プロローグ【託された希望】
初投稿です。
誤字脱字あったらごめんなさい(´・ω・`)
読んでくれたら嬉しいです。
プロローグ【託された希望】
一人の老人が、薄暗い通路を歩いている。その胸元には、沢山の勲章が付けられており、それが軍服であることを示している。
老人は通路の最も奥にまで歩き、突き当りに設置された見るからに強固な鉄扉の前で立ち止まった。
「ここじゃな・・・・・・」
老人は暗証ロックされた扉の取っ手を掴み、軍服の上からでも分るほど全身の筋肉を隆起させ、力任せに引き始める。
扉を開けまいとする鍵が軋み、甲高い悲鳴を上げる。しかし、数秒と耐えることなく土台ごと破壊して。鉄扉は無理矢理こじ開けられた。
破壊された鉄扉のその奥からは白い光が差し込み、暗い環境になれていた老人の瞳は、思わず顰められる。
迷うことなく老人は不鮮明な視界の中、光の中へと歩みを進め、目を光に慣れさせる。
そして老人の瞳には、三人の赤子を庇いながら怯えた表情でこちらを見つめる、一人の女性の姿が映し出された。
老人はその光景に、安堵からか深く溜め息をついてこう呟いた。
「照大よ・・・・・・お主の希望は確かに受け取ったぞ・・・・・・」