プロローグ 現世
俺は普通のサラリーマン
会社勤めをしている男性で
今年で27歳になる。
趣味はロボットアニメを見る事
子供の頃スーツを着た戦隊ヒーローが好きで
よく真似とかしてた
その中でも、デカイロボットに乗って
戦うシーンが大好きだった
オモチャもいっぱい買ったなぁ
そこからいろんなロボットアニメを見た
徹夜で何作品も見てたから
母親に怒られた時の思い出は
今となっては良い思い出だ
※
1人で昔の思い出に浸っていた男田中は
夕暮れ時の居酒屋で
会社の後輩高橋とお酒を飲み楽しんでいた
高橋
『先輩飲み過ぎですって、
明日も仕事あるんですから早く帰りますよ』
高橋はそう言って勘定を持って席を立った
田中
『高橋‼︎まだ俺の話しは終わってないゾ
いいか、ガン◯ムってのは奥深い作品なんだ
お前本当に理解出来てんのか…ヒク』
田中は酷く酔っ払いながら叫んだ
高橋は呆れ顔で会計を済まし
うるさい田中を引っ張り店を出た
田中
『聞いてるのか高橋、ガン◯ムってのは』
高橋
『先輩聞いてますって
それにその話し何百回もしてますよ、
それよりタクシー呼びます?
家近いんでしたっけ?』
田中
『たくよ〜・・・・
てかまだ6時じゃねぇか!!夜はこれからだゾ』
だだをこねる田中を
後輩高橋はあやしながら携帯を取り出し
タクシーを呼ぼうと電話をしようとしていた
それを見た田中は
「呼ばなくていい歩いて帰る」っと言い歩き始めた
高橋は心配だからと言う事で
先輩田中を家まで送る事にした
2人は少し歩いて
夕日が沈む橋の上を渡っていた
高橋
『それにしても先輩はロボット好きっすよね?
会社のディスクの上にも
なんかゴツいの置いてるし』
田中
『まぁな』
夕暮れ時の橋の上で
2人はたわいもない話しをしていた時、
高橋は喋りながらふと橋の下を見た
高橋
『まじ恥ずかしいんすからアレ、
それにこの前だって・・・』
橋の下を見た高橋の顔色は変わっていた
田中は「おいっどうした?」と言い
橋の下を覗き見ると・・
橋の下の川に子供が溺れていた
川沿いの土手にはバットを持った子供達がいる
何かを叫んでいるようにも見えた
高橋
『せっ先輩アレって‼︎』
高橋は青ざめた顔でそう言った
田中
『助けるぞ』
高橋
『え⁉︎でも先輩酔ってますし
それに土手までかなり距離ありますよここ、
川の流れも今の時間だと早まってますし
それに自分は泳げませんし』
高橋がブツブツ独り言を言っている間に
田中は柵は越え川に飛び込んだ
高橋
『田中先輩!?』
高橋は橋の上から叫ぶ
田中は溺れている子供を抱きかかえて
土手まで泳いだ 数十分、慣れない泳ぎで
高橋は急いで土手の方に走った
数分の時間が数時間にも感じた...
気がつくと田中は土手まで辿り着いていた
意識が遠のいていく、薄れゆく視界には
救急車を呼ぶ高橋、泣いている子供達
そして倒れている俺が助けた子供
田中はゆっくりと目を閉じた