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第5話 既視感と名づけ

おまたせしました。普通はこんなペースになります。

「―にいちゃ―――!見て、よくでき――しょ?」

「おぉ、―――いな。やっぱ――――ゃないか?」

「うーん、―――だよ」

(リル?いや、違う。そもそも、ここは…っ!)

 魔王城ではない。しかし、ここがどこかはわからない。めまいがする。靄がかかったように、目の前の景色が薄れていく。

 ()()()()()()()()()()()()()()()。そんな気持ちに反比例するように、目の前の手がかりも、意識も、闇に呑まれていく。


_______________________________________


「だいじょうぶ?」

「…リルか。だいじょうぶだ」

 さっきの光景はなく、いつもの食堂だった。…どうやら夢?のようだ。

「あ、そうだ」

「ん?どうしたんだ、リル」

「きのう寝てるときに名前考えててね、いいの思いついたから言おうと思って」

「へぇ。何て名前?」

「アルトリア。かっこいいでしょ~?」

「アルトリア、アルトリアね。いいと思うぞ」

「いい名前じゃあないでしょうかね。これからもよろしくお願いします、アル」

「えへへ~。これからもよろしくね、アル」

「こちらこそだ。よろしく、リル、ジーク」


_____________________________________


「そうだ、アルは“擬態(ミミクリー)”使わないの?」

「あ~そうだな、できれば人間みたいな姿になりたいんだけどな。できっかな?」

「さあ。想像でできるなら可能性がありますけど…1回やってみたらどうですか?」

「ふむ、じゃあ1回やってみるか」

 アルは床に降りると集中し始めた(見た目わかんないけど)。

(イメージだよな。ええと、こんな感じの…)

 アルのイメージが固まるにつれ、体のほうも変化していく。1m75cmくらいの身長、そこそこ整った顔立ちに、スマートに鍛えられた身体であることがわかる。少し細められた黒い目に、若干乱れた黒髪。一度も見たことがないはずの、しかしアルにとってはどこか懐かしい感じのする青年だ。

「お、できたできた。いい感じだな」

「とてもよくできていますね。これで戦う方法も考えておいたほうがいいかもしれませんね」

「アルすごいねー!あ、でもこれだとわたしがぎゅーってするのとかできないね」

「そんときは戻ればいいだろ。そうだな…この城に刀ってあるか?」

「刀…ですか。倉庫に1本くらいあったと思いますね。あれは扱いが少し難しいのですが」

「なんとなく、使いこなせるような気がするんだ。基本は魔法だし、ダメだったら変えればいい」

「また、あの場所で試してみますか」

「なんだかよくわからない場所だけど、便利なとこだな。よし、ちゃっちゃと準備していくか!」

次回投稿も未定です。

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