八話 星影邸での初調理
俺は今、女子と手を繋いでいる。相手は星影さん、俺の好きな人。女子と手を繋ぐのは小学生以来。そんな状況で俺は......
「大丈夫?」
「ワタシハダイジョウブデスヨ。アハハハハ」
「本当に大丈夫!?」
ロボットになっていた。
少しでも自我を戻すと今の俺はなにをしでかすかわかったもんじゃない。好きな人と手を繋いでいる状態で冷静でいられる人間がいるだろうか、いや、いない。あ、なんか柔らかい感触が手に伝わっt
「お昼って肉じゃがでいい?」
「いいよ〜」
「じゃ、じゃあ俺手伝ってくるね!」
「あ、ちょっと」
そこに届くは女神(星影母)からの声。冷静さを一瞬を取り戻した俺は人生で一番の速さでキッチンへとすっ飛んでいくのだった。
『いただきます』
目の前に並ぶは白飯、肉じゃが、サラダ、味噌汁といった典型的な日本食といったラインナップ。因みにサラダと味噌汁は俺が作りました。(ドヤァ)
「あれ、味噌汁いつもより美味しいね」
星影さんの褒め言葉を聞いて心の中でガッツポーズ。でもちょっと気まずかったりもする。姑の前で夫に料理を褒められた嫁的な気持ちです。
「白原くん手際も良かったし、スペースもちゃんと開けてくれるから作りやすかったわよ」
そう語る白原母。前半は嬉しいけど、後半に関してはキッチンが広すぎただけです。ハイ。
因みに作る前に手を洗うときに一瞬だけ躊躇したのはここだけの話。
「これなら光のことも任せられそうね。」
「アハハ。がんばります.......」
おいそこ。コミュ障とかいうな。
「それじゃあ白原くんの家事の実力はわかったし、お邪魔虫は退散しましょうか」
そういってまた自室に消えていく星影母。待って、行かないで〜
そしてまた長机に向かいあって取り残された俺と星影さん。ダメだ。気まずい。
『次回 白原 啓 死s「殺すな!」』
味噌汁って奥が深いって言いますよね。因みに作者は出汁は顆粒のやつで済ませちゃう派です。
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では、またね〜。