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第20話 You are Princess!!

高校1年生、15歳の天音雫です!

何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです!

体が、上手く動かない。


仰向けになっているのだろうか。


うちによく似た天井が視界に写っている。


さっきまで、赫色の不気味なところにいた。


それが、急に、お化け屋敷の扉が開くみたいな、蝶番に絶対に油をさしたほうがいいような、そんな音がして。


「きゃ〜!!

可愛い可愛い俺の第2王女様が、遂に我が家にやってきたぞ〜!!」


は?


と声を出しかけ、出たのはろれつの回らぬうめき声。


天井の代わりに葵の視界全てを覆い尽くしたのは、葵の父親。


ーーーー今より、かなり若く見える。


一体全体、何がどうなった。


「ほら、瑠依!!

こっちに来てご覧よ!」


「なぁに、パパ?」


「ほら、第2王女のおなーりー!だよ!?」


小さな、しかし、急いだような足音が聞こえ、


「………?!」


「可愛いわぁ…!

私、もうお姉ちゃんなのね!

頑張らなくっちゃ!!」


そこには、幼い姉。

あどけない顔つきの姉が、ベビーベッドに寝かされている、0歳の葵を覗き込む。


一ノ瀬家には、今でも、赤ん坊だった葵と、幼き瑠依の写真がリビングに飾ってある。


その写真と、全く同じ幼さの瑠依が、目の前に。


姉が、縮んだ?


ーーーー否。


その可能性を、自分ですぐに打ち消す。


これは、多分、葵の記憶。 


幼児期健忘で忘れてしまっていた頃の記憶だ。


まさか、罠とはこれのことか。


記憶だと分かったところで体が赤ちゃんでは何もできない。


異界の罠。異次元過ぎる。 

そして、場違いかもしれないが、親バカ&姉バカすぎて恥ずかしい。


「そうだ、お姉ちゃんになるんだ。

だから、」


父親の悲しそうな顔が、赤ん坊の葵の瞳に映る。


「大きくなったら、葵と2人で、ママをーー沙奈を、守ってくれ」


どこか祈るような、消え入りそうなほど小さなその声が、葵の耳に静かにこだました。

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