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四十七話 体力テスト

 しばらく運動していなかった俺がいきなり22キロ走った反動はなかなか大きく、筋肉痛が3、4日続いた。そろそろ今日全快かなぁと思っていたころ……


「あ、今日そう言えば体力テストあるね」

「はぁ…」


 出会い頭からそんな事を言い始める凪。いやまあ知ってたけどね? 体操服はちゃんと持ってきてたし。


 体操服忘れかけてた星影さんに『今日体力テストありますよ、お嬢様。』って言って忠告したし。


 でも実際に人に言われるとホントなんだなぁというか形容し難い嫌悪感というか…


 まぁ端的に言うと俺は体力テストが苦手という事である。スポーツとかするのは全然好きなんだけどね。筋トレとかランニングといった黙々とやるようなものはどうしても気が乗らないというか…


 え? じゃあなんで急に22キロも走れたのかって? 星影さんが隣にいたからだよなに当たり前のこと聞いてんの?


 その後朝のHRと着替えを終え、体育館に移動。嫌な嫌な体力テストが始まった。




「今日はシャトルラン以外の競技を出来るだけ終わらせるぞ〜。体育館と運動場にそれぞれはかれるところがあるから、二人一組を作って自由に回るように〜」


 という体育の先生のとても端的な説明をいただき、行動を開始する。集会の話も全部これくらいの長さだったらいいのにね。


「啓、二人で回ろう!」

「そうだな」


 そして地味に入学して一週間ぐらいの一年生に二人組を作らせるのは結構鬼畜の所業では? 凪がいてよかった………


「今日シャトルラン無しでよかった…」

「そう? 僕もシャトルランは嫌いだけど…嫌な事は先に片付けておきたくない?」

「マジ? 俺は基本嫌な事は後回しにしたいタイプだからなぁ」

「でもどうせやんないといけないんだよ?」

「ただでさえ気分が落ち込んでるのを奮い立たせようとしている時に現実つけるのやめて」

「あ、ごめん」


 凪はこういうとこがあるからなぁ。悪いやつじゃないんだけど、いい意味でも悪い意味でも素直と言うか…思った事がすぐ口に出ると言うか……いや悪いやつじゃないんだけどね。


 嘘つけない性格だから信頼できるし……この評価はちょっとよろしくないかもしれないけど。


 まぁ文句ばかり言っても何も始まらないので凪に文句の吐け口になってもらいながらもこなしていく。因みに俺と凪の身体能力はそんなに変わらない。


 長座は高めだが握力やハンドボール投げは目も当てられない。反復横跳びや上体起こしは平均の少し下といったところか。


 そんなこんなで体育館でやる競技を大体終えた俺と凪は、50メートル走をする為に運動場に出てきたのだが……


「あ、星影さんだ」


 ちょうど今から星影さんが走ろうと言うところだった……体操服も似合ってる。なんなんだ、あの人。と言うかポニテ最高、神。


「ん? あ、ほんとだ…っていうか気づくの早かったねぇ〜」

「うるさいぞ、そこ」

「はいはい分かってますよ〜」


 前言撤回。こいつは悪い奴だ。ってあれ、星影さんの隣で走る人なんか見たことあるな? いやクラスメートなんだから見たことあるのは当たり前なんだけど、やけに印象に残っているというか…


「あ、波だ」

「あ~、千夏さんか」

「え、忘れてたの? 啓」

「人の名前覚えるの苦手だから…というか凪こそよく覚えてたな、知り合いかなんか?」

「普通クラスメートの名前は覚えとくもんでしょ?」

「いやでも入学して一週間のクラスメートの女子を下の名前で呼び捨ては普通じゃないだろ」

「なんか自分のこと棚に上げてない?」


 ギクリ


「ソンナコトナイヨ」

「白々しい…まぁいいか。波は知り合いというよr」


「よーい、ドン!」


 そんなことを言っている間に二人が走り出したようだ。凪との会話はいったん切り上げて、二人に注目する。


 ってはやっ!? 星影さんも高校一年生にしては相当早い(啓より余裕で早い)のだが、問題はその隣だ。千夏さんはそんな星影さんとあっという間に大きな差を生み出した…というより何ならまだ加速している。


 といった思考をしている間に千夏さんがゴール、少し遅れて星影さんもゴール。周りからはあまりのレベルの高さに思わず拍手する人も。


 俺と凪もつられて拍手していると、二人がこっちに気づいたようでこちらに歩いてくる。


「白原くん、秋霧くん、お疲れ様です」

「星影さんと千夏さんもお疲れ、すごかったです」

「まぁ私は波さんにはぼろ負けでしたけどね」

「当たり前だよ! 運動だったら負ける気しないから!」

「波、自信があるのはいいことだけど失礼だぞ」

「あ、光ちゃんごめんね!」

「ううん、大丈夫だよ」


 わーお、元気いっぱいだ。全力疾走の後にあれは少なくとも俺には無理だな…というよりやっぱり凪と千夏さん距離感近いな?


「というより凪! 疲れたからいつものしていい!?」

「え、ちょ。こ、ここでではだめ!」

「いやだ! えい!」

「ちょっと待っt」


 ギュム


 唐突に目の前で凪に抱き着いた千夏さん…って


 えええええぇぇぇぇぇ!?!?!?


 一週間ぶりの更新です。もうなんか感覚がおかしくなったのか何も感じません、終わりの始まりってやつです。


 十二話ぶりに波が出てきましたね。存在を忘れていた方も多いと思います。実際私も書くのに苦労しました。


 主要キャラ五人でこの有り様です。多種多様なキャラを書き分ける方々の凄さを改めて思い知った今日この頃です。

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