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アウグスト戦記   作者: 青い眼の兎
序章
10/40

宴会

ふぅぅ~~、なんとかなった。

どうやら2人に怪我をさせてしまったみたいだが、死人が出なくて良かった。

本来なら十分怪我人も出さずに行けたはずなんだが、、計算違いの原因はあいつだ。

俺のダークバインドの拘束からは逃れない事を悟ったのだろう

今は大人しく地面で拘束されている鋭い眼をした弓使いの男、俺はこの男を知っている。


クライド ダーフィールド、この世界でも屈指の弓使いの一人だ。プレイ出来る君主では無かったが、金次第では雇う事が出来る傭兵で度々共に戦った事があった。その時見たステ-タスは今の俺より確実に高かった。人物紹介には『妹が病気でその治療費を稼ぐ為に傭兵をしている。』とされていた。マーカ-も赤色では無く薄くピンクに近い色だ。


こいつが居たせいで俺はすぐに参戦する事が出来なかった、奴の隙を伺い近くの影に潜んでいたんだが、

怪我をしていたお姉さんが弓を放ちそれに奴が気を逸らした隙を付いてダ-クバインドで拘束させてもらった、という訳だ。


だから・・・・決してダ-クエルフの美人なお姉さんの好感度を上げようとした訳じゃありません!


先程から感じるチラチラと俺を見る視線、そして背中に感じる柔らかな感触。


 怪我人の治療を終えてから俺達は野盗共の乗っていた馬を集めて、馬に子供や怪我人を載せて森に向かって進んでいた。もう追手も無いしまゆったりしたもんだ、俺は乗馬の経験が無かったが俺が今乗っているこの黒馬、盗賊団の頭目が乗っていた馬なのだが、やけに頭が良く人懐っこい馬でダ-クエルフの治療を終えた頃に俺に甘えるように擦り寄って来た。馬が大好きな俺は当然喜んでこいつを撫でてやった訳だが、随分と俺に懐いたこの黒馬は出発の時も俺に乗れ!と言わんばかりに膝をおり俺を乗せてくれたのだ、乗馬の事など何も判らない俺が乗っても困らないようにちゃんと動いてくれてるし、ホントに頭の良い馬である。


ダ-クエルフの人達も騎乗に慣れてる人は多いようで、女性も巧みに馬を操っている。

そして俺の背にはシュナと名乗った足に大怪我をおっていた美女が俺の腰に手を回しその大きなモノを背に押し付けるように密着していた。

子供でも乗せようと思い「誰か乗せようか?」と聞いたのだが

子供を押しのけ立候補したのが彼女だ、


「私馬に乗れないので・・・・お願いします。」


「何言ってんだお嬢?いつも・・グェ・・・・」


シリルと呼ばれていたダ-クエルフを怪我人だったとは思えないボディブローでノックアウトして

彼女が俺の後ろに収まったのだ。


まぁ背中の感触は・・・・大好きですけどね!



やがて森の入り口にまで来たので彼女達ともお別れだ、と思っていたのだが。


「ラルフ様是非うちの里に寄ってください!命を救って頂いた御礼もしなきゃいけません。傷まで癒して頂きましたし。」


「そうですわ!なんなら家に泊まって頂いても・・・」


「あんた旦那いるでしょうが!私なら独り身ですので・・・」


「あんたも彼氏いるって自慢してたじゃない!」


どうもダ-クエルフの女性は積極的らしい。。。


「くくく、旦那モテるねぇ。。ぷぷ・・羨ましい。」


全然羨ましいとも思ってなさそうにシリルが声を掛けてきた


「絶対羨ましいと思ってないだろお前。。」


半眼で睨んでやると


「いやいや、少しは思いますよ私も男ですから。まぁどっちにしろ命の恩人の不幸を祝うような事は決してしませんぜ。この度はうちのモンを救って頂き誠にありがとうございました。あっしに出来る事なら何なりとお申し付けください。」

そう言ってフザケタ表情を一瞬で霧散させ真剣な表情で頭を下げてきた。


「私からも改めて御礼を、この度は私共の窮地を救って頂き誠にありがとうございました。この御恩は生涯忘れません。この命に代えてもお返しする覚悟です。ですから是非うちの里に来てください!」


どうやら何か御礼をしてもらわないと返してもらえなさそうだ・・・かといって今日は夜にはうちの娘達と眷属にする約束がある。すっぽかすと拗ねられそうだ。

なんか適当な・・・そうだ

「では2つほど頼みがあります。」


「この馬達と他にも20頭程いるのですが出来れば家まで届けて欲しいのですが可能ですか?ちゃんと報酬は払いますので。後は申し訳ないが貴方達を傷つけたあの弓使いを許してやって欲しいのだが。」


今回の盗賊の殲滅で俺は50頭近い馬を手に入れたのだが、流石にこの数は転移で運ぶには多すぎる。かといって捨ててしまうのも勿体無い、黒馬もやけに俺に懐いてくれているし。それになにより俺はこの優しい生き物が好きなのだ。日本に居た時も一時期は毎週のように週末にはお馬さん達の走りに胸を躍らせていたぐらいだ。密かな将来の夢は馬主さんだったりする。だから是非ともこの子(馬)達にはうちの牧場に来て欲しいのだよ。

後クライドの事はついでだ!というのは流石に冗談だ。まぁ馬達より関心が薄いのは認めるが、奴は強力なキャラクターだし根っからの悪でもない、出来る事ならこちら側に引き込んで置きたい戦力なのだ、ここでダ-クエルフのの許可を取っておかず、仲間にした後になってダ-クエルフ側と揉めるのもやだしね。馬の送り先を伝えると


「あら?そんなお近くにお住まいでしたのね!そんな事でよろしいのですか?それではこのシュナが責任を持ってこの子達をラルフ様の元迄届けさせてもらいます!あぁそれとあの弓使いですが・・あの男はラルフ様の捕虜ですの私共がとやかく言う事は出来ませんし、正直どうでもいいです。」


「ちょ!お嬢!届け先ってそれ聖地じゃないか!さすがにそれはお嬢独断じゃまずいって!」


「何をいってるんですこのあんぽんたんは。先程貴方もあの蒼い光を放つ剣を見たでしょう?ラルフ様はきっと女神様のお導きで聖地にいらしたのでしょう。もし異を唱える者がいるなら私が責任を持って説得いたしますわ!」


「っく・・・・このお嬢はたまにやけに鋭くなりやがる・・・」


そう言って豊満な胸を張るシュナ、彼女に馬達を預けて集落に帰るシュナ達を見送るのだった。


はい、シュナさん、そんなに名残惜しそうに何度も振り返って手を振らなくても、あなた近いうちに家に来る気でしょうに。

黒馬も何度もこっちを振り返り何事かを伝えるように嘶いていた。

ありがとうな。また背中に乗せてくれると嬉しい。


 既にシュナ達を襲撃した一味のアジトの目ぼしい物は回収済みだ、騎馬を40頭近く用意できる一味だけあって中々の規模の一味だったようだ、その分戦利品も美味しかった大量の金貨に、美術骨董品そして複数の魔道具、一度魔道具もどんなのがあるかしっかりチェックしないとな。


そんな事を考えながら、俺はダークマインドで意識を奪っているクライドを肩に担ぎ拠点へと転移するのだった。


拠点に到着してすぐ、家にクライドをポイして恒例の女神様へのお祈りを済ませた後にアイリ-ン達に帰宅の挨拶をした。彼女達の「今日は皆で集まって懇親会を開くのでので是非参加を。」という事だったので、喜んでと了承しておいた。

準備はほとんど出来ていたみたいで、風呂から出るとすぐにルナが呼びに来た、アイリ-ン達とルナが暮らす家が今回の会場らしい、いくつもの机を繋げた机の上には、手の込んだ料理が食べきれない程に並んでいた。

 懇親会が始まると忽ち場には笑いが溢れる、自慢の歌声を披露する者や、ダンスを踊る者、食べすぎて腹を抱える者、それを見て笑い転げる者、慣れない酒を飲み早々に酔いつぶれる者、皆本当に楽しそうだ。昨日まで辛い眼にあっていたんだ、これからは幸せになって欲しい。

そんな事を考えながら料理に舌鼓をうち、酒をチビチビ飲んでいると、


「な-に、一人飲んでるんでるんですか~~♪」

と背中から抱き着いてきたのは片手に酒瓶を持ったエイリ-ンだ、割と真面目なイメージだったが・・どうやら酒には弱いらしい。

「ほ~~ら、杯が空ですよ~~♪エイリ-ちゃんがお注ぎしちゃいますいよ~~♪えい♪エイ~~♪ん?」

エイリ-ン可愛いけど持ってる酒瓶は空です。幾ら注いでも何もでません。


「フフフ、エイリ-ンがごめんなさいねラル様。昔からこの子はお酒に弱くて、でも酔うととっても可愛いでしょ?はいどうぞ♪」


アイリ-ンもご機嫌な様子で俺に酒を注いでくる。


「すまんな。やっぱり美人さんに注いでもらう酒は旨い!」


「むむ、主殿私からも是非酒を注がせて欲しい!」


「主私も食べ物持ってきたの。。食べて。」


「あ----アイリ-ン達だけズルいよ!私もラルフ様にお酌したい♪」


「私もする~~♪」


「ねぇラルフ様私と踊ってほしい。ダメ?」


宴は夜遅くまで続いた。。

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・


うん、死屍累々だな・・・・

気が付けば即席の宴会場は酷い事になっていた、

年頃の娘達が、部屋の至る所で酔っぱらってダウンしている、女の子が見せちゃいけないような姿で眠る娘達を、取り敢えず寝具に寝かせていく。

全く警戒感無さすぎる。

俺の精神衛生上かなり良くないんですが。

皆さん俺の理性買いかぶってませんか?


あ!そういえば眷属はどうすんだ?さすがに寝てる間に眷属化してしまうのもまずいだろうし、誰にすればいいかも判らん。

今日は止めておくか。じゃあなんか施設でも造ろうか・・・・何にするかな


そろそろ、これ造っておくか。


※城壁※

必要魔力:150

高さ30メートルの城壁を100メ-トル分作成する。

敵対勢力の侵入を防ぐ。10名の兵を配置可能。

効果 

・防衛力3・周囲を覆えば味方の士気、MP回復速度UP(小)


この拠点にも住人が出来た事だし、何かあった時の備えもそろそろしないとな。MP回復速度が上がるのも地味に嬉しいし。しかし城壁を造るとなると


※水堀※

必要魔力:150

幅20メ-トルの水堀を作成する。

城壁との相乗効果で城壁の防御力を高める。

尚水堀にて魚の養殖可能。

効果

・城壁制作時防衛力+4・MP回復速度UP(小)


こいつも欲しい所だ、城壁とセット効果で防御力が上がるし、MP回復速度UPも付いてくる。

城壁と合わせれば20%MP回復速度UPする計算だ。


城壁の周囲はこの巨木の有る台地を囲むようにそうなると、1辺1キロ位になる。


後は魔力が足りるかどうかだが・・・・・・・うんギリギリ行けそうだ。


こうして突然の深夜の城造りが始まるのだった。




☆4日目終了時点国内状況


領名:最果てのの森

君主:ラルフ【平民】 眷属:4人

人口:4人→28人

金貨:10077(0/月)→115217(0/月)

食料生産:355(275/月)→851(275/月)

兵士:0人

防御施設:無し

各種施設:◆女神の祠×1◆住宅(風呂付)×1◆倉庫(中)×1◆魔力ポーション製作所×1

     ◆ポーション製作所×1 ◆住宅×6

農業関連:◆農地×5 


※ 盗賊から奪った金貨と食料が増えています 食料+496 金貨+105140

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