10章 もう1人の転生者 80話-今ある幸せを...
〈80-1 青と黄の魔女〉
▶︎地上
洞窟から外に出た伝説の魔女レインとローズ、
外の眩い光に
レインは薄目で辺りを見渡し
ローズは手を広げ開放感のある空気を吸った
外に出る時、この世界にも
マナを探知する魔法が使える者が
居ると言ったディナは
2人のマナを偽造する魔法を使った
外に出て数キロ歩き
周りの景色を見てローズは言った
ローズ
『ディナとあの男が言った通り
未来の世界は魔物も他種族も
滅びてしまったようだな、
匂いが全くしねぇ....』
レイン
『他種族を滅ぼした人間達か・・・・・』
めんどくさい事を
考えたくも無い主義だったローズは
悩むレインに言った、
生き物はいつか死にこの世から消える
その時が訪れただけなのだと・・・
それに、他種族の中には
マナの低い人間を奴隷の様に扱う奴らもいた
ローズの言葉を聞き
ナインはローズの顔を見て言った
「とにかく情報が欲しい
ディナが言っていた場所に行けば
この世界の真実を知れるだろうな」
ローズ
『確かディナガードか
レインオラクルかローズストーンの
どれかに行けって言ってたよな?、
私達の名前が付けられた国が有るなんて
なんだか変な気分だぜ』
レイン
『何処に行きたい?』
ローズ
『そりゃ私の名前が付いたローズストーンだろ!!
どんな素晴らしい国か見てみてぇ!!』
魔装機技術が発達した
レインオラクル国に行きたいと
レインは考えていたが、
どの国に行っても本で情報は得られると考え
何も言わずローズストーン国に行く事にした
ローズストーン国はどっちだ?
っとローズは聞くとレインは無言で道の先を見た
レイン
『ディナに聞いておくべきだったな』
ローズ
『長い旅になりそうだぜ・・・ま、いいけどさ』
数時間歩き
近くの村を発見した2人は
食料を探しに村に入った
村の行商人と会ったレインは
現在地と
ローズストーン国がどの方角に有るのか
情報を仕入れていた
行商人
『ここはディナガード国から遠く離れた場所で
ディナガード領に位置する村だな、
ローズストーン国に行きたいなら
この先の分かれ道を右に曲がり
真っ直ぐ進んだ先にあるよ、
途中で村とか町とかあると思うから
分からなくなったら聞くといいよ』
レイン
『なるほど...助かる』
行商人が焼いていた肉を見て
ローズはヨダレを垂らしその肉をくれと言った
行商人は串肉を手渡し、銅貨5枚だと言った
ローズ
『金取るのかよ!?』
行商人
『商品だからね、もしかして手持ちが無いのか?』
金が無いなら仕事をするしか無いと考え
ローズはどうしようかと考えた
そう言えば昔
胸を揉ませてやったら
タダで飯をくれた奴がいた事を思い出した
ローズは自前の大きな胸を自分の両手で鷲掴み
揉ませてやるからタダにしろと言い出した、
行商人の男性は顔を赤らめ
ローズの胸を見ないように目を逸らし
そんな事僕はできないと言った
淫乱ローズの姿に溜め息を吐き
レインは銀貨数枚を渡し
その串肉と適当な日持ちする食材を
袋に詰めてくれと言った
どうして この世界の金を持っている?
そうローズはレインに問いただすと
ハッ!?っと気が付き声を大にして叫んだ
ローズ
『お前ディナから金を貰っていやがったな!!
金が有るなら最初から私にも教えやがれ!!』
行商人
『ディナ?』
御伽話に出てくる伝説の魔女
勇気の魔女赤のディナの名前を聞き
行商人はキョトンとした顔で
「伝説の魔女様と
同じ名前だなんてビックリしましたよ」
そう笑っていた
声が大きいローズにレインは睨むと
ア?っとした表情でローズは首を傾けた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈80-2 青と黄の魔女Ⅱ〉
▶︎ディナガード領の村
大きな肉が三つ刺さった串肉を一つ食べると
とても美味しい食い物にローズは感激した
「なんだコレ!?めちゃくちゃウメェぞ!!」
とても喜ぶお客さんに行商人は喜び
料理の都ローズストーン国に行けば
もっと美味しい料理が
食べられるよと教えてあげた
ローズ
『ローズストーン国ってそんなにスゲェのか!!
行くのが楽しみになってきたぜ!!』
レインは村の中を見渡すと
至る所が少し崩壊してボロボロだった、
時間の経過で劣化したのでは無く
何者かが暴れ崩れた事を推測したレインは
この村で何が合ったと行商人に聞いた
少し前に魔業教団と呼ばれる悪い奴らがいて
近くの村を滅ぼし
こっちの村まで被害が出たのだと教えてくれた、
大きな岩で塞がれ使えなくなった井戸を
ディナガード国の機士に
直して欲しいと思ってはいるが
ディナガード国から遠いこの村にまで
中々手が回らないのだそうだ
行商人
『お客さん達ローズストーン国に行くんだろ?
向こうの村から逃げてきた馬が余っているから
お客さん達に馬をあげるよ、
ちょっと待っててくれ』
とても優しい青年に
どうしようかとローズは悩んでいた
馬をお客さん達に手渡し
簡単な地図を描きお客さんに渡し
去って行く2人の女性を見送った
村に戻ると
岩に塞がれていた井戸が
使えるようになっていた、
さっきまで目の前にあった岩が
跡形も無く消えている!!
行商人はとてもビックリして歩き回ると
粉々に砕かれた岩の残骸は
砂埃となり風に舞っていた
馬を貰い
ローズストーン国まで移動するレインとローズ、
レインはローズに言った、
目立つ行動は控えろ、そして自分達の名前も
今この世界で生きる者達に教えない方が良いと
ローズ
『わかったわかった、うるさい野郎だ』
レイン
『・・・・・どうして井戸を直してやった?
親切にしてくれて恩を返したくなったのか?』
ローズ
『・・・水が飲みたくなったから
邪魔な岩を壊しただけだ』
こんな女を
ローズストーン国に連れて行って
大丈夫なのかとレインは思っていた
不安そうなレインにローズは言う
安心しろ、変な真似はしねぇよ
それに・・・・・
ローズ
『私が好きなのは強い奴と戦う事だ、
正直世界を守るだとか壊すとかに全く興味はねぇ
強い奴と戦える方を選ぶだけだからな』
脳筋なローズの考えに
分かりやすく扱いやすい奴だと
レインの唇だけが微笑んでいた
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〈80-3 帰らぬ魂の行く先〉
クリスタルブレードを構えるマナリリアン、
目の前には
シャキャとフォルミナの乗るヘレネビルパリスが
訓練試合をしていたネルは
マナリリアンの魔法を使わずに
シャキャとフォルミナ2人の機士と戦っていた
シャキャ
『私とフォルミナ相手に
剣だけで戦うなんて後悔するぞネル!!』
フォルミナ
『ネルさん、お手合わせお願いします!』
ギャラリーのレインオラクル兵は
機士の2人を応援していた
▶︎レインオラクル国 ネル視点
俺は試合を終え
観覧席で見ていたゴウテツに
クリスタルブレードの調整は完璧だと教えた
ゴウテツ
『過去一番の仕上がりだ』
ネル
『ありがとなゴウテツさん』
試合に負けたシャキャとフォルミナが現れ
流石の強さだと俺を褒めてくれた
シャキャの奴は凄く悔しそうだったけど
レインオラクル国に来てから4日目
アケミの魔法特訓は今も続いている
練習試合で腹を空かせた俺は
シャキャと一緒にうどん屋で飯を食べていた
ズルズルと麺をすする俺と
ひと口ひと口麺を噛みちぎり食べるシャキャ、
汁を飛ばす俺にシャキャは変な顔をして言った
シャキャ
『食べ方汚いぞお前...』
ネル
『麺はすすって食べる物だ、
コレが日本人のマナーだからな』
シャキャ
『汚ねぇマナーだ』
うどんを食べ終わったシャキャは俺に言った、
この前こっちに来ていた
トパーズ隊のピニャラと呼ぶ女、
魔族との戦いで死に
一緒に魔装機に乗っていた子供のミムジィは
今も意識不明で治療室で眠っていると
その話はデルクから聞いていた、
アランとリオンが魔族を倒し
アランの事が大好きだった女の子が
意識を失いレインオラクル国で治療していると
シャキャ
『人ってのは簡単に死ぬし
生きテェと思ってもそうはならない、
力を持たない野郎は
力の有る野郎にヤラレルだけだ』
だから俺は戦っている
目の前で助けられる命だけでも
死んで行った人達を忘れたく無いから....
シャキャ
『私はローズストーン国の人間なんて大嫌いだ!
それは今も変わらない・・・だけど、
私がイジメてやった馬鹿な女が死んで
何だか少し悲しいんだよな...』
ネル
『・・・・お前もそう言う事言うんだな』
ポロポロと大粒の涙をこぼし
机に顔を伏せ声を上げずにシャキャは泣いていた
リーブラって女を倒しても
戦いは終わらないのだろう.....、
1人でも多くの悲しみを消したい
エレノアが言った
世界をマナで繋げると言う言葉の意味には
悲しみを無くし 笑顔で手と手を繋ぎ合える
未来と言う意味だと俺は思っている
破壊の神でも
世界を曇らせるどんな悪い奴でも
俺は戦ってやる!!
最強の力 マナリリアンと一緒に!!
目を閉じていた俺は目を開けると
隣に座っていたシャキャが居なくなっていた、
店主は俺に言った
「代金はネルさんが払うから
帰ると言ってましたよ」
ネル
『あのクソ野郎!!
嘘泣きして食い逃げしやがったなぁ!!』
怒りに燃えている俺はシャキャの机を見ると
涙で濡れた跡が残っていた、
確かにシャキャは泣いていた
それは偽りなのでは無かったのだろう
怒りが収まり
店主に2人分の代金を払った、
店を出た後に、それでも少し腹が立ち
また俺はムカムカと怒りを燃やし始めた
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〈80-4 戦闘記録〉
▶︎レインオラクル国 ネル視点
カタカタとパソコンに似た機械に
文字や数字を打ち込むオリーブ博士、
忙しそうにする博士に
何をしてるのかと俺は話掛けた
オリーブ
『魔装獣が現れた以降の戦闘記録だよ』
ネル
『戦闘記録?』
オノマト博士とオリーブ博士は
ディナガード国やローズストーン国から
これまでの魔装機での戦闘記録を貰い、
魔装獣や山賊に魔業教団
魔族の連中や謎の魔装機の調査をしていたそうだ
最初に現れた蛇型の魔操獣は
俺とマナリリアンで倒し、
その次に現れた鳥型の魔装獣は
アランのガンドリアが倒した。
その後は異世界人のアケミが
フィルプス四号機に乗りレインオラクル国で暴れ
俺とマナリリアンでアケミの暴走を止め
デッドデスターと呼ぶ女山賊を
俺とココの2人で壊滅させた。
ローズストーン国の機士達が
三体目の魔装獣、岩型の魔装獣を発見し
ジョーカー達ロイヤルフラッシュが倒した
魔装機大会に俺やアランやリオンが出場したり
ダンのサンティエルジョーカーが
アランのガンドリアと互角な戦いを見せたり
マナブと呼ばれる無名の魔装機乗りが
リオンのドラグーンを倒したり
大波乱の戦いで大会自体は盛り上がった
大会が終わり夜の食事会の時
ユーリムって魔族達がアランを誘拐して
魔業教団と呼ばれる悪い奴らに渡した、
魔業教団は魔王の血を受け継ぐアランを使い
魔王を復活させようとしていた
魔業教団とローズストーン国の機士達が戦い
その時に現れた四体目の魔装獣
四本足と呼ばれる魔装獣が出現、
更に魔業教団は
蛇型と鳥型の魔装獣をその場に送り込んだ、
魔業教団が魔装獣を召喚して
この世界に被害を出していたのだった....
ダン達ダンゼルバインチームや
ロイヤルフラッシュの人達の力を借りて
魔装獣や魔業教団員を倒す事ができた、
ラプラスと呼ぶ教祖は
自分の肉体を魔界の上位者に捧げ
とんでもない化け物として機士達を苦しめた、
そんなラプラスを倒したのが
ガンドリアに乗ったアケミだった、
アケミが居なければ
あの場で皆死んでいたかも知れない
その時俺は別の相手と戦っていた、
見た事も無い謎の白い魔装機の二人組、
魔業教団を名乗る奴らだったが
今思えば奴らもリーブラが言っていた
この世界を破壊する為に呼び出された
別世界の存在だったのかも知れない
その後は
フィルプスシリーズを盗んだ魔族との戦いや
とてつもない力を持つ天秤の魔装機と
そのパイロットリーブラと戦った・・・
自分を破壊の神だと名乗るリーブラは言った、
この世界はドルズの手によって
滅びの末路を辿るハズだった、
しかし俺とマナリリアンがその結末を変え
未来の歴史を改変をしてしまったと、
そして現れたのが
世界を破壊する者達の存在
それを俺が生み出してしまったそうだ
その他にも
海賊の乗っていた水陸両用魔装機や
狼の姿に変形する魔装機や魔神の情報まで
色んなデータが残されていた
ネル
『それで?リーブラの正体でも分かったのか?』
オリーブ
『ごめんだけど全然だよ』
やはり奴は破壊の神だったのか?
そう俺は考えていると
歴史改変でこの世界が危機に見舞われる可能性を
既に誰かが予言していた可能性が有ると
オリーブは口にした
オリーブ
『アヴィニアと呼ぶ魔女を知ってるかい?』
確か予言の魔女って呼ばれる人だったよな?
昔の人物で、デルクやローズストーン国の
人達が調べてた気が・・・・・
その人がどうした?っと俺は質問すると
予言の書と呼ばれる物をオリーブは俺に見せた
【魔王死すこの世界に3回の試練が世界に訪れる】
1つ、
魔王の血を受け継ぎし者と戦うであろう
2つ、
この世界の者で無い者が世界を混乱の渦に沈める
3つ、
人々は大きな戦いを起こす
これは全てドルズと戦う予言だったのでは?
そう俺が言うと、オリーブは
そうじゃ無い可能性があると言い出した
オリーブ
『見て欲しいのは2つ目の予言、
この世界の者で無い者が
世界を混沌の渦に沈めるって所だよ、
もしかしてコレ、改変後の世界の事を
言ってるとは考えられないかな?』
ネル
『確かに!?』
1つ目がアランの事や
世界を滅ぼそうとするドルズ自身の事を
指しているのだとしたら
2つ目が今の世界を表している可能性も!?
だとすると3つ目は何だ?
俺達は何か強大な敵と戦うって事か?
・・・・・だとしても、
俺とマナリリアンで全て倒すだけだ!!
アケミやアランやリオン
それに機士の皆だって居る!!
俺達は絶対に負けない!!
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈80-5 予言の調査〉
▶︎ローズストーン国
ローズストーン国に滞在していたナインは
アズサ達と一緒に大図書にやって来ていた
オリーブ博士に頼まれていた用事とは
アヴィニア・レイナードと呼ぶ予言の魔女が
書き記した本を調査する事だった
アズサは古い本を手に取り
「ハイ」っと言ってナインに手渡した
アズサ
『言っとくけど、アヴィニアって人の予言は
全部が全部真実じゃ無かったって言われてる、
そもそもこの物置部屋だって
使わない本や読まれていない本を
しまっていた場所だったから』
ナイン
『そうか...』
ペラペラと本を読むナインの隣で
「どうして私が御先祖様の本なんて
探さなくちゃいけなかったのよ」っと
アズサは文句を言っていた
書かれている予言は
全て知られている情報だけで
目新しい物は何も見つけられなかった
オリーブ博士の仮説
ネル君が歴史を改変した事で
世界に混沌が生まれたのでは無いか
もしその仮説が真実だとすると
異世界人のアケミの存在が
新たな混沌を生み出すとナインは考えていた
アヴィニアが最後に残した予言
魔装機がこの世界を滅ぼし
この世界の生物は全て滅びる、
それがどう言う意味なのか
ナインには分からなかった
隣でグチグチとうるさいアズサに耳を向けず
ナインはある事を思い出した、
プルネンが最後に言っていた言葉
「私が何故転生者の話を信じていたのか
それは貴方より前に、もう1人
転生者を知っていたからです、
貴方はもう1人の転生者により殺されます
必ず、この世界は滅びるのですから」
もしかすると2つ目の予言の真実とは・・・
アズサ
『聞いてますかナイン団長さん?
もう時期暗くなるので
図書館が閉まる時間ですよ』
ナイン
『どうして閉まる必要が有る?、
私はまだ本を読んでいるのだぞ?』
アズサ
『この人は・・・・・
皆んな働いてばっかりじゃ無いんですよ!!
仕事が終わって帰る人も居るんです!!』
ナイン
『機士の人間に仕事の終わりなど無い』
何を言っても無駄だとアズサは思い
こんな人の案内を任して来た
ロニーの事を凄く恨んだ
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈80-6 三度目の祭り〉
▶︎ローズストーン国 重役者の集まる会議室
浮かない顔で会議室に入るロニー、
穏やかな顔をする重役者達の顔を見て
凄く嫌な予感をロニーは感じていた
毛深く悪顔の貴族の男
『待っていたよロニー隊長さん』
痩せた貴族の女
『今日は嬉しい話を持ってきたわよ』
そう貴族達は言うが
ロニーは既に嬉しくないと分かり
奥の席に座るレーベン卿の顔を見た
レーベン卿はこくりと頷き
ロニーは顔を上げ
どの様な事なのでしょうか?っと
ロニーは重役者達に聞いてみた
香水の香りが強い貴族の女
『次の出し物を考えていたのよ』
顔の長い貴族の男
『聞くところによれば、英雄のネルが
機士隊長を集め
店を開いた事が合ったそうだな?』
ハゲ太った貴族の男
『メイド喫茶と呼ばれる可笑しな服で接客する店、
そこでロニー隊長も働いていたそうだな?』
えぇ、そう低い声でロニーが返事をすると
目元が細い貴族の女は
「それを出し物とします」っと言った
どう言う意味なのかとロニーは質問した
アメジスト隊の副隊長ショコラの
お婆ちゃんが経営していた喫茶店、
お婆ちゃんは病気で倒れ
このままでは経営が厳しく
どうしようかと孫のショコラは悩んでいた、
そんな時にネルが機士団の隊長達を集め
メイド喫茶をローズストーン国に開いたのだ
メイド喫茶は男女問わず大盛況、
店自体は無くなってしまったが
今でもまたメイド喫茶をやって欲しいと
市民達の声が多く集まっていた
それを知った重役者達は金に成ると考え
好きに仮装する祭りを
ローズストーン国で開催しようと考えていた
ゴルド
『服を貸し出すだけなら低予算で祭りが開けるし
変わった出し物に各国の貴族達も集まるだろう』
歳終えた貴族の老人
『じゃが一つ問題がある...』
問題と言う言葉に、それが何を
意味しているのかロニーにも分かっていた
目元が鋭い貴族の女
『それは信用です、私達がやった魔装機大会や
レインオラクルツアーなども全て敵の襲撃で
市民の人々に悪評を与えてしまいました、
次の失敗はローズストーン国その物の運命を
左右すると言う事です』
レーベン
『正直コレ以上は悪い印象を皆に与えたくない、
コレが最後のチャンスかも知れない
人種を超え分かり合えるその日を
私は夢見ている、どうか頼むロニー隊長』
国の防衛だけなら
ローズストーンの機士達を集めれば問題は無い、
今回は前回と違い
魔装機での戦いや国を離れるのとは違う
それなら問題は無いと思っていたが
1つだけ問題が残っていた
ロニー
『貸し出す衣装を作るのにも
素材やお金も必要です、
誰が工面してくれるのですか?』
若くハンサムな貴族男
『それなら僕に任せてくれたまえ』
立ち上がったのは
イケメン達を集めた街の市長だった
他の重役者達は
ハンサムで清々しい顔をするその者を見て
少し嫌な顔をする者もいた
ハゲ太った貴族は力強く言った
お前は奴隷街の人間だろ
そんな奴に発言の権限など無い!!
奴隷街と呼ばれるのには理由が合った、
ローズストーン国は前まで女性だけの国で有り
男と呼ばれる人間は1人として居なかった、
女性が子を産むのには男が必要だ、
アテナ女王は若くイケメンな男達を集め
ローズストーン国の近くに
イケメンだけが住む街を作った、
強い女の機士は街のイケメンを選び
彼氏にして子供を作る事ができる
だから奴隷街と呼ぶ者もいた
若くハンサムな貴族男は言った
ブサイクが街に居ないだけで
街自体の活気は溢れ、綺麗好きな者も多く
とても幸せな街だと
若くハンサムな貴族男
『僕達を奴隷と呼ぶのも昔の人達の考え方ですよ、
美しい機士とお付き合いできるし
街も綺麗で醜い考えを持つ者なんていませんし
何よりブサイクに気を使わなくて良いのは
ストレスに成りませんからね』
ハゲ太った貴族の男
『なんだと!!』
レーベンは2人を注意した
喧嘩をするならこの話は2人抜きで進めると
不機嫌な顔をして椅子に座るハゲ太った貴族と
丁寧なお辞儀をして椅子に座るハンサム貴族
ハンサム貴族はロニーの顔を見て
イケメンスマイルを見せると
ロニーは何一つ顔色を変えず前を向き続けていた
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈80-7 異性の人〉
▶︎ローズストーン国
重役者達との話を終え
帰ろうとしていたロニーの前に
さっきのハンサム男が現れ
ロニーの手を取り挨拶をしてきた
若くハンサムな貴族男
『次の催し物、一緒に頑張ろうねロニー隊長さん』
ロニー
『はぁ.....』
ハンサム男はロニーの手を優しく触り、
とても綺麗で凛々しく逞しい手だ
可憐で繊細な手なのに
確かな強さを感じさせてくる、
そう言いながら指先に触れた
イヤらしい手つきだったが
ロニーは無反応で
「そうですか、ありがとうございます」
っと返事を返した
コレはチャンスだとハンサム男は思った、
もし自分が総隊長候補のロニーと付き合い
結婚まで出来れば
街の市長としての株も上がり
重役者としての信用も得られると思っていた
若くハンサムな貴族男
『もし良ければ
この後お食事などどうでしょうか?
今後の事などもじっくり話し合いたいので』
ロニー
『結構です、仕事の事なら
機士団本部に報告して貰えれば構いません、
この後も忙しいので私はコレで...』
立ち去る姿も美しく
ハンサム男は立ち去るロニーに
手を伸ばし腕を掴もうとした
すると突然指先が地面に引っ張られ激痛が!!
ロニーは闇魔法である
重力系の魔法を使ったのだった
痛がるハンサム男をその場に残し
ロニーはナインとアズサが待つ
ガーネット隊本部に向かった
▶︎ローズストーン国 ガーネット隊本部
ロニー
『探していた資料は見つかりましたか?』
ナイン
『イヤ....明日の朝、
国に帰る予定だ、皆には迷惑を掛けたな』
ロニー
『キサラギには会いに行かないのかい?』
ナイン
『私と彼女は友達などでは無い、唯の機士だ』
宿を借りていたナインは
2人に礼を言い宿に戻った
疲れて机に倒れているアズサに
次の祭りの事を話した、
若くハンサムな貴族男の事も....
アズサ
『あぁ....アイツね』
何かを知っていそうなアズサに
あの人はどう言う人物なのかとロニーは尋ねた
前に機士の仕事でイケメン達の街を訪れた時
あの男はアズサを総隊長アズマの妹だと知り
もうアピールして
アズサを彼女にしようとしてきたそうだ
それを聞き、
やっぱり変な人だっのだとロニーは思った
アズサ
『私達に彼氏が居たら
アイツも手を引いてたと思うけど・・・・・、
ねぇロニー?私達隊長って彼氏いないよね?
部下の子達とかは
彼氏作ってるって言ってる子も多いのに.....』
それを聞いたロニーは
自分やキサラギの事を考えた、
アズサやキサラギや自分は
好きな異性の男性などいなく
機士の仕事だけで精一杯だった、
アメジスト隊のココは
彼氏は居ないが好きな相手は居る、
そう考えると
自分達の方が変なのだと思い始めてきた
アズサ
『ねぇロニー・・・・・私達って
周りから観たら変よね?』
ロニー
『・・・・・』
◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉◉
〈80-8 絶望の未来〉
▶︎レインオラクル国 ネル視点
俺はオルトマンが言っていた言葉
魔石の真実に付いて考えていた、
オルトマンの口から聞けば良いのだろうが
デルク司令の口からその事を聞きたい
そう俺は思っていた
アケミが待つ部屋に入ると
そこには指先で火の玉を操るアケミの姿が・・・
青く綺麗な火がユラユラと燃え
アケミが指を動かすと
その火は指先の動きに合わせ左右に揺れていた、
俺に足元に指を向けると
青い火の玉は俺の足元に落ち
ボワっと勢いよく燃え上がり消えた
ネル
『うわ!!ビックリした・・・』
アケミ
『どう?魔法使いこなしてるでしょ?』
魔法を教えていたアイナ先生は
簡単な火の魔法を教えてあげたのですと言った、
良いなぁ、俺も魔法とか使える体だったらなぁ
魔法のコントロールも
ある程度できる用になったので
コレであの不思議な力が発動しても
停止できるかもとアケミは言った
ネル
『そうか、それじゃあ
俺の未来を試しに見てくれよ』
アケミ
『発動条件が分からないし無理よそんな事』
それもそうだった、
とにかく魔法のコントロールもマスターしたんだ
コレで皆が待つ屋敷に帰っても大丈夫だろ
俺はアイナやオリーブ博士達にお礼を言って
アケミを連れ屋敷に戻る事にした
オリーブ
『また何か合ったらいつでも来て欲しい
僕達にできる事が有れば喜んで手を貸すから』
ネル
『本当にありがとなオリーブ博士、
ほら行くぞアケミ、マナリリアンに先に乗れ』
アケミもレインオラクル国の人達に感謝して
マナリリアンに乗ろうとした時だった、
アケミの手がマナリリアンに触れると
ゆらゆらとあの青い蝶が何処からか現れた
ネル
『コレはまさか!?』
オリーブ
『未来を見通す力!?』
▶︎青い蝶の力
驚くアケミの手に青い蝶は止まり
アケミの視界が暗く染まった
目を閉じていたアケミはゆっくりと目を開けると
マナリリアンに乗るネルの姿が!!
コレはネルの未来?それとも過去?
周りを見渡すと空は赤く染まり
自然は何一つ無く
地面は揺れ 地中から火が吹き荒れ出ている、
まるでこの世界の終わりを見ているかの様な光景
アケミは怖くなり目を背け別の方角を見た
そこには・・・・・
アケミ
『そんな・・・・・』
滅びたディナガード国の上に
とてつもなく大きな影が浮かんでいた
アケミは魔法をコントロールして
未来予知の力を中断した
息を切らし目を見開かせていたアケミに
ネルとオリーブは
大丈夫かとアケミの事を心配していた
とても深刻そうな表情に
魔法のコントロールが
できなかったのでは?っとネルは思っていた
魔法のコントロールは
何とか抑えられたとアケミは2人に話した
オリーブ
『じゃあ何かを見たって事かな?』
アケミ
『・・・・・何も見えなかった.....』
アケミは自分でも見た光景を言わなかった
もしアレが未来の出来事で
ネルがこの世界を滅ぼすと言う未来予知なら
2人に言わない方が良いと思った
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