食事
一行は食堂へ移動し席に着く、会議室では立って護衛をしていた三人も戦士も席に着いた。
各自の前に一人用の鍋に火がかけられていた、鍋の中すき焼きで肉、野菜、豆腐等がグツグツいっており食べ頃となっていた。
陛「さー食べようか、肉とか野菜のお代わりは有るんだろう?ギルム」
料理長ギルム「はい沢山用意しております、食べきれない程です、万一無くなってもすぐ切り出します。」
三戦士ザルド「とりあえず肉三人前お代わりだギルム」
陛「もうそんなに食べたのか?早いな」
ザ「竜肉なんて、そんな食えないモノを遠慮して食ったら先祖に申し訳ねえ」
竜肉と聞き一同は息を飲みズフェロが代表するように陛下に尋ねる。
ズ「まさかコレが竜肉なのですか?」
陛「ああ、たまにはいいかと思ってギルムに言い竜肉のすき焼きにしたんだ、普段面倒くさい仕事してんだ役得みたいなのも有ってもいいだろう。」
誰かしらが「この肉一切れがいくらするんだろうか?」と言うと陛下は
陛「素材は売りに出したが肉は俺達が食べるから売り出すつもりは無いから値段はつけられないな、でも角や爪よりかは大量だしそこまでじゃないだろう?ズフェロ」
ズ「それでも一回の食事に使う金額となれば恐ろしいですな数百万にはなろかと思いますが。」
陛「成龍三匹分と王竜一匹有るし肉だけにしても、この城より大きいだけ有るしたっぷり食えよ。」
貴重でしかも美味しい竜肉を食べながら所々で「はい」と返事が聞こえる。
陛「あーそうだ次の王の最低条件を成竜を一人で倒した者にしようか?」
一同は一拍置き「え?」と言い呆けた顔をした。
王妃ベル「みんなどうしたの?変な顔して?」
ズ「王子が居るじゃないですか、なんで条件なんかつけるのですか?」
陛「いやいやいやそれじゃ今までの王達や貴族達並になるじゃないの、最初は良かったかもしれないが世襲していって、どこの国もクズしか居なくなった悪い例だらけだったのはみんなも知ってるだろ。」
陛「管理官も世襲させないのに王だけ世襲させるのもおかしいだろ。」
ズ「でも成竜相手に勝てるって陛下達以外に居るのでしょうか?」
陛「三戦士ならいけるぞ。」
三戦士のザルド、バルド、カインが驚いて食事の手を止め「「「え」」」と言うと、陛下はきょとんとしながら
陛「お前達に渡した魔装備全力ならいけるって。」
バ「じゃー俺も王になれるんですか」と立ち上がりながら言った。
陛「最低条件と言っただろう、今だと俺達も倒さないと無理だな」と王妃イリスの肩に手をかけ笑った。
バルドは青い顔をしながら『それ無理じゃん』と思い椅子に腰かける。
陛「三人まとめてかかってきてもいいし、俺達も一人でもいいぞ」と満面の笑みで言い放った。
バ「王になるのは諦めるので陛下達と殺しあうのだけは勘弁してください。」
イ「訓練でも一本も取れないのに実践で勝てるはずが無いじゃない、あなた分かってて言ってるわよね?」と呆れた顔で言うイリス
陛「うん」といい笑顔で言うと「まー俺達が生きてる間、王に飽きたら退位するしチャンスはあるかも?」と言った後に真面目な顔をして「今代は無理としても次のワイバーンソルジャーを育てて貰わないとな、俺達は俺達でこの子を育てていくし俺達以上になるかもなぁ、なればいいなぁ。」
イ「私達のいいとこ取りしたら歴史上最強になるわよ、英才教育を施すわよ。」と両拳を握りしめて二人の子供のウイルを見た。
最初は美味しく感じていた竜肉のすき焼きも陛下達の会話を聞き途中から味の分からなくなった同席していた連中であった。