王召喚6
緑の光が消えると皮膚の再生されたシリルが姿を現した、エルムは正面から横、後ろも視認し治療が終わったのを確信する。
エ「痛みは治まったろ?」
シリルはまだ痛そうな顔をしていたが自分の体を確認し「はい、痛みは治まりました。」
オ「攻撃だけじゃなく治療まで出来るとは、それにあのスライムはなんなんですか?」
エ「質問の多い団長だな・・・以前教会国家と揉めた?壊滅させた時に色々と魔術書を手に入れて覚えたんだよ、大陸統一する時に実験もかなり出来たし死んでさえなければ体が半分になっても治せるぞ」
エ「他の国を攻めた時に入手した魔法書でゴーレム作ったり魔法道具やらでアイテムボックスやアイテムバッグも作れるしスライムを入れてるのはペット専用の空間だな中に入ってる時は寝るようになってるから食費もかからない経済的で便利なやつだ。」
エ「でスライムだが最初は普通のスライムだったんだよな、エサやったら懐いてきたからテイムしたんだけど、しばらくしたら進化してビッグスライムになりヒュージスライムになりグラトニーになった。」
オ「グラトニーって存在したのですね・・・伝説クラスのスライムじゃないですかヒュージでさえもほとんど確認取れてないのに、どうやったらそこまでの進化を?」
エ「大陸統一王だと言ったろ、そこに至るまでに何人の死体の山を築いたと思ってる30万か40万くらいは食わせたな、で進化すると襲ってくるんだよな、その度に半殺しにしてテイムし直すのが面倒だったな。」
オルグは呆れた感じで口を開いてる、伝説クラスのスライムの実在や冒険書籍にも出てこない数多の魔法を使いこなす伝説クラスの魔導士の存在に開いた口がふさがらない。
エルムは右手に持っていた杖をアイテムボックスに戻すと「空間刀と唱えるとシリルの首が切れ落ちてくるのを受け止める。
シ「えっえっ」と慌てているが視線はエルムの股間を凝視して赤くなっている。
エ「肉体的に切ってるわけじゃないから痛くはないだろ、無駄毛の無くなった自分の体を自分で確認してみろ。」と言いシリル頭を持ち直しシリルの体に視線を向ける。
シ「視線はさっきのままでいいです、自分の体なんて見慣れてるので興味無いです、もっと男の人を魅せて下さい。」
エ「どんだけ男に飢えてるんだよ・・・そうか・・ならば。」と言いながらも腕、脇、脚、足、背中と確認させる。
シ「あれっ?自分で言うのもなんなんですが元より綺麗になってないですか?無駄毛がなくなっただけじゃなくてピチピチになってるって言うか。」
エ「皮膚の再生ってよりも新生に近いからピチピチなのも間違い無いだろう、しかしほんとに自分で言うかってとこだがな、で現実も見て貰おうか。」と言い頭をオルグに渡しアイテムボックスから鏡を出しシリルの顔に前に出す、最初は又股間を凝視してたシリルだが鏡を見て一言「ぎゃぁぁー。」
エ「現実を見てどうだ?」ニヤニヤしながら言うエルムにシリルは「酷い・・・」
エ「まー栄養も足りないし顔色も顔の具合が悪いのも仕方ないだろ、どうせなら顔もゼリーに喰わせて再生するか?眉毛、まつ毛、髪の毛も生えてこなくなるが。」
シ「顔の具合ってなんですか?顔色なら分かりますがろくに休みも無く栄養の有るものも食べれないんでしたから、でも私はそこそこかわいいハズです、手入れできなかっただけで元はいいハズです。」
エルムはシリルの体を見ながら「胸はDニンクか?栄養が取れてないって割には結構あるなスレンダーな体で皮膚もピチピチになってて結構いいかもな。」
シ「でしょでしょ」
エ「その分隅や疲れた顔で台無しだな」と首を左右に振りヤレヤレといった顔をしてシリルの首を受けとり定位置に戻す。
シ「そんなのは栄養の有るものを食べて、ちゃんと休めばいずれピチピチになりますよ。」
エ「いずれって、自分の立場理解してるか?」
シ「えっ?私の立場って?」
エ「誘拐の実行犯で死罪確定してるだろ?とぼけてるのか?」
シ「あっ忘れてました。」ってペロっと舌をだす。
シ「それよりも喋り方変わってませんか?最初は余とか言ってたのに今は俺とか言ってるし。」
エ「胡麻化そうとしてるか?まー素の喋り方はこっちの方だな、最初は最低でも貴族、多分王族かと思って王様プレイをしてただけだ、面倒になって素に戻したがな。」
シ「あのーそろそろ私の体が浮いたままや動けないのをどうにかして貰えませんか?」
エ「もうちょっとそのままだ、そろそろ準備も出来ただろうし呼ばなくてはな。」と言い召喚の準備を始める。