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ロボットモノの小説を書くのに必要なこと

作者: 藍戸優紀

 さて、これを開いたということはロボットモノの小説が書きたいのだろう。もしくはすでに書いてるけどどこか迷走してしまっているということだろうか? まぁどっちにしろ、ロボットが、より正確には巨大ロボが好きな人が来ているのだと想定しておく。


 さっさと本題に入れと思っている諸君には悪いが少し前置きの話をしよう。小説を書くときにアクション、バトル物なんかは難しいし、ロボットモノは特に難しいなどということを聞いた人もいるだろう。


 そんな言葉は信用しないでいい、結論から言えばそんなの個々人のセンスしだいだ。少なくとも私は一般的に向いているとされる恋愛描写など欠片も書けん。媒体の向き不向き以上に君の向き不向きの方を意識しなさい。

 実際考えても見てほしい、アニメ化するような人気作品の多くに戦闘シーンがあるはずだ、ロボットが大活躍する作品もアニメ化している。不可能でない以上は可能だし、既に多くの参考にできる作品があるのだ。


 さて、これで挑戦するうえでの第一関門は突破できた。事前に「難しいのでは?」と身構えてしまえば本当に難しくなってしまう。「やってみるさ」と格好つけて挑戦すればいいのだ。


 では早速挑戦のために必要なことを確認していこう。必要なのは四つだけだ。


 まず一つ目だが、ロボットモノである以上はロボットが必要だ。


 いや、なに当たり前のこと言ってんだこのダボが! とか言葉のナイフも、ロケットパンチも向けないでほしい。まず物語を書く前にどんなロボットが活躍する話なのか? を想定するためにもロボットのことを考えよう。それは軍事兵器だろうか? 古代文明のオーパーツだろうか? などといった具合でそのロボットの設定を軽く決めてしまおう。場合によってはこの段階でどんな敵と戦うのかもイメージがより鮮明になることもある。まぁ、つまりは活躍するロボットを作ろうという話だ。




 では二つ目、そのロボットを取り巻くキャラを作ろう。


 さて、ロボットモノとは言え大抵はロボット以外のキャラクターも登場する、そしてその多くは大なり小なりロボットと関りを持つ。その上で設定上出てくる必要があるキャラと不要なキャラも出てくる。例えば超科学によって生み出されたスーパーロボット、となるとそれを作った博士が必要になる。けれども一般的に使われる軍事兵器となるとそういった役割のキャラは必要はなくなる(別に出しても問題もないが)。キャラクターの数は多くなればなるほどに作る側が把握しておかなければならない情報も増える。ここでどれが必要でどれが必要でないかを確認するといいだろう。




 三つ目には何がいるか、それはストーリーである。


 二つ目と順番は前後してもいいが、そのロボットと相性のいい物語を考えるということだ。ここで重要な点だが、ロボットが出てくる話がしたいのかロボットが活躍する話がしたいのかである。ここを間違えると一気に評価が変わってくる。例えばだがロボットが派手に暴れてくれる作品の雰囲気を出しておきながら、あまりにも長期間ロボットが活躍しない話になったとする。そりゃあもう不満を感じるに決まっている。それがたとえどれだけ面白い話を書いていたとしてもだ。牛丼が食べたい人間に、最高級フランス料理を出してもなんか違うという奴だ。ここのバランスを(読者がどう受け止めるかは想像とは異なることもあり得るが)しっかりと自分の中で決めておくことだ。




 さて最後の四つ目、これが一番大事なことである。


 俺の書くロボットが世界の誰が書くロボットよりも格好いいと胸を張っていることだ。ロボットモノの話が見たい人間は大なり小なり格好いいロボットを求める。ならばその客に向かって君の思う最高傑作を叩きつけてやれ。なんだその程度の話かと軽く考えてはいけない。君の宣言する立ちはだかる相手は、それこそ投稿サイトにいる相手だけではない。マジ〇ガーやゲ〇ター、ガン〇ムにエヴ〇ンゲ〇オンが相手だ。それでもなお「俺の書いてるこいつが一番かっけぇ!!」と君だけは信じていなければならない。それを押し出さねばならない。


 そんなのは無理だ? あの偉大な先人たちにはかなわない? そりゃそうだろ、そう簡単に勝てるのなら私は既に書籍化しているし、アニメ化もしている。けれども誰かにとっての一番にはなれるかもしれない。その一番の最初に君自身がなってあげて欲しいということだ。愛されないということほどつらいことはないのだ。


 上記四つがあればロボットモノは書ける。面白いかどうかは置いておいて書けるのだ。やってみなければ何も始まらない、運試し位の軽い気持ちで是非ともやってみてほしい。



 さて、なんともその場のノリと勢いで書き連ねたエッセイだ、読みにくかったに違いない。この文章を読んでくれたことそのものを褒めたい。星五をあげたい。


 その上で私が言いたいことは三つだけ。


 一つはとりあえずやってみろ。極論エタってもいいのだ、書いてみればそれを楽しんでくれる人がいるかもしれない。結構これは嬉しいもんである。読み専の君、書いた小説に感想が付いた時のテンションは良いぞ。一度経験してみてほしい。


 もう一つはロボットモノは良いぞ。古今東西いろんな物語があるが、ある意味でかなり自由なのがロボットモノだ。今まで苦手意識を持ってた人がいるならちょっと適当に何作か読むなり見るなりしてみてほしい。古典も現行もいいモノがたくさんある。


 そして最後、これを書いてるのは人間だし、このサイトに投稿されている作品も(なんか物凄い実験が裏で行われてるとかでない限りは恐らく)人間が書いている。褒められれば嬉しいのだ。という訳で感想とかブクマとか評価とか、かなり軽い基準でやってもいいんだ。面白いと思ったならどんどんやってほしい。



 それではこれを読んだ人が一人でも執筆に挑戦することを、特にロボットモノに挑戦することを祈るとしてここで筆をおこう。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >ロボットが、より正確には巨大ロボが好きな人 えっ、そうなんですか [一言] ロボットはカッコいいより、すぐ壊れたりボロボロになる方が好き 人型じゃないロボットも好き 面白い作品が一…
[良い点] 私が救われました [一言] 自作を愛せと言うメッセージが何より刺さりました……これを書いてくれてありがとうございます
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