顔が余程変だったのか
ロニーは目を逸らし言った
「この事は私からもオノマト博士に言っとくから
ネル君は安心してディナガード国に帰って欲しい」
っと、いや安心できるかぁぁぁあ
とりあえずこの紙は
デルク司令にでも渡しておくか
後の事はデルクが何とかしてくれるだろう
俺はそう考え
心を無にして食事を食べた
こんなに楽しくない食事は初めてだよ
その日はレインオラクル国に泊まり
次の日にディナガード国に帰る事にした
そして翌朝
俺はバンカーに着くと
アランのガンドリアがいない事に気づいた
どうやらアランは一足先に
ローズストーン国に戻ったのだろう
別れの挨拶ぐらいして欲しかったが
俺もマナリリアンに乗り
ディナガード国に帰ろうとしたら
アケミがやって来て
目を逸らしながら話し始めた
アケミ
『金も無い奴が、いつまでもこの場所に居るな
って言われて追い出された...
だから、私も連れて行ってよ』
俺は無言でコックピットを開け
後部座席にアケミを乗せた
俺とアケミは
一緒にディナガード国に帰る事にした
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-5 寝床を探して〉
アケミをマナリリアンに乗せ
ディナガード国の帰り道
俺は少しでもこの世界の事を知ってもらおうと
俺とマナリリアンの活躍の話をした
始めてディナガード国に来た時の話
ローズストーン国で仲間と
ローズストーン国の機士と戦った時の話
レインオラクル国に
ドルズとプルネンって悪い奴らがいた事も
ネル
『そんでさ、
海の中から魔装機が飛び出して来たんだぜ?
まさか水陸両用の魔装機が居るとは思わなかった
魔装機は水中に入れないからさ』
アケミ
『・・・・・』
ネル
『それで....』
少しでも会話を続けようと俺は喋った
だが
アケミは無反応どころか
話を聞いているかすら分からないぐらい無言だった
こんな奴と2人だなんて耐えられない
ナナミを乗せてた時は
楽しい話し相手になってくれたのに
まだ完全には心を打ち解けてくれないようだ
だが俺は諦めなかった
無言の空気が嫌だったので俺は喋り続けた
ネル
『エレノアと
付き合う事になったのは良かったんだけど
貴族でも無い俺が
王族の姫様には相応しくないらしくて
それで俺も貴族になろうと・・・』
アケミ
『ずっと喋って、アンタ疲れないの?
聞いてるコッチが疲れる』
ネル
『・・・・・』
俺は一瞬で黙った
やがて俺の作り笑顔は消え
無言のままマナリリアンを動かし
ディナガード国に帰っていく
▶︎ディナガード国
バンカーに到着して、
俺とアケミはマナリリアンから降り
ディナガード国の城下街に入った
アケミはディナガード国を見て
綺麗な街っと言った
そうだろう そうだろう
ディナガード国はとても綺麗な国なんだ
故郷を褒められた気分になって
俺は少し嬉しかった
大臣のデルクや機士団の隊長のナラに
アケミの事を紹介しなければならない
とりあえず俺達は
デルクが居るディナガード城に向かった
城の中にはちょうど良く
デルクとナラが一緒に居た
俺はアケミの事を2人に話した
デルク
『ネルと同じ異世界人か
ただの女性にしか見えないな』
ナラ
『魔力を所持しているんですよね?
魔法とかは使えないのですか?』
ナラの問いに、アケミは首を横に振った
今は魔法が使えないだけで
訓練すれば使える可能性があるとデルクは言う
魔法かぁ〜、魔法とか興味無かったけど
機士の人達が使ってるのを見て
俺も少しは使ってみたいと
この世界に来た時思ったな
俺が魔法を使ったらどうなってたのだろう?
だがアケミは魔法とかに興味は無いらしく
働ける場所と住める宿を探していると
2人に言った
ナラ
『ネルさんやナナミさんが
何でも屋と言う仕事をしてましたよね?
お2人の仕事を手伝っては如何でしょう?』
ネル
『住む場所なら学園の寮に部屋が余ってただろ?
そこを使わせて貰えないか?』
俺はナラにお願いすると
ナラは心良く承諾してくれた
しかし
今は寮の改装工事をやっているらしく
余ってる部屋があるかどうか
分からないと言っていた
まあ大丈夫だろ
いざとなれば
サラサやレベッカの部屋に住ませれば良いだけだ
あっ!!
俺はアレを思い出し、例の紙をデルクに渡した
デルクはそれを受け取り、睨みつける様な顔で
「コレは何だ?」っと言って来た
ネル
『いやぁ〜、修理費料と言うか慰謝料と言うか
さっき話したアケミが
レインオラクル国の最新魔装機に乗って暴れてさ、
やむを得ずその魔装機を壊したから
それの弁償代と言うか〜、なんと言うか〜』
デルク
『・・・・・』
それ以上デルクは何も言わなかった
俺は2人に言う事を言ったので
逃げる様にアケミの場所に戻り
アケミを連れ酒場で食事をする事にした
ネル
『ここの食事は美味しいぞ
日本人の口にも合う料理だ』
アケミは「ふ〜ん」っと軽く返事をして
メニュー表をペラペラと見ていた
異世界語で書かれたメニュー表に
文字が読めなかったアケミは
「分かんないし」っと愚痴っていた
俺はマスターに適当に注文すると
マスターが気を利かせてくれたのか
頼んでもない料理まで出してくれた
俺とアケミは美味しくマスターの料理を食べた
食べている時
壁にかかっていた紙に
ウェイトレス募集と書かれた物を見つけた
酒場のマスター バイトを募集してたのか
今度アケミにここで働いてみるか聞いてみるか
その後、俺達は学園の寮に行って
空いている部屋を探す事にした
部屋ぐらい余ってるだろと思っていたが
そんな甘い考えは消え去った
どの部屋も
使われているか改装中の部屋しか無かった
どうしようと俺は焦り
取り敢えず俺の部屋に案内しようと
アケミに言うと
「変な事考えてるんじゃ無いでしょうね?」っと
体を隠すようにしてそう言った
バカヤロウ!!俺がそんな事するハズ無いだろ!!
失礼な奴だと思いながら
自分の部屋を開けると
仕事から帰って来ていたナナミが服を着替えていた
ナナミ
『キャァァア』
俺はごめんと叫び扉を閉めた
それを見ていたアケミは
俺を蔑むような目で俺を見て言った
アケミ
『アンタ、エレノアって彼女が居るのに
あんな子にまで手を出してるの...』
ネル
『誤解だ!!コレには色々とあってだな』
扉が開き ナナミが
「さっきはすいませんでした」っと俺に謝ってきた
外で騒いでいたので
他の生徒達が何事かと廊下を見ていた
とにかく俺はアケミを連れ
自分の部屋に戻る事にした
俺はナナミの事をアケミに話し
どうして2人で
同じ部屋で暮らしているのかの説明もした
アケミは分かってくれたのか
俺の目を見て話した
アケミ
『そう、だったら私とアケミさんでこの部屋を使う』
ネル
『オイオイ、ベッドは2つしか無いんだぜ?
アケミとナナミで1つのベッドは狭いだろ?』
アケミ
『は?何言ってんの、
アンタが出て行くのよ』
ネル
『・・・・え?』
俺はアケミに追い出され
1人夜の廊下で立ちすくんでいた
アレ? どうしてこうなったんだ?
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-6 泊めて欲しい〉
自分の部屋から追い出され
俺は寮の廊下で1人残されていた
部屋の扉の鍵は閉められており
もう俺は2度と自分の部屋には戻れなかった
仕方ない、今日は外で寝るか
そう思ったが
ディナガード国の夜は寒い
外で寝たら風邪でも引くかも知れない
誰かに泊めてもらわなくては
夜も遅いので、城に居るエレノアには頼めない
それに
俺とエレノアが1つ同じ屋根の下で
一緒に寝たなんて知られれば
良くない噂も流れるかも知れない
ここは機士の誰かに頼むしかない
俺は悩みに悩んで
サラサの部屋の前に来ていた
2回ノックをすると
扉が少し開き、サラサが首だけを外に出した
サラサ
『こんな時間に何してんのアンタ?』
ネル
『実は...』
深刻そうに 俺はサラサに説明した
サラサは無言で話を聞いてくれ
何も言わず扉を閉めようとした
俺は扉を押さえ
少しは心配してくれよとサラサに言う
サラサ
『知らないわよそんなの!!
それに私の部屋、フタナと一緒に使ってるのよ!!
アンタのベッドすら無いわよ!!』
ネル
『え?そうなの?』
フタナさんも一緒なのか
なら仕方ないか
俺は諦めてレベッカの部屋に行った
扉をノックすると
白くて綺麗なブラウスを着た
レベッカが部屋から出て来た
寝間着なのだろうか?とても可愛い服だ
俺はレベッカに
事のあらすじを説明した
レベッカは優しく話を聞いてくれた
レベッカ
『そうなんですのね、大変ですわねネルさんも』
ネル
『そうなんだよ、可哀想だろ?』
レベッカ
『夜も寒いですわ、風邪を引かないように
暖かくして寝てくださいね』
それじゃあと思い
俺はレベッカの部屋に入ろうとすると
「頑張ってください」っと
レベッカは最後に言って扉を閉めた
・・・アレ?
なんか違くね?
また俺は1人残された
あと俺が知ってる奴と言えば
レイナやノノカの部屋
間違いなくレイナは俺を泊めてくれない
マルは面識ないから頼みにくいし
ハルタンやハヤトは学生だから
俺の方が意識してしまう
ハルタンぐらいならいいかと思ったが
アイツと寝たら何されるか分からない
俺は大人しく
噴水広場のベンチで寝る事にした
ネル
『寒い、風邪引いたらアイツらのせいだからな』
夜空を見て俺はグチグチと文句を言っていた
アレ?っと何処からか声が聞こえ
俺は目を開くと
機士のフタナがベンチで寝てる俺を見て
不思議そうな顔をしていた
ネル
『どうしてフタナさんがここに?』
フタナ
『夜散歩しないと眠れないんだ、
それよりネルこそどうしてこんなところに?』
俺はフタナに何があったのか説明すると
フタナは「それは大変だったね」っと言ってくれ
良かったら私とサラサの部屋に来る?
っとも言ってくれた
外で寝るより床で寝た方がまだマシだ
俺はフタナにお礼を言い
サラサとフタナの部屋に戻る事にした
部屋の扉の鍵をフタナは取り出し
眠ってるサラサを起こさないよう
ゆっくりと部屋に入った
俺も音を立てぬよう入る
フタナはサラサが眠っているベッドを見て
「良い物見せてあげようか?」っと言ってきた
良い物?何だそれは?
俺は不思議そうにフタナを見ていると
フタナはサラサの毛布を剥がした
サラサは下着姿のままベッドで眠っていた
だからさっき首だけ部屋から出したのか!!
って言ってる場合かーーー!!
サラサは目を擦り起きた
「また意地悪したのフタナ?」っと言って
サラサは笑っているフタナと
俺の顔を見て目を見開いた
サラサ
『どうしてネルがここに居るのよ!!』
フタナ
『サラサとネルって
デキてるって聞いた事あるけど、違ったの?』
ネル&サラサ
『『違う!!』』
俺は誤解だとサラサに謝るが
サラサの拳は俺に目掛け飛んできていた
俺は壁に頭をぶつけ
気絶するように眠りについた
フタナ
『あらら、大丈夫なのアレ?』
サラサ
『知るか!!さっさと追い出してよフタナ』
フタナ
『可哀想だよ』
フタナはネルを抱きしめ
一緒にベッドの中に入った
フタナ
『私が一緒に寝るから
それならサラサも心配無いでしょ?』
サラサ
『うぅ、勝手にすれば!!』
▶︎翌朝
目の前に困っている人が居る
俺はマナリリアンに乗っている
目の前の人が魔装機に襲われてる
助けないと!!
俺はマナリリアンのレバーを握り
マナリリアンを動かそうとした
だが マナリリアンは動かない
必死にレバーを動かすが
マナリリアンは動かなかった
どうしてだよ!!
なんでまた動かなくなったんだ!!
俺はもう一度レバーを握ると
変な感触をレバーから感じた
ん?なんだ?物凄く柔らかい
まるでマンジュウ見たいだ・・・
俺は気がつくと
ベッドの中にいた、アレ?寝ていたのか俺?
確か昨日は寝床を探して
フタナと一緒にサラサに会って
それで・・・
柔らかい感触を手から感じ
俺は自分の手を見ると
誰かの胸を鷲掴みにしていた
!!??
俺は上を向くと
顔を赤らめたフタナが俺を見ていた
フタナ
『激しいんだねネルは』
ネル
『うわぁぁぁあ』
俺は飛び起きた
隣で眠っていたサラサは
どうしたの!?っと俺とフタナを見る
サラサ
『大丈夫フタナ!?ネルがなにかしたの?』
フタナ
『物凄いテクで胸を揉まれてさ
恥ずかしかったよね、アハハ』
サラサ
『この変態がぁぁ』
サラサの拳を見て思い出した
昨日俺はサラサに殴られ気絶したんだ!!
俺は2人に謝り
逃げるように部屋を出て行った
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-7 振り回される〉
ネルが部屋から飛び出した後
フタナは何処かに行き 通信機で誰かと話した
フタナ
『えぇ、そうです
彼はただのマナを持たない人間です
・・・・・彼が危険人物?
・・まさか、私はそう思いません
異世界人だか何だか知りませんが
マナリリアンが無ければ彼に何の力もありません
殺ろうと思えば首だって簡単に圧し折る事だって、
・・・・・分かりました、それでは・・・・・』
フタナは通信を切ると
後ろからサラサがやって来て フタナの名を呼ぶ
サラサ
『いたいた、もう仕事の時間だよ
フタナも一緒に行くよ、こんな所で何してたの?』
フタナ
『ごめんごめん、直ぐ行くよ』
サラサは嬉しかった
フタナの妹 フタマが死に
元気のなかったフタナが元どうり元気になって
しかし、サラサは知らなかった
フタナの真実を...
▶︎ネルの部屋
俺は自分の部屋に戻り
今日の出来事を綺麗サッパリ忘れて
アケミの働ける場所を探してあげる事にした
どの世界でも生きて行くならお金が必要だ
まずは俺達の仕事を
アケミにも手伝わせようと考えていた
ネル
『って事で、当分は
俺達の仕事を手伝ってもらう、いいな?』
アケミ
『べつに...』
別にって何だよ、ハイかイイエで答えてくれよ
最近の女子高生は言葉を略してるから
何言ってるか理解できない事多いんだよな
俺はある事に気づきアケミに聞いた
アケミが着てた服は良くナナミが着ていた服だった
ナナミは沢山の服を自分で買っていた
その服はどうしたのだろう?
アケミ
『ナナミが着ていいって言ったから
私、この世界の服とか全然持ってないし』
そう言う事か
でもナナミの服がピッタリと合って良かったな
まるで仲の良い姉妹見たいだ
俺は微笑ましく2人を見ていると
アケミは険しい顔で言い始めた
それは昨日のあの事にも関係があった
アケミ
『それで何だけど、
当分は私がこの部屋を使わせて貰うわよ
アンタとナナミが2人で暮らしてるなんて
どう考えてもおかしいもの』
確かにそうだが、ん?
俺は自分の部屋にあるはずの
自分のベッドが無い事に気がつき
アケミにどう言う事か聞いてみた
アケミ
『アンタのベッドで
私やナナミが寝るなんて死んでも嫌
アンタのベッドなら外に出しといたから』
ナナミ
『私はネルさんのベッドで
寝ても大丈夫って言ったんですけど』
アケミ
『駄目よナナミ!!
この変態が何考えてるか分からないんだから!!』
は? どう言う事だ?
って言う事は、
昨日はナナミのベッドで2人で寝たって事か?
ふざけんなよ!!だったら俺が
昨日ここで寝ても問題無かったじゃねーか!!
俺は窓の外を見ると
綺麗に捨てられていた俺のベッドと
生活品が置かれていた
俺はドンドンこの女子高生にイライラとしていた
好き放題やりやがって、俺が居なかったら
お前がどうなってたかもわからなかったってのによ
俺は大人だ ここは大人の態度でお手本になるんだ
俺は冷静になり 引き攣った顔で
今日の仕事が何があるかナナミに聞いた
ネル
『今日の仕事は何だっけナナミ?』
ナナミ
『宿屋さんの清掃の手伝いですね』
ネル
『そうか、なら2人で仕事をやっててくれ
自分の荷物を何処かに片付けてから俺も行く』
分かりましたとナナミは返事をして
アケミとナナミは仕事に出かけた
さてと、俺の寝床が無くなった訳だが
どうするべきか?
俺は一度ナラが居る隊長室に向かった
ナラ
『そうだったんですか
改装工事はあと2ヶ月は終わりませんし
どうしましょうか・・・』
ナラは必死に考え 仕方ないと思い
「私の部屋で寝泊まりしますか?
改装工事が終わるまでですが』
っと言ってくれた
正直助かる ナラと一緒だったら
フタナやハルタン見たいにはならないだろう
俺は安心していると「絶対ダメです!!」
っと大声が何処からか聞こえた
隊長室のドアが開き
怒った様子のエレノアが入って来た
どうやら
さっきの話を聞いてたのだろうか
エレノア
『ナラとネルさんが一緒の部屋でなんて
絶対、絶対ダメです!!』
ナラ
『ですがネル殿の部屋がありませんし
ネル殿はエレノア様と付き合ってる身です
私におかしな事をしようとはしないと思います
その用な事がアレば私の魔法で殺しますし』
サラッと悪化ない事を言うなこの人
勿論俺はエレノア一筋だ!!
エレノア
『ですがその様な事私は認めたくありません!!
そうです!、私の部屋で2人で暮らしましょう』
ナラ
『なりませんエレノア様
エレノア様はまだ子供ですし
ネル殿とはお付き合いの段階です』
それもそうだが
俺は何処に行けば良いのだ?
まさか一生野宿って事になるのでは!?
ナラは何かを思い出し
そうだとした顔で俺に教えてくれた
学園の裏庭に使われてない旧倉庫があると
そこには暖房器具もあるし
生活するなら十分なスペースがあるとの事だ
エレノアもそれならと納得してくれた
ベッドや生活に必要な道具は無いので
自分で手配して欲しいとナラは言った
そんな事なら大丈夫だ、俺の部屋にあった
ベッドや生活必需品を運ぶだけだ
俺は早速寮に戻り捨てられていた
ベッドや俺の荷物を旧倉庫に運ぶ事にした
運び終わり
俺はナナミ達の仕事現場に向かった
宿屋の清掃の仕事も終わってたのか
2人は宿屋の叔母さんと2人で話をしていた
宿屋の叔母さん
『助かるよ2人とも
定期的に手伝ってくれるなら
部屋を貸してあげてもいいよ
2人とも部屋を探してるんだろ?』
アケミ
『ありがとうございます、
それじゃあ私とナナミの部屋を貸してください』
ん?何だ?
アケミとナナミは宿で暮らすのか?
アケミは俺に気づき
「そう言う事だから、アンタの部屋返すわ」
っと言った
え?
アケミとナナミは俺の部屋に戻り
必要な物やナナミの持っていた服や荷物を手に持ち
「それじゃ」「ネルさんありがとうございます」
っと2人は言って部屋を出て行った
・・・・・俺は自分の部屋を取り戻した
取り戻したのだが・・・・・
夜も更けて来た、俺は自分の部屋で寝たいのだが
俺のベッドは旧倉庫だ
残されていた
アケミとナナミが寝ていたベッドを見て
今日はここで寝るかと一瞬だけ考えたが
それをアケミに知られれば
絶対アイツは俺をキモがる
・・・・・
ネル
『クソーーー!!、ふざけやがって!!』
俺は1人で旧倉庫から
自分の荷物やベッドを自分の部屋に運んだ
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈58-8 ピクニック〉
翌朝
俺はアケミとナナミに会いに宿屋に向かった
元気そうなナナミと
気だるそうなアケミが宿から出て来て
今日は何をするのか俺に聞いて来た
ネル
『今日はピクニックに行きます!!』
アケミ
『は?』
意味が理解できてないアケミと凄く喜ぶナナミ
2人の反応は全く違っていた
数日前だ
俺はエレノアと一緒に
ピクニックに行くと約束をしていた
異世界に飛ばされたアケミも居る事だ
今日は4人でピクニックに出かけよう
城に着くと
ピクニックバッグを持ったエレノアと
見送りに来ていたナラ隊長がいた
俺はエレノアのピクニックバッグを持ち
ナラに別れの挨拶をしてピクニックに行く事にした
ナラ
『姫様の事は頼みますよネル殿』
ネル
『任せてよ、近くの丘に行くだけだ
危険な事なんて無い』
ナラ
『ナナミさんも居るなら安心ですが...』
どう言う意味だ、
俺だけだと安心出来ないって意味か?
エレノア
『行ってきますナラ、いきましょネルさん』
ネル
『うん』
俺はエレノアの可愛らしい服を見て
可愛く返事をした
▶︎海の見える丘
俺とエレノアは手を繋ぎ
ランランルンルンと言いながらスキップしていた
そんな俺達を見て
アケミは真顔で、ナナミは幸せそうな顔をした
アケミ
『アレがネルの婚約者?』
ナナミ
『そうですよ、エレノア姫様です
ディナガード国のお姫様なんですよ』
アケミ
『ネルの中身はオッサンでしょ、
ソレがあんないたいけな子供とデレデレして
気持ち悪すぎでしょ』
ナナミ
『今のネルさんは15歳の子供ですよ?
別に不思議ではありませんけど』
何処か納得できてないアケミと
どうして不思議に思うのか理解できないナナミ
俺は2人に「着いてきてるか?」っと確認した
そして綺麗な丘に到着して
俺はエレノアと近くの木に腰を掛けた
アケミとナナミも海を見ながら2人で話していた
エレノア
『5年後、10年後また一緒に来たいですね』
ネル
『そうだな』
エレノア
『その時は、私達の子供もいたりなんかして...』
エレノアとの子供...
俺は明るい未来に夢を膨らませた
食事にしましょうとエレノアは言って
アケミとナナミを呼び4人で食事をする事にした
ナナミは俺達に美味しいハーブティーを作ってくれ
エレノアは作ってきたサンドイッチを俺達に渡した
エレノアの料理は
最初は食べられるレベルでは無かったが
今は凄く上達している
前までは実験台のモルモットの気分になっていた
ナナミのハーブティーも
仕事で覚えたのかとても美味しい
とても幸せな時間を感じ
俺もアケミも幸せそうな顔をしていた
エレノア
『何ですかアレ?』
エレノアがそう言うと
後ろから青い蝶が飛んできた
俺とアケミが蝶だと気がついたが
エレノアとナナミは
ソレが何なのか分かって無い様子だった
ナナミ
『綺麗ですね』
ゆっくり羽ばたき 青い蝶はアケミに近づくと
蝶は強く輝き出し、俺達を光の中に包んだ
アケミ
『なに!!』
ネル
『エレノア!!手を離すな!!』
エレノア
『ネルさん!!』
アケミは気がつくと
ネルやエレノア ナナミもその場から消えていた
空は赤く 海は干上がり
草や木、全ての生物が存在していなかった
まるで
世界の終わりを見ているかのように
アケミは後ろを振り向くと
そこにはディナガード城と空の上に浮かぶ
大きな何かが宙に浮いていた
アケミ
『何なのアレ!?』
魔装機の数倍以上の大きさ
その宙に浮かぶ物を見て
アケミはとても危険な物だと思っていた
やがて目の前はテレビの砂嵐の様に真っ暗になり
気がつくとアケミはネル達に囲まれ
さっきの場所に戻っていた
ネル
『大丈夫かアケミ!!』
エレノア
『なんだったのでしょうか、今のは?』
アケミは体を起こし
自分は大丈夫だと皆に言った
しかし
今見た不思議な光景は
アケミは皆には言わなかった
next▶︎59




