あとがき
つーわけで、イノセント・ワールドシリーズ二作目・リュージ編「ソフィア告白」はこれにて完結でございます!
いや、ここで一端切りとさせてくださいな!! 前以上に打ち切り臭いんですけど、実際打ち切りに近いんですけど!!
話の終わりを書けたというのもありますが、現状のままだとこれ以上の継続が危険だという判断に至りまして……。ソフィア告白からの怒涛の流れはその辺の事情でございます。
今作、セードー編以上に見切り発車だったんですよね。ここだけの話、毋望之禍 ―ムボウノワザワイ―書き終えた後、若干スランプ気味に陥りましてね……。
次作のネタどうしよう→そういえばイノセント・ワールドに隆司たちいたやん?→異世界ラブコメで書けなかった描写あるやん?→よっしゃイノセント・ワールドでそれやったろ!
……というね? 誰にも同意していただけない、グダグダな流れがあったわけでしてね……。
なんか似たような感覚を俺は知っているなぁ……。あれだ、異界学園の時に同じ感じだった気がする……。異界学園の時のような無力感はないけど、これはいかんよなぁ……。
書いてて楽しかったんですけどね。空手バカ以上に、こんなゲームがしてみたい!というのをぶち込みましたゆえ。
世間じゃそろそろVRが出回り始めるわけですけど、いつになったらイノセント・ワールドみたいなゲームが出ますかねぇ……。いや、システムはともかく、精神をゲーム世界に落とし込むような形式のゲームがね? でて欲しいなってね? 思いましてねー……。
まあともあれ。なんでも話の種になるいろんな刺激は受けるべきだと痛感しましたよ……。ストレスは勘弁ですけど。
イノセント・ワールドの続編ネタ自体はいくつかあるんですけど、これもまたいずれですねぇ。
現状存在するネタは、
・新撰×維新のバン・ブー主役もの
・セードーとその妹の話
・イノセント・ワールドのアイドル警護のために、セードーがアイドル事務所でバイトする話
・ホークアイ主役もの
・闘者組合のオフ会+セードーの道場破り
ですかね? オフ会とかセードーの妹関係は、短編として纏められたらいいなぁ。
さて、いつも通りに初見さんお断りな裏話的あとがきへとまいりましょうかー。グダグダいいわけ臭くなりそうな予感がひしひししますが、戒めもこめましてー。
・ストーリーについて
「ソフィアが隆司に告白する」これに尽きますね。我が処女作においては、あらゆる過程をすっ飛ばして、いきなり愛し合う関係になってますからね……。こう、甘酸っぱさとは完全に無縁でしたね、ええ。
なので、今作において別世界では果たせなかったことを果たしてもらおうと思いましてね。ラブコメスキーなカプ厨としては、これは避けてはいけない話題でしょう! むしろ積極的にやっていかねば!と一応奮起。で、今作に至ります。
前作ではやれなかった、システム周りの補強やら、前作のあの頃、異界探検隊は何してたのん?といった補完なんかも目的としつつ、だいぶ遠回りしながらも目的だけは達成いたしましたよ……。
というか、当初の予定だと「カレンとアマテルの出現に、焦りを感じるソフィア」というのがあって、それに心を押し潰されそうになりながらも、リュージへの想いを自覚したソフィアが、イノセント・ワールドのメインシナリオラストのラスボス戦で盛大に告白をする、という流れがあったり。
奇しくも今作ラストの「二人の愛の共同作業」のネタ元、世界一恥ずかしい告白シーンを意識したものだったりするから、自分の根底に根付く作品ってのはあるもんだなぁとしみじみ思ってみたり。
まあ、それはさておき、途中の話でメインシナリオ進めてたのは、そういう経緯があったんですが、話の流れに違和感というか、無理を感じたというか。いまいちうまく進められなかったんですよね、お恥ずかしながら。
カレンとアマテルが、恋敵にしてはあくが弱い感じだったからなのでしょうかね……? なので、途中から清姫の登場と相成りました。ドストレートに妨害してくるキャラがいたほうが、話の回転がいいんですよね……。割とこっちの方が作りやすいし……。
毎度のことながら情けない話で申し訳ないです……。ああ、ちくせう。
ただまあ、今作は今後につなげられそうなネタとして、複数の勢力を出すのに成功したのはよかったですかね。新撰×維新なんかは非常にネタが作りやすそうです。自分から地雷を踏みにいくトラブルメーカーを登場させられたので。
まあ、トラブルばっかでも困りものですが、今後も、別作品のキャラをぶち込む箱庭として、機能してもらいたいものです。毋望之禍 ―ムボウノワザワイ―の英人たちは、もう少し後になってからになると思いますが……。
・登場キャラについて
メインキャラたちの基本造型は異世界ラブコメ大作戦でほぼ完成していたので、イノセント・ワールドの世界観に合わせての設定改変が主でしたかね。こうしてキャラ数がインフレしていくと、管理が大変になるんでしょうね……。
結構な登場人数なので、メインどころだけ抜粋ー。
・リュージ
元の世界との設定変更が一番激しい主人公でしたね。仲良し四人組からの離脱に、なぞの剣術流派の血統持ちで、許婚が現れたり妹が出来たり……いや、妹自体はいたんですけどね、元から。
初めの特性を再現するために、運動神経にやたら優れた設定になったのも特徴といえば特徴ですかね。恐らく最大の変化は爬虫類系ケモナーから単なるソフィアスキーになったことだと思いますが……。
・ソフィア
メインヒロイン。リュージの代わりに仲良し四人組入りし、レミとマコが親友ポジに。
元の設定を考えると、リュージ並の運動神経があってもおかしくないんですが、そっち方面の設定は一端リセットする事に。別に強い必要もないですしね。
あとはほぼ元通りですかね。追加設定として、ヴァルト師事によるレイピア剣術が追加されたくらいでしょうか。
・マコ&サンシター
この二人も割りと大きな改変があったような? いや、サンシターだけかしら。
マコは、元の作品で銃を作りたがっていたので、こっちではガンマニアのサバゲ女子という事に。作中でそれを活かされる場面はほとんどなかったですけど。銃が出番となると、狙撃とかが主ですかね?
サンシターは、マコのいとこみたいな立ち位置に。おかげでマコちゃんが割りと肉食系なんですが、サンシターは草食系なので早くいい人が見つかるといいね、ってエール送ってます。送った端から叩き落されて、バクッていただくタイミングを狙われてます。
・コータ&レミ
恐らくまったく設定改変が為されなかったコンビですね……。ここまで変わらないとは思わなかったですが。
まあ、元からして、割と完璧超人設定でしたけどね。おかげで影薄かったですが!
今作では完全にサブにまわったので、より影が薄いという。もう諦めております……。
・カレン&アマテル
前半部の恋敵枠。カレンは、大作戦の方に出てきた、告白しないで玉砕しちゃった彼女が元で、アマテルは本作が初出。リュージの隣を狙う割には、本質がよい子だったためか、強引な手段には打って出ずに、後半では清姫に出番を奪われてしまい……。
純粋技量の持ち主としては、カレンは割りとリュージに迫る設定。スキルを三つ同時発動するあたり、とんでもない技の持ち主ですね。
アマテルは速さだけを求めた結果として、単純な実力はリュージやアマテルには劣る感じです。誰かとの連携で真の力を発揮するタイプですね。遺物兵装もそっち系ですし。
・清姫
ストーカー・イン・ザ・VRゲーム。これ、割と後の世の社会問題になるんじゃないですかね……?
単純な実力では、カレン以下アマテル以上の位置付け。純粋技量に偏りすぎているため、ゲームのシステムを利用した攻撃にめっぽう弱いんですよね。
使っているのが純粋な不意打ち用の暗殺剣術というのもあって、剣技の腕前もソフィアとどっこいだったりします。
その分、自身の特性を100%引き出せた場合の実力は、リュージすら降せる可能性があり、ゲームのシステムを最大限利用できれば、どんな場所でも不意打ち可能という、とんでもないプレイヤーになれるはずなんですけど、性格上その頂はどこまでも遠いという。
この作品のあとは、リュージのあとを追い掛け回すヴァイオレンスヤンデレストーカーに暮らすチェンジすると思われます。で、ソフィアに羽虫のように追い払われる日々がやってくるという。
・今作の総評
総じて焦りすぎたかなぁ、って感じでしょうか。
毋望之禍 ―ムボウノワザワイ―書き終えた時期のネタ切れもさることながら、勢いだけの見切り発車……骨子も一応あったはずなのに、どっかいっちゃった感が否めない気がしまして。
まあ、中休み的に書くにはちょうど良かったのかもしれませんねー。一先ず何も思いつかなくてもリュージとソフィアが引っ張っていってくれましたので。頼りになる子らや……。
これは書き手によって異なるのかもしれませんけれど、私はキャラが勝手に動き出すのを待つパターンだったりします。台本を用意してその通りにキャラを動かすこともあるんですが、大体はキャラが勝手に動いてくれます。
なので、元々のキャラがある程度固まっていたリュージたちに大いに助けられました。おかげで最後まで書き上げられたといっても過言ではありませんね……。
本当にありがとう、リュージ。
・次回作について
リュージたちのおかげで、割とネタが復活してきているので、ちょっと今までと方向性を変えてみようかと思います。
小説家になろうのジャンルが再編成されるにあたり、異界転生ものだとか異界転送ものっていう風に分かれたじゃないですか? その中の「ハイファンタジー」って奴に挑戦してみようかなー、と思っております。
なろうの分類としては「現実世界とは異なる世界を主な舞台とした小説」とのこと。今までの作品は、どこかしらで現実世界と繋がっておりましたので、ここらで一度現実世界から切り離して、ファンタジックな世界を1から構築してみようと思っております。
大まかな流れとしては「一人の勇者が大成するための第一歩」って感じですかね。勇者が割りと当たり前の世界で、勇者見習いとして暮らす少年が、一人の勇者となるまでの軌跡というか事件を書く、って感じです。
ハイファンタジーに分類されるような作品は初めてなので、これこそうまくいくかどうかわかりませんが、次作でも御付き合いいただければ幸いでございます!
次作に関してはいつもの通り、一ヶ月程度間をあけての隔日連載でございます!
この口上も、もう何度目でしょうね。いつも通りの手前ではございますが……。
それでは皆様、こんな蛇足的あとがきにまで目を通していただき、誠にありがとうございます。
我が作品が、少しでも皆様の人生に潤いっぽい何かを与えられたのであるのであれば、それに勝る喜びはございません。
もしそうでなかったのであれば、それは私の力不足が原因。どうぞ遠慮なさらずお申し付けください。あり得るかもしれない次の機会にて、全力で挽回したく思います。
それでは、皆さま。
( ゜д゜)ノシ<マタツギノサクヒンデー
ちなみに、メカ戦を中心としたロボットものって、何に分類されるべきなんですかね、大ジャンル。SFってことでいいんでしょうけど……。