六話 円卓会議(机は長方形)(二人だけ)
え、何この空気。冷え冷えなんだけど。というより星影さんのお母さんどこ行った?
「星影さんのお母さんってどこに行ったんですか?」
「えっと......話するなら当事者だけがいいよねとか言って自分の部屋行った......」
その気遣いいらね〜
というより確認しといた方がいいことが何個もあるな。
「星影さんはこの話いつ聞いたんですか?」
「うーん、二週間前くらいかな」
お、話してたら星影さんもリラックスできてきたかな?
というよりも。え、二週間前? 二週間前にもう話行ってたの? 俺その話聞いたの昨日なのに?
後であの父親問い詰めるか。
「というよりこれから一緒に暮らすんだし、敬語なしでいいよ」
「わ、わかったよ」
「緊張してる?」
そりゃしてるよ! 好きな相手の家にいるのに緊張しない方が無理だよ!
「逆に星影さん緊張しなさすぎじゃない?」
「いや、内心バクバクだよ?男の子家にいるの初めてだし」
あ、あいつ呼んだことないんだ(心の中でガッツポーズ)。
「まあここが白原くんの家になるんだから慣れないと疲れるよ?」
無理です。(二回目)
「っていうか星影さんは俺と一緒に暮らすのはいいの?」
「どういうこと?」
「星影さんは俺のし、失恋相手なんだし......」
本人の前で言うのめっちゃ気まずい......
「別に大丈夫だけど」
「マジ?」
「もしかして未練あったりする?」
「そりゃもうたらたらですよ」
初恋だしね
「そうなんだ。ちょっと嬉しいな」
ちょっとかい。
「そんな相手と一つ屋根の下で暮らすのに不安ってないの?」
「ないよ」
「なんで?」
「だって白原くんヘタレだし」
グフっ(致命傷)
「白原くんわたしのこと入学して一か月ぐらいからずっと好きだったでしょ」
「バレてたの!?」
「隠そうと努力してたみたいだけど視線とかでわかるもんだよ」
やめて! 白原くんのライフはもうゼロよ!
「まあ嘘だけど」
「どこから!?」
「白原くん基本的に誠実だしね。信じてるよ」
今の小悪魔的な笑み本当にやめてほしい。抑えられるものも抑えられなくなるから。
「じゃあそろそろ家の案内しようか」
そういって星影さんは立ち上がる。
俺はこれからの生活に一抹の不安を覚えながら星影さんについて行くのだった。
男性が女性を見る視線ってバレやすいって言いますよね。皆さんも気をつけてくださいね(ブーメラン)。
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では、またね〜。