第7話 作戦会議閉幕
高校1年生、15歳の天音雫です!
何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!
「まず、異界に渡るには扉を探さなきゃいけないわ。
そして、その扉を知ってる神は数少ない……」
「と、扉?」
「人間界から時雨夜に来るのも扉を媒介にしただろう?
そんな感じで、異界に渡るにも扉を、媒介にする必要があるんだけど……」
「人間界に渡る扉と違って、異界に渡る扉は限られた神しか知らないのよ」
「そうなのね〜」
「渚冬さんと、志乃……さんは、異界につながる扉って知ってるんですか?」
そう問いかければ、
「……いや」
「……いいえ」
「えっ…と、扉を知ってる神様とかは、知ってますか?」
「……知っているけど、あまり……会いたくないわね」
顎に手をやり顔を歪める志乃に瑠依はほんわりと微笑む。
「神様でも、会いたくない神様がいるのね〜」
「じ、じゃあその神様がいる場所だけ教えてくださいっ!
私がどうにかこうにかして聞き出してきます!」
瑠依とは対象的に、威勢よく返答した葵に志乃は大きくため息を付いた。
「葵様1人で行けるような場所じゃないのよ、全くもう。
いいわ、一緒に行ってあげる。」
「良いんですか?」
「…えぇ。気は乗らないけど。」
渚冬様、桜様。それと瑠依様も、ここで待ってて頂戴。場所が分かればすぐに戻ってくるわ」
志乃はその瞳を暗く陰らせる。
「……その神は玲瓏にいるわ。
私と……葵様だけでとどめたほうがいい。」
「……………わかりました」
ぎこちなく言葉を紡ぐ志乃に渚冬が少しの空白の後、肯定した。
「気を使わせてしまってすみません」
「そんなことはないわ。」
何処となく気まずい雰囲気になった。のを全く読まずに、
「私は一緒に行っちゃいけないのかしら?」
安穏とした声音で、しかし眉を下げて瑠依が尋ねる。
「あまり大人数で行く場所ではないわよ。もちろん、葵様は必ずお守りしますわよ」
「……心配だけど、そう言ってくれるなら……」
不安げな顔をする瑠依のその言葉によって今後の行動決め会議は幕を閉じた。