三十二話 入学時のクラス分けの基準が知りたい
まぁ別に受付でトラブルなどと言うものが起こる訳もなく終わり、クラス分けの紙を渡された。
「一緒のクラスだといいね」
「そうだな〜…おっ」
というわけで絶対に出席番号の早いであろう凪の名前を探すと、2組にあった。因みにクラスは全部で6組まである。
「で、俺は……あった!」
そのまま2組の欄を下に見ていくと、『白原 啓』の字を見つけた。
「やったね!」
「おう!」
そう言って凪とハイタッチを交わす。俺が普通にやってるのに対し凪は全力ジャンプ付きだが。
だが俺のテンションは内心最高潮である。ちょっと前に友達が出来るかどうかなどどうでもいいとは言っていたが、いるに越した事はない。
これでぼっち回避! やったぜ!
「他に知り合いいるかな…『あっ』…あっ」
他の面子を確かめるため更に下の欄を見ていくと…そこには『星影 光』の字があったのだが、凪も誰か見つけたのか?俺より反応早かったけど……
「凪、なんか知ってるやつ居たのか?」
「……」
「おーい」
「あ、うん……い、いや? 居なかったよ?」
うん。絶対ウソだね。なんか気持ち顔赤いし。すごいちょっかいかけたい。
だがしかし、ここは優しい白原くん。華麗にスルーするのである。
「あ、啓。星影さんいるじゃん」
「そ、そうだなぁ」
「よかったじゃん、一緒のクラスになれて」
そう言いながらめっちゃニヤニヤしてこっちを見てくる凪。ウゼェ…
「でもなぁ…」
「あれ、嫌なの? やっぱりフラれた後だから気まずいとか」
実際は一緒のクラスで関わりが増えると同居がばれるリスクが上がる……と言うのが本来の理由だが、言うわけにもいかないので…
「そうなんだよなぁ」
と相槌を打っておく。まぁ知り合いが多いのは悪い事じゃないけどね。
ふと時計を確認すると、星影さんと時間を分ける為に早く来たので結構時間がある。しかし入学したての身で校内ウロチョロするわけにもいかないしなぁ。
「まだ時間あるけどもう会場行っとく?」
「そうだね…じゃあそうしようか」
というわけで俺と凪は会場である体育館まで足を向ける。なんとなくまた紙を確認しながら。
……あ、八重さんも2組なんだ。へー。
内容が薄かったので短めです…




