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アウグスト戦記   作者: 青い眼の兎
序章
3/40

拠点

さてこの世界で生きると割とあっさり決めた訳ですが、まずは今後の方針を簡単に決めたいと思います。


・・・・と言っても大体決まっているんだけどね。


なんせ現実になったとはいえこの世界の大本は戦略シュミレ-ションアゲーム、アウグスト戦記の世界

に近い世界のはずだ。さっき頭の中にゲ-ムのメイン画面出ましたしね。



1.情報収集

2.拠点造り

3,レベル上げ&仲間&領民集め



そんなところだ


まずは情報収集、周辺の状況ゲ-ムでの世界とこの現実の世界での乖離が有るなら早い段階で知っておきたいしそれと並行して拠点の設置先も決めなければならない。拠点がなきゃ仲間も集められないし安心してレベル上げも出来ない。


まずは・・・・君主コマンドってどうやって実行するんだ?


てかちゃんと使えるのか?使えないと詰むんですけど・・・



まずは眼をつむり意識を切り替えてみる・・・・と


脳内に先程も見たアウグスト大陸のマップが表示される




このマップ画面が慣れ親しんできたアウグスト戦記のメインメニュー配置もゲ-ム時代の物とほとんど変わってない


マップの上部には

717年4月1日 君主【平民】 ラルフ 金:0(0月)食料:0(0月) 人口:0人


などの現在の簡易情報と右上には現在の勢力情報を現すゲ-ジ、そしてマップの左側には内政や軍事、外交、調略などといった各種君主コマンドが並んでいる。


はい、まんまゲーム画面で御座います。どういった仕組か全く理解できませんがとても解りやすいです、女神様ありがとうございす。

 一つ気になるのがメイン画面では717年4月となっている事だが、これはもちろん日本人が使っている西暦ではない、この世界最初の皇帝が建国を宣言した時に制定された聖帝暦と呼ばれているものはずだ、今までの君主のゲーム開始年は全ての君主720年の4月だった。

720年の4月に世界中を揺るがす皇帝暗殺という大事件が起こりそこから時代が大きく動き出し本格的な戦乱の時代が・・・・そして狂皇ノクタ-ルが台頭する。


俺はその事件の3年前の時代に転生している事になる。


あの事件を防げと言う事なのか・・・・それとも何か別の意図があるのか、はたまた偶然なのか・・・

今のところは判らないが、本格的な戦乱が始まる3年前の時代から始められるのは大きなアドバンテージとなるだろう。この3年という時間を少しでも有効に活用したいところだ。



改めてマップに意識を向ける、このアウグスト大陸は主に5つの地域に分類される、一番人口が多く栄えているの大陸中央の中原、寒冷地の為人口も食料生産も少ないが鉱山資源や放牧に適した地域である北部、

中原に次いで人口が多く食料生産に適した南部、商業が盛んな西部、そして人よりも亜人と呼ばれるエルフ、ドワーフ、獣人、竜人、魔族などが多く住む東部、今俺がいるのもこの大陸東部の東端だ。


まぁ今生の俺の種族も亜人の魔族だしね。


俺はマップを意識して拡大する、すると東部地域全体が反映されたマップに切り替わる。

大マップだと大陸全体、中で地域マップ、小マップで俺周辺の50キロ四方のマップって感じです。

中マップと小マップを使い周囲の状況を確認する。

やはり全体的に赤色で表示されている地域が多い、赤色で表示されている地域は邪神の影響を受けた君主が支配する地域つまり敵対勢力だ、他には灰色で表示される地域これは中立な立ち位置の君主もしくは勢力が治める地域、そして緑色が女神側の君主が治める女神派の勢力だ。ゲ-ム時代にプレイ可能だった君主の領域は全て緑色で表示されているが、その勢力は残念ながら現状非常に小さい全体で見れば赤6灰が3緑1って感じだ。



アウグスト戦記は数多の君主達が乱立し相争う戦乱のアウグストの世界の統一を目指すゲ-ムななのだが、君主には大まかに分けて3つの陣営に分類される。邪神派、女神派、そしてどちらにも属さない中立勢力だ。最大勢力は邪神派、この世界では闘神ザクロネリアと呼ばれているがそのザクロネリアを信奉する君主達だ、戦を好む暴力的な君主が多いザクロネリアからの恩恵も徴兵数の増加や兵士の士気UPなど軍事関連の恩恵が多い。それに対し女神派は女神アステリアを信奉する君主達で穏健な君主達が多く、アステリアの恩恵も農業生産のUPや内政施設の建設コスト減など内政関連のモノが多い。中立派は両陣営の争いに巻き込まれないように中立を保っている君主や独立勢力だ


俺?勿論女神派ですわ。


ゲ-ム時代に散々邪神派の勢力の非道を見せられてきましたからね。

あいつら基本虐殺、裏切り、騙し討ちが大好きな人間の屑の集まりです。あんな人間にだけはなりたくありません。


東部地域の西側つまり、中原に近い地域には赤色の君主が多く、東側には亜人の緑もしくは灰の君主達が多い、そして俺のいる東部地域の東端:魔境の森:呼ばれている地域には幸いにも支配している君主は居ない事が判った。

まぁ辺境のさらに辺境世界の果てみたいなとこですからね。



よし・・・拠点はやはりこの最果ての森に造ろう。この森なら初期の状態で敵対する邪神派の君主からは離れているし近隣の君主を刺激する可能性も低いだろうし、じっくりと力を蓄える事が出来る可能性が高い、それに・・領民になる可能性のある、中立的存在である白色の表示も多数存在しているしな。敵性存在である赤色のマーカ-恐らくモンスターであろう存在も多く存在しているがな。まぁレベル上げにも困らないってことだよね!


小マップで付近の地形を探索して最初の拠点建設の場所を探す。

条件はこんなところだ。


・近くに他勢力から離れている事

・水場が有る事

・施設を造る広大な土地がある事


「よし・・・ここにするか!」


俺は目覚めた砂浜から少し森に入った小高い丘の上に聳える巨木の近くに立っていた。

 その巨木の根元には美しい水が湧き出ている泉があり、辺りには色とりどりの花々が咲き誇っていた。

辺りは鬱蒼とした木々に覆われた森だが、この巨木の周辺は広い台地になっており木をを伐採すればいくつか施設を造る事が出来るし景色も良さそうだ。

森さえなんとかすれば広大な平地を確保出来るし、何より先住民の方たちとの距離も離れている。

拠点の立地としては、此処しかない!って感じた場所だ。


丘の上に立つ巨木を見上げる、屋久島に有る縄文杉だったか?テレビでしか見たことはないがその縄文杉を二回り程大きくしたその巨木は神々しく生命力に溢れていた。


「本日よりこちらでお世話になる事となりました、稲葉・・・いえラルフと申します。どうか末永くよろしくお願いします。」

思わず手を合わせてお願いしてしまった、元は日本人ですからね、仕方ないです。


では始めるか、新たな国造りを


まずは・・・・・


マップ横にある君主をコマンドを意識する

一番上にある内政コマンドで現在建設可能な施設を確認する。

俺自身のレベルも君主レベルも低い為建設出来る施設は少ない


※女神の祠※

必要魔力:300

豊穣と調和の女神アステリアの加護が宿った祠

効果

・祠周辺への敵性存在の侵入を防ぐ

・農産物の収穫量アップ

・住民の魔力回復効果(小)

・住民のストレス軽減、争いの減少

【その効果、効果範囲は君主レベル及び、女神教の世界への浸透具合により変動する】


俺はコマンドで女神の祠を選択すると脳内で

女神の祠を建築しますか?(yes/no)

選択肢が現れる、

それにイエスと答えると身体から何かが抜けるような感覚の後に巨木と泉の間にまるで随分と昔からこの場に在ったような周りの自然と調和した小さな祠が現れた。


よし!出来た!

女神の祠は俺がゲ-ムプレイ時にはいつも最優先に作成していた施設だ

この施設を建てる事により敵性存在である、モンスターや暗殺者といった存在の潜入をある程度は防ぐ事ができる。あまりにも高レベルのモンスターや人は無理だけどな。それでも有ると内では安心感が違う。

オマケに農業生産のアップに住民の魔力回復アップ住民の不和の減少と非常に効果が高くコスパに優れた施設だ。

それにコマンド画面の右上にあるゲージ、俺は女神ゲージと呼んで居るがそれを上げて行くのもゲ-ム時代はとても重要な要素だった、このゲージはこの世界において青色部分が多ければ女神の勢力が強く赤色の部分が多ければ恐らくラスボス(そこまで辿り着いた事が無い為予想)と考えている邪神の勢力が強いという事を現している。現状では、残念ながら圧倒的に赤色の部分が多い状況だ、具体的には9割以上赤色だ・・・・要はこの女神の祠をどんどん建てて女神の勢力地域を拡げ女神の信者を増やしていけ!と言う事だ。


取り合えずお参りしとこ。


さて


名前:ラルフ 男 レベル1  

・種族:魔族

・状態:正常

・㏋:125/125

・MP:761/1061(+303)

・武力:35(+100)

・魔力:53(+115)

・知力;50(+10)

・統率:52(+20)

・防御:42(+20)

・敏捷:41(+10)

・魔法防御:51(+20)


・スキル

 闇魔法:LV2 時空魔法:LV1 将星:LV1 眷属化:LV1 

・装備

神剣ラグナ 常闇のローブ


女神の祠の建設コスト魔力300分がしっかりと減っている、やはり先程の何かが身体から抜けたような感じた何かが魔力だったのだろう。残りの魔力は761次はやはり生活環境を整えなければな。



※小屋※

必要魔力:50

物置、辛うじて寝る事は出来る。簡易で質素な建物

効果

・魔力体力回復効果(極小)


※住宅※

必要魔力:100

この世界での平均的住宅

効果

・魔力体力回復効果(小)


※住宅(浴場付)※

必要魔力:200

この世界での平均的住宅

この世界では珍しい浴場が付いている。浴槽を使うたびに魔力10が必要

効果

・魔力体力回復効果(小)入浴時は効果(中)


残存魔力で建てれそうな物はこれくらい、はい迷わず※住宅(浴場付)※選択させてもらいました

やっぱ毎日お風呂入りたいしね。


巨木から少し離れた位置に、石造りの素朴な平屋の家が現れる、質素な建物だが中々頑丈そうで居住性も悪く無さそうだ、中を覗いて見ると入ってすぐにリビングルーム兼食堂が有り、他に寝室が2部屋にバストイレ付なかなかの優良物件といってもいいのではないか


しかし圧倒的に物が足りない、ベットや椅子机といった最低限の物しか無いのだ

調理器具、食器、タオルや着替えと言ったものが欲しい


そこで見つけたのがゲ-ム時代には無かった施設関連の【その他】のメニュー

其処にあったのは


※生活雑貨※

必要魔力:50

生活に必要な雑貨を生産できる


さすが女神様気が利く、仕様変更ありがとうございます!


迷う事無くポチリとしとく

現れたのは調理器具一式に食器、タオルに着替えに歯ブラシまで、ほんと助かる。


これで衣食住のうちまずは衣住は取り合えずなんとかなった

残りは食だ女神様の革袋から毎日出て来るとはいえ、量には限りがあるだろうしなるべく早期に食料は安定生産したいところだ


※伐採※

必要魔力:100

500メ-トル四方の森林を伐採する

切り出した木材は資源として活用可能


※整地(農業)※

必要魔力:100

500メ-トル四方の土地を農業に適した土地に整地する


※作付け※

必要魔力:150

500メ-トル四方の整地された農地に麦、小麦、米、各種野菜を作付け可能

50の食料を1月で収穫可能

人材を配置することで生産個数を増やす事が出来る。

増加量は配置者の適正と人数による。


この君主のコマンドって改めて思うとホントチートですわ


魔力さえ有れば複数の人が数か月かかるであろう事が一瞬で出来てしまう


そんな事を考えながらサクッと農業コンボを決める。

あっという間に鬱蒼とした森だった場所が手入れの行き届いている農地に変身しました。


よしちゃんと出来たな


717年4月 君主【平民】 ラルフ 金:0(0月) 食料:0(0月)→0(55月) 人口:0人



マップ画面で確認すると月の生産食料が55になっていた、少し多いのは女神の祠の食料生産アップのお蔭だ。食料1で人が1月に消費する食料となるので今この拠点では1月後には55人分の食料を生産される事になる。


後一度作付けまで行うには少し魔力が足りなかったので、どうせなら1度に済まそうと

早速出来たばかりの風呂に入って魔力の回復スピードを上げてみました、経験上は1時間ぐらいかかるかなと思っていたのが50分程で魔力が100程回復、無事に作付けまで終了させて、俺のこの世界での初日が終了した。


女神様の革袋から夕食を取り出すと少し豪華な食事と飲み物と一緒に女神様からの手紙も出てきた。




お疲れ様です

初めての祠建設ありがとうございました

ただあんまり無理はしないようにお願い致します。

祠のお礼も兼ねて今晩の夕食は少し豪華な物を送ろうと思います

楽しみにしていてください。

                    

                        アステリア




女神様マジ女神!ありがとうございます!俺布教頑張ります!



☆1日目終了時点国内状況


領名:最果ての森

君主:ラルフ【平民】

人口:0

金:0 (0/月)

食料生産:(110/月) 

兵士:0人

防御施設:無し

各種施設:◆女神の祠×1◆住宅(風呂付)×1 

      

農業関連:◆農地×2

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