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魔装機マナリリアン  作者: ロア
   WORLD of END 6章
53/120

6章 平和な世界 43話-久しぶりのローズストーン国

〈43-1 さよならの言葉〉


▶︎ディナガード国 学園


 アランがディナガード国を去る1日前


 その日はアランのお別れ会を

 学園の食堂で行われていた



キャシー

『寂しくなるねアラン君』


アイ

『またディナガード国に来たら私達に会いに来てね』


オシコ

『是非次はレインオラクル国の機士

 ナイン様も連れて来てくださいね!!』


ハヤト

『コチラも色々勉強になりました、

 是非またガンドリアとお手合わせ願います』


ハルタン

『次は土産持って来いよ!!』



 いつもの表情でアランは

 生徒達から花束や土産物を受け取っていた

 みんなアランとの別れを悲しんでいるんだろう


 時間は直ぐに過ぎ

 あっという間に次の日になった


 俺はデルク司令に行って来ますといい

 アランと一緒にガンドリアに乗り込んだ


 ガンドリアは空を飛び

 凄いスピードでローズストーン国に飛んで行った



ネル

『ガンドリアは速いな、マナリリアンや

 ドラグーンより速いんじゃ無いか?』


アラン

『おい、ローズストーン国に付くぞ』



 もう付いたのか!!

 流石レインオラクル国の魔装機だ

 とんでもない性能してるな


 俺はイモータリティの皆んなと

 ローズストーン国まで歩いて旅した事を思い出し

 少し思い出に浸っていた


 アランはローズストーン国の街の中に

 ガンドリアを止めその場で降りた



▶︎ローズストーン国 街中



ネル

『この場所にガンドリアを置いとくのは邪魔だろ

 さて、どうしようか』



 俺達が立往生していると

 遠くから俺達を呼ぶ声が聞こえて来た



アズサ

『英雄のガキ共じゃん、

 今日は何しにローズストーン国に来たのよ?』


ネル

『アズサ隊長さん、えーと深い用事とかは無いけど

 リオンや街の人達の様子を見に

 あと、シャロにも挨拶しときたくて』


アズサ

『そう言う事、シャロの墓なら

 リオンが大樹の近くに建ててたわよ』



 ガンドリアは何処かの倉庫に移動させた後

 俺達はアズサに連れられ

 街の中にある大樹の場所に案内してもらった


 アズサが言うにはリオンは別の場所に建ててたけど

 ロニーに言われこの場所に墓を移したらしい


 シャロと書かれた墓と

 セリカと書かれた墓が並んでいた

 片方は俺が知らない名だった


 俺とアランはシャロの墓に腰を屈め

 手を合わせ目を閉じた




 会いに来るのが遅くなってごめんなシャロ

 リオンから聞いたよ

 シャロが死んだアランの命を救ったんだってな

 シャロは凄いよ、

 誰かを助ける力を誰よりも持っていたと思う

 俺もマナリリアンも

 シャロに一杯助けてもらった

 誰よりも頑固でワガママで

 そして、誰よりも諦めない心を持ってたよ


 それと

 リオンに俺を怒ってヤレって言ったんだって?

 リオンの奴怒るどころか

 俺が無事だった事に泣いて喜んでたよ

 アイツに無茶言うのは辞めてやれ

 まぁ、その後レイナやハルタン デルク司令とかに

 心配させた事で一杯怒られたんだけどな

 あの時思ったよ

 もう誰の心配も掛けたくないって


 だからシャロ

 俺やリオン、アランの事も

 心配せず見守っていてくれよ




 俺はシャロに伝える事を言い終わると

 目を開けアランの方を見た

 アランは目を閉じたまま言った



アラン

『俺の命はこのフェアリーの物だ

 俺があそこで死んでいたら

 妹を救う事も、

 ドルズを倒す事も出来なかったかも知れない

 だから...俺の命は...』


ネル

『あんまりシャロを不安にさせんな、

 アイツはウジウジしてる奴が1番嫌いなんだ

 俺もリオンも

 もちろん皆んなもシャロに助けられてる

 だから、お前もそんな顔すんなよ』



 アランは目を開け「すまない」と言った

 その言葉はどっちに言ったんだよ?


 俺は墓を去ろうとすると

 アランはセリカと書かれた墓を見て何かを考えてた

 セリカと言う人物は俺は知らないが

 アランとも何か関わりがある人物なのだろうか?



ネル

『おい、行くぞアラン』



 俺の言葉を聞き

 アランは何も言わずその場を去った



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈43-2 お約束〉


 シャロに挨拶をし終わった俺達は

 アズサに連れられ街の広場に向かった



アズサ

『2人ともお腹空いて無い?

 クレープ屋の屋台が近くにあるんだけど

 食べて行かない?』


ネル

『いいですね、アランはどうする?』


アラン

『お前らに任せる』



「決まりね」っと言ったアズサは

 大きな街の広場にある

 屋台のクレープ屋に連れて行った


「すいません」と店員を呼ぶと

 なんだか聞き覚えのある返事が返ってきた


「少々お待ちを‼︎」と声とともに

 クレープ屋の店員服を来た

 元レインオラクル国のナンバーズ

 ラッキー•トロピカルが現れた


 俺もアランも驚いた 何故彼女が

 こんな所で屋台のクレープ屋などやっているのかと

 確かラッキーは

 ローズストーン国を襲った敵として

 牢屋の中に入れられていると聞いたのだが



ラッキー

『おや?アランさん久しぶりですね!!

 そちらは英雄様のネルさんですか!?

 初めましてラッキー•トロピカルと言います!!』


ネル

『ちょっと待ってアズサさん!!

 どうして彼女がこんな所にいるの!?』



 動揺する俺にアズサは半笑いで教えてくれた


 今三ヵ国は同盟関係を結び

 三ヵ国共和同盟として1から歩み寄ろうと

 新しく国同士の大きな組織を作ったらしい


 共和同盟は争いを無くし

 技術や作物、多くの物を提供したり分けたり

 より良い暮らしを作ろうとしている組織らしい


 ラッキーも元敵とは言え

 ドルズに操られていた被害者

 彼女にも職を与えたアズサは

 クレープ屋の屋台の店員として

 今は働かせているのだと言う



アズサ

『もちろん制約はあるけどね

 ラッキーは魔装機に乗ってはならないとか

 人を傷つけたら即牢屋に逆戻りとか』


ネル

『そうなんですね』


ラッキー

『このラッキー!!

 新しい人生を1からこのクレープ屋で始めます!!

 夢は三ヵ国に私のお店を開く事です!!』


アズサ

『頑張んなさいよ』


ラッキー

『ハイ!!アズサオーナー!!』



 なんだか俺の知らない間に

 世界は大きく変わってたんだなと

 色々実感させられる


 ラッキーが作ってくれたクレープはとても美味しく

 俺とアランは

 一瞬でクレープを食べ終わっていた


 こりゃ三ヵ国に店を開くのは

 遅くないかも知れないぞ?



 街の中をボンヤリ見ると

 俺は今まで気づかなかったある異変に気づいた



ネル

『....ん?んん!!?? アズサさん!!

 街の中に男性の人が歩いていますよ!!』



 そう、男禁制のこの国に

 普通に男の人が街の中を歩いていたのだ!!


 俺は驚きアズサに聞いてみた



アズサ

『アンタ達だって男でしょ?

 どうしてそんなに驚いてんのよ?』


ネル

『ソレとコレとは話は別でしょ!?

 俺達は特別だから国に入る許可を貰ってたのかと』


アズサ

『ふふ、冗談冗談

 言ってなかったわね』



 アズサが言うには

 ドルズのグランバルファルスを倒した後

 世界から魔物が消え

 とても安全な世界になったのだと言う


 世界が魔物の脅威から

 恐れなくてすみ平和になった事で

 今まで危険なグレートホールがある都心の街に

 男性を住ませなかったらしいが

 魔物が消えた事でマナの低い男性でも

 ローズストーン国に出入りや移住が

 可能になったのだと言う



アズサ

『そう言う訳なの、

 だから街の中はカップルで溢れて嫌なのよね〜』


ネル

『そうだったんですね、

 アズサさんも彼氏を作ったらいいのに』



 俺はアハハと笑っていたが

 アズサから笑い声の反応が返ってこなかった


 俺は何かやっちゃったかなと頭を傾け

 アズサの顔色を伺っていた


 アズサの顔色はあまり良く無く

 あ!コレはダメかも

 っと俺は怒られる身構えをとっていた



アズサ

『アンタ!!

 女性にそんな事言って言いと思ってんの!!

 精神年齢27歳なんでしょアンタ!!

 言っていい事と悪い事ぐらいわかるでしょ!!』


ネル

『ごめんなさい、そんなに怒るとは思ってなくて』


ラッキー

『コレはネルさんが悪いですよ』



 グヌヌ、横から横槍を

 そうだ

 馬鹿らしいかもだが、こう言う時は

 褒めたら許してくれるかも知れない

 アズサがチョロイ人だと考え

 俺はアズサを褒める事にした



ネル

『ほら!!アズサさんは顔も性格も素敵だし

 男が惚れるルックスだし

 彼氏が居ないのが不思議だと思ったんですよ

 いや〜、彼氏になれる物なら

 僕がなりたいぐらいだな〜・・・・』



 数秒間の沈黙が続いた


 アレ?なんで?

 大抵こう言う時は何とかなる流れだろ?

 俺世界を救った英雄だろ?


 アズサとラッキーは顔を引き攣らせ

 俺を見て言ってきた



アズサ

『うわぁ、ホントにそんな気色悪い事言う奴いるんだ

 しかもこのタイミングでって、無理矢理褒めて

 許して貰おうとしてんの丸見えじゃん』


ラッキー

『浅はかですよネルさん、

 思考が幼稚、何をしたいのか見え透いています』


アラン

『......』



 俺は2人にとても馬鹿にされた

 アランの冷たい眼差しが更に追い打ちに感じた


 どうしてだぁ

 世界を救ってから

 俺はいい事ひとつも無いんだけど



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈43-3 変わろうとする力は〉


 俺は大人しく

 いや、悲しくクレープを食べていると

 広場の近くで

 スピーカーを使い何かを訴えている人達がいた



大声で話す男

『良いですかローズストーンの国民の皆さん!!

 私達はレインオラクル国から襲撃に耐え

 今こうして生き残っています!!

 悪の権化と呼ばれるドルズ大臣が死んでも

 まだ世界は平和になった訳ではございません!!

 魔業教団や生き残った魔族が

 この世界には残っているのです!!

 魔物が消え魔物からの脅威は去りました

 しかし!!魔族が居る限りマナを持たない

 マナ0の者は魔物化し亡くなられてしまう

 この世界はまだ平和とは呼べないのです!!』



 なんだ?何かの演説か?

 俺はアズサに聞いてみた



アズサ

『あぁ、アレね

 世界を真の意味で平和にしようと

 大声で民衆に言い聞かせてる厄介な人達なのよ』



 アズサはその場から動き

 スピーカーを使い

 何かを訴えかけてる人達の元に向かって行った



アズサ

『コラァ、ここで演説して良い許可は取ってるの?

 この前も苦情で機士に厄介かけてたよね?』


大声で話す男

『機士のアズサさん!!

 貴方は何とも思わないのですか!?

 見てください、向こうに魔族の者と

 ローズストーン国を襲った

 レインオラクル国の機士が居るのですよ!!

 あんな行為をした物達を、

 本当に許して良いのでしょうか?

 ねぇ、ローズストーンの国民の皆さん!!』



 男はアランとラッキーに指差し言った


 俺は嫌な視線を感じ周りを見た

 嫌な大人達がアランとラッキーを

 悪い目つきで睨むように見ていた


 なんだよコレ、嫌な気分だ

 俺は大声で叫ぶ男の前に立ち

 文句を言ってやろうと思った



ネル

『アランとラッキーは過ちを繰り返さないよう

 前に進もうと努力してるんだ、

 大人のアンタ達がそんなんじゃ

 一生世界は平和にならないだろ!!』


大声で叫ぶ男

『コレは英雄様のネル様!!

 貴方の力で魔族や全ての悪を滅ぼしてください』


アズサ

『ハイハイ、もうスピーカーで大声出すのはやめてね

 ネルも、こんな挑発に乗らないの

 あとは機士が何とかするから

 アンタは大人しくしてなさい』



 そう言って

 アズサは変な集団を集め何処かに連れて行った


 なんだよ 気に入らねぇ

 コレじゃあアランとラッキーが可哀想だ

 俺は2人の元に戻って

 大丈夫なのか聞いてみた



ラッキー

『アハハ、仕方ないですよね

 私達がやった行いが返ってきただけなのですから』


アラン

『何故お前がそんなにムキになる?

 関係無い話だろ?』


ネル

『関係無い?ふざけんな!仲間が馬鹿にされてんだ

 ムカつくに決まってるだろ!!』



 アランは無表情で俺を見て

 ラッキーは嬉しそうにしていた


 ラッキーは「優しいんですね」っと言って

 サービスでもう一個クレープを作ってタダでくれた



ラッキー

『オーナーには秘密ですよ?

 タダでさえ売り上げが余りよろしく無いのです

 こんな事がバレたら私怒られちゃいます』


ネル

『ありがとうラッキーさん』



 いえいえ と言うラッキーから

 俺達はクレープを貰った


 俺とアランは広場から移動し

 城の方角に向き歩き始めた


 変な奴らは居たが

 ローズストーン国の街の中は

 相変わらず賑わっていた


 俺はふとさっきの男の話を思い出した

 【魔業教団】

 男は確かにそう言った

 その言葉は初めて聞いたぞ?

 何なんだソレはと思った俺は

 アランが知っているのか聞いてみた



ネル

『なぁ、魔業教団てお前知ってる?』


アラン

『さあな、俺も知らん』


キサラギ

『魔業教団、魔王を慕い崇める集団の名前

 人の命を使い特別な魔術で

 魔王を復活させようとしている組織の名前だよ』



 俺は急に現れた

 ローズストーン国のダイヤモンド隊の隊長

 キサラギ・クルセニアにビックリした


 彼女はローズストーン国の機士で

 女性で最強の人だ

 俺のマナリリアンも

 キサラギが乗る女帝機

 ジャンヌダルクには少し手こずったなぁ


 てか、気配も感じさせず近づき

 俺達の話を聞いていたなんて この人は忍者か?



ネル

『聞いてたんですねキサラギさん』


キサラギ

『久しぶりだねネル君 それとアラン君も』



 アランは黙ってキサラギに頭を下げた


 俺はさっきの話が気になり

 魔業教団に付いて詳しく聞いてみた



キサラギ

『魔業教団に付いて知りたいの?

 でも私が知ってるのはさっきの事だけ

 皆んなもそんぐらいの事しか知らないと思うわ』


ネル

『魔業教団て、この世界を滅ぼし

 魔族の世界にしようとした

 ドルズとかと関係してるの?』


キサラギ

『魔業教団は魔王が死んだ後からいる

 組織らしいからね、

 あの人達とは関係無いんじゃ無いかしら?』


ネル

『そうなんだ』


キサラギ

『ソレに魔業教団は

 10年以上前から姿を見せないと聞くわ

 もう居なくなったのかも知れないわね』



 魔業教団、魔王を復活させようとした奴ら

 もしそいつらがまだ生きていて

 俺達に何かをしようとしたら...

 万にひとつも無い話じゃ無いかも知れない

 俺はその名をしっかりと覚えた



ネル

『そう言えば、リオンや

 レインオラクル国の姫はどうしてるんです?

 まだこの国にいるのですか?』


キサラギ

『リューネ姫ならレインオラクル国に帰ったわ

 彼女は彼女の役目があるんでしょ、

 でも、リューネ姫を溺愛していたアテナ女王は

 リューネ姫が帰って後凄く寂しそうにしていたわ』


ネル

『そうなんですか』


キサラギ

『リオンに付いては.....?、

 丁度良いわ、彼女に案内させましょう』



 彼女?俺はポカンとしていると

 奥からキサラギ隊長と呼ぶ声が聞こえ

 白い制服の機士が駆け寄って来た



ダイヤモンド隊の機士

『キサラギ隊長、アテナ女王がお呼びです

 機士達の現状報告を聞きたいとの』


キサラギ

『分かったわイリマ、貴方にお願いがあるの』


イリマ

『なんですか隊長?』


キサラギ

『この子達を牧場区に案内したげて』



 イリマと呼ばれる人物は俺とアランの顔を見て

 キサラギに敬礼をした



キサラギ

『じゃ!後は任せたわよ』



 キサラギはそう言って

 城に向かって歩いて行った



ネル

『初めましてイリマさん

 ホラ、アランも挨拶しろ』


アラン

『....どうも』


イリマ

『......』



 ん?なんだ?

 イリマさんは何かモジモジとしている


 俺はどうしたのか聞いてみた



イリマ

『いや、私男の人が苦手で

 でも良かった、ネルさんが女の人で』



 ははん、俺を女だと勘違いしているのか

 なんだか懐かしい感覚だな

 俺はイリマさんに教えてあげた


 俺は男だよ!!っと


 

「ヒッ‼︎」っと声を上げたイリマは

 俺達から距離を取った



イリマ

『じゃ、じゃあ、案内します

 距離を開けて付いて来てくださいね?』


アラン

『どうしたんだコイツ?』



 俺は日頃の鬱憤が溜まっていたのか

 見ず知らずの人をからかい楽しんでいた

 ごめんねイリマさん



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈43-4 男嫌いの機士〉


 俺達はイリマさんから距離を開け

 後ろについて行くと

 何処かのバンカーに案内された



イリマ

『ここで馬車の準備をします

 少し待っててください』


ネル

『牧場区って遠いの』


イリマ

『あっはい、遠いです』



 本当に男の人が苦手なんだな

 なんだか可哀想になって来た


 俺はバンカーの中に並んでいた魔装機を見ると

 一際目立つ魔装機が1機置かれていた



ネル

『おぉ!!コレは!!』



 俺は興奮した

 そこに居たのは

 新しくパワーアップしたダンゼルバインZだった

 実物を見るのは初めてだ


 ノノカから聞いたが

 このダンゼルバインZは

 前のダンゼルバインより遥かに強く

 ナンバーズの魔装機を1機倒したと聞く


 ただでさえスーパーな感じのロボットが

 ウイングを付け更にカッコ良くなってて

 男の子なら興奮しない訳ない


 実物のダンゼルバインZを見て

 俺は子供のようにはしゃいでいた



ダン

『流石ネル君だ、私達のダンゼルバインZの

 カッコ良さに気づくなんて、只者じゃないね?』


ネル

『ダンさん、お久しぶりです』



 ダンは嬉しそうにネル達の前に現れ

 ネルと一緒に

 ダンゼルバインZのカッコ良さに惚れ惚れしていた



ダン

『アラン君ももっと近くで見てもいいのだよ?』


アラン

『興味ない』


ネル

『何言ってんだアラン!!

 お前のガンドリアもカッコいいけど

 ダンゼルバインは更にカッコいいぞ!!』



 本当に興味なさそうなアランは

 はしゃぐ俺を呆れながら見ていた


 馬車の準備が出来たのか

 戻って来たイリマは

 ダン副隊長を見て敬礼して挨拶をした



イリマ

『ダン副隊長!!』


ダン

『え〜と、君は誰だっけ?』


タナミア

『イリマ•クルセニア、私の部下だ』



 そう言ってやって来たのは

 ダイヤモンド隊の副隊長

 タナミア・クルセニアだった


 彼女は部下のユナハを死なせたと思い

 その罪で苦労したと聞いたが

 今は立ち直りダンゼルバインZに乗る

 ダンのチームメンバーらしい



イリマ

『タナミア副隊長!!』


タナミア

『どうしたイリマ?

 ネルとアランを連れ何処かに行くのか?』



 イリマは言い難そうに

 俺とアランの顔を見てタナミアに言った


 俺達を牧場区に案内しろと

 隊長のキサラギから頼まれたのだと



イリマ

『ソレでですね、

 サキさんやアマツキさんの方が

 私よりこの仕事向いてると思うんですが』


タナミア

『お前が隊長から頼まれた役目だろ!

 言われた事はしっかりと果たせ、

 それが機士と言う者だ』



 うーんとした顔で

 俺とアランを見るイリマさん


 タナミア副隊長さん

 可哀想だから誰でもいいから変わってあげて


 俺はタナミアに言ってみた



ネル

『そう言わず変わってあげたら?

 イリマさん本当に男の人が嫌いそうだから』


タナミア

『ダメだ、

 私もツライ過去から目を逸らさず生きると誓った

 イリマも過去から目を逸らさず生きて欲しいんだ』



 いや、それとコレとは別問題な気が

 イリマさんも凄く嫌そうに俺達を見てる


 イリマは分かりました副隊長と返事をして

 俺とアランを馬車に乗せ

 牧場区に向け馬車を走らせた


 本当にコレで良かったのだろうか?

 でも男嫌いを克服させたいと思う

 タナミアさんの気持ちもわからなくない

 俺も協力をしてあげようと思い

 イリマさんの後ろから声をかけて見た



ネル

『あのねイリマさん、タナミア副隊長も..』


イリマ

『いやぁぁ』



 俺はイリマさんにビンタをされ

 顔は赤く膨れ上がった

 何故だ 俺が何をした


 少しの優しさが

 誰かの不幸せになったのかも知れない

 倒れている俺を見て

 アランは「大丈夫か?」っと声をかけてくれた


 アラン、お前だけだよ俺の味方は



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈43-5 知らない事だらけ〉


▶︎ローズストーン 山道


 ローズストーン国を出て北に真っ直ぐ進んだ山道


 俺とアランはイリマさんの馬車に乗り

 牧場区と言う場所に向け移動していた


 街を出て山道まで来るなんて

 牧場区と言う場所は結構距離のある場所なんだな


 馬車の中で揺られる事1時間

 俺は外の景色を見てまったりとしていた



ネル

『平和だなぁ〜』



 魔物も居なくなり

 世界は本当に平和になったんだなと感じていた


 そう言えば、魔物もいなくなったんだ

 機士の人達は仕事がなくなり

 暇なんじゃないのか?



ネル

『イリマさん、ちょっと質問いいですか?』


イリマ

『なんですか、

 余り男の人とは話したく無いのですが』


ネル

『さっきはごめんて、

 それより聞きたいんだけど、魔物がいなくなって

 機士の人達は暇なんじゃないの?』


イリマ

『そんな事ありませんよ、悪事を働く

 山賊や海賊などが各地には存在しています

 ディナガードは比較的そのような方々が居ませんが

 ローズストーンやレインオラクルには

 悪い事をする人が少なからずいるんです』



 なるほどなぁ

 そんな悪い事をする人間がこの世界にもいるんだな

 俺はこの世界の事を何も知らなかったんだ


 世界を知らないのは

 俺もアランも一緒なんだな


 ん?待てよ?

 さっき山賊って言ってたけど

 もし今山賊に出会ったらヤバイんじゃ無いのか?


 俺もアランも魔法は使えないし 魔装機すら無い

 コレってマズイんじゃ?



ネル

『大丈夫なんですか、今山賊とかが現れたりしたら』


イリマ

『大丈夫です、私も機士の端くれ

 魔法には自信があります』



 なら良かった

 少し心配してしまった



イリマ

『でも、最近は魔装機に乗る山賊が現れたと聞きます

 もしそんな人達がやって来たら

 マズイかも知れませんね』



 前言撤回、全然良くなかった

 俺はフラグなんじゃと思いビクビクしていた


 俺は何かあったら

 アランに助けてもらおうとアランの顔を見た

 そんな俺の心配も知らず

 アランは無言で俺の目を見ていた


 山道に入ってしばらくすると

 馬車の様子がおかしくなり

 馬が悲鳴をあげ馬車は止まった


 俺はまさかと思い

 イリマさんにどうしたのか尋ねて見た



ネル

『どうしたんですかイリマさん!!』


イリマ

『いやぁぁぁ』



 俺はイリマさんにビンタされ

 倒れた状態で何があったのか聞いてみた



イリマ

『馬車の後輪が外れた見たいで

 少し直す必要があります』


ネル

『そうだったんですね

 何故俺はビンタをされたのでしょうか?』


イリマ

『ビックリしてつい』



 俺とアランは馬車を降り

 イリマさんと一緒に外れた後輪を見ていた


 俺もアランも修理する事などできず

 ただ見守る事しかできなかった


 イリマさんは

 アレ?うん?っと頭を悩ませながら

 馬車の修理に悪戦苦闘していた

 本当に大丈夫なのだろうか?

 もし今、山賊が出たりとかしたら

 そう思っていたら


 岩の上から5機の魔装機が現れた



ネル

『アレって!!』


アラン

『敵か!?』



 現れた5機の魔装機は

 何処となくソーダストに似ている

 ローズストーン製の魔装機なのか?

 色は、黒 赤 青 緑 黄色と

 カラフルな魔装機達だ、戦隊モノか何かか?

 それと5機の魔装機はソーダストに似ているが

 全て違う見た目の魔装機だった

 まさかコイツらが山賊か!?



◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉



〈33-6 ロイヤルフラッシュ〉


 俺達の目の前に

 5機のカラフルな魔装機が崖上から現れた



黒の魔装機からの声

『お困りかな?』


ネル

『誰だお前ら!!』



 俺はアランを盾にしてそう答えた


 5機の魔装機のコックピットが開き

 5人の女達が魔装機から飛び降り

 俺達の目の前に現れた


 そして5人の女は

 戦隊ヒーローの様なポーズを取り名乗りをあげた



ジョーカー

『私はジョーカー・ザ・ブラック

 サンティエルジョーカーに乗るパイロットだ!!』


エース

『エース・ザ・イエロー

 所持する魔装機はオレオールエース』


ダイヤ

『ダイヤ・ザ・ブルー、

 ルフレインダイヤのパイロット』


クラブ

『私はクラブ・ザ・イエロー

 あの魔装機はリュウールクラブ』


ハート

『ハート・ザ・レッドだよ、

 私の魔装機はエセンタルハートちゃんだよ』


5人全員

『私達!!ロイヤルフラッシュ!!』



 ・・・・・・・・

 俺とアランは呆れて何も言えなかった


 まさかダンさん見たいな奴が現れるなんて

 なんなんだコイツら

 俺はそう思っていたら

 イリマはジョーカーに向かって喋りかけた



イリマ

『ポオカさんですよね?

 確か賞金稼ぎになって隊を抜けた』


ジョーカー

『久しぶりだなイリマ、

 ポオカ•クルセニアは昔の名

 今はジョーカー・ザ・ブラック

 ロイヤルフラッシュのリーダーをやっている!!』


イリマ

『ダイヤモンド隊を抜けて

 こんな事をやってるなんて』



 なんだ?知り合いなのか?

 俺はどう言う事かイリマに話を聞いた


 ポルカ...

 ジョーカーは元ダイヤモンド隊のメンバーで

 今は賞金稼ぎとして各地を移動して

 悪人を捕まえているらしい


 なんだ、悪い人じゃ無さそうだな

 俺はテッキリ、

 さっき聞いた山賊なのかと勘違いしてしまった



ジョーカー

『おいクラブ、馬車を直してやれ』


クラブ

『分かったよ隊長』



 クラブと呼ばれる人物は俺達の馬車を修理し始めた


 俺はクラブと呼ばれる人物にお礼を言った



クラブ

『気にしないでください、

 こう言うのが好きなんですよね』


ネル

『そうなんですね』



 きゃー可愛いっと叫ぶ声が聞こえ

 俺は何事だと思い振り返った


 ハートと呼ばれる180cmぐらいの大柄な女性

 アランを抱きしめそう叫んでいた


 アランは不機嫌そうに嫌がっていた



アラン

『離せ女!』


ハート

『ツンツンした所も可愛い!!

 アレ?向こうの子も可愛い!!

 隊長!!この子達お持ち帰りしませんか!!』


ジョーカー

『それは誘拐だぞハート』


エース

『ハートのああ言う所は正直疲れます』



 俺もハートに持ち上げられ

 俺とアランは一緒にハートに抱きしめられていた


 なんだろ、悪くないかも


 俺は少し照れていると

 エースと呼ばれる人がハートを怒り

 俺達は解放された



イリマ

『ポオカ、あの魔装機はなんですか?

 それにこの人達も、

 どうしてダイヤモンド隊を抜けたんですか?』


ジョーカー

『コイツらは私と一緒な賞金稼ぎの仲間だ

 あの魔装機はクラブが作ってくれたんだ

 どうだ?凄いだろ?』


イリマ

『じゃあどうして...』


ジョーカー

『世界が平和になっても悪人は何処にでもいる

 ローズストーン国の優しいやり方では

 いつまで経っても悪は滅びない

 私達は自分達の意思で戦うと結束したんだ』



 なるほどね

 この人達も色々あるんだなぁ


 奥で静かに本を読むダイヤに

 俺は興味本位で話をかけて見た



ネル

『貴方は話に混ざらないの?』



 ダイヤは俺の声に気がつき

 本を読むのを止め俺の目を見て来た


 俺は持ち前のスマイルでダイヤを見ていると

 ダイヤは本を片手に持ち

 その本で俺の頭を叩いてきた



ネル

『イタ‼︎、何すんだよ‼︎』


ダイヤ

『子供は嫌いなの、騒がしいから』



 なんだコイツ 感じ悪い奴

 お前のメンバーの方が騒がしいだろ!!


 ロイヤルフラッシュの人達に

 馬車を修理してもらった俺達は

 皆に礼を言い牧場区に向かった


 まだ頭が痛い

 本の角って破壊力あるよな



クラブ

『アレが噂の英雄、ネルとアラン』


ハート

『普通の子供と同じだったわね』


エース

『いつかお手合わせ願いたいですね』


ジョーカー

『だな』



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〈43-7 モフモフとイライラ〉


▶︎ローズストーン領 牧場区


 牧場区に着いた俺達は

 リオンが何処にいるのか辺りを見渡す


 辺り一面大草原が広がり

 山の上なので

 空気がよく空も見渡せる素晴らしい場所だった


 なんだかここの空気は好きだなっと感じていると

 奥から大きな牛に似た見た目の獣が

 コチラに向かって走って来た



ネル

『うお!!魔物だ!!』


アラン

『魔物は絶滅しただろ、アレは動物だ』



 動物? あぁそうか

 こっちの世界に来て初めて動物を見たので

 魔物かと勘違いしてしまった


 でも

 何故今まで野生の動物を見た事無かったのだろうか

 それなりに旅はして来たハズだが



イリマ

『野生の動物なんて基本居ませんよ、

 動物は魔物の恰好の餌なんですから

 基本動物は人間が飼育して、そして

 その肉が皆さんの食卓に運ばれるんですから』



 そうだったのか、そりゃ見かけない訳だ


 奥で動物の世話をしているリオンの姿を見かけた

 俺はリオンが聞こえるぐらい大きな声で

「おーい」っと呼びかけた



リオン

『ネルさんアランさん!!

 お久しぶりです!会えて嬉しいです!』


ネル

『元気にしてたかリオン?

 さっきシャロに挨拶して来たんだ、

 アランも挨拶しろ』


アラン

『....あの時は世話になったな』


イリマ

『リオンさんお仕事お疲れ様です』



 リオンとイリマは

 なんだか普通に牧場の事で話を始めた


 アレ?イリマは男性嫌いなハズでは?

 どうしてリオンと普通に会話できているんだ?



リオン

『僕も最初は嫌われてたのですが、

 一生懸命動物達の世話をしていたら

 なんだか認められた見たいで』


イリマ

『リオンさんは男の嫌らしさがないと言うか、

 だから普通に話しやすいんです』



 なんだ?

 それは俺達がいやらしい男に見えるって事か?

 失礼しちゃうぜ


 牛の様な動物と戯れ合うリオン

 俺はその動物がなんなのか聞いてみた



リオン

『ウモウシと呼ばれるらしいです

 フワフワで可愛いんですよ』


ネル

『本当だ!!めちゃフワフワ!!』



 こんな動物が居たなんて

 俺はウモウシのフワフワの虜になってしまった


 俺とリオンは

 ウモウシと遊んでいると

 遠くから誰かがやって来た



ショコラ

『リオンさん、今日の仕事はもういいですよ

 後は私がやりますので、

 皆さんとゆっくりして来てください』



 この人はローズストーン国の機士

 アメジスト隊の副隊長さんだ


 リオンはショコラに礼を言い

 イリマさんの馬車で

 一緒にローズストーン国に帰った



▶︎ローズストーン国


 イリマさんと別れを告げ

 リオンと一緒に美味しい料理が食べれる店に行った


 美味しい食事を楽しみながら 俺達は話し合った



ネル

『流石料理の都ローズストーン国

 どの料理もレベルが高いな』


リオン

『この店はロニーさんに教えて貰ったんです』



 ロニー•アバンタイト、

 ローズストーン国の機士

 トパーズ隊の隊長


 そう言えばまだ彼女には会ってないな?

 総隊長のアズマさんが亡くなった後

 皆のまとめ役をやっていたと思ったけど



リオン

『トパーズ隊の皆さんは

 レインオラクル国復興の為そちらに行ってます

 キサラギ隊長やアズサ隊長が

 今は機士の皆さんを指示していますよ』


ネル

『そうなんだ、ロニーさんも大変なんだな』



 楽しく食事をしていると

 外が何やら騒がしくなってきた


 なんだと思った俺は

 外の様子を見に行って見た

 そこには

 大柄な男が子供を怒鳴っていた


 よくも積荷を落としたな

 弁償出来んのかよっと怒っている


 俺は止めに入ろうと思い立ったが

 直ぐに機士の格好をした者が

 男の間に入っていた



紫の制服の機士

『子供相手にそんな怒ってもしょうがないでしょ!!

 周りの方もこの子も怯えています』


大男

『あぁ!?機士さんは加害者の味方なんかよ!!』


紫の制服の機士

『ですから落ち着いてください、

 詳しい話はコチラが聞きますので』


大男

『ウルセェ、コッチは積荷を壊されてんだ!!

 黙っていられるかよ!!』


紫の制服の機士

『仕方ない』



 機士の女は男に向け「スリープ」と魔法を唱えた

 男は地面に倒れ眠っていた


 紫の制服の機士は俺に気づき

 俺の側に近寄って来た



紫の制服の機士

『貴方は!!もしかして英雄のネルさん?』


ネル

『そうだけど、貴方は?』


ウェルチ

『申し遅れました、私はウェルチ•アシャール

 アメジスト隊の機士をやらせて貰ってます

 3英雄に会えて光栄です』



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〈43-8 YESロリッ子NOタッチ〉


ウェルチ

『申し遅れました、私はウェルチ•アシャール

 アメジスト隊の機士をやらせて貰ってます

 3英雄に会えて光栄です』



 アメジスト隊の機士?って事はこの人は

 そう思っていると

 アランとリオンも店から出てきた



アラン

『金も払わず何処に行くんだ』


リオン

『まあまあ、いつもネルさんにはお世話になったので

 今日は僕の奢りですから気にしないでください』



 あ!そう言えばそうだった

 俺は何も考えず店を出ていたからな

 リオンには迷惑を掛けてしまった


 ウェルチはアランにも挨拶をしていた

 アランは無愛想な挨拶をした


 倒れた大男を見て

 俺はどうするんだろうと思っていたら

 遠くからウェルチを呼ぶ

 聞き覚えのある声が聞こえて来た


 やって来たのは

 アメジスト隊隊長のココ•フレデリカだった

 ココは俺がいる事に気がつき

 いつもの無表情な顔で俺に引っ付いて来た



ココ

『ネル、来てたんだ 嬉しい』


ネル

『ココさん、そんなにベタベタしないでください

 街中なんですよ』



 俺は必死にココを引き剥がそうとしたが

 ココはびくともしない

 まるで足が磁石のようにくっ付いている見たいだ



ココ

『土の魔法を使って

 靴と地面を一体化させてる

 そう簡単には動かせない』



 そう言う事か!!

 コレだから魔法を使える奴は!!


 俺とココがベタベタしているのを見て

 街の子供が「アレ何してるの?」とか

「あら〜」とかの声が聞こえてくる


 ウェルチは大男の件を隊長のココに詳細に話した



ウェルチ

『と言う訳なんです隊長、

 とりあえず私の睡眠魔法で眠らせましたが

 どうしましょうか?』


ココ

『なるほど...じゃあ死刑で』



 ココは考える事なく即答した

 オイオイ大丈夫なのかよアメジスト隊の隊長は?



ウェルチ

『そんな簡単に処刑なんて出来ませんよ

 一応この型は被害者なんですから』


ココ

『ならアズサが居る

 ガーネット隊の本部に連れて行って

 後の事はアズサがなんとかしてくれる』



 そんな人任せで大丈夫か?

 俺はアメジスト隊の団員達を少し同情した

 こりゃショコラさんが疲れる訳だ


 ウェルチは応援を呼び

 大男と大男の壊れた荷車を

 ガーネット隊の本部に運んで行った



リオン

『何事もなくて良かったですね、

 魔物の脅威が去ってから

 人同士の争いが多くなりましたからね』


ココ

『そうなの、最近じゃ強い山賊も目撃されてて

 機士の何人かも被害を受けた』


ネル

『え!?大丈夫なのそれ?』


リオン

『金目的だけで

 命までは奪おうとはしなかったらしいです

 それでも許せない事なのですが』


アラン

『ドルズから世界を守ったと言うのに

 まだ世界は平和にはなっていないと言う事か』



 俺は少し落ち込んでいた

 確かにアランの言う通りだ

 魔族や他種族と戦った人間達は

 次の敵が居なくなると人同士の争いが始まっている


 だけど



ココ

『それでも今の世界は平和そのもの

 英雄の3人が守った世界だから

 後は機士の仕事、だから気にしてはいけない』



 そうだ!!ココの言う通りだ


 俺はココが

 こんな言い事を言ってくれるなんて思ってなかった

 だけど

 そんなにベタベタされると

 男としてもマズイ


 俺は必死にココを離れさそうと強く押す



ネル

『いい加減離れてください!!』


ココ

『ねぇネル』


ネル

『なんですか!!』


ココ

『触ってる』



 俺は必死に強くココを押してたら

 隊長の小さな胸に手が当たっていた

 いや モロに両手で触っていた


 それに気がついた俺は

 あぁあぁ、っと声にならない声で叫んでいた


 その小さな胸は

 マシュマロのように柔らかかった

 無いはずなのに確かにそこに何かが合った

 俺は犯罪臭のある自分の行為に

 心を強く傷つけられていた


 まさかこんな小さな女の子に

 手を出してしまうなんて

 俺のいた世界だったら事案、いや

 それどころか逮捕されてもおかしくない


 ごめんなさい神様

 俺は精神年齢27歳だが決してロリコンじゃ無いんだ

 信じてください、コレは不意の事故なんです


 顔を赤らめ両手で顔を隠す俺の姿を見て

 アランは無言で俺を見て

 リオンは照れながら下を見ていた


 しっかり見ててくれリオン、アラン

 法廷の証人として会うかも知れないのだから



 ヤレヤレとしたココは

 魔法を解きネルから離れた



リオン

『ココさん、

 あまりネルさんを揶揄わないであげてください』


ココ

『照れるネルも可愛い』


アラン

『人間と言う生き物は、変わった生き物だな』



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