8:魔法師どうしの対戦について
魔力が無いものであれば、前述の通り威力が通る。
魔法師であれば体内魔力により防御機能が働く。特に火魔法については温度制御がキャンセルされ、魔力が上回らない限りダメージは入らない。
ただし魔力を減らして防御することになるため、魔力が尽きればダメージが通る。基本的に、魔力が上回っていれば対象魔力以上の魔法を使うことでダメージが入る。
モンスターについても魔力が大きな固体はダメージがなかなか入らないため、複数からの集中砲火で対応すべき。
龍などの伝説レベルのモンスターや上級魔法師は高い魔力により、意図せず漏れた魔力が割合としては微小ながら絶対量としては多いため、体表・周囲魔素と自然反応し微小な雷などが発生している。
体表面から何らかの自然現象が見てとれる場合は高レベルであることが確定するため、注意が必要である。
また、魔力の漏れを高精度に制御できるさらに上位の固体・魔法師は魔力が高くとも前述のような現象は発生しないため、体表面の魔法現象が無いからといって上級ではないという判断を下すのはまた危険である。
一部の高慢な魔法師は漏れた魔力を見ては見下す傾向があるがこれは愚なものであり、上級魔法師たるもの下々のものから反感を持たれないように常々注意し、良いイメージを持たれるよう努力するべきであると考える。
ただ一方で前述のような体表面現象と、より高度な制御により抑えられることは度々ニュースでも公になっているはずである。
にもかかわらず、上級魔法師が異動した際には度々体表面魔力漏れ制御まで可能な上級魔法師を、下位と勘違いして扱おうとすることによる衝突事件が発生していることは、下々の者はことごとく学習能力が無いと言わざるをえない。