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龍牙魔術学園

第一章

プロローグ

広い敷地には数多な花で埋め尽くされていた。全ての花は鮮やかに咲き、一緒の季節に咲くはずもない物まであった。その花畑の真ん中には異様な形の城が建っていた。それはまるでたくさんのキノコが光を求めて一つの根っこから育った風に塔が建っており、周りの花とは違った異様さを放っていた。そこに突如、一人の少年が現れた。ボロボロの布を纏いながら重い足取りで花畑を素通りし、城に向かっていた。彼は城門を潜り抜け、城内へと足を踏み入れたがそこは真っ暗だった。少年は足を止めたが、低く唸ったかと思えば迷わず闇の中へと歩いていった。


龍牙魔術学園はジパング首都の江戸の唯一の魔術専門学校、全国でも若いエリートの魔術師たちが通う名門学校だった。本来、貴族にしか入れなかったが、50年前の社会革命以来、一般人も入学可能となった。校舎は東西南北に分かれており、それぞれの役割を持っている、そしてかなり広く、多くの設備が整っているため、学園都市とも呼ばれることもある。ただ買い物ができないぐらいである。

東区は体育館、武道館、いわゆる体育系の事が行われる所である、反対の西区は科学設備、マキナ設計場、調合室、医療室がある。南区は校門にあり、生徒の授業や、職員室、学園長室がある巨大な四角の校舎が建っている。そして北区にも校舎があり、他の区では行えない部活室があるが、あまり使われていないため、物置と化している、ちなみに、生徒会室はそのとなりにあるゴージャスな塔にある。

鬼崎炎魔はその南区の学園長室の前で深呼吸を何度も繰り返し、その扉の向こうに待ち受けている物に対し覚悟を決めていた。

師匠に龍牙魔術学園に入学するはずが、戸籍が無い為、いろいろな役職がらみの事をしなければいけなかったため、入学のつもりが転入と言う形になってしまった。そして、どういう風の吹き回しか、学園長自らが彼に説明やら学園に必要な事を教えてくれるらしい。

炎魔はツンツンしている自分の白髪を整えるのを諦め、覚悟を決めて頑丈なドアをノックした。

中から低く「入れ」とくぐもり、炎魔はドアを開け、学園長室に足を踏み入れた。学園長室は殺風景な部屋でこれと別に目立ったものは無かった。一つの壁には色んな勲章がかざってあり、部屋の奥の窓からの光がデスクを照らしている。部屋の真ん中には来客用のソファーと学園長用のアームチェアが並んでおり、その肘掛け椅子の前に龍牙魔術学園37代目学園長、松平龍一郎が立っていた。

「うむ、君が鬼崎炎魔君か、ようこそ龍牙魔術学園へ。鷲の名は松平龍一郎、この学園の長を勤めている。」威厳のある低い声で学園長が挨拶してきた。その威厳さを裏付けるように、学園長の背は高く、天井に届くくらいだった。それと同時にゴツイ体つきでまるで巨人が立っている雰囲気だった。髪と髭を長く伸ばし、これもまたカリスマを高めた。

「どうも、鬼崎炎魔です。これからお世話になります。」炎魔は自己紹介して、ペコリと頭を下げた。

「まさか今時山に篭って、一人の師匠の下で修行をしている輩がいると聞いて、驚いたぞ。」フォッフォフォと笑いながら学園長が笑いかけてくる。「しかし、君は何故、師匠の元を離れ、この学園に転校してきたのかね?」

「俺の師匠が‘同世代と交じり合い、経験を積め、さらなる高みを目指せ‘って仰るので、俺をこの学園に入れくれました。」炎魔は答えた。

「ふむ、たしかに、」学園長はうんうんと頷く。「人間は一人では生きてはいけない生き物だ。人と人との関係で繫がりを作り、それを大事にし、人間は強くなる。君は実にいい師匠を持ったようだの。」炎魔は「ども」と言った。

「では、本題に移ろうかの。」松平学園長の眼差しが厳しくなった。「新学期は4月なんじゃが、君は山篭りしていたから、特別に鷲が新入を許可する。君の師匠は律義にも鷲に紹介と挨拶の手紙を送ってきた。全く、彼とは一度は会ってみたいものじゃ。」

「ま、そのうち連れて来ますよ。」

「うむ、期待しておこう。しかし、君も随分変わっておるのう。白髪に紅い眼なんて組み合わせは滅多にあるものではない。それに手紙によれば、君は常識離れした力を持っているとのことだが・・・・実際はどうなのかね?」

「ま、常識離れしているのは合ってるいますが、強いというわけではありません、」鬼崎は説明する、「ただ滅多にない力ってことです。」

「その力とは?」松平は子供みたいに興味津々に尋ねる。

「ぶっちゃけ言えば闇の力です。」炎魔は何事でもないようにあっさり答えた。

しばしの間、沈黙が部屋を包んだ。

「闇の力?」学園長は首を右に傾げた。

「闇の力」炎魔は向いのオジサンに合わせて首を傾げた。

「闇の力とは?」松平は今度は左に傾げた。

「闇の力と言えば闇の力だ。」炎魔はまたしても同じ方向に首を傾げた。

「なるほど、闇の力かの。」首をまた真っ直ぐにして炎魔に笑いかけた。

「そう、闇の力、それ以上でもそれ以下でもない。」炎魔は爽やかに笑い返した。

二人はお茶を啜り、またテーブルの上に置き、ホッと一息付いた。

「判るわけあるかぁぁぁぁぁぁぁあぁ!!!」「ぎゃああああ!!!!」

松平の質問を今のやり取りで誤魔化そうとした炎魔は、部屋が狭いにもかかわらず、学園長に地獄車を掛けられてしまっていた。




ドイツでこんなしょうもないモン書いてんじゃねーと言われるオチはもう見えてますが、どうか何か訂正、アドバイスとかあれば送ってくだせえ、お願いします。

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