統合失調症は遺伝するか?
統合失調症は遺伝病なのかという問いがあるが、これに対するといはYesとNoの中間であると回答したい。
この問いは、たとえば、サッカーの技術は遺伝するか?との問いに近いものがあるだろう。
サッカーの技術は分解すると、足の速さ、シュートの正確さ、などの肉体的な技術、状況判断などの知的技術、また、チームメートとのコミュニケーションなどの社会的技術など複数の要因に分けられる。
サッカーが得意な筆者に男の子が生まれたと仮定しよう。
その男の子には、足の速さおよびコミュニケーションスキルなど、サッカーの技術を構成する一部の技術が部分的に遺伝すると考えられる。そうすると、サッカーがうまくなる可能性はあるが、他のシュートの正確さや知的技術など、遺伝しなかったものは自分で補わないといけないし、頑張っても補えない可能性もある。
また、筆者らのサッカーが好きだという環境もサッカー技術の向上に影響してくるだろう。
ようするに、様々な要因により構成されるサッカー技術は遺伝するとも遺伝しないともいうことができる。
これが、冒頭のYesとNoの中間という回答につながるのである。
統合失調症関与すると言われている遺伝子は膨大な数、発見されており、それらが、遺伝したり、遺伝しなかったりしていることから、統合失調症は遺伝するとも、遺伝しないともいうことができる。
結論として、この遺伝にかんして考えることはあまり意味がないと思われる。