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第4話

 ぼくの話を書いているおばさんが言うには、非常にメルヘンチックなお話を見つけたので、予定を変更して登場することになったんだって。


 お姉さんが夕方前にお出かけして、ぼくがお留守番している間は何をしているのかって??ごはんを食べたり、横になったり・・・というのを食っちゃ寝というのか(笑)。


 従来犬にはテレビは見えないって言われてきたんだけど、ぼくはしっかりとテレビを見ることが出来るんだ。東京タワーからの放送よりも、アニメ専門の衛星放送のほうが楽しいんだなぁ。ぼくの仲間も多数登場していることだし。

 夜中でも光って動いているパソコンだけど、さすがにキー操作なることができないので、電源を入れたはいいけど、どのように操作して良いのか、終わらせるのはどうするのか??わかんないのでそのままにしておいたんだ。

 あくる日お姉さんが、画面のスタートという部分をクリックして終了させたけど。終わらすのにスタートって不思議だなぁ。


 テレビも見ないでうとうととしていたときのことなんだけど、お台所のほうから人が喋るような声が・・・しかも一人じゃないんだ。いつの間にこんな沢山の泥棒が入ったんだろう???空き巣に入るのに見張りを頼んだら、見張りが喋な奴で「そんなええ仕事あるんや〜〜」ってことで、我も我もと空き巣に雇用(?)してもらった実例があるけど。この場合でも実行犯は一人だけなんだよね。お姉さんの家はそんなに沢山入ったら床がぬける・・・ことはないだろうけど・・・心配。


 静かに台所に足を忍ばせて、椅子によじ登って・・・音を立てないようにするのは大変だよぉ。椅子に立ってテーブルの上を見ると、ミッキーの人形が楽しそうに踊っていたのでした。

 ぼくに気づいたのか、魔法使いのミッキーが近づいてきて「ぱぐみちゃんだね、私たちのダンスパーティにようこそ」・・・あれ??ぼくの名前どうして知っているの??

「そりゃ私たちは、ぱぐみちゃんが来たときから、知っているよ。ただ人形なので普段は動かないし喋らないけど、見たり聞いたりはちゃんとしているんだよ」

・・・で夜中にダンスパーティなの??

「人間の目があるからだよ。動かないと思っているものが動いたら、びっくりするだろ」

・・・ふ〜〜ん

「よければ、ぱぐみちゃんも踊ないかい??」

・・・おどりたい!!

「じゃ、魔法をかけるね。チチンプイプイハ4ch!!」

 気がつくとミッキーと同じ背丈になってテーブルの上にいたんだ。その後踊ったり遊んだりしたんだ。


「どうかね。楽しいかね」モノクロのミッキーが尋ねてきた。

・・・楽しい、ず〜〜とひとりでお留守番だったから。

「君はいずれ外の空気を吸えるようになるさ。そのときは我々が留守番をすることになるが」

・・・え??、お人形が留守番なんですか??

「そうだよ。留守番をする人形の大きいのは仁王像ってのがあるのさ、もっとも奴が動いたらすごいことになるだろうよ。」

・・・ふ〜〜ん。よくわからないけど。


「ここのお姉さんも楽しんでいるのよ」ミミーちゃんが言う

・・・え??どうやって??

「お姉さんが落ち込んでいるときにはね、魔法をかけて、今のぱぐみちゃんのように小さくなって、一緒に踊ったりしているの」

・・・お姉さんはそんなこと言わないけど。

「現実には私たちと踊っていても、夢の中での出来事と思ってしまうみたいね。実際に人間は沢山の夢を見ているんだけど、覚えているのは一部分だけ。でも脳細胞の中には楽しかったって記憶が刻み込まれているはずなんだけどね」

・・・ふ〜〜んわかんないや。

「でも常にお姉さんを守れるのは、ぱぐみちゃんあなただけなのよ。しっかりがんばってね。」

・・・うん。がんばるね。


 気がつくとベッドの上だった。確かにミッキーマウスの人形と踊っていたはずなんだけどなぁ。

 玄関の鍵が開いた・・・お姉さんが帰ってきた。

「ぱぐみちゃん、ただいま。」

・・・わんわん

「あら。このお人形ここにいてたかしら??」

 見てみるとミミーちゃんがテーブルの上で転がっていた。

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